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角質を剥がさず育てる角質培養のやり方とメリット。肌本来の力で美肌に

Date:2017.02.03

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角質を剥がさず育てる角質培養のやり方とメリット。肌本来の力で美肌に|女性の美学
https://josei-bigaku.jp/kaoarawanai4619/

角質ケアというと、一般的にはクレンジングやピーリング、拭き取り化粧水などで手入れすることを思い浮かべるのではないでしょうか。

しかし、擦ったりして刺激を与えることで、かえって角質が薄くなり、肌を傷めてしまう場合も。

それと真逆の考え方で、できるだけ刺激を少なくする〝肌の放置プレイ〟、「角質培養」というスキンケア法が今、注目されています。

基本的に刺激をなくし、角質を育てて肌本来のバリア機能を取り戻すというのが角質培養の考え方ですが、やり方によっては肌トラブルを引き起こす場合も。今回は角質培養の適切な方法についてご紹介していきたいと思います。


まずは、肌のターンオーバーの仕組みをおさらい!

角質培養を理解していただくために、まずは角質層とターンオーバーのメカニズムについて知っておきましょう。

肌は、

  • 表皮
  • 真皮
  • 皮下組織

の3つの層から構成されており、表皮の中でも一番表面にあり、肌を守っているのが角質層です。

角質層は乾燥や刺激などで古くなると、自然に垢となって剥がれ落ち、中から新しい皮膚が現れ、肌が再生されます。それがターンオーバーです。

このターンオーバーを繰り返すことにより、肌は美しく張りのある状態を保つことができるのです。

クレンジングやピーリングはターンオーバーの循環を乱す!?

つまり、本来肌は普通にしていても、再生を繰り返し綺麗な状態を保てるようにできています。しかし、肌に刺激を与えすぎると、そのターンオーバーの循環速度が乱れてしまうのです。

最近、角質層のターンオーバーを促すとして注目されているピーリングやふきとり化粧水は、まだ下の皮膚が充分に育っていない状態で、無理やり角質層を剥がしてしまう場合があります。

一見、ツルツルの綺麗な肌が現れるように思えますが、未成熟な肌のため、刺激や乾燥に弱いという欠点が。本来より早くに剥がれ落ちてしまうため、下からさらに未熟な肌が現れるという悪循環に陥ってしまいます。

そうして未成熟なまま外気に晒されると、肌が薄くなり、キメが荒くなってしまいます。いわゆるビニール肌というもので、ちょっとした刺激で肌荒れを起こしやすくなってしまうのです。

ピーリングだけでなく、クレンジングやタオル、あぶらとり紙といったものも、同様に肌に刺激を与える可能性があります。

とにかく肌に刺激を与えない。角質培養の基本的なやり方とは

角質培養とは、別名「垢ため」とも言われるように、擦らず、洗いすぎず、とにかく必要な角質を剥がさないようケアすることが基本です。

ピーリングや毛穴パック、角栓除去などの、剥がす、削る、溶かすといったケア方法はNG。クレンジングも必要最小限にとどめましょう。保湿や紫外線対策は行ってもOKです。

メイク、洗顔、保湿などについて、それぞれのポイントをまとめたので参考にしてください。

メイクはパウダーで薄めに

できればノーメイクが望ましいですが、仕事などでどうしてもメイクをしなければいけない場合もあると思います。

リキッドファンデーションやコンシーラーなど液状のものは避け、パウダリーファンデーションを薄づけしたり、ミネラルファンデーションを使うのがおすすめ。

目元やチークなどのポイントメイクは、パウダータイプで薄めに。石鹸で洗って落ちる程度が理想です。マスカラを使いたい場合は、お湯で落ちるタイプのものを使うとよいでしょう。

洗顔は石鹸で優しく

スクラブなど、肌を擦るタイプの洗顔料はNG。できれば合成界面活性剤の入っていない、無添加の固形石鹸などを使用するようにしてください。

泡立てる時はネットを使い、きめ細かい泡を立て、擦らずに皮膚の上で泡を転がすように洗ってください。長い時間泡を当てるのはよくないので、20秒程度で済ますようにしましょう。

