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最近話題の「女性手帳」って?内容と話題の理由が知りたい!

Date:2013.07.08

「女性手帳」という名前を聞いたことのある方、多くいらっしゃるのではないでしょうか。最近提言が出され、連日ニュースにもなっていましたね。

正式名称は「生命と女性の手帳」になる予定らしいこの女性手帳は、「骨太の少子化対策案である」と、与党が発表しています。

しかし、連日ニュースでも語られていた通り、この女性手帳、歓迎の意見がある一方で、なかなか問題も多いようで、多くの物議を醸しています。

女性手帳ってなに?

そもそもこの「女性手帳」とは、どういったものなのでしょう。「女性手帳」とは、内閣で発足された少子化危機突破タスクフォースというチームがあるのですが、そこで出された提案による、妊娠前〜妊娠可能年代の女性に配られる予定の冊子のことを指します。

そうした年代の女性に向けて、妊娠や出産の知識を身につけてもらうための冊子となる予定のようです。たとえば「妊娠をするには適齢期がある」というようなことが記載されるとのことです。

良い事づくし!……本当に?

妊娠に興味・感心のある女性であれば、これは嬉しい手帳ですね。学校によって非常に差のあるものではありますが、性教育の授業では、碌なことは教えてもらっていない、というケースが大半です。教育要領でもそもそもその程度しか教えられないことになっているのですから、当然ですね。

しかし妊娠も出産も、女性の人生には特に大きな影響を与えるものです。たとえ現在は妊娠・出産に興味がなくとも、いつ、それらについて考えなければならない事態に陥るのかはわかりません。

自分の身体に関することですから、知っておいて損になることはないでしょう。けれど、ではなぜ、「女性手帳」はこんなにも問題視されているのでしょうか?

導入されたらどうなる?

女性が女性自身の身体のことを知る。これは、とても大切なことです。それは間違いありません。けれど、その必要な知識の獲得をこの「女性手帳」で行う、ということは、たしかに問題だと感じられます。

「女性手帳」の発行は、内閣府の森雅子少子化担当相が主宰する「少子化危機突破タスクフォース」によるものです。つまりこの手帳発行の目標は「少子化対策」だということなのです。

子どもをつくる・産むことは、女性だけの力で、女性だけの責任で行われるものではありません。それなのに、手帳を配る対象は女性だけです。名称も「女性手帳」。これでは、子どもをつくる・産むことの負担が、女性にばかりよってしまうことになります。

実際には「夫婦で協力して」ということになる場合も多いでしょうが、内閣府が女性のみにそうした価値観を提供するということは、国が女性にその負担を負わせに来ているのだ、と捉えられても仕方がありませんね。

また、この手帳発行の背景にあるのは「女性が子どもを産まないのは女性の知識不足のせい」という考え方です。だから、知識を提供しようというのです。けれど、これはとてもおかしな話だと思いませんか?

学校の性教育の時間に「これだけしか教えてはいけない」と制限をかけてきたのは、今の政府です。そのために、私たちは知っておきたいことを十分に知ることができなかったのに、今度は「女性が知識不足なのが悪いのだ!」と言われてしまっている形なのです。

それに、少しズレも感じますね。子どもは、産んだ後には責任を持って育てて行く必要があります。そのためには、育てるためのお金や環境が必要です。

けれど現在では、子どもを預けることの出来る場所は圧倒的に不足しており、一度子育てに専念してしまったら、職場への復帰はとても難しくなっています。

正社員の女性はもちろん、パートやアルバイト、自営業者や個人事業主の女性ではなおさらです。またそれらの女性は賃金も非常に低いので、正社員の女性と比べても、ますます預けられる場所の選択肢は限られます。

さらに、シングルマザーではどうでしょう。状況はもっともっと、厳しいのではないでしょうか。「少子化」の根本的な原因が知識不足ではなく、そうした社会環境にあるのだということは、私たち自身の実感からも、たくさんの研究者たちの研究成果からも明らかになっています。

それなのに、なぜ「女性手帳」なのでしょう。

産めない・産みたくない女性のこと

もう1点考えておきたいのは、「産めない」もしくは「産みたくない」女性のことです。「妊娠・出産は女のしあわせ!」と言われたり、そう感じている女性が多くいらっしゃるのも事実ですが、一方で、全ての女性がその機能を備えて生まれてくるわけではありません。

生まれつきそうした機能を持ち合わせていないというだけでなく、ケガや病気のために、そうした機能を諦めなければならなくなった女性も、非常に多くいらっしゃることでしょう。

「産めない」理由には、そうした物理的なものだけでなく、ここまでにも書いてきたような、社会的なものもありますね。「産みたくても産めない」女性は、私の知人にも何人もいます。

また、「産みたくない」女性も多くいますね。夫婦2人で仲良く暮らして行きたい、仕事に打ち込む人生にしたい、という価値観も、とても素晴しいもののはずです。さらに言えば、女性のうちの5〜10%は、レズビアンだったり、性欲や恋愛感情を持っていない人たちなのです。

もちろん、そうした人たちの中にも「出産はしたい!」「子どもが欲しい!」という方もいらっしゃるかと思いますが、そうでない人たちもいるのです。「女性手帳」は、そうした人たちの人生や価値観を、大きく侵害する可能性のあるものなのですね。

妊娠も出産も、その後の子どもを育てることも、女性だけの力と責任で行うことではありません。また、それらのどの項目に関しても、どういった選択肢を選ぶかというのはとてもプライベートなことであって、国や行政をはじめとして、他者から「こうするべきである」だなんて、言われるべきではないものでもあります。

知るべき知識を身につけながら、私たち自身が私たち自身の信じる価値観と生き方で生活していけるよう、考えて行きたいですね。

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