口紅の鉛成分がもたらす危険性。あなたの口紅は大丈夫?
Date:2017.07.27
メイク用品の中でも、食べてしまう危険があるアイテムが「口紅」です。ファンデーションやマスカラなどは食べる心配はありませんが、口紅は食事と共に身体の中に入ってしまいます。
その成分を気にしたことがあるでしょうか。
実は口紅にも身体に有害な成分が含まれていることがあり、その危険性について警鐘を鳴らす専門家もいます。
口紅に含まれる鉛成分がどのような危険をもたらすのかということについてお話したいと思います。
口紅に含まれる危険な鉛成分
口紅を買う時に鉛が含まれているかどうかなんて、あまり気にしたことがないと思います。私もいちいち確認したことなどありません。そもそも、口紅の成分表示なんて気にしたこともありません。
鉛は中毒を起こすため、食品への配合は当然規制されていますが、口紅などの化粧品は難しいところ。
というのは、鉛は自然界に普通に存在する金属だからです。あえていれなくても入ってしまう可能性が高いのです。
お菓子よりも高濃度の鉛
食品にはもちろん鉛の基準値が定められていますが、化粧品については原料となる天然の素材にも含まれていることから、完全になくすことは難しいようです。
2007年にアメリカのFDA(食品医薬品局)が行った調査によって、ほとんどの有名メーカーの口紅が推奨値以下であったというデータが発表されています。
ですからこの程度の量であれば、直ちに健康へのリスクがあるものではない、というのがFDAの見解でした。
ところがその後、「Campaign for safe cosmetics」という消費者団体が行った調査によると、お菓子類の基準値の10倍を超える鉛が検出されたということです。
この調査結果を危険だと捉えるかどうかは、消費者自身の問題ということでしょうか。
子供や妊婦には厳禁
少量でも影響が大きいのは子供と妊婦です。健康な成人であれば特に心配がなくても、小さな子供が口紅を舐めてしまったりすると鉛中毒になる可能性は高いのです。
鉛に限らず、大型の魚なども重金属が蓄積されていて、妊婦は食べ過ぎ注意といわれていますから、口紅の鉛も積もり積もったらそれなりの量になりますよね。
女性は1年で1本分の口紅を食べるともいわれているので、妊娠中はオーガニックのリップクリームだけにした方が安心かもしれません。
鉛の含有量トップ10ブランド
FDAが公表している鉛含有量のデータによると、以下の化粧品メーカーの名前が挙げられています。
- メイベリン
- ロレアル
- NARS(資生堂)
- カバーガール
- ロレアル
- シュルガーガー
- レブロン
- ソニアカシュク
- エイボン
- バートビーズ
中でもロレアル、レブロン、カバーガールは複数の製品が上がっています。
また、鉛は色の濃いレッド系に多いとされていましたが、色味を見ると必ずしもそうではなく、ピンク系の口紅でも安心できないようです。
口紅による鉛中毒を防ぐには
鉛が体内に入るのを完全に防ぐのは意外と難しいのです。鉛を含めた重金属というのは自然界のあちこちにあるからです。
ですから、なるべく口に入らないように注意をすることと、入ってしまった重金属をデトックスしていくことが大切です。
オーガニックブランドの口紅を選ぶ
どんな成分を使っているか、その成分が体にとって安全なのかをしっかり公表しているブランドの口紅を選ぶのが一番安全でしょう。
- 石油系の成分
- タール系の色素
- 鉱物油
など、身体に有害だとされているものを使っておらず、当然鉛も入っていないと分かる、オーガニックブランドの口紅を使えば、少しでも鉛中毒の危険からは身を守ることが出来ます。
口紅の使用を最小限にする
そうはいっても、気に入った色味などもありますし、好きなブランドの口紅を使いたいと思うこともありますよね。
そんな時は、家にいる時にはリップクリームだけにするなど、口紅の使用頻度を少しでも少なくしていけば良いのではないでしょうか。
グロスにも含まれているので、こちらも使用を最小限にしていきましょう。
ただし、リップクリームも実は有害なものが含まれていることがあるので、成分表示はしっかり見て買うことが大切です。
デトックスして体内の金属を排出する
化粧は毎日のことですから、1回に口から入る量は微量でも、積もり積もって何年も使い続けることで、後々思わぬ健康被害が出ないとも限りません。
健康に関することはまだまだ研究途中のものが多く、今は安全とされていても、この先数十年も安全かどうかは分からないからです。
ですから、少しでもデトックスをして、有害なものを溜め込まない工夫をしていきましょう。
- 亜鉛を摂る
- プチ断食をする
などして、重金属を排出していけば、口紅から摂る程度の鉛で直ちに健康被害が出るとは考えにくいです。
亜鉛は
- 牡蠣
- 牛肉
- 凍り豆腐
- アマランサス
- 味付け海苔
などに多く含まれています。
鉛がもたらす健康への悪影響
鉛がなぜ身体によくないとされるのか、それは身体の中に入るとなかなか排出されずに体内に蓄積されるからです。
身体に入った半分の量が体外に排出されるまで5年もかかるといわれているので、治療にも時間がかかるのです。
昔は水道水などにも使われていましたし、古い塗料にの含まれていることがあります。鉛は意外と身の回りに溢れている金属だということが怖いんです。
唇の色素沈着
口紅に含まれる鉛などの重金属が色素沈着の原因となり、唇が黒ずんでくることもあります。
唇の色素沈着は、こすったり、口紅が落としきれていなくて色素の成分が残ってしまうなど、他にも原因はありますが、鉛が多く含まれている口紅を使い続けることで色素沈着する可能性もあるので、安心はできません。
鉛中毒の症状(軽度の場合)
鉛中毒は軽度の場合はなかなか気づきません。特に何の症状も出てこないことも多いので、かなり時間が経ってからわかることもあります。
- 頭痛
- 腹痛
- 不眠
- 神経障害
などの症状が起きる可能性があります。
鉛中毒の症状(重度の場合)
鉛中毒も重度になると
- 認知障害
- 末梢神経障害
- 腎機能障害
などの症状を引き起こします。
化粧品は中身で選ぶ時代
健康や安全といったことに対する意識が高まっている今の時代、メイク用品についてもやはり中身をしっかり確認して買いたいですね。
鉛のように、すぐにその被害が分からないものだと、もしかしたら数十年後に思わぬ健康被害が出る可能性もあるからです。
過剰に意識するのも暮らしづらくなりますが、肌に直接つけるものは「安いから」という理由だけで選ぶのではなく、一応どんなものが入っているのかなと気にする目は持っていたいと思います。
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