疲れたときに読みたい元気が出る本。ハウツー本に小説、詩集など
Date:2018.11.12
心も身体も疲れたとき、何もやる気が出ないときは読書に没頭してみてはいかがでしょうか?ただぼんやりと文字を追いかけるだけなので身体は疲れませんし、脳を休ませることもできます。
物語を読んだり言葉や文章を頭に入れるだけで、スッと気持ちが軽くなることがあります。本はいわば精神的な疲れの特効薬とも言える存在なのです。
この記事では、疲れたときにぜひ読んでほしい元気が出る本をご紹介していきます。
この記事の目次
疲れの癒し方を教えてもらえるビジネス書・ハウツー本
ビジネス書やハウツー本には、単刀直入に欲しい情報やノウハウが書き記されていてとてもためになります。
「疲れたときどうやって元気を出せば良いのか」「どうやれば元気が出るのか」を本に教えてもらいましょう。
『心の休ませ方』…著・加藤諦三
恋愛、仕事、家族、対人関係…いろんなことに対して疲れてしまった心を休ませる方法を記した、心理学のベストセラーです。
いくつもの心理学の著書を書いてきた著者・加藤諦三さんの、心理学的視点から見た心の休ませ方を書かれています。
頑張っても報われないことにストレスを溜める現代人に焦点を当て、「どうやって心を休ませれば良いのか」を解き明かしています。「休むことも生きること」など、憂うつな気分を打開するコツがいくつも紹介されています。
読んだ後にホッと一息つけるような、安心感が得られる一冊。自分でも理解できていないような自分の本心と向き合うきっかけを与えてくれます。
『気にしない練習』…著・名取芳彦
分かりやすく般若心教を説いた著書がベストセラーになった現役和尚・名取芳彦さんが書いた、心のトレーニング方法が書かれた一冊です。ちょっとしたことでクヨクヨしたり悩み込んだりする人におすすめ。
「お世話や親切は“しっぱなし”がよい」、「みんな「自分のこと」で精一杯なのです」など、現代社会をしなやかな心で生き抜くためのポイントがいくつもまとめられています。
「図太くなりたい」と感じている繊細な人は、ぜひ本書で心のトレーニングをしてみませんか?
和尚さんの視点から語られる人生を生きるコツは、ためになることばかりです。
『嫌われる勇気』…著・岸見一郎
アドラー心理学に基づいて書かれた「嫌われる勇気」は、ドラマ化もしたほど有名な一冊。対人関係に悩む人に自信や幸福感、自分を大切にして生きる勇気を与えてくれます。
「人間の悩みはすべて対人関係の悩み」とするアドラー心理学。これを習得した哲人と若者の対話形式で、思想をわかりやすく解き明かしていきます。承認欲求や他者からの評価を気にする人に対するメッセージ性が強いです。
「嫌われたらどうしよう」「認めて貰いたい」こんな悩みで対人ストレスを抱えている人にぜひ読んでもらいたい一冊です。
読む人や読むタイミングによっては、人生観がガラリと変わることも。誰かの反応にビクビク怯えることがなくなります。
『ゆるく考えよう』…著・ちきりん
本書は月間100万PVを超えるブログ「Chikirinの日記」筆者のちきりん氏が書いた、「毎日を楽しく生きるための極意」をまとめた一冊です。エリートとして人生を歩んできた著者が「ゆるく生きよう」と発言することが、自由に生きる勇気を与えてくれますよ。
「人脈づくりはたぶん無意味」「多数派が正しいわけではない」など、ちきりんさんがブログで書いた人生を100倍ラクに生きる方法がまとめられています。固定観念を取り払い、自分らしさを取り戻す手助けをしてくれます。
社会と自分の在り方や、自分を縛る身の周りのものとの向き合い方を見出すことができます。
程よく肩の力を抜いてポジティブに生きたい、と感じている人におすすめの一冊。
『科学的に元気になる方法集めました』…著・堀田秀吾
自己啓発書やコラム集などを読んでもイマイチ腑に落ちない。そう感じる人におすすめなのがこちらの一冊。世界中の研究機関で「効果がある」と発表された、科学的に元気になる方法をまとめています。
