足育とは、正しい足の機能を使って健康な体を作ること!
Date:2019.04.09
最近では『食育』という言葉が定着し、食事に関心を持つ方が増えてきましたが、食育ならぬ『足育』という言葉を聞いたことはありますか?各メーカーや教会によって読み方は違い、『あしいく』や『そくいく』と呼びます。この『足育』とは簡単に言うと
- 足の機能を育てる
- 足の正しい成長を促す
ということを表す新しい言葉なのです。
足の大切さを知り、体が安定する正しい足の使い方を実践することで健康な体を作ることにつながるのです。
ここでは、『足育』の意義や今からでも遅くない取り組み方、子育てで気をつけたい『足育』をご紹介しましょう。
子育てに『足育』を!赤ちゃんの時から『足育』を始めよう!
近年、浮き指や偏平足、外反母趾など子供の9割が足トラブルを持っていると言われています。足トラブルがあると、正しい足の使い方ができず足の機能が育ちません。
そうならないためにも、赤ちゃんの頃から「足」について考え『足育』を始めることをおすすめします。
ねんねの赤ちゃん
まだ自分で歩くことができない赤ちゃんの時期から『足育』を始めましょう。まだ足を使う段階ではなくても体のバランスや体の軸が歩く時には大切なので、ねんねの時期から体が左右対称になるよう気をつけることが大切です。
- 抱っこの仕方
- 片側ばかりで抱っこしないようにしましょう。同じ方向にばかり向くことになり、体の片側だけが緊張してしまいます。左右交互に抱っこするか、正面で抱っこするように注意しましょう。また、抱っこの時はなるべく足がだらんと垂れ下がる姿勢が理想的です。
抱っこ紐で抱っこしている時は、赤ちゃんの足が大股に開きすぎないように注意しましょう。いくら赤ちゃんがカエル足でも、長い時間大股に開かれているとリンパの流れや血流が滞ってしまい、足の発育に支障が出てしまいます。
- 左右の足をチェック
- 仰向けで寝かせている時、時折り左右の足が対象になっているかチェックしましょう。左右非対称の場合は、抱っこの仕方などに原因がある場合があるので、赤ちゃんとの生活を振り返り改善していきましょう。
あんよの赤ちゃん
ヨチヨチ歩きの赤ちゃんの時期から足を意識した『足育』を行うことで、足作りをしていきましょう。
- ファーストシューズ
- 歩き始める前にファーストシューズを買わないようにしましょう。かわいい靴を見ると購入してしまいたくなりますが、そのサイズで歩き出すかわからないですし、赤ちゃんの足に合っているかもわかりません。
歩き出して10歩進めるようになったら、赤ちゃんの足に合わせてファーストシューズを選ぶことが大切です。
- 歩く習慣をつける
- 抱っこやベビーカーばかりではなく歩く習慣をつけることが大事です。お出かけ時に人込みで歩くのはなかなか難しいので、近所をお散歩するなど楽しみながら歩ける時間を意識して設けましょう。
- なるべく裸足で歩く
- 家の中では足裏の感覚を大事にするために、なるべく裸足で歩かせましょう。足裏の感覚を養うことで、バランス感覚や全身の筋肉の発達を促すことにつながります。裸足で歩くことで土踏まずが形成され、運動神経が発達します。
また、足裏の刺激は自律神経を発達させ脳の発達にも影響するとも言われているのですよ。
子供の足トラブル回避のために遊びながら『足育』しよう!
