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シュタイナー教育から考えた子どもとの大切な時間の過ごし方

Date:2012.05.31

シュタイナー教育の本場ドイツで

「aufreumzeit,es ist sozeit(お片付けの時間です、今はその時間)」澄んだ美しい歌が先生の口から流れる。2歳から3歳までの幼い子ども達が、魔法にかかったように、砂場で片づけを始める。

この光景を目の当たりにしたら、子育てに振り回されるママたちは軽いショックを覚えるだろう。何度「片づけなさい」と怒鳴ってきたことか…と。しかし、これは実際に私がドイツのミュンヘン、シュタイナー教育の幼稚園付属幼児クラスで見た事実だ。

シュタイナー教育とは、20世紀初めにルドルフ・シュタイナーが提唱した教育学だ。人の成長を7年ごとに区切り、それぞれの期間での達成すべきことを唱える。

この方針にのとったシュタイナー学園はドイツではもちろん認可されている学校であり、日本でもその教育メソッドは取り入れられつつあり、実際にシュタイナー教育実践の私立もある。

このシュタイナー教育の盛んな街ミュンヘンでの子育ては、日本で慌ただしく過ごすママたちに是非参考にしていただきたい。

ママは見本

シュタイナー教育では、子どもが7歳までに重要視されるのが、日々の生活のリズム、健康な体つくり、親のあり方だ。

生活のリズムは1日の過ごし方、起床と就寝の時間を基準に、毎日を同じリズムで過ごすことが理想。1週間、1か月も同様だ。なので、一般的にシュタイナー学園では行事が少ない。毎日の生活の中にこそ発見がある、という考え方だ。

健康な体つくりは全ての基本になる。この時期、子どもにいわゆる机上の勉強は必要ない。なぜなら記憶力が完成されていないからだ。それよりも外に出て、体を使って遊び、バランスを養い、これから成長する力に変える。

そして、大人(特に身近なママ)は子どもの見本である。子どもはママの様子、行動を見て真似をする。ママが子どもに教えたいことは、ママが実践する。それによって、善意のあふれる世界を教える、という3つのことがこの7歳までの子どもに最重要だ。

歌で教える

シュタイナー園では音楽は言葉だ。「さぁ、おやつです」「おトイレにいきましょう」「お片付けです」「お部屋へ戻りましょう」など、これらすべての言葉を歌にして子どもたちに促す。

子どもは、耳から今なにをする時間か、ということを覚える。体で覚えていくのだ。お昼寝(大多数のシュタイナー園で午後にお昼寝の時間がある)の時間も先生の歌声で眠る。起きる時も同様だ。

この芸術的な瞬間を目にすると、大抵のママは、家で怒鳴って、叱って子どもに何かを身につけさせようとすることの、無意味さを思い知らされることとなる。

いつも通りが大切

シュタイナー園では幼稚園といえども家庭訪問がある。先生が子どもを理解するうえで、親とのコミュニケーションはとても大切だと考えているからだ。我が家の場合、家庭訪問の際には、子どもにお手製の袋入りビー玉をお土産にもってきてくれた。

そして親と話しながら、ビー玉で子どもと遊ぶ。決して、何かを詰問するわけではなく、世間話のように時間を過ごす。その合間に子どもの様子に目を配っていることが、よくわかる。

その頃、第一子を海外での子育てということで気負っている私に対して、「普通に過ごすように」というのが先生からの言葉だった。

「子どもとめいっぱい遊ぼうとしなくても、特にどこかに行かなくても、まして習い事もいりません。ただ、家事をする姿を見せてあげてください。ご近所に挨拶するママの姿、お買いものをする姿を見せてあげてください。なるべく一緒にやってください。子どもはその姿に安心します。それが遊びであり、同時に最高の教育です」と我が家では語ってくれた。

日本語は、ドイツ語は、今後の教育は…とパニックになりかけていた私を救う言葉だった。

いつも通り普通に過ごすことが大切、というのは幼稚園の中でも同じことだ。先生は、ママのようにお料理をする。子どもが粘土で形をつくるそばには、午前のおやつのスープがコトコトと煮えている。

アイロンをかける。窓をふく。その姿は、家庭の中にいるかのような錯覚を起こさせる。そして子どもが、安心して目の前の作業(工作だったり、水彩画だったり)に集中していることがわかる。

ママはママの仕事をする。気負って子どもに、何かを教え込ます必要がないということを教えられる。

ドイツのシュタイナー園では、子どもとの時間の過ごし方をおおいに教えられている。これらを日本の生活に、そのままあてはめて活用することは難しいにしても、少しだけ心に留めていただき、子どもにニッコリできるきっかけにしていただければ、と思う。

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