「楽しい動きをすると楽しくなってくる」「背筋を伸ばしてあるくと気持ちが積極的になる」など、ハーバード大学やNASAといった研究機関の論文を元にして、元気になるアクションを紹介・解説しています。
気持ちの浮き沈みを物理的なアクションで解決する、ストレスケア方法が身に付きます。
緊張や不安を吹き飛ばす方法など、実用性の高いものばかりが収録されています。メンタルケアをセルフで行いたい人は、ぜひ一度目を通してみてくださいね。
心が軽くなる、温かくなる。元気になれるおすすめ小説
ノウハウや解説を読むよりも、物語に感情移入して元気になりたい。そんな人におすすめの、元気になる小説をご紹介します。
『夢をかなえるゾウ』…著・水野敬也
ドラマ・アニメ・舞台化までされた大ベストセラーです。実用的にしてエンターテイメント性に富んだ小説。読んでいてためになることがたくさん書かれています。
ダメダメなサラリーマンの元に突如現れた、喋るゾウの神様・ガネーシャ。ナポレオンなど数々の偉人も成功に導いたと言うガネーシャに教えられるまま、「靴磨き」や「コンビニ募金」などの成功習慣を繰り返していきます。
有名作なだけに、「タイトルは知ってるけど読んだことはない」という人も多いのではないでしょうか?
ストーリーの面白さはもちろんですが、作中に織り込まれた誰にでも実践できる成功習慣が、意外とためになることばかりです。心にグサッとくる一言で、自分の背中を押してくれる一冊です。
『きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で)』…著・宮藤官九郎
インパクト大の強烈なタイトル通り、一度読んだら忘れられない私小説です。有名脚本家・宮藤官九郎さんが描いた爆笑必至のエンターテイメント小説。
冬に白鳥が来ることだけが名物の小さな町で男子校に通う「僕」。高校では先輩たちにイビられ、モテない毎日の繰り返し。ある日「僕」はローカル番組で募集されていた「おもしろ素人さん」に、親友たちの名前を勝手に書いて応募します…。
奇妙なおじさんとの友情や、先輩からの「かわいがり」など…分かる人には分かる、おかしな高校時代の雰囲気が絶妙な描写で語られていきます。
思わず声に出して笑ってしまうシーンの連続で、読んでいて元気を分けて貰えますよ。
笑える小説を読みたい、もう一度青春時代に戻りたい人におすすめの一冊です。
『西の魔女が死んだ』…著・梨木香歩
児童文学として有名なベストセラーですが、大人が読むとまた違う視点から大切なことに気づかされます。映画化もされた有名作ですが、まだ原作を未読だという人は一度目を通してみてはいかがでしょうか?
中学に進んでまもなく学校に足が向かなくなってしまった主人公のまいは、初夏のひと月を西の魔女…実のおばあちゃんのもとで過ごします。「魔女修行」の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということ。
魅力的な登場人物ばかりで、その考え方や生き方に触れるうちに心が温かくなります。作中の魔女の教えに心を救われることもありますし、哲学的な部分に共感することもあります。
人生につまずいたとき、疲れて心がどんよりとしているときに読んでもらいたい一冊。
『ブランケット・キャッツ』…著・重松清
猫好きの人にぜひ読んでもらいたい一冊です。家族愛がテーマの小説が多い重松清さんの、現代社会を生きる人たちに寄り添う猫を描いた短編集。一話一話で完結しているので、合間を見つけて読みやすいですよ。
子どものできない夫婦やいじめ加害者となった少年と両親、リストラされた家族など…問題を抱えた人たちが、2泊3日のレンタル猫を利用する短編集です。毎日に疲れた人たちが、猫の命とぬくもりを通して人生に希望を見出していきます。
生きていく上での問題を抱えた登場人物たちには、共感できる点が多いのではないでしょうか。簡単に読めるのでスッと頭に入ってくる、心温まるストーリーです。