現代の環境の変化により、子供たちの遊び場が減り遊び方も変わり、体の成長を促すような昔の遊びをしなくなりました。足のトラブルも多くなり、子供の身体機能が発達せずに運動能力が低下しています。
- 地面に指がついていない「浮き指」
- 小指が丸まっている「内反小趾」
- 小指が横を向いている「寝指」
- 指が曲がっている「屈み指」
つまずいて転ぶ、歩くとすぐに疲れる、姿勢が歪んでいる、など足のトラブルが子供の成長に大きく関わっています。子供の健やかな成長のために、普段から『足育』を意識して行っていきましょう。
子供と一緒に足指運動
今からすぐにでも子供と一緒に楽しくできる足指運動をご紹介しましょう。
- 足指体操
- 足指が伸びて広がり、血行を促進する体操です。毎日行うことで足トラブルの改善が期待できます。
- イスか長座に座って片方の足を太ももに乗せ、手指を足指に絡めて握る。
この時、根元まで深く絡める必要はなく指先だけふんわりと握る。 - 握った足指をゆっくり反らせて5秒キープ。
この時、手首から動かさずにヒジから動かすようにする。 - 次に、足指を内側に曲げて5秒キープ。
この時も、手首から動かさずにヒジを閉じるようにする。 - ②と③の一連の動作を15回から20回行い、反対の足の足指も同じく行う。
- イスか長座に座って片方の足を太ももに乗せ、手指を足指に絡めて握る。
- 足指じゃんけん
- 子供と一緒に足指じゃんけんしてみましょう。グーは全部の足指を曲げて、チョキは親指と人差し指を前後に開き、パーは全ての足指を大きく開きます。最初はうまくできませんが、慣れてくると早くに形が作れるようになります。
普段意識して動かすことがない足指を集中して動かすと、足指全体の血行が良くなるだけでなく脳の働きをも活性化しますよ。
- 足指芋虫歩き
- 立った状態で全体の足指を曲げたり伸ばしたりして、ずるずると前に芋虫のように進みましょう。裸足で行いできるだけ指の力で進むようにします。親子で競争しても楽しいですよ。
- 足指タオル引き
- 綱引きならぬ足指でタオル引きです。
- 向かい合ってイスに座る。
- フェイスタオルをイスとイスの間の床に伸ばして置く。
- どちらか片方の足をタオルの上に乗せて準備する。
- 「よーいドン!」で足指を使ってタオルを自分の方へ手繰り寄せる。
- タオルを多く引き寄せた方が勝ち。
- 同じく反対の足でも行う。
自分に合った靴選びも『足育』の一つ
足に合わない靴を履いていると、足指が正しく使えず歩き方が不自然になり、足が変形する足トラブルを起こしやすくなります。靴は大きい小さいだけでなく、正しい靴の履き方や歩き方も大切です。自分の足に適した靴を選び、足を使った運動をすることも『足育』の一つなのですよ。
- 靴のサイズの選び方
- 靴を選ぶためには、正しい足のサイズを知っておかなければなりません。足のサイズを測るプロのシューフィッターがいるお店で、正しい足のサイズを測定してもらうのが一番簡単です。
シューフィッターがいない場合でも自宅で足のサイズを正しく測る方法をご紹介しましょう。
- かかとをしっかりと壁につける。
- かかとから一番長い指先までの長さを測る。【足長】
- 次に親指の側面に一番出ているところから小指の側面に一番出ているところを測る。【足幅】
- 最後に、メジャーを足幅周りに巻いて測る。【足囲】
【足長】【足幅】【足囲】がわかっていれば、適切な靴が見つかるでしょう。あとは、試し履きをしてみて履き心地を確かめましょう。
- 正しい靴の履き方
- 正しいサイズの靴を選んでも正しく履けなければ意味がありません。ここでは、正しい靴の履き方をご紹介します。
- 両手で靴を持って入り口を大きく開き足を入れる。
- かかとがぴったりくるように、かかとを地面にトントンしましょう。
- かかとをつけてつま先を浮かせた状態で、ベルトや紐をしっかりととめます。
かかとぴったりと合わせることで、つま先に余裕を持たせて固定することができるのです。 - 次に実際に歩いて、以下の点をチェックしましょう。
□足指が動くか
□どこかに当たっていないか
□つま先が窮屈ではないか
注意!つま先を地面にトントンするのは間違いです。かかとをしっかり合わせつま先に余裕を持たせましょう。
- 正しい歩き方
- 正しいサイズの靴を正しく履いたら、自然と体重をかかとから足裏全体、そして前足部にかけて移動できるようになります。
- かかとから着地することで衝撃を吸収します。
- 次に、足裏全体にバランスよく体重をかけて踏み込みます。
- そして、前足部で蹴り出します。
- これを左右の足で繰り返して歩行します。
正しい靴選びをし正しい歩き方をすれば、正しい姿勢や足のトラブル軽減につながりますよ。
足元から健康を!親子で一緒に『足育』を習慣化しよう!
最大限の足の機能を引き出し、足を健康に育てることを家庭を中心に子育てに取り入れることができたら、一生涯使うことのできる足を手に入れることができます。足元から健康を育むことができる『足育』を実践して、我が子の足の成長を見守っていきましょう。
また、子供だけでなく大人も年齢を重ねても自分の足でしっかり歩いて過ごすために、ママやパパも一緒に『足育』に取り組めば、健やかな体作りに効果があります。親子で一緒に楽しみながら『足育』を生活習慣に取り入れていきましょう。
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