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骨太で鋭く、決して色あせない魅力……マンガ家・吉田秋生とは?

Date:2013.09.24

近年でも複数の賞を受賞し、大人の女性を中心に人気を集めているマンガ家の1人に、吉田秋生さんという方がいらっしゃいます。彼女の描く現代性の強い作風は、年代も性別も超えて、多くのマンガ愛好家の方々から、非常に高い評価を得ています。

しかしもちろん、彼女の人気の中心は女性です。少女や女性向け雑誌で連載をされていたり、特に高校生年代の女性には強く頷きたくなるような描写のある作品が多かったり、また20代・30代、子を持つ女性にとって深く胸を打つような作品も多く描いています。

現代でも大活躍の吉田秋生さんですが、マンガ家としてのキャリアは、すでに決して短いものではありません。たとえばその特徴的な絵柄も、時代に合わせるかのように大きな変遷を遂げています。

しかし、そうした時代性を強く感じさせる一方でまた、作中で扱われているテーマには、常に一貫したテーマがあり、筋が通ってもいるように思えます。そしてそのテーマこそが、女性を惹き付けて離さないのではないかと思われるのです。

今回は、そんな女性への求心力の高いマンガ家・吉田秋生さんについて、ご紹介してみたいと思います。

マンガ家・吉田秋生の代表作と受賞歴

吉田秋生さんと言えば、現在、月刊フラワーズで連載中である「『海街diary』の人」という印象を持っている方も多くいらっしゃるかもしれません。

この作品では、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や、マンガ大賞2013を受賞していますので、「最近、特に活躍しているマンガ家さん」というイメージを持っている方も多いかと思うのです。

しかし、彼女のマンガ家としてのキャリアは、もっと長いのです。マンガ家としての活動が始まったのは、なんと1977年。30〜40年前のことなのですね。その後、『吉祥天女』という作品で、第29回小学館漫画賞を受賞しています。

この『吉祥天女』という作品で描かれている主人公の少女の姿は、当時の読者であった少女たちに、強いインパクトを与えたと言われています。

それまでの少女マンガの主人公、少女像からはかけ離れた、一面ではリアルであり、けれど同時に「ありえない」ような少女だったからです。

読者に衝撃を与えたのは、この作品だけではもちろんありません。取り立てて賞を受賞してはいないものの、大きなインパクトを与えた作品としては『BANANA FISH』を挙げずにはいられません。

少女マンガでありつつ、主人公は少女ではなく、恋愛の要素もほとんど出てきません。ジャンルももしわけるのであれば、「SF」「ハードボイルド」といった表現が似合うようなものでした。

この作品をきっかけに、男性の中にも吉田秋生さんのファンであるという方が非常に増えたと言われています。

一大連載である『BANANA FISH』の後には、現在連載中の『海街diary』と世界観をともにする『ラヴァーズ・キス』が誕生します。

この作品は、様々な性指向や性的なバックボーンをもった高校生たちの恋愛の様子が、ごく自然に、鮮やかに描かれています。実写映画化もされていますので、そちらをご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。

その後連載のはじまった『YASHA—夜叉—』では、第47回小学館漫画賞を受賞しており、こちらの作品は実写ドラマ化もされています。また『YASHA—夜叉—』は『BANANA FISH』とも世界観を共にしており、『イブの眠り』という続編も出ています。

そうした華々しいまでの作品群を経て、現在連載されているのが『海街diary』なのです。なお、『吉田秋生 The Best Selection』という作品集も2作発売されていますので、随分と昔の作品であっても、こちらで楽しむことができそうです。

まるで少年漫画みたいだった?! 吉田秋生の絵柄、独特の魅力

吉田秋生さんの作品には、様々な賞を受賞しているものも多くありますし、どの作品をとっても「実力派」と呼ぶのがふさわしいものばかりです。

しかし、とりたててターニングポイントになった作品をあげるのであれば、『BANANA FISH』がやはりダントツなのではないかと思います。

この作品では、おおよそそれまでの少女マンガでは扱われることの決して多くはなかったガンアクションや、麻薬やマフィアとのやり取りなどの要素がふんだんに使われていました。

特筆すべきは、その絵柄かと思います。初期の吉田秋生さんの作品は、むしろその時代ごとにあった少女マンガのセオリーに忠実であるかのような絵柄だったのですが、吉祥天女以来、特にこの『BANANA FISH』では、特徴的なものとなっているのです。

「まるで『AKIRA』の様」というのが、マンガ好きたちの間での評価です。『AKIRA』というのは、こちらもハードボイルドな趣を持った、少年・青年向けマンガの最高峰のような作品です。

『AKIRA』をマネて描かれた、ということではもちろんありません。それほどに「力強く」「太い線で」描かれた、少女マンガ的要素の薄い絵柄だったということです。

『BANANA FISH』は、そのストーリーと絵柄の新鮮さから、少女たちからも非常に大きな支持を得るとともに、男性の中にも「吉田秋生ファン」をつくった、記念すべき作品なのです。

「女」の生き様に深く切り込む描写……たとえ主人公が男でも

吉田秋生さんの作品に関しては、特筆しておきたい魅力は数多くあります。セリフまわし、カメラワーク、効果音ひとつをとっても唸るような魅力があるのですが、特に特徴的なのは、そのストーリーかもしれません。

彼女の作品では、多くの場合「女の生き様」と表現されるようなものが描かれています。女であるがゆえに向けられる視線や期待、起こりえる出来事などが多く扱われるのです。

それは、たとえ主人公が男性であっても変わりません。男性である主人公がそれらの生き様を背負うことで、私たちは改めて感情移入し、また客観的にも見つめることができるようになるのです。

いかがでしたでしょうか。年齢・時代を越えて愛される吉田秋生さんの作品、皆さまも機会があればぜひ、お手に取ってみてくださいね!

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