泡を流す時も、手で擦ることはせず、水やぬるま湯で撫でるように洗うとよいでしょう。タオルを使う際も同様に擦らず、軽く当てる程度にして水気を拭き取ってください。

保湿はしっかりと

角質のバリア機能を高めるために、保湿はきっちり行うことが大切です。保湿力の高い成分が入った化粧水や美容液を選ぶようにするとよいでしょう。

おすすめは、保湿成分「セラミド」が配合されたもの。セラミドには角質層の水分を保持し、バリア機能を高める働きがあります。また、ホホバオイルなどの植物系のオイルや、白色ワセリンも保湿力が高く優秀です。

付ける際はコットンを使うと、肌に刺激になる可能性があるので、手で付けるようにしましょう。

また、

  • 冷房や暖房の風を直接受けないようにする
  • マスクをする
  • 加湿器を付ける

など、スキンケア以外の乾燥対策も合わせて行うと効果的です。

紫外線対策は化粧品以外を基本に

紫外線は乾燥を招き、肌を傷める原因になりますので、長時間外出する際や、陽射しの強い季節は、適切な紫外線対策を行うようにしましょう。

基本的には帽子や日傘など、化粧品以外の対策を中心に行うようにしましょう。

それだけでは心もとない人は、日焼け止め乳液などの対策も合わせて行ってください。ノンケミカルのものや、オーガニックのものを選ぶといいですよ。

ただし、厚塗りしたり、頻繁に塗り直したりすると、肌への刺激になる可能性があるのでNGです。

面倒だけど、肌にはいい?角質培養のメリットとは

ここまで角質培養の方法をご紹介してきましたが、ケミカル化粧品はあまり使えないなど、色々と制約があると思った人も多いのでは?

ここまで手間をかけることで、肌にはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下にまとめました。

肌を根本から変えて、毛穴を改善。ニキビができにくい肌に

角質培養は肌本来のバリア機能を取り戻すケア方法です。肌が正常な状態に戻ることで、毛穴の開きが小さくなり、きめ細かな肌になって、ニキビ跡も目立ちにくくなります。

さらに、皮脂の量も整いニキビができにくくなるなど、毛穴の状態が正常に戻ることで様々なメリットがあります。

肌が正常な状態に戻ることで、美白効果も

肌は本来、紫外線などでダメージを受けてメラニンが生成されても、自分で体外に排出する力を持っています。

しかし、ターンオーバーの機能が低下すると、シミが残ったり、メラニンや古い角質が溜まって、肌が黒ずんで見えてしまいます。

角質培養により、肌本来のターンオーバー機能が回復することで、肌が白くなり、シミが目立たなくなる美白効果が期待できます。

スキンケアにお金がかからないので、経済的!

角質培養は、家計に優しいケア方法でもあります。必要なのは石鹸と化粧水、ファンデーション程度。今まで色々と揃えていたケア用品が不要になり、化粧品にかけていた出費が抑えられます。

スキンケアにかける時間が省け、手入れが楽ちん!

スキンケアに凝っていると、クレンジングやピーリング、化粧水に美容液にパックと、美容にかける時間がかかって大変ですよね。しかも、手間をかけた上に肌が荒れるなんて悲しすぎます。

その点、角質培養なら最低限のケアをするだけでいいので、時間も節約でき、趣味などほかのことに割く時間も増えますよ。

化学物質の使用が少なくなるので、健康にもよい

一般的な化粧品には、合成界面活性剤など様々な化学成分が使われています。それらは肌荒れなどの原因になる場合も。

角質培養では、化学物質を使ったケアをできるだけ排除しますので、肌の健康に対しても安心感があります。

短期的には肌トラブルも!? 角質培養のデメリットとは

一方で、スキンケア法を大幅に変えるため、初めのうちは色々と肌トラブルに見舞われ、途中で断念してしまう人もいます。以下に角質培養のデメリットをまとめました。

ニキビやモサなどで、一時的に肌が荒れることがある

角質培養で、一時的にニキビが増えたり、毛穴から出てくる白い角栓(モサ)が目立つようになったという話をよく聞きます。

これは、日頃落としていた角質をキープすることにより、毛穴が硬くなったり、肌表面の垢が貯まりやすくなって起こるもの。

見た目にも肌が汚くなり、化粧ノリも悪くなるので、この時点で耐えられなくなり、角質培養を断念してしまう人も多いようです。

しかし、状態の悪い肌の下には、着実にきめ細かい肌細胞が育っています。汚いからといって、角栓を取り除いたり、ピーリングをしたりせず、自然にターンオーバーが行われ、新しい肌が現れるのを我慢強く待ちましょう。

