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見えるは見えない、見えないは・・・あなたを幸せに導く暗闇の効用

Date:2013.09.13

あなたは目に見えるものをどれだけ信じていますか?たとえば大勢の中で目を閉じてみると、聞こえてくる会話や声音から人の意外な面を見つけたりする、不思議な発見が起きるのです。そしてなぜか癒されていく・・・。
見えないからこそ見えてくる、暗闇が教えてくれる真実に触れてみませんか?

大事なことは耳で観る

人間には、五感がありますよね。とりわけ視覚による情報は、脳に送られる情報全体の83%を占めているのです。脳はそのチカラのほとんどを、見たものの処理に当てているわけです。だから、眠る時には目を閉じて、脳がオーバーヒートしないように視覚情報をブロックしているんですね。

では、他の感覚が脳に送っている情報はというと、聴覚が11%、嗅覚が3.5%、触覚が1.5%、味覚に至っては1.0%だというのですから、驚きですよね?人間ってこんなに目に頼っていたんですねえ。ということは、先入観の大半も視覚が作り出しているわけです。

そう、脳科学者の茂木健一郎さんのご著作『化粧する脳』の中に、面白いエピソードがありました。英国人美女が回教徒に改宗したら初めてのびのび生きられるようになった、というのは、あのチャドルのおかげで見た目で判断される苦痛から解放されたからなのだと。なるほど~!これは唸りました。

茂木さんは、「本質は目には見えない」というテーマの元にこの話を紹介されていたのですが、確かにこのことは、自分の経験的にも腑に落ちるのです。

たとえば言い争いが起きた場合など、仲裁に入る前に目をつぶって言い分を聴いていると、どちらの方がより冷静かがよく解かるのです。なので冷静なほうの人には相手の心情を伝えて、そうでない人には落ち着いて話を聴けるような言葉を選ぶと、諍いが早く収まるのですね。

不思議なことに、感情が極まっていると判断した人のほうが、目を開けて見たら余裕めかした笑顔だったりして、耳で聴いたときの逆になっていたりするのです。見たままを鵜呑みにすることの危うさを、私はよく感じます。本当のことは目では見えないという実感は、大人になるほど強く持ちますよね。

同じ30代でも昔の人が今より大人だったのは、暗闇で過ごす機会が多かったからかもしれません。大事なことを感じたいときには目ではなく「耳で観る」というのは、現代では見逃されているポイントなのです。

運命の相手と出逢う暗闇

すべての人間が失明したらどんな世界になるのかを描いた映画に、『ブラインドネス』があります。著名な日本人の俳優と女優が出演しているので、ご覧になられた方もあるかもしれませんね。

過酷なシーンが連続するため好き嫌いも割れる作品ですが、ハードな映画は受けつけない私でも、最後まで鑑賞できました。表現のリアルさ激しさよりも、「見えないことは人を本質で結びつけるのだ」ということの方が心に残った、大人の寓話なんですね。

というのは、中で老年の男性と若い女性が恋心を抱き合うようになるのですが、視覚を持たないことで、魂のもっとも繊細な部分を慈しみあう運命の相手に出逢える、というテーゼが美しく迫ってくるのです。もしも光を取り戻して相手の姿を知っても、あの二人に別れはないと私は感じたのですが・・・。

一切の説明がはぶかれた不条理な物語なのに、見終わると白い静謐に満たされるような、不思議な味わいのある作品です。大人のみなさんには、見えるということ、見えないということの本質を、ぜひご覧になって感じていただきたい映画です。

驚きの癒し体験、暗闇のエンターテインメント

暗闇が自分を本質に戻し、見知らぬ人たちとやさしい関係を紡ぎ合う、そんなことを体験できる場所もあります。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」というソーシャルエンターテインメントです。

鼻をつままれても分からない真っ暗な中で90分、暗闇のプロである視覚障害者の方をアテンドに、未知の人たちと手探りの体験をしながら、癒しの時間を過ごせるのだそうです。

暗闇は心を素に戻すので、自分でも思いがけなかった感情に出会うことになったり、視覚以外の感覚や、知らない人の心と触れ合う心地よさ、言葉のあたたかさなどにどんどん気づかされる、そんな体験はしたことがないので、これは私もぜひ行ってみたいと思っています。体験料は五千円です。

暗闇のパスファインダー、お戒壇巡り

真っ暗な闇を進む体験といえば、日本には寺院のお戒壇巡りがありますね。有名なところでは、信州長野の善光寺、都内でしたら二子玉川の玉川大師さん、京都の清水寺随求堂 (ずいぐどう) では胎内めぐりと呼ばれているそうです。拝観料は500円から100円です。

善光寺と玉川大師で体験しましたが、真っ暗な細道をそろそろと下っていくので、心細くて一緒にいる人と頼り合うことになります。玉川大師さんは知る人ぞ知る素朴なお寺ですので、デートスポットとしてオススメです。たぶんカレとの絆が深まると思います。が、くれぐれもお静かに。

また善光寺は、言ってみれば同じ名前の親戚が全国にあるお寺で、戒壇巡りがあるところも多いそうです。漆黒の闇を進んで、怖くなって一緒にいる人の名前を呼んだら思わぬ近さから声が返ってきた、なんて体験はなかなか出来るものではないので、一度行かれてみると面白いと思いますヨ。

瞳を閉じれば真実が観える

集団の中で目を閉じていると、誰が何に一生懸命か、肩の力が抜けているか、意外にやさしいんだなとか、あ、この問題は避けたいんだなとか、色んなことが「観えて」きます。そうすると、なんだかやさしい気持ちになるのです。人ってみんな一緒なんだなあというような、ね。

おおげさに言えば、それはちょっと神様になったような気分なのです。なぜだかとっても落ち着いて、人に振り回されることがなくなるのです。いいえ、人にではありませんね、自分の先入観に、ですね。

見えるは見えない、見えないは見える。マクベスの魔女も言っています。今起きていることや、誰かのことを知りたくなったら、そっと瞳を閉じてみてください。真実が観える耳が、あなたに答えを教えてくれます。

~舞台女優が教える美のレッスン

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