セカンドミール効果で楽チン痩せ体質ゲット!鍵は朝食にアリ
Date:2016.12.13
「セカンドミール効果」というものをご存じですか?
あまり馴染みのない言葉ですが、じつはこれ、ダイエットの効果をぐーんと底上げしてくれるという、嬉しい現象の名前なのです。
今回は、ダイエットの強〜い味方、セカンドミール効果についてまとめます。
【1】ダイエットに効くセカンドミール効果って何?
セカンドミール効果は、カナダのトロント大学・ジェンキンス博士が提唱・定義したもので、ダイエットをする人にとってきわめて有益な現象です。
どういう現象のことなの?
まず、セカンドミールとはいったい何か?という点からご説明しましょう。
すると次の食事、つまり昼食がセカンドミール(二番目の食事)です。
そしてセカンドミール効果とは、「ひとつ前に食べた食事の血糖値変動が、次の食事の血糖値変動に影響を与える」現象のこと。
つまり朝食の食べ方によって昼食以降の血糖値の変動(ダイエットの成功に影響する数値)が大幅に変わる、というものです。
なぜ、血糖値がダイエットに関わるの?
血糖値とは、血液中にある糖分の密度のこと。人間の身体は血中の糖分を使ってエネルギーを作り出し、それを基にあらゆる活動をしているのです。
呼吸ひとつするにもエネルギーが必要ですから、糖分がなければ生きることはできません。このとき、糖分をエネルギーに変換する作業を担うのが「インスリン」という物質です。
インスリンは、糖分を分解し、どんどんエネルギーに変えていきます。しかし血糖値があまりに急激に上がりすぎると、通常量のインスリンではこの作業がとても追いつきません。
そのため、身体は更なるインスリンを分泌します。ここで厄介なのが、このインスリン、使い切れなかった糖分は脂肪に変えてしまうこと。
セカンドミール効果はダイエットに役立つの?
はい、役立ちます。というか、この効果の仕組みを知っておかないと、せっかくのダイエットの努力が半減してしまう可能性すらあるのです。
余分な脂肪を生まないためには、食事による血糖値の上昇をゆるやかなものにすることが必須です。逆に言えば、血糖値がゆるやかに上がっていくような食事を心がけていれば、余分な脂肪が作られにくいということです。
このメカニズムを利用したのが「食べ順ダイエット」と呼ばれるもの。これは食事の際に食べる順番を、
- 野菜(食物繊維)
- 汁物(熱)
- 魚・肉(タンパク質)
- 米・パン・麺など(炭水化物)
とすることにより、血糖値の上昇をゆるやかにし、インスリンによる脂肪生成を抑えるダイエット法です。
そうして太りにくくカロリーを消費しやすいように身体の準備を整えておいて、タンパク質・炭水化物を順番に摂取していくというこの方法。
食べる量を減らす必要がないので、ストレスも少なく合理的なダイエット法です。
セカンドミール効果は、この食べ順ダイエットに代表される「低GI系ダイエット(血糖値の上昇をゆるやかにするダイエット法)」を強力にサポートしてくれます。
ダイエット効果のサポートって、具体的にはどんなこと?
具体的には、朝食で得た血糖値の上昇具合を、昼食以降も継続することができるのです。
「ひとつ前に食べた食事の血糖値変動が、次の食事の血糖値変動に影響を与える」のがセカンドミール効果です。
嬉しいことにこの効果、昼食だけでなくその日一日は続くとのこと。朝食での食べ順ダイエットの効果が、昼食や夕食にも現れるということなのです。
メリットにもなり、リスクにもなるセカンドミール効果。痩せたい人はきちんと活用していきましょう!
