大人のあせもにベビーパウダーはOK?大人のあせもの原因と治し方
Date:2016.08.08
虫刺されかと思ったらなんだかずっとかゆい。それは大人のあせもかもしれません。
夏の暑い日、大量の汗をかく日が続くと、かゆいところが湿疹のように赤くなったりしていませんか?
あせもは子供だけでなく今や大人もかかる皮膚疾患です。
猛暑が続く日本の夏。最近では大人のあせもが増加中とのこと。かきむしると跡が残ってしまうこともあるので適切なケアであせもを撃退しましょう。
夏以外になることも…あせもは汗が原因の皮膚疾患!
あせもは汗が原因ですから、夏以外でも汗をかくことがあれば起きる可能性のある疾患です。
あせもの種類・白いあせもと赤いあせも
あせもとは、「汗疹(かんしん)」または「汗貯留症候群(かんちょりゅうしょうこうぐん)」というのが正式な名称で、原因は大量の汗です。
汗管というのは汗腺からつながっていて、肌の表面に汗や体液を出すための管です。
- 水晶様汗疹(白いあせも)
- 乳幼児などによく見られるあせも。顔や身体に小さなプツプツがたくさん出来ます。炎症が起きているわけではないのでかゆみはほとんどなく、しっかり汗を拭き取ってあげれば自然に治ります。
- 紅色汗疹(赤いあせも)
- こちらが一般的に「あせも」と呼ばれている赤いプツプツです。かゆみを伴い、我慢できずにかきむしってしまうと膿を持ったりじくじくしたりします。
もうひとつ、深在性汗疹というものがありますが、熱帯地方や異常な高温下にいた場合に見られるもので、日本ではあまり見られない症状です。
あせもが出来やすい部位
あせもは汗をかく場所ならできるのですが、汗が蒸発しにくい場所に出来やすいという特徴があります。
- 頭
- 額
- 首周り(シャツの襟などが触れやすい)
- 脇や胸の下(下着の締め付け)
- お腹周り(ベルトなどの締め付け)
- ひじの内側
- 脚の付け根
- お尻
- 膝の裏側
- 背中
このあたりにかゆみを感じたり赤みを発見したら、早めのあせも対策が必要です。
特に、背中は寝汗であせもができやすく、広範囲に渡って出来るのでかゆみも感じやすいところです。
子どもだけじゃなく大人でもなる?あせもが出来る原因
汗を出す汗腺の数は、大人になるにつれて増えるものではなく、子どもの頃から基本的には変わりません。
ただし、子どもの方が皮膚の面積が小さく汗腺が密集しているのであせもができやすいのですが、大人でも適切な汗のケアをしなければあせもになってしまうのです。
夏の暑い時期に汗をかく以外にも、あせもができてしまう原因があります。
暑さ以外にも汗をよくかく
あせもの大きな原因は大量の汗。汗は体温を下げるために出てくるので気温が高いと出やすくなりますが、他にも
- スポーツ
- 更年期障害
- 肥満
- 風邪による発熱
- 多汗症
など、汗をかく理由は色々あります。
季節を問わず、これらの理由で汗をかきやすい人はあせもに注意が必要です。
汗が蒸発しにくく蒸れてしまうため
汗をかいたとしてもさらっと流れてしまえばあせもはできにくいのです。それがいつまでも肌にとどまっていると雑菌が増えるなどして肌トラブルの元になります。
- 包帯
- ギプス
- 絆創膏
など、肌が蒸れやすい状態はそこにあせもが出来やすくなるので注意が必要です。
乾燥肌で皮膚のバリア機能が衰えている
肌が乾燥していると角質層がめくれてそこから雑菌が入りやすくなり、肌トラブルの原因となります。
かゆくてかきこわすとさらにバリア機能が失われて炎症を起こしやすくなるという悪循環。
あせもには汗を防ぐとともに保湿対策が重要です。夏は紫外線を浴びたりエアコンで思ったよりも肌は乾燥しています。
汗をコントロールすればあせもは防げる!あせもの治し方と対策
あせもは汗をコントロールできれば防げる病気です。汗をかくのは仕方がないとしても、あせもが出来にくくする方法があります。
かゆくてもかいちゃだめ!冷やしてかゆみを抑える
寝ている時に無意識にかいてしまうのは防げませんが、起きている時はかゆくても我慢して下さい。
