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【本紹介】現実逃避したい女性にオススメな長編小説!

Date:2012.12.19

「大聖堂」 上・中・下     
「大聖堂~果てしなき世界」上・中・下 ケン・フォレット著 (いづれもソフトバンク文庫)

女子会も良いですが、読み出したらハマっちゃう、女子会の誘いも断りたくなってしまうくらい、日常とは違う物語の世界にどっぷりとハマってみては?会社のことも、カレのことも、人間関係のイヤなことも忘れて、別の世界にタイムスリップできる、そんな本ならコレ!

まずは、ボリュームに圧倒されますが・・

本屋さんで実物を手にとって見ると「何?この分厚さ!」と言うページ数で、なおかつ3巻揃い。この時点でひいちゃう人もいると思いますが、そこを抑えて、まずは上の3章までを、飛ばしながらでも読んでみて下さい。

実際、学校へ持って行って、担任の先生に「何?その本、面白いの?」と、ある中学生が聞かれて、先生に勧めたところ「分厚いなぁ・・・」と尻込みされたとか。「3巻買ったから、読まなければ」と思って読み始めるのが、オススメ。続きを買わないと途中で後悔する、そんな作品です。

のご意見番、故児玉清さんもお気に入

この「大聖堂」はボリュームも凄いけど、物語の面白さに引き込まれて、つい夜更かししてしまう本。海外作品好きで知られ、ご自分で何日も徹夜同然で、原作の英語版を読まれこの本の解説も書かれている、故児玉清さ んも絶賛の、本好きには魅力ある本です。

実は「大聖堂」は、日本で出版されたのが、もう20年以上前で、その時にどっぷりハマり、「ケン・フォレットさんは、また大聖堂チックなお話を書いてくれないかなぁ」と切望していたのですが、数年前に希望が叶って、続編というべき「大聖堂~果てしなき世界」が日本でも出版されました。

当初は新潮文庫から出ていましたが、版権が変わったようで、現在は続編と一緒に、ソフトバンク文庫から、上・中・下の3巻づつで出ています。

中世のイギリスの話ですが・・・

物語は中世のイギリスの修道院と、その周りの街に住む人たちのお話ですが、時代や海外作品が苦手という人でも、楽しめる本だと思います。

ただ長い物語で、主要人物が多いので、冒頭の紹介部分が少し多いので、3章あたりまではちょっと我慢して、飛ばしても良いので、読み進める気持ちで。

それ以降は、紹介された登場人物が、各自動いたり関係を持って、お話がどんどん進んでいくので、無理なく引き込まれていくので「あれ?」となってから、冒頭部分を読み直してもOK。

「大聖堂」は職人さんの物語でも

「大聖堂」のほうは、画期的な大聖堂を建設するまでの、苦難のストーリー。イギリスでは長編テレビドラマになり、日本でもBSで昨年放映されました。

日本でもお寺や、神社などには、職人さんの技と知恵がふんだんに使われていますが、ヨーロッパの場合も同じ。

中世では田舎だったイギリスに、最新の技術と知恵を持った流れ者の職人がやってきて、田舎の街に、素晴らしい教会を建てるのですが、ストイックな職人好きには、たまらないキャラクターで、西部劇か時代劇のヒーローみたいな、カッコ良さがあります。

登場人物の人間くささも魅力

話を面白くしているのが、登場するさまざまなキャラクターたち。ストイックだったり、清廉だったり(修道士)、意地悪だったり(建築工組合の親方など)、陰湿だったり(修道院の幹部や騎士)、人間臭いドロドロした人も多数。

それぞれ現代の職場などに当てはめて、「いるいる」と言いたくなるようなキャラが次々に登場し、話の展開も膨らんでいくので、読者はハラハラ・ドキドキしながら、自分の子供を見守るような気持ちで、無事に大聖堂が完成するのを、見届けたくなります。

ベストセラー作家が、自分の好きなことをテーマにした強み

作者のケン・フォレットは、30年近く前に発表した「針の眼」で、世界の有力な各種の賞を(ミステリー・サスペンス・冒険などのジャンル)獲ったことで、有名ベストセラー作家になりました。

そのストーリーテリングの上手さを、個人的な趣味の大好きな昔の聖堂・教会建築の分野で、遺憾なく発揮したのが、このシリーズです。

歴史がメインなのは、この「大聖堂」シリーズくらいですが、他の作品も第二次世界大戦中などの史実の中に、自分のキャラクターを置くような作品も多いので、事実と虚構を融合させてリアリティーを出すのが、とても上手な作家だと思います。

それぞれ別でも楽しめるけど、順読みがオススメ

続編は、少し時代が下って、一旦完成した後の大聖堂や、修道院にピンチが訪れる時代のストーリー。登場人物は、代替わりしているので、こちら だけ読んでも独立して読める内容になっています。が、この世界を堪能するなら、順に読むとなお面白さもアップ。

大聖堂が大きくなると言うことは、大聖堂建築を発案し支える修道院や、その城下町(日本的な例えですが、まさに修道院と街は両輪で栄えます)の繁栄の物語でもあり、中世の地方都市が栄えていき、そこに住む人たちの生活も変化するさまも、よくわかります。

女性キャラが光る

作者は男性ですが、このシリーズに共通しているのが、女性キャラの良さ。男性陣のほうが、単純バカだったり、陰湿だったりする人が多いのですが、お気に入りの女性キャラは、魔女と呼ばれても自分の生き方を変えないエリン、続編ではカレンとグェンダの若い二人。

が、中世の時代から百年前までは日本でもそうだったように、女だと言うだけで、バカで嫉妬深いアル中の父親の言うがままにしないと生きられず、自分で生きていくこと、自立することの難しさや、強い気持ちを持ち続ける女性キャラたちの姿に、こちらが励まされる部分も。

恋愛や結婚などで、まどろっこしい部分もありますが、女性が自由に結婚や職業を持つことが出来て、生き方を選べるよう時代に生まれたことを、感謝したい気持ちにもなります。

現代を生きるヒントにも

続編では、男性並みに仕事をしようとして、男に邪魔される女性キャラは、働く女性なら共感できるキャラで、元気がもらえます。また、女性以上に嫉妬深い、男性だけの修道院のドロドロの人間模様は、今の企業トップや、政治家のおじさんたちの姿を映しているよう。

中世という昔の話でも、現代の社会と変わらず、人間の感情や考え方、感じ方はそう大きく変わらないので、今を生きるためのヒントにもなるのでは?と思います。

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