膀胱炎の予防方法とは?女性は繰り返しやすいので普段から意識を!
Date:2017.10.18
膀胱炎は、男性よりも女性に多い病気です。大半の女性は膀胱炎を経験したことがあり、中には再発を繰り返している方も多くいます。
女性が膀胱炎にかかりやすい理由としては、男性では20cm程ある尿道が女性では4cm程しかなく、尿道が短いためです。
尿道が短いと、尿道口から入った細菌が膀胱に侵入しやすくなります。つまり体の構造上、どうしても女性の方が膀胱炎にかかりやすいのです。
- 頻尿…何度もトイレに行ってしまう、排尿の回数が多い
- 排尿痛…排尿時に痛みを伴う
- 尿が濁る…血尿や白っぽく濁った尿が出る
まだ膀胱炎になったことがない方でも、今後膀胱炎になる可能性が0とは言い切れません。事前に予防方法を知っておくのは、とても大切です。膀胱炎を繰り返している方も、まだ実践していない方法があれば、再発予防のためにぜひ取り入れてください。
この記事の目次
水分を多めに取り、尿量を増やす!オススメな飲み物と控えたい飲み物
膀胱炎の予防方法としてよく知られているのが、水分を多く取るということです。水分を多く取ることで排尿を促し、尿量を増やします。排尿時に菌を一緒に出し、膀胱炎になるのを防ぎます。
多めにと言われても、「どれぐらい飲めばいいの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
目安としては1日2,000ml、一気に飲まずに1時間でコップ1杯飲むのが理想的です。ただし食事に含まれている水分を考慮して、実際に飲み物としては1,000ml程で良いでしょう。
膀胱炎予防にオススメな飲み物、控えたい飲み物
膀胱炎を予防するためにオススメな飲み物は、お茶やお水です。ジュースや炭酸飲料など、糖分を多く含む飲み物ばかり飲むのは避けましょう。
お酒やビールなどのアルコール、コーヒーや紅茶などのカフェインは控えるようにしましょう。
アルコールもカフェインも利尿作用があり、膀胱炎の予防に効果がありそうですが、刺激が強すぎます。
刺激物は必要以上に尿の回数が増える場合があり、膀胱炎の症状の1つ、頻尿になりかねません。
リンゴ酢やクランベリージュースもオススメ
お酢には抗菌作用があり、その中でもリンゴ酢は、膀胱炎の炎症を抑える効果があるとされています。1,000mlの水に、リンゴ酢を大さじ2杯入れて飲むと良いでしょう。
クランベリージュースも、膀胱炎予防に効果があると期待されています。尿の酸性化作用があり、プロアントシアニジンと呼ばれる物質の抗酸化作用による効果とも言われています。
1日200〜250ml飲み、果汁100%のものが良いとされています。加糖のクランベリージュースは、糖分の取り過ぎとならないよう注意しましょう。
排尿を我慢し過ぎない
水分を多く取れば、自然と排尿の回数は増えていきます。細菌が尿道に入っていたとしても、排尿により細菌を出してしまえば、膀胱炎の予防になります。
仕事が忙しくトイレに行きづらいと、どうしても我慢してしまう方が多いでしょう。しかし排尿を我慢し過ぎていると、細菌が増殖する可能性があります。
もし細菌が尿道から膀胱へ侵入すると、膀胱炎を引き起こしてしまいます。
膀胱炎を予防するためにも、排尿は我慢しない習慣を付けましょう。
頻尿の場合は、我慢する方が良いことも
すでに膀胱炎になった経験があり、中でも頻尿の方は、トイレを我慢するのは難しいでしょう。
再発を予防するためにも、排尿を我慢する方が良い場合もあります。尿意を感じても、15〜30分程我慢し、徐々に排尿間隔を延ばしていくという方法も知られています。
ただし「また頻尿になり始めた。尿意があったらトイレに行くべきか、我慢するべきか分からない」場合には、一旦医師に相談しましょう。
頻尿の再発を予防する運動も効果的な方法、と言われています。尿道や膣を5秒間強く締めて、次にゆっくり緩める、という風に繰り返します。まだ膀胱炎になったことがない方も、予防のために取り入れると良いでしょう。
お風呂場での排尿は、膀胱炎に繋がる可能性があるので注意
お風呂場で排尿している方はいませんか?「排尿を我慢しない」というものの、トイレでもないのにお風呂で排尿していて、しかも癖になっていたら要注意です。まず不衛生ですし、膀胱炎に繋がる可能性もあります。
「お風呂に入ったら、毎回排尿してしまう」「我慢できない」という風にここまで習慣化してしまうと、頻尿になる可能性があるため注意が必要です。
すでに習慣になっている方は、我慢するようにしましょう。
外陰部を清潔に保ち、細菌の侵入を防ぐ!生理期間中は特に意識を
細菌の侵入を防ぐため、外陰部は清潔に保ちましょう。できれば毎日お風呂に入り、石けんやボディソープを使う際はきちんと泡立てて、丁寧に洗いましょう。
念入りに洗おうとし、必要以上に洗いすぎないように注意してください。
特にシャワーで膣の中まで洗ってしまうと、自浄作用のある菌も流してしまいます。同様に、ウォシュレット付きトイレのビデ機能を使いすぎないようにしましょう。