あせものできているところを搔き壊してしまうと、炎症がさらにひどくなってしまいます。
かゆい時は冷たいタオルなどで患部を冷やしましょう。かゆみを和らげることが出来ます。
お風呂やシャワーはぬるめのお湯にする
汗を落とすためにお風呂やシャワーはとても大切なのですが、熱いお湯に入るとかゆみが増してしまいます。
早めに皮膚科を受診すること
大人になると肌の新陳代謝も衰えています。あせもをかいてしまうと傷跡が残りやすく、色素沈着などでシミのようになってしまうこともあります。
適切な薬を処方してもらうことで症状を軽減させることが出来ます。あせもにはステロイド剤、もしくはかゆみを抑えるために抗ヒスタミン薬が使用されることが多いですね。
あとは日々のスキンケアもプラスして治療していきましょう。
市販のステロイド剤を使ってみる
薬局でもステロイド外用薬を購入することが出来ます。薬剤師に症状を説明した上で、自分にあったものを選んでもらいましょう。
ステロイド外用剤は悪いイメージばかり先行してしまっていますが、使用上の注意を守って正しく使えばあせも対策になります。
不安なことは薬剤師にしっかりと相談して納得した上で使用しましょう。
汗をかかないように気をつけること
エアコンが苦手、という女性も少なくないと思いますが、あせもが出来ている時はさらに汗をかくとかゆみがひどくなり症状が悪化してしまうこともあります。
また、
- 香辛料の入ったもの
- アルコール
などは体温が上がって汗をかく食べ物です。
あせもが出来ている時は控えた方がいいでしょう。
汗を落としてとにかく清潔を心がけること
本当は汗をかくたびにシャワーを浴びるなどして汗を洗い流すのが一番いいのですが、仕事中にそれも難しいですね。
- 汗をかいたら着替える
- こまめに汗をふく
など、汗を身体に残さない工夫をして身体を清潔に保つようにして下さい。
汗を拭く時は乾いたハンカチやタオルで拭くよりも、濡らして絞ったものの方が汗の水分と老廃物と両方とってくれます。
携帯用の汗拭き用ウェットティッシュなどを使うといいですね。
髪が長い人は首にかからないようにすること!
首周りは血管も多く、以外と汗をかきやすい場所。そしてあせもが出来やすい場所です。それなのに髪をおろしていたら通気性も悪く、あせもには格好の環境に。
出来るだけ髪をまとめるなどして汗をかかない、通気性の良い状態を保ちましょう。
ベビーパウダーを使ってあせもを予防する
余分な水分を吸い取ってくれるベビーパウダーは大人でも使えます。あせもが出来やすいところに塗っておくだけで汗の肌へのダメージを防いでくれます。
ただし、搔き壊して傷が出来ているようなあせもには向いていません。
汗をかいてパウダーがよれたりしたら拭き取って、新たにつけ直すようにして下さい。
汗予防のパウダーは、スーパーで買えるものとアロマテラピーで使う精油を使って自分で作ることも出来ます。
- コーンスターチ…30g
- ティーツリー精油…5滴
二つの材料を容器に入れてよく混ぜるだけです。ジップロックなどを使ってもいいでしょう。
パフなどを使って汗をかきやすいところにはたいてください。
吸湿性・速乾性のある素材の衣類を着る
木綿や麻などの天然素材は通気性もよく、肌にも優しい素材です。夏の汗をかきやすい時期には特におすすめですね。
保湿対策をして肌のバリア機能を高める
汗を防ぐと同時に肌本来の保湿力を取り戻して、肌自体を健康にしていく必要があります。そのためには保湿が欠かせません。
かゆみを抑える食べ物を積極的に摂る
皮膚や粘膜を保護するβ-カロテンを含む緑黄色野菜は積極的に摂りたいですね。肌自体を丈夫にすることによって、あせもの予防になります。
または免疫力を高め、かゆみの元となるヒスタミンを抑える食べ物で、かゆみが治まるようにしましょう。
- ヨーグルト
- 小松菜
- ブロッコリー
- いちご
- キャベツ
- オレンジ
- ブルーベリー
- 甜茶
- 緑茶
- キノコ
- 海藻類
などが良いとされています。
逆に、肉料理や香辛料をたっぷり使った辛い料理はかゆみを助長させます。あせもが出来ている時はなるべく控えましょう。
