今日から始める正しい歯磨き!正しいやり方で健康な歯に
Date:2018.07.09
毎日の習慣として何気なくしている歯磨き。時間がない時や面倒な時はササっと終わらせてしまいがちですが、それを繰り返していると、お口の健康に大きな影響を及ぼすことになります。
歯磨きは時間をかけてしっかりしているという方でも、その方法が間違っていれば歯茎を傷めたり、磨き残しによって虫歯を引き起こしてしまいます。
また、磨き残しによる歯肉炎が悪化すると歯周病になり、歯以外にも身体そのものの健康に影響を及ぼす恐れがあります。
今回、こちらの記事では日頃気にしていないけれど、実は全身の健康に関わってくる正しい歯磨き方法についてご紹介します。これまで何と無くしていた歯磨きを見直せば、口内環境を整えられるだけでなく白く綺麗な歯に近づくことができます。
この記事の目次
知らない人も多い!歯みがきの正解・不正解
子供の頃から習慣化しているために日頃気に留めることのない歯磨きの方法ですが、正しい歯磨きの方法を知っているのとそうでないのとでは、いくら時間をかけても、良い歯磨き粉や歯ブラシを使っても効果は半減してしまいます。
正しい歯磨き方法を身に付ければ口内環境の改善だけでなく、気になる口臭などの予防にもなります。
歯磨きのタイミング
歯磨きは食後すぐにしてはいけないと言う説もあります。食後すぐは口内の細菌が食べ物に含まれる糖をエサにし、口内を酸化させます。
すると、歯のエナメル質が溶け出しやすい「脱灰(だっかい)」と言う状態になり、歯磨きをすると歯が傷みやすくなると言われています。
このことから、口内がアルカリ性に戻るまで30分〜1時間待つのが良いと言う説が浸透してきましたが、実際には酸化する時間を短くすることが望ましいので、食後すぐの歯磨きをおすすめします。
歯磨き粉の使用量
口の中もスッキリするし、殺菌の意味でも多めに歯磨き粉を使用すると言う方もいらっしゃるでしょう。
ですが、実際には歯磨き粉の量は歯ブラシのヘッド3分の1〜半分程度で十分で、ヘッド全体につける必要はありません。
また、歯磨き粉は発泡するので、それだけで磨いた気分になってしまう場合もあります。
量が少なくても口内の殺菌や洗浄力に十分効果を発揮しないので、適正量を使用するようにしましょう。
歯ブラシを濡らしてから磨く
多くの人がやりがちな、歯ブラシを濡らしてから歯磨き粉をつける方法。実は濡らさずに乾いた状態で、そのまま使ったほうが歯磨き粉の力が発揮できるのです。
また、泡と一緒に歯磨き粉に含まれるフッ素などの成分が歯に行き届かなまま流れてしまいます。
このことから、乾いた状態の歯ブラシに歯磨き粉をつけ、歯全体に塗るように添付してから磨き始めることをおすすめします。
歯磨き後のうがい
歯磨き後のうがいは少ないように思いますが、1回が理想的です。口の中に歯磨き粉が残っていると気持ち悪い、汚れも一緒に口内に留まりそうだからと何度もうがいをしてしまうと、歯磨き粉のフッ素を洗い流してしまいます。
口内の洗浄、抗菌効果のためにもうがいは少なめにするようにしましょう。
間違った歯みがきが原因の口内トラブル
間違った歯磨きは口内トラブルを引き起こす可能性があるほど注意したいことです。間違った歯磨きが原因と考えられる口内トラブルとして以下のものが挙げられます。
知覚過敏
よく耳にする知覚過敏とは、歯の表面のエナメル質が傷付くことで象牙質が露出し、神経に刺激が伝わってとキーンとした痛みを感じる症状です。
しっかり磨こうと力を入れてゴシゴシと磨いてしまうと、歯の表面のエナメル質を削ってしまうことになります。また、歯磨き粉の付けすぎも研磨剤によって歯の表面が削られてしまいます。
歯肉炎
歯肉炎とは歯と歯茎の境目部分が歯垢(プラーク)と言われる細菌が繁殖することによって腫れてしまう症状です。
プラークの発生は間違った歯磨きによる磨き残しが原因とされています。そのまま放置すると歯周病という歯を支えている骨を溶かしてしまう症状にまで進行してしまいます。
歯茎の後退
鏡を見て、前よりも歯が長くなった、歯茎が痩せたなという印象を持ったら、それは歯茎の後退が原因の一つと考えられます。
これは力を入れて歯をブラッシングすることによって歯茎が傷つくことが一つの原因と言われています。
歯茎が後退するのを放っておくと歯の根元部分が弱くなり、支える力も弱くなるため抜けてしまうこともあります。
正しい歯みがきの方法
歯磨き粉をつけて時間をかけて磨くだけが正しい歯磨き方法ではありません。
正しい歯磨き方法を身につければ、磨き残しなく、口内環境を健康に保つことができます。正しい歯磨きのポイントとして以下3点を挙げます。
歯の表面の汚れを落とす直角磨き
虫歯予防に特に効果的なブラッシング方法は、歯に向かって直角に歯ブラシを当てて、力を入れずに細かく前後に動かす「直角磨き」です。
この時、大きく動かしてしまうと毛先が寝てしまい、汚れが落としにくくなるので注意しましょう。
