食卓を飾る花、エディブルフラワーの美味しく華やかな使い方
Date:2018.09.14
雑誌やインスタを見ると、料理やデザートに花を使って綺麗に飾り付けをしているものがあります。
料理やデザートに使われている花はエディブルフラワーというもので、花瓶に入れて飾る花とは違います。
エディブルフラワーは観賞用ではなく、料理やデザートを華やかに飾ってくれて、そして美味しく食べられる花です。
普段の料理ではほとんど見かけることがないエディブルフラワーですが、最近は購入しやすくなりパーティーなどでは欠かせないアイテムとして使っているという人も増えています。
料理などに使われるエディブルフラワーとはどういうもので、どういった種類があるのでしょうか。
また、料理などに使う時、どういう使い方をするのがいいのかなどについて調べてみました。
この記事の目次
どこが違う?エディブルフラワーは普通の花とは違う
そもそも、エディブルフラワーとは何なのでしょうか?
エディブルフラワーとは、食べられる花のことを言います。
食べられる花といってもピンと来ない人も多いと思いますが、私たち日本人がよく見かけるものとしては、刺身などについている黄色い菊がエディブルフラワー(食用花)になります。
エディブルフラワーは観賞用の花の中で、毒性のないものを食用として育てたものです。
一般的な観賞用の花は、栽培をしている間に農薬を散布したり化学肥料を与えたりしています。
しかし、エディブルフラワーの場合は、無農薬もしくは野菜などと同じような肥料や農薬を使って育てます。
一般の花は食品衛生法などのチェックはありませんが、エディブルフラワーは口にするものなので、食品衛生法や農薬残量などのチェックを受け、安全なものだけ出荷されています。
「無農薬」「有機肥料」と言われているため、自宅で無農薬で育てれば食用として食べられると思っている人がいますが、花には毒性があるものもあるため自宅で無農薬栽培をしたからといって安易に食べるのは危険です。
様々な種類があって華やか!エディブルフラワーの主な花
食べられる花というと、どうしても食用菊のイメージしかないという人も多いと思いますが、エディブルフラワーにはいろんな種類があります。
料理やデザートで使われている、主なエディブルフラワーを紹介します。
和食でも多く使われている「菊(食用菊)」
日本人が1番多く目にするエディブルフラワーが菊(食用菊)です。
お刺身に添えられていたり、菊の花だけを取り出して和え物に使ったり、味噌汁に入れたりして食すのが主流です。
菊がお刺身についている理由として、解毒作用があるから一緒に食べると良いと言われています。
苦味などもほとんどないので、エディブルフラワーを食事に取り入れたいけれど、何を使ったらいいか分からないという人は、菊から始めるといいかもしれません。
ジャムやケーキ、紅茶などによく使われる「バラ」
次によく目にするエディブルフラワーはバラです。
特にジャムは有名で、パンやスコーンに塗って食べるだけでなく、紅茶に砂糖代わりにバラジャムを入れて楽しむという方法もあります。
また、ケーキやゼリーなどにもよく使われていて、バラの独特な香りは女性に人気です。
その他、乾燥したエディブルフラワーが紅茶の中に入っていたりすることもあります。
季節の和菓子やパンなどに良く使われる「桜」
日本人でもう1つ、よく口にするエディブルフラワーがあります。それが桜です。
桜の花をそのまま食べるというよりは、桜の花を塩漬けにしたものが和菓子やアンパンなどに使われています。
また、桜茶といって桜の花のお茶などもあります。
花ではありませんが、桜の葉を塩漬けしたものを、桜餅などに使用することもあるので、桜もよく日本人が口にするエディブルフラワーになります。
桜の場合、生で食べるものはあまり見かけませんが、塩漬けのものは大型スーパーなどで取り扱っているところも多くあります。
菊と同じような味わい・食感で使いやすい「マリーゴールド」
食用菊と同じキク科で、使い勝手がいいのがマリーゴールドです。
マリーゴールドは、食用菊と同じように、花びらを取り外してサラダや和え物にして食べるのが主流です。
マリーゴールドはオレンジや黄色で鮮やかなので、花びらをゼリーなどに入れるのもとても綺麗です。
