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本を読んで内面美人に!気軽に読める名作5選

Date:2013.09.02

日本文学!難しいと思いますか?

最近は、少し前と比べて、また本を読む人たちが増えてきたように思います。出版業界は今も本の売り上げで四苦八苦していますが、電車に乗っていて、本を読んでいる人を見かけるたび、見通しはそんなに悪くないのでは、と思ってしまいます。

小説で人気を集めているのはミステリー、若者ならティーンズやファンタジーですが、それ以外にも日本には魅力的な小説がたくさんあります。

小説は文章だけでなく、その雰囲気や、想像力をかきたててこそ成り立つものだと思っています。ここでは大正、昭和を中心に、著者オススメの気軽に読める小説を5つ紹介します。

谷崎潤一郎 『卍』

谷崎は、「耽美派」の小説家です。人間のおりなす関係図の、ありとあらゆる美を探究し、それを文字にして、文学として残しました。日本で最も高い評価を受けている小説家の一人です。

男女のマゾヒズム、サディズムを描いた『痴人の愛』なども有名ですが、この『卍』は、女性同士の性愛について焦点をあてました。

普通の主婦であった女性は、魅力的な美しい女性に翻弄され、やがてはその夫も巻き込んで、人生を狂わせます。簡単に言ってしまえばこのようなあらすじですが、谷崎の文体が、その美しさ、狂気をよりかきたて、読者まで巻き込んでいきます。

最後まで目が離せないこと必須です。お酒を飲むときのように、読書に酔いたいときに、ぜひ手にとってみてください。

三島由紀夫 『孔雀』

三島は『金閣寺』や『仮面の告白』など長編で有名ですが、読みやすさで言うと短編・中篇が群を抜いています。

この『孔雀』は、動物園で孔雀が殺されたというセンセーショナルな事件から物語がスタートします。刑事が孔雀好きな年配の男性の家を疑い、訪れます。そこで世にも稀な美少年の写真を発見し、息をのみます。

この孔雀の事件と、男性、そして少年の関係とは、何なのでしょうか?三島にしては珍しくミステリーの要素も含んだ怪奇小説です。ラストには思わずぞっとしました。夏にオススメです。短編ですし、すぐ読めます。

三島由紀夫 『憂国』

同じく三島です。この小説も短編で、あまり有名はありませんが、文壇から高い評価を受け読みやすい仕上がりとなっています。二・二六事件の外伝として書かれた小説で、国を憂えたすえ、妻と共に死を選ぶ青年の最後の夜を描いています。

青年は切腹し、妻はそれを見届けた後、自殺しますが、それに不幸な描写があまりないことが不思議です。とにかく描写は美しく、夫婦愛の強さと、自らの死を必然的なこととして二人が受けとめていることが強調されています。

三島由紀夫自身も切腹によってこの世を去りましたが、著者が死んで数十年を経た今、妙にこの小説と三島由紀夫の死がリンクします。死を描いていますが不気味さはあまりなく、谷崎に近い美しい文体が悲劇性をきわだてます。

芥川龍之介 『杜子春』

これは中国の古典を童話にしたものですが、大人でも十分に読み応えのあるものになっています。

遊び暮らしたため乞食のようになった杜子春という青年の前に、不思議な老人が現れたところから物語がスタート。黄金のある場所を示し掘り出すよう示す老人に彼は従い、掘り出した黄金でまた遊び暮らしたところまた一文無しに。

するとまた老人が現れ、黄金を掘り出し・・・その繰り返しがしばらく続いた後、彼に変化が。そこから物語はファンタジーのようなニュアンスをも帯びていきます。読む人を夢中にさせる芥川の手腕も、たいしたものです。いつのまにか物語は巡り、目が離せなくなっていきます。

読みやすさでは5つの小説の中ではベストかも知れません。おすすめです。

森茉莉 『恋人たちの森』

森茉莉は文豪森鴎外の娘です。父親に溺愛されて育ちましたが、後に父に近づくほどの名作を発表するようになりました。

この『恋人たちの森』が私は気に入っていますが、他に『甘い蜜の部屋』など、発表する小説はすべて耽美を極めています。男性の書く耽美とは違う、女性だけが表現できる耽美。三島由紀夫も絶賛した作家です。

男性同士の恋愛を描いた本作ですが、決して汚い部分はなく、他の人間関係と交錯して妖しい人間関係を作り出しています。また、当時の影響からか、カタカナが漢字になり、耽美的な世界をより強めています。

あらすじを追うよりも、読んでその雰囲気を味わうのに適した小説です。

以上、5作です。夏休みの空いた時間に、一読して教養を深めてみませんか。

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