【2】痩せやすくする以外にも、こんな嬉しい効果が……
セカンドミール効果を意識した食事には、他にもこんなメリットが期待できます。
(1)満腹感の持続でイライラ防止
血糖値を上げにくい食品を「低GI」食品と呼びます。
ダイエット中は何かと我慢することも多く、お腹が空けば人は自然とイライラしやすくなるものです。
また、それに耐えてもストレスを溜め込んでしまうと、ダイエットが終わったとたんにドカ食いに走りリバウンド……なんてことにもなりかねません。
朝食に低GIな食事を摂ると、セカンドミール効果により「満腹感が長持ちしやすい」という効果が一日続きます。イライラを回避し、精神的にもダイエットをサポートしてくれるというわけです。
(2)便秘を解消できる
低GI食品の多くが食物繊維を豊富に含んでいます。
ダイエットの大敵といえば便秘!ストレス社会と言われる現代、女性の多くが便秘に悩まされています。
セカンドミール効果のためにオススメする食材には、便秘解消に役立つ食物繊維もたっぷり含まれているものがほとんどです。
血糖値の上昇がゆるやかになるよう、たくさん噛んでゆっくり食事をすることで、消化も良くなり相乗効果もバッチリです。
セカンドミール効果を狙うとともに、美の邪魔をするしつこい便秘も撃退してしまいましょう。
(3)糖尿病リスクを減らせる
インスリンの分泌は、本来人の身体にとって不可欠なもの。
でも、血糖値が急上昇する食生活を続けていると、インスリンを毎回大量に分泌しなければならず、膵臓が疲弊してきます。
膵臓の疲弊が進み、正常に機能しなくなると、引き起こされるのが「糖尿病」です。疲れきった膵臓がインスリンをうまく作り出せなくなったり、インスリン自体の働きがスムーズにいかなくなってしまうのです。
低GI食品、そしてセカンドミール効果で「血糖値の上昇がゆるやかな食事」を心がけることで、膵臓が作るインスリンの量を適切な範囲に保つことができ、膵臓への負担を減らせます。
血糖値を意識した食事法は、糖尿病リスクを抑えることもできるのです。
【3】セカンドミール効果を効率よく引き出すコツは?
ちょっとした心がけ次第でダイエットや健康をサポートしてくれるセカンドミール効果。
効率的に引き出すためには、どんなコツを守れば良いのでしょうか?
一番のコツは「朝食で低GIを守る」こと
セカンドミール効果は、一つ前に食べた食事が次の食事の血糖値上昇度に影響を与えるというもの。
とくに朝食による血糖値上昇度は、昼食だけでなく午後〜夕方まで影響します。
朝食には、血糖値をゆるやかに上げる低GIな食事を意識してみましょう!これだけで、その日の夕方までずっと血糖値の急上昇を抑えることができるのです。
セカンドミール効果を活用する上で、一番重要かつ簡単なコツ、それは「朝食で実践すること」です。
意識するのは「水溶性食物繊維」
食べ順ダイエットで最初に食べる野菜や汁物は、血糖値をどちらかといえばゆるやかに上げてくれる食べ物だと思ってOK。
セカンドミール効果を狙うメニューとして、とくにオススメなのが野菜です。
とくに水溶性食物繊維はセカンドミール効果が高く、
- ベータグルカン
- アルギン酸
- ペクチン
という3種類の水溶性食物繊維をバランスよく摂るようにするのがオススメです。
- ベータグルカン
- しいたけなどのキノコ類、大麦、もち麦、玄米、納豆、大豆製品に多く含まれます。
糖の吸収を抑える他に、免疫力をアップさせがん予防にも効果があるとされています。
- アルギン酸
- ワカメ、ひじき、昆布、もずくなどの海藻類に多く含まれます。
血圧の上昇を抑え、コレステロール値を正常に保ち、動脈硬化の予防にも役立ちます。
- ペクチン
- とくにリンゴに多く含まれ、アボカド、大根などにも豊富です。
整腸作用が強く便秘におおいに効果があります。他にも悪玉コレステロールを減らす、糖尿病を防ぐなどの効果が期待できます。
食物繊維以外にも、セカンドミール効果の高い成分は?
他にもセカンドミールに効果的と言われる成分があります。それは、
- 大豆製品に含まれる「大豆オリゴ糖」
- オクラなどのネバネバ食材に含まれる「ムチン」
の二つ。
上で紹介した水溶性食物繊維と、これら二つの成分を合わせ、朝食にオススメの食べ物をまとめていきましょう!
セカンドミール効果の高い朝食は、ずばりコレ!
情報をまとめると、セカンドミール効果を最も効率よく活用するには、朝食メニューに以下の食材を取り入れていくのが良いでしょう。
【朝食にオススメ、セカンドミール効果アップ食材】
- 大麦
- もち麦
- 玄米
- キノコ類
- 納豆
- 味噌
- 豆腐
- きなこ
- その他大豆食品
- ワカメ
- 昆布
- ひじき
- もずく
- オクラ
- 大根
- アボカド
- リンゴ
もちろん、この他にも不溶性食物繊維の豊富な
- ゴボウ
- キャベツ
- おから
などを組み合わせると、より美と健康に効果的です。
オススメなのは、
- もち麦ごはん
- ワカメと豆腐の味噌汁
- (魚など好みのおかず)
- デザートにリンゴヨーグルト
という風に、朝食に無理のない範囲でこれらの食材を組み込んでいくこと。
せっかくダイエットするのなら、このセカンドミール効果で120%の結果を狙っていきましょう!
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