また、栄養素も豊富でカロテンが含まれています。
色鮮やかで個性的な味がないので使われやすい「キンギョソウ」
ケーキやサラダで華やかな花がトッピングされていることがありますが、そこでよく使われているのがキンギョソウです。
キンギョソウは金魚のような形をした花をつけて、色も赤やピンクといった華やかな色がたくさんあります。
エディブルフラワーは花によっては苦味など独特な味がありますが、キンギョソウは味にクセがないので料理やスイーツにはとても使いやすいエディブルフラワーです。
様々な色があるため色合いとしてよく使われる「パンジー(ビオラ)」
サラダなどで赤やピンクだけではなく、紫やブルーといったカラフルな色の花が使われていることがあります。
これはパンジー(ビオラ)で色鮮やかなため、デザートやサラダの飾りとしてよく使われます。
食用の花ですが、色合いがカラフルなため飾りつけのためだけに使うという人も多いようです。
香りが独特でお茶やお菓子によく使われる「キンモクセイ」
小さな花をつけるキンモクセイは、砂糖漬けにして販売されることが多いです。
キンモクセイの場合、香りが独特なのでサラダや料理には不向きで、デザートなどによく使われます。
また、香りを楽しみたいという場合は、お茶などに入れると華やかな香りを楽しむこともできます。
エディブルフラワーの中でも柔らかく食べやすい「プリムラ」
エディブルフラワーの中には野菜よりも栄養価が高いものもあります。しかし、味が独特だったり食感が苦手という人もいます。
エディブルフラワーを使いたいけれど、独特な香りや食感がダメという人でも使えるのが、プリムラです。
プリムは色鮮やかな花ですが、味もあまりクセがなく花の食感も柔らかいので食べやすくなっています。
栄養素も豊富で、ビタミン類が豊富に含まれています。
どんな食べ方がある?エディブルフラワーの使い方
どうしても花なので、食べるのに抵抗があるという人がいますが、エディブルフラワーは飾りではなく料理の材料として使うことができます。
しかし、あの華やかな花なので、どういう使い方をすればいいのか分からないという人も多くいます。
エディブルフラワーのオススメの使い方や保存方法について紹介します。
その1.1番簡単で抵抗がないのは「エディブルフラワー入りサラダ」
エディブルフラワーを料理に取り入れる際、1番簡単で食べやすいと言われているのがサラダです。
普通に食べているサラダにエディブルフラワーを飾ると、いっきに華やかになります。
サラダにエディブルフラワーを使う場合、特に決まりなどはありません。サラダを華やかに飾るだけでOKです。
しかし、美味しく食べたい!という場合はマヨネーズなどで和えたポテトサラダやマカロニサラダなどよりも、葉物野菜などを使ったサラダの方が食べた時に食感の違和感もほとんどありません。
また、野菜も緑だけではなくカラフルなパプリカやトマトを使うと、さらに華やかになり普通の食事だけではなく、パーティー向けの料理に大変身します。
その2.ごま和えや天ぶらなど和食でも美味しく食べられる
和食でエディブルフラワーというと、刺身などに付いている菊のイメージが強いと思います。
しかし、それ以外でもエディブルフラワーを料理に使う人も増えています。
特に和食で多いのが、天ぷらです。天ぷらにすると青じそのようなサクッとした食感に揚がります。
それでいて、色合いがいいため天ぷらの色合いでエディブルフラワーを使うという人もいます。
また、エディブルフラワーを野菜と同じように使うという人の中で多いのが、和え物です。
食用菊などを和え物に使うように、エディブルフラワーを軽く湯通ししてごま和えなどにして、色どりと副菜を兼ねて食べるという人も増えています。
その3.可愛くてオシャレ!ドリンクにエディブルフラワー
知人を家に招いた時や、パーティーの時にオススメなのがドリンクにエディブルフラワーを使う方法です。
実際に筆者も知人宅で見たことがありますが、氷の中にエディブルフラワーを入れて、ドリンクを提供すると普通の飲み物が一気に華やかにになります。
- 小さめのエディブルフラワーを用意する
- 製氷皿にエディブルフラワーを入れる
- 花が浮かないようにゆっくりと水を入れて凍らせる
これだけですが、とても綺麗な氷になります。