角質培養は効果が現れるまで時間がかかる。忍耐が肝心

角質培養はケミカル化粧品のように、すぐに効果が現れるものではありません。当初は上記のような肌トラブルに見舞われる場合が多く、1ケ月ほどするとだんだん落ち着いてくるようです。

ただし、効果の現れかたには個人差があります。1ケ月ほどで肌が改善される人もいれば、半年、1年と時間がかかる人もいます。一時的なトラブルに慌てることなく、長期的な視野で、忍耐強く肌の変化を見守る姿勢が肝心です。

真菌の増殖により起こる、脂漏性皮膚炎に注意!

角質培養も「洗わない」ことにこだわりすぎて、皮脂が溜まりすぎてしまうと、脂漏性皮膚炎という皮膚の炎症を引き起こすおそれがあります。

これはマラセチアという真菌の増殖により起こるもので、頭や鼻・口の周り、眉間などに紅斑ができ、ひどい時は脂っぽいかさぶたを従うこともあります。

原因や治療法がはっきりと確立されていないので、症状がひどい場合は皮膚科に相談するようにしましょう。

角質培養は汚れを溜めることが目的ではありません。擦らず優しくですが、汚れを落とすべきところはしっかりと落とすようにしましょう。何でも極端にならないことが大切です。

毎日メイクの必要がある仕事の人は向いていない

上記のように、角質培養はかなり時間をかけて肌質を改善していくケア方法です。そのため、即効性を求める人や、毎日しっかりメイクをする必要がある仕事に就いている人には、適した方法ではありません。

ただ、お休みの時や家にいる時に、肌を休ませてあげることは大切です。家に帰ったらすぐにメイクを落とし、しっかりと保湿を行って、乾燥を防ぐようにしましょう。

角質培養を促進するには、ラップパックがおすすめ!

角質培養をより効果的に行えると、ネットなどで注目されているのが「ラップパック」。これは、台所用品のラップを使ったパックで、角質培養を促進する効果があるのだとか。

方法は簡単。お風呂上りや洗顔後に水気をよく拭き取ってから、ラップを顔全体に貼って覆います(ただし、鼻と口は呼吸ができるように空けること)。あとは10~15分程度放置するだけでOK。

顔をラップで覆うことにより、ラップが皮脂膜となって水分の蒸発を防ぎます。さらに、ラップの内側で出た汗が水分と混ざり合い、皮脂膜となってバリア機能を高めてくれるのです。

パックというと、化粧水を含んだコットンパックを思い浮かべますが、水分過剰になるおそれがあります。水分が多いと角質が柔らかくなり、かえって乾燥しやすくなったり、雑菌が入りやすくなることも。

ラップパックなら身近なもので手軽にできるので、ぜひ試してみたいですね。

ケミカルから解放されて、肌本来の力で健康的な美肌に!

いかがでしたか。様々なケアを行っているのに、一向に肌の状態がよくならないという人は、ケアそのものが過剰なのかもしれません。

肌は本来、自分の力で再生する力を持っているもの。人工的なものの使いすぎはやめて、肌そのものの働きを助けるケア方法に切り替えてみてはいかがでしょう

ただ、いきなり環境を変えると、肌も驚いてしまいます。極端は禁物!

あまり肌荒れがひどいようだと、一時的にケミカルの助けも借りつつ、少しずつノンケミカルに近付けていってもいいかと思います。

現代は様々なスキンケア方法があり、情報過多な時代。すべて行っていては、肌も疲れてしまいます。一度原点に立ち返って、自分にとって必要最小限のケア方法は何か、探っていくといいでしょう。
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ライター:EMI

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