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原作もアニメも大人気!知っておきたい『精霊の守り人シリーズ』!

Date:2013.09.26

児童文学といえば、みなさまはどのようなものを思い浮かべますか?文字通り、「子どもの読み物である」と考えていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。

けれど実際のところは、「児童でも読みやすい文学」であるだけで、その内容に関しては、大人が読んでも十分に楽しく、また読み応えの大きな作品というのも、非常に多くあるのです。

そんな作品の1つに『精霊の守り人』シリーズがあります。すでに完結しているこのシリーズは、1作目がアニメ化もされているのですが、アニメも原作も大人気で、子どもから大人までの幅広い年齢層に、現在でも長く愛され続けている作品です。

日本国内だけでなく、海外からの評価も非常に高い、この『精霊の守り人』シリーズとは、一体どんな作品であるのか、ご紹介してみたいと思います。

『精霊の守り人』シリーズの作者は、文化人類学教授のステキな女性!

『精霊の守り人』シリーズを書いているのは、上橋菜穂子さんという女性の方です。荻原規子さんや小野不由美さんと並んで、アジアや日本的な場所を舞台としたファンタジーを書く作家さんとして有名ですね。

しかし上橋菜穂子さんは、作品の評価も高く、大人気の作家さんではありますが、専業作家ではありません。文化人類学の学者であり、大学の教授としての顔も持っている方です。

ですので、もしかしたら、児童文学を書かれている作家としては知らないけれど、そちらの分野では聞いたことがある・著作を読んだことがある、という方もいらっしゃるかもしれませんね!

気になる『精霊の守り人』シリーズの概要はどんなものなの?

『精霊の守り人』シリーズは、大きくわけて2者の視点から物語が作られています。「短槍使いのバルサ」と、「新ヨゴ皇国の王子・チャグム」です。

シリーズ中のタイトルで、「●●●の守り人」となっているものはバルサが、「●●●の旅人」となっているものはチャグムが主人公のストーリーとなっています。

とは言え、両者はお互いに関係しあい、干渉しあったつくりになっており、本編ラストにあたる『天と地の守り人』では、二人ともが主人公として描かれています。世界観としては、完全なるファンタジーです。とは言え、「魔法」のようなものは出ては来ません。

「呪術」や、物語界ではまたさらに「異世界」の存在が提示されているなどはありますが、食文化や使われている言語・気候の様子などは、非常に現実的に、独特のものがつくりこまれています。

『精霊の守り人』の物語は、短槍使いのバルサが、まだ幼い皇子であったチャグムの命を救うことから始まります。

それをきっかけとしてバルサは、王宮の陰謀や歴史、異世界からの干渉といったものに巻き込まれ、自らとチャグムとの身を守るための逃亡劇に身を投じることとなるのです。

シリーズの以後では、バルサが主人公になる「守り人」のパートでは、彼女が自らの過去と折り合いをつけ、自分や周囲の人間との関係を構築しなおし、少しずつ変化していく様子が描かれています。

一方チャグムが主人公となる「旅人」のパートでは、年齢を重ねるにつれ王宮の中で複雑な立ち位置に置かれて行くチャグムが、時に鳥籠を飛び出して行ったり、鳥籠の概念を問い直してみたり、といった成長を見せてくれます。

この成長は非常に鮮やかで、目覚ましいものがあります。また「王宮の中」という閉塞感に満ちた場所に置かれているチャグムこそが、世界を広げ、局面を大きく動かしていく様は、息を飲みつつも「見事」としか言い様がありません。

最終巻を読み終えた後はおそらく、「ちっぽけな少年だった、ひとりきりの少年が、あれだけのことを……!」という感動に包まれ、もう一度、最初の巻から読み返したいと感じるようになることでしょう。

児童文学であって、児童文学ではないという強さ

『精霊の守り人』シリーズは、もしジャンルをどこかに定めよと言われれば、間違いなく「児童文学」(もしくは「ヤングアダルト」)の分野に位置づけられることでしょう。

文庫版を除けば、書店でも基本的には児童書に分類されるでしょうし、図書館でも同様です。学校の図書館に並んでいる、ということも多いかと思います。

しかし作者の上橋菜穂子さんは、「児童文学ではない」とコメントしています。その言葉通り、この作品には、児童文学の枠を越えた面白さが有ります。

例えば『星の王子さま』など、「小さい頃に面白く読んだ。大人になって読んだら、昔とはまた違った視点で読むことができて、非常に興味深く感じた」というようなことはないでしょうか。この『精霊の守り人』シリーズにも、同じような魅力があるのです。

大人になってからも、その作り込まれた世界観の深さ、文化の在り方、描写の精緻さや、空気感や温度や匂いまで感じられるような様子に引き込まれることでしょう。

そして年齢が近づいた分、おそらくより様々な登場人物の心情に感情移入することができるようになり、より深く魅力を感じることもできるようになるでしょう。

『精霊の守り人』シリーズは、ぜひ子どもの時に読みたかった・子どもに読んで欲しい作品であると同時に、大人になってからこそ、より深く楽しめる作品なのです。

いかがでしたでしょうか。『精霊の守り人』シリーズの魅力が、少しでも伝わったでしょうか。

物語として非常に面白い作品である、という点は元より、優れたフィクション作品に共通するように「現実を忘れて物語世界に飛び込める」と同時に、「翻って、現実世界のことをより深く見ることができる」作品でもあります。

涼しい部屋で、もしくは図書館で、手軽にできる夏の余暇の楽しみ方として、ぜひ、作品を手に取ってみてくださいね!

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