歯肉の汚れをかき出す斜め磨き
歯と歯茎の境目の「歯肉」に付着する歯垢(プラーク)は歯肉炎や歯周病の原因になります。
それをかき出す方法として、歯肉に向かって45度に歯ブラシを向けて細かく前後にブラッシングする「斜め磨き」があります。
この時も力を入れてしまうと歯茎を傷める恐れがあるので、優しく磨くようにしましょう。
疎かになりがちな歯の裏側は毛先を使う
歯の表面は念入りに磨いても、裏側はささっと終わらせてしまいがちです。
歯の裏側はブラシ全体では磨きにくいので、ブラシの柄に近い「かかと部分」やブラシの先の「つま先部分」などを使い分けると磨きやすいです。
- 前歯の裏側を磨く場合
- 前歯の裏側を磨く場合はブラシを縦にし、ブラシのかかと部分を磨きたい歯に向かって直角に当てて、かき出すように磨きます。
- 上の奥歯の裏側を磨く場合
- 上の奥歯の裏を磨く場合は、歯ブラシを歯と平行になるようにして入れ、ブラシを歯と歯茎の間に斜め45度に当て、前後に優しく細かく動かして磨きます。
- 下の奥歯の裏側を磨く場合
- 下の奥歯の裏側は、舌があるので磨き残しが出やすい部分です。上の奥歯の裏と違い、ブラシのつま先部分を歯と歯茎の境目部分に当てて磨くようにしましょう。
見落としがちな歯ブラシの選び方
どの歯ブラシを選んでいいのか迷うほど、歯ブラシの種類は豊富です。選ぶポイントは様々ですが、正しく歯ブラシを選ばないと磨き残しや歯茎を傷める原因にもなります。
そこで、磨きやすく歯に負担のない歯ブラシを選ぶために以下の2つのポイントを押さえておきましょう。
- ヘッドの大きさは自分にあったものを選びましょう
- 小さいヘッドの方が細かいところまで磨けますが、正しい歯ブラシの選び方としては、ヘッド部分の大きさは親指幅、もしくは前歯2本分の幅のものを選ぶと磨きやすいです。
- ブラシの硬さにも注目しましょう
- 歯茎を傷つけないから良さそうと「やわらかめ」を選ぶ方もいますが、基本は「ふつう」の固さを選ぶことをおすすめします。
歯茎が弱く、出血しやすい場合や、歯茎マッサージ用として選ぶ場合には「やわらかめ」をおすすめしますが、そうではない健康な歯茎の状態である場合にはブラシの固さは「ふつう」を選び、優しくブラッシングするようにしましょう。
歯ブラシと一緒に選びたい口腔ケアアイテム
自分にあった歯ブラシと求める効果のある歯磨き粉以外にも、併用するとより口内環境を清潔に保てるケアアイテムをご紹介します。
はじめは面倒に感じても、それらのケアアイテムをプラスすると歯磨き後の口がよりスッキリと気持ち良く感じるので併用することをおすすめします。
デンタルフロスで歯間までケアを忘れずに
しっかり磨けていると思っても、歯間までは歯ブラシで汚れをかき出すことは困難です。その場合にはデンタルフロスの使用をおすすめします。
デンタルフロスを使えば、歯間だけでなくブラッシングだけでは落としきれなかった表面の汚れも一緒に落とすことができます。
デンタルフロスの種類は糸巻きタイプとY字型のものなどがありますが、歯科医院などでよく使われている糸巻きタイプの方が使いやすいのでおすすめです。
さらに細かいところまで磨けるタフトブラシ
タフトブラシとは、ヘッドが小さく、毛先が山型に少し尖っている形のブラシのことです。
歯と歯茎の境目ギリギリのところや奥歯のさらに奥の部分、歯並びが悪くなっている部分や隙間、また歯列矯正をしている方は歯と矯正器具の隙間など細かなところを磨くのに適しています。
歯磨きの仕上げはマウスウォッシュ
口腔ケアアイテムとして最も使われていると言ってもいいものがマウスウォッシュです。このマウスウォッシュには「液体歯磨き」と「洗口剤」の2種類がありそれぞれ使用方法や効果が異なります。
前者は文字通り、練り歯磨き粉の代わりに使用する液状の歯磨き粉の役割をします。通常の歯磨き粉のように研磨剤が含まれていないので汚れを落とす力は劣りますが、口全体に行き渡らせることができ、歯茎に成分が浸透しやすいので炎症を抑えるという効果が期待できます。
後者の洗口剤とは、歯磨きやデンタルフロスの補助的な役割、または虫歯や歯周病の予防に役立ちます。
就寝前に使えば寝ている間の口内の細菌の繁殖を抑えることができます。
正しい歯磨き方法を身につけて健康なお口に
毎日の歯磨きは、実は私たちの全身の健康にも大きな影響を与えます。
また、健康面以外にも歯が綺麗だと笑顔がさらに素敵に見えて、女性ならいつものメイクが何割り増しにも映えます。
さらに、これまで口臭が気になっていた方も口内環境が整っていれば口臭も気にならなくなるので、おしゃべりの時間がより楽しくなります。
健康とより素敵な笑顔のため、そしていつまでも自分の歯で美味しく食事をするためにも、習慣化している歯磨きに今までより気を配ってみましょう。
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