色の濃い飲み物だと花が綺麗に見えませんが、炭酸水や、白ワインに氷を入れて飲むという人もいますがこういう時に使うとオシャレでとても綺麗です。
その4.デザートに使うと可愛くて華やかになる
エディブルフラワーをよく使うのがデザートです。手作りデザートの場合、ゼリーやババロアなどに一緒に入れて固めるととても綺麗になります。
ケーキなどの場合は、小さな花を飾るととても可愛くて華やかになります。
市販されているお菓子でも、エディブルフラワーを使っているものがあります。よく見かけるのがキャンディーです。
透明なキャンディーの中にエディブルフラワーが入っているものが販売されていますが、味はほとんどしないので抵抗感なく食べることができます。
エディブルフラワーは生のものは早めに食べるのが鉄則
エディブルフラワーを購入したのはいいけど、使い切れなかったということがあります。
生花の場合、だいたい2~4日で食べてしまうのが目安です。
1日で使い切れなかった場合は、タッパーの中に濡らしたキッチンペーパーを入れ、その上にエディブルフラワーを並べて表面が乾かないようにフタをして野菜室に入れておくようにします。
生のエディブルフラワーは時間が経つと色が悪くなり、花びらが溶けたようになってしまうので、早めに食べましょう。
料理などに入れるのが難しい場合は、次のような使い方がオススメです。
- エディブルフラワー入り氷
- ジャムに混ぜる
ジャムに混ぜる場合は、花びらのみを使うとまんべんなくジャムに混ざります。
また、エディブルフラワーには乾燥したものもあります。
乾燥したものはクッキー生地などに混ぜて使いますが、乾燥させているため製造日から1年程度と長くなっています。
乾燥したエディブルフラワーは、高温多湿を避けて保存するようにしましょう。
華やかさだけじゃない!エディブルフラワーの効果
エディブルフラワーは華やかなので、飾り用と思っている人も多くいます。
実際、エディブルフラワーを使った料理やデザートでも、花をよけて食べているという人もまだまだ多くいます。
エディブルフラワーにはビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、野菜のように食べている人もいます。
特に、エディブルフラワーの場合、農薬や化学肥料を使わずに育てているため、安心だと野菜の代替品のようにして使う人もいます。
また、エディブルフラワーにはビタミンAやB群といった肌に欠かせない栄養素も含まれているため、美容効果が期待できるとも言われています。
食べ慣れないと違和感がありますが、料理などにエディブルフラワーが使われている場合は、避けずに食べるようにしましょう。
要注意!無農薬だからエディブルフラワーというわけではない
上記で、エディブルフラワーの種類を紹介しましたが、「この花だったら我が家にもある!」と食べようとする人が中にはいます。
販売されているエディブルフラワーは、食用として栽培しているため、農薬などを使わずに育てています。
そのため、自宅に咲いているような花や花屋で購入する飾るためのものの花とは違います。
自宅で育てている花は農薬や肥料を使っていないから安全と思っている人もいますが、農薬残量などのチェックをしていないので絶対に安全というわけではありません。
無農薬だから大丈夫と過信するのは危険です。
また、花には毒性のあるものもたくさんなるので、料理などで花を使いたい場合は、必ず販売されているエディブルフラワーを使うようにしましょう。
エディブルフラワーを使って華やかな料理やデザートを楽しもう
料理やデザートを華やかにするために、いろんな飾りつけをします。
しかし、いろんなものを使って飾りつけをするとゴミが増えたり、小さい子は間違って食べてしまうこともあります。
そういう時は、食べられる花、エディブルフラワーを使って華やかに飾り付けしましょう。
エディブルフラワーは食べられるので、子供が口にしても安心ですし、ゴミも増えません。
ちょっと料理を華やかにしたいなと思った時や、パーティーなどの時は上手にエディブルフラワーを使って料理やデザートを楽しみましょう。
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