生理期間中は特に清潔に保つよう意識して
生理期間中はどうしても細菌が入りやすく、増殖しやすい環境となります。
- ナプキン
- おりものシート
- タンポン
はできるだけ3時間以内に変えましょう。可能なら、汚れたらすぐ変えるのが望ましいです。
「ナプキン汚れてないから、まだ変えなくてもいいか」とは思わずに、3時間以上同じ生理用品を使い続けるのは避けましょう。
細菌が増殖しやすい環境になります。生理期間中はいつもより外陰部を清潔に保つよう意識し、膀胱炎を予防しましょう。
排便後は「前から後ろに」拭く
外陰部を清潔に保つためには、外陰部と近い場所にある肛門も関係しています。
排便後は、肛門付近に細菌が付着しています。トイレットペーパーで拭く際に「後ろから前に」拭いてしまうと、細菌を尿道へ入れる可能性があります。必ず「前から後ろに」拭くようにし、細菌が尿道から膀胱へ侵入するのを防ぎましょう。
下着はこまめに交換する
毎日お風呂に入っていても、前日と同じ下着をつけていては意味がありません。下着はこまめに交換しましょう。不衛生では細菌が侵入、増殖しやすくなります。
膀胱炎の予防方法として、疎かにはできません。
洗濯は溜めず、細菌を繁殖させない
下着に限らず洗濯物を大量に溜めていると、洗濯物でこもった湿度により、細菌が繁殖しやすくなります。
溜まった洗濯物から周辺へ、細菌が付着する可能性もあります。下着の交換もこまめにするのが大事ですが、洗濯もこまめに行ないましょう。
仕事が忙しく週末にしか洗濯できないのであれば、殺菌作用のある洗剤を使用するのも良いでしょう。
ストレスや過労、冷えにも注意を
膀胱炎を予防するために、きちんとした生活を送るのも大切です。膀胱炎には一見関係なさそうですが、膀胱炎に限らず、免疫力が下がっていると病気にかかりやすいのは想像できるはずです。
免疫力が落ちてしまうと細菌の影響を受けやすく、膀胱炎にかかる可能性が高くなります。
しっかりとした睡眠、バランスの取れた食事で免疫力を上げましょう。極度のストレスや過労、激しいダイエットなどは自己免疫力を下げてしまいます。免疫力を落とさないように、日頃から規則正しい生活を送りましょう。
膀胱炎に…食事?無視はできない食生活
バランスの取れた食事は、免疫力を上げるのに大切です。しかしアルコールやカフェインなどと同じように、刺激が強い食べ物は控えましょう。唐辛子を多く含む食べ物、カラシやワサビの付けすぎは控えてください。
膀胱炎の予防のため、取り入れた方が良い食材をご紹介します。
- 酢の物や梅干し…抗酸化、抗菌作用がある
- しょうが…体を温める効果、抗菌作用がある
- スイカ…利尿作用があり、膀胱炎に効果があると言われている
長時間体を冷やすのは避ける
冬の寒い時期になると、「トイレが近い」と感じたことはありませんか?冬のように体が冷えると、頻尿を始めとした膀胱炎を引き起こしやすくなります。
冷房の効きすぎた場所に長時間いるのは良くありません。職場などでどうしても冷房を下げられない場合は、
- ひざ掛け
- 毛布
- 湯たんぽ
- ホッカイロ
などを活用しましょう。下半身は冷やさないようにしてくださいね。
プールにも注意しましょう。長時間冷たい水に浸かって下半身が冷えてしまうと、膀胱炎になりやすくなります。冷房やプールなど、夏も体を冷やしてしまう環境はあるため、注意が必要です。
性行為の後はすぐに排尿を
冒頭でお伝えしたように、女性は男性よりも尿道が短いため、細菌が膀胱に到達しやすくなります。特に性行為は細菌が尿道から膀胱に侵入しやすいため、膀胱炎を引き起こしやすくなります。もっとも注意が必要です。
もし細菌が入ったとしても、すぐに排尿すれば尿と一緒に細菌も洗い流してくれます。更にシャワーなどで外陰部を洗うと、膀胱炎の予防に更に効果的です。
性行為の際、膀胱炎予防のために注意したいこと
排尿で細菌を流せる可能性は高いですが、細菌を入れないための予防方法も知っておきましょう。
- 性行為の前後は、シャワーなどで外陰部、手指を清潔にする
- コンドームを使用し、避妊とともに、性感染症、膀胱炎の原因菌の侵入を防ぐ
- 体調が悪い時は免疫力が低下しており膀胱炎になりやすいため、性行為はしない
あなただけではなく彼も、膀胱炎予防のためにこれらを意識するのが大事です。膀胱炎にならずに済むよう、細菌を侵入させないよう注意しましょう。再発を繰り返している方は恥ずかしからず彼に事情を伝え、性行為を控えてください。
膀胱炎を予防するのは難しくない!普段の生活で心がけよう
膀胱炎は、女性の大半がかかる病気と言われています。まだ膀胱炎になったことがなくても、予防方法を事前に知っておくと安心です。
一旦膀胱炎にかかると、再発を繰り返してしまう女性もたくさんいます。どの予防方法も日常に関係しているため、普段の生活の何かが引き金になって再発の可能性があるとも言えます。
どの予防方法も、さほど難しいことではないはずです。もしご紹介した予防方法の中で「これで膀胱炎になる可能性があるとは知らなかった」というものがあれば、ぜひこれから意識して生活してみてくださいね。