猫好きの人はもちろん、短時間で癒されたい人はぜひ読んでみてくださいね。
ダイレクトに言葉が伝わってくる。元気が出る詩集やエッセイ
本には小説やハウツー本の他にも、詩集やエッセイなどもあります。言葉でダイレクトに語りかけてくる詩も、著者の視点を追体験できるエッセイも、どちらも心をリフレッシュできる読み物です。
『たいのおかしら』…著・さくらももこ
言わずと知れた有名漫画家・さくらももこさんのエッセイ集です。『ちびまる子ちゃん』でも知られているさくらももこさん自身の、日常や思い出が綴られています。
子ども時代の懐かしい、そして恥ずかしい記憶を綴ったエッセイです。虫歯の治療が怖くて笑気ガスをお願いする話、飼っていたグッピーの悲惨な結末など…何気ない日常が語られる、爆笑必至のエッセイです。
日常生活をこれでもかと面白おかしく書いた本作は、読んでいてつい口元が緩んでしまいます。読んでいて愉快になる、面白くなる一冊です。
中には自分と似たような経験が綴られている人もいるのではないでしょうか。読み終えた後には、何だか自分の日常まで可笑しく思えてきます。
『ボールのような言葉』…著・糸井重里
人気コピーライターとして有名な糸井重里さんの著書です。「若い人に、糸井重里のことばを届けたい。」という動機の元、糸井重里さんの言葉を集めた文庫本。手軽にサクサク読めるおすすめの一冊です。
糸井重里さんが書いた1年分の原稿の中から、特に印象強く残った「小さいことば」を厳選してまとめた本です。詩集として、文学作品として楽しめます。
「若い人に」というコンセプト通り、なるべく早いうちに読んでおくと人生観が変わり、生きるのがちょっと楽になる言葉がたくさんあります。
もちろん何歳になってから読んでも遅くはありません。共感できる、背中を押してくれるような一冊になるでしょう。
『きまぐれ星のメモ』…著・星新一
愉快なショート・ショートで有名な星新一さんのエッセイ集です。創作過程に感じたことや子どもの頃の思い出など、10年間かけて綴られたエッセイを100編収録しています。
締め切りが迫ると8時間も書斎に閉じこもること、海外旅行で見聞きした興味深いこと…作家としてのアイデアがどのように湧いていくのかを、日常の出来事を通して描かれています。
良いインスピレーションを貰える読み物です。著者の柔軟な発想力や視点を追体験することで、気付かされることがたくさんあります。
同じような毎日を送ることに疲れている人には、新鮮な気持ちを味わうきっかけになるのではないでしょうか。
『繰り返し読みたい日本の名詩100』…著・彩図社文芸部
詩に興味はあるけれど、誰のどんな本から手をつけて良いか分からない…という人におすすめの詩集です。編集部が厳選した特に優れた日本の名詩が100編収録されています。
中原中也、宮沢賢治、萩原朔太郎、金子みすゞ、石垣りん…など。日本が誇る詩人の名作を全部で100編収録しています。細かな解説もついているので、初心者さんでも分かりやすい内容となっています。
長い年月を経ても未だ「名作」と言われるだけあって、どの詩も心に響くものばかりです。かっこいい、美しい、優しい、一つ一つの詩でいろんな気持ちを感じさせられます。
教科書で読んだことのあるものもあれば、全く知らなかったような詩・詩人に出会うことも。「詩は読んだことがない」という人にも楽しめる一冊です。
疲れた日はゴロゴロしながら読書で心を休ませよう
身体が疲れたときは眠ったり食べたりいろんな休み方がありますが、心が疲れたときはなかなか上手い休み方が見つかりませんよね。
本は言葉の力で心に元気を与えてくれます。たった一言で心が救われ、勇気や元気が湧いてくることがよくあるのです。
読書はどんなにやる気がなくても、ベッドの上で寝転がりながらできることです。「なんかやる気でない」「だるい」そう感じる日は、日がな一日ゴロゴロしながら読書に没頭してみてはいかがでしょうか?
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