• 美容
  • ライフスタイル
  • 健康
  • ファッション
  • スピリチュアル
  • DIY女子部
  • 恋愛
  • 大人の美学

誤解している人も多いけれど……「楽な出産」ではない帝王切開

Date:2013.12.06

出産といえば、「できる限り自然に行うべきもの」「人の手・医療の手を借りずに痛みと苦しみとに耐えて行うべきもの、それこそが母の愛であり、母を強くする」というイメージや価値観が、根強く存在していますね。

そのため、私たちの国では無痛・和痛分娩が根付かない、という問題があるのですが、それと同じ由来で、帝王切開により出産した妊婦さんが大きな誤解のもと、心ない言葉をぶつけられる……といった事例が後を絶ちません。

けれど、帝王切開での出産になること自体、決して珍しいことではありませんし、「楽」な出産であるというわけでもないのです。そこで今回は、帝王切開とは実際にはどんなものなのか、ご紹介してみたいと思います。

帝王切開にするかしないか、は選べない!帝王切開になる場合とは?

帝王切開とは、そもそもどのような場合に行うものなのでしょうか?答えはひとつ。「赤ちゃんとお母さんの命を守るための場合」です。

帝王切開で産みたいと望んだからといってそうできるわけでもありませんし、帝王切開をしたくないと望んだからといってそれをせずに安全に出産ができるようになる、というようなものではないのです。

なお帝王切開には「予定帝王切開」と「緊急帝王切開」の2種類があります。逆子であったり、双子以上の妊娠であったり、子宮筋腫があったりなど、妊婦検診の際に経膣出産が困難である・危険である、ということがわかっている場合には「予定帝王切開」となります。

一方で、出産の直前や出産中に何かトラブルが起きてしまった場合に行われるのが「緊急帝王切開」です。

へその緒が赤ちゃんの首などに巻き付いてしまっていたり、出産に時間がかかりすぎてしまったり、赤ちゃんが産まれてくるより先にへその緒が出て来てしまったり、胎盤が剥がれてしまったり、といった場合に行われることとなります。

赤ちゃんの命はもとより、お母さんの命も危険に晒されている場合が非常に多くあります。

帝王切開のウソ・ホント……こんな言葉は、全部、ウソ!

出産に関しては、ウソなのかホントなのかわからないようなうわさ話や、特定の価値観だけが「正しい」と言われてしまうような、不思議な出来事が多く起こりますね。

産婦さん5人中の1〜2人は帝王切開で出産している割合なのですが、それでも、帝王切開に関しても同様なのです。帝王切開を行うことになった産婦さんがよく言われるのは、例えばこんな言葉です。

「自分の管理が悪いから、そんな産み方しかできなかったのだ」
「“ちゃんと”産んだのではないなんて、母としての愛情が育たない。赤ちゃんが可哀想だ」
「産みの痛みを味わっていないなんて楽をしている」

1つめの言葉は、赤ちゃんが逆子であるために帝王切開となる場合によく言われる言葉のようです。

逆子体操などの存在は知られてはいますが、もちろんコレは確実な方法ではありません。どれだけ努力しても逆子のままである場合もあります。そしてもちろん、赤ちゃんが逆子の状態でお腹の中にいることは、赤ちゃんのせいでも、お母さんのせいでもありません。

2つめ・3つめの言葉は、無痛分娩や和痛分娩を選択した産婦さんもしばしば言われる言葉ですね。「経膣で・痛みにたえて」の出産であることに価値観を置く人の言葉です。

けれど出産に関し、一番大切なのは「安全であること」です。お母さんと赤ちゃんの命が守られることが一番大切なのであり、また、赤ちゃんへの愛情あるケアが必要なのはむしろ産後の話ですよね。

また、無痛・和痛分娩も帝王切開でも出産も、痛みがないわけではありません。日本で行われる「無痛・和痛分娩」は、実際には出産時の痛みを軽減するだけのものですので、痛みを感じないことはありませんし、後陣痛などの痛みは、自然分娩をおこなった産婦さんと同じです。

ましてや帝王切開に関しては、お腹と子宮を20cm程度も切開する「手術」なのです。身体へのダメージはどうしても大きくなってしまいますし、産後の回復だって、よほど時間が必要となります。

出産自体への痛みはなくとも、術後のそれを考えれば、全く「楽」などではなく、むしろ苦労は多いのです。それでも、お母さんと赤ちゃんの安全のために必要だからこそ、行われるのですね。

以上、いかがでしたでしょうか。どのような方法のものであれ、現代でも、出産は命がけのものです。すべての産婦さんと赤ちゃんが、安心で安全なお産ができることが、やはり、一番大切なのですね!

この記事をシェアする

関連記事