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年の差カップル必読。アラフォー女性と20代男子の為の愛を考える本

Date:2012.11.15

「ぼくの美しい人だから」 
     グレン・サヴァン著 (新潮文庫)

今や年下の男子や、年の差婚も珍しくない世の中ですが、20年前はアメリカでも女性がかなり年上のカップルはそう多くなく、また社会階層の違う男女の付き合いに関しても、まだまだ周囲の目も厳しかったのが現実。

そんな20年以上前に刊行された本ですが、年齢もバックグラウンドも違う二人が付き合うこと、将来を考えると?など、時代は移っても変わらない、男女の恋愛、愛情とは?を考えさせてくれる本を紹介します。

期待せずに買ってみて、今でも泣かされる

「ぼくの美しい人だから」は、刊行されて随分経ちますが(約20年前)アメリカでも当時はまだ少なかった女性が20歳近く年上のアラフォー、男性は20代のエリートのカップルの恋愛ストーリー。当時、日本では初めて紹介された作家ですが、タイトルに魅かれて読んでみたのですが、思わぬ号泣が待っていました。

ラスト近くになってからは、相手を思いやる女性の心中を思い、読みながら泣いてしまい、つい最近も読み直して、また不覚にも涙・・・。結婚20年過ぎのオバサンをも、恋愛で泣かせてくれる本は、他にはなかなかありません。

映画化もされ、定評ののある恋愛小説

その後、映画化もされていますが、本のほうは「本の雑誌」が選ぶ、30年間のベスト30冊の中にも選ばれている本で、読んだ人はその良さがわかる、恋愛を扱った小説としては、もう名作と呼んで良いくらい、色々な層の人からも支持されている作品です。

年の差恋愛真っ最中という人だけでなく、恋愛真っ最中や、あまり恋愛に興味が無いという人にもオススメの一冊です。

年だけでなく、バックグラウンドも違いすぎる二人

ストーリーは、しがないハンバーガーショップのウェイトレスで、過去もいろいろある40女のノラと、27歳のエリート広告マンのマックスが出会い、恋をしてそこから愛情や結婚を考えた 時に起こるさまざまな障害を、どう乗り越えるのか?挫折するのか?

原題は日本には進出していない、「ホワイトパレス」というハンバーガーチェーンの店名そのもの。

店の名前は豪華そうですが、実はアメリカでも最底辺の人が行くような、ファーストフード店として知られていて、ノラを代表する世界「安っぽさ」や「猥雑さ」の象徴のようであり、本音で生きていないマックスの世界の象徴でもあると感じます。

反射的に見下す者と、見下されているのがわかっている者

出会いの場所がこのハンバーガーショップで、41歳になっても、似合わなくなったハンガーがーショップの制服を着て、深夜勤務をするしかない女性ノラ。そこへ「たまには、滅多に食べないモノ(=そんな低級なモノは食べない階層の人)を食べよう」と、友人と買いに来たのがマックス。

こんな状況なので、以後付き合い始めても、マックスは常にノラを下に見た言動をし、ノラはそんな世間体を気にして生きるエリートたちを軽蔑しているて、お互いに「続くわけがない」、違った意味から「遊び」と思っての付き合いが続きます。

お互いに完璧な人間ではないけど・・・

最初の段階ではこのマックス、かなりイヤミな奴ですが、ノラも客観的に見るとオンナとして、生活全般でも、かなりダメダメな部分もあり(家がゴミ屋敷状態だったり)、まあ、ある意味どっちもどっち。

けれど、ノラのほうが女性だからか、人生を知っているからか、自分と彼をきちんと客観的に見る眼が。だからこそ冷静に二人の先行きや、周りの目を意識するマックスの姑息な嘘も、わかっていても許す優しさや、人間的な大きさがあり、やっぱりアラフォー女性に軍配が上がる、というところでしょうか。

恋愛とは?愛情とは

二人が極端な状況だからこそ、恋愛って?本当の愛情とは?付き合いが続くために必要なことなど、普遍的に恋愛に必要なものも見えてきます。

この後に書かれた作品「あるがままに愛したい」も恋愛がテーマなのですが、こちらも身体的に不自由な障害者が主人公で、状況が一般的でないからこそ、ハッキリと浮かび上がる本質を、描こうとしている作家なのかも知れません。

お互いが歩み寄る努力などは、どんなカップルにも必要ですが、その時にどちらかが上でいつも何かを決めたり、支配するのではなく、対等な立場でそれぞれの生き方、暮らし方を尊重することが一番大切で、恋愛を成り立たせるためには、必要不可欠であることなどを教えてくれます。

別れも乗り越える力って?

親が子に注ぐ愛情にも通じる、相手のことを思いやる気持ち、そこから出た行動が「別れ」という結果になることもあるでしょう。そして、それを乗り越えてもう一歩前進するためには、相手に依存したり、一方に合わせるのではなく、それぞれが自分自身を変えることも、必要なことを教えてくれます。

大人になって自分を変えるというのは本当に難しく、アラフォーともなればますます難しくなるのが現実。それを自分一人の力でやり遂げて、「相手の前で堂々としていられる自分でいたい」と思う気持ちには、共感させられ、良い恋愛を成り立たせるには、それぞれが自分でしっかり立っていることが、重要なことを確認させてくれます。

既婚者でも「恋愛したくなる」作品

これまで、相手に合わせているのに、ちっとも恋愛が上手くいかないという人、合わせるのはイヤだから、突っ込んだ付き合いを避けてきた・・というような人にも、是非読んでいただきたい作品です。もちろん、男性の側からの年上女性の見方や、感じ方なども勉強になります。

恋愛の大変さ、人間同士が本音でぶつかるしんどさも描かれていますが、これがあるからこそ、恋愛は人間を成長させ、自分という人間について考え直させてくれる、きっかけにもなるのだと思います。ある意味、とても純愛で、既婚者でもまた「恋愛がしたくなる」作品なので、是非一読を。

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