大人のあせもにおすすめの市販薬3選
対策方法はなんとなくわかったけれど、あせもが消えるまでに時間がかかりそうだし、かといって皮膚科に行く時間もない、という方も多いでしょう。
そんな方のために、市販薬のおすすめをいくつかご紹介しましょう。
大人のあせも用の市販薬を選ぶ時のポイント
あせもの困ったところはかゆみと赤みですよね。ですから、
- かゆみを抑える成分
- 炎症を抑える成分
これらが入っている薬を選べば良いわけです。
- 局所麻酔成分のリドカイン、ジブカイン
- 抗ヒスタミン成分のジフェンヒドラミン
など、どのようなかゆみを抑える成分が入っているのか表示を確認してみてください。
また、効き目を考えるとステロイド系の方がおすすめなのですが、ステロイドに抵抗のある方は非ステロイド系のグレチルレチン酸配合のものを選ぶといいでしょう。
ライフスタイルに合わせて使いやすいものを選ぼう
一口に市販薬といっても、色々なタイプがあります。どのようなものが使いやすいかは普段の服装などライフスタイルによっても違ってきますよね。
効果ももちろん大事ですが、塗りにくいと続かなくなってしまうので、
- クリーム・軟膏タイプ
- パウダータイプ
- スプレータイプ
など、好みの使用感に合わせて選びましょう。
ただし、白残りする場合があるので、目立たないところで使いたいですね。
オイラックスPZ軟膏(ステロイド系)
ステロイド配合ですが、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルは体内に吸収されるとすぐに代謝されて低活性物質に変わる「アンテドラッグ」と呼ばれるものです。
アンテドラッグとは、かゆみは抑えるものの、体内に入ってしまえば薬の作用がなくなるという性質を持った薬のことです。
ステロイドの作用としても中程度であり、副作用が起きにくいとされていますので、即効性を期待するならおすすめの薬です。
価格:980円
容量:5g
販売元:第一三共ヘルスケア
http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/products/details/eurax_pz_oint/
メンタームペンソールA(非ステロイド系)
ミストタイプで持ち歩きにも便利です。ノンアルコールで肌にもしみないので敏感肌の方でも大丈夫。
スプレーなので塗りやすく、また白残りしないので首周りなどにも使いやすいですね。
価格:756円
容量:50ml
販売元:近江兄弟社
http://www.omibh.co.jp/items/pena.html
根強い人気のタクトホワイトL
酸化亜鉛が配合されているのでよく乾きます。冷却作用と清涼感で、あせも以外のかゆみや虫さされなどにも有効です。
ミントの香りがさわやかでさらっとして使いやすく、ステロイドも入っていないと口コミ評価も高い薬です。
ただし、塗ったところが白くなるので、見えにくいところか家にいる時しか塗れないですね。
それでも効果は絶大だと根強い人気があります。軟膏タイプとローションタイプがあります。
価格:729円
容量:32g
販売元:佐藤製薬
http://search.sato-seiyaku.co.jp/pub/search/dispproduct.php?productid=723&ref=Command%3Dtop%26li%3Dta
たかがあせもと放置しないで!早めの対処で綺麗な肌をキープ!
皮膚の病気は、頭痛や胃痛などに比べるとどうしても軽視されてしまう傾向があると思います。でも、あせもも立派な病気なんです。
身体からのサインですから、たかがあせもと放置しないで下さい。
首周りなど見えるところに出来てしまうと、それだけでオシャレも楽しめなくなってしまいます。
あせもかな?と思ったら、とにかく早めに対処を!肌を清潔に保つとともに、薬などを使って早めに治して下さいね。
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