今すぐに始められる骨粗鬆症の予防法。まだ若いからと安心しないで!
Date:2017.05.18
よく歳をとるとつまづいただけで骨折するという話を耳にします。これは、年齢と共に骨がもろくなり、起こる症状です。
骨がもろくなる病気である骨粗鬆症は、命に関わる病気ではありませんが、健康に生活をする「健康年齢」を引き下げる原因となります。
この骨粗鬆症は、年配の人の病気という印象がありますが、予防は若い頃から始めることができます。
骨粗鬆症にならないため、または予防するにはどういうことに注意が必要なのでしょうか。
30代から始めておきたい骨粗鬆症の予防法
「まだ若いから大丈夫」「骨粗鬆症の予防は閉経後からでも間に合う」と思っている人はいませんか?
骨粗鬆症の予防は、若い頃からしておくと発症するリスクも低くなります。
将来、骨粗鬆症で介護が必要になるのは大変です。そのためにも、30代から骨粗鬆症予防を始めておきましょう。
骨粗鬆症の予防は、食事と運動に気を付けるだけで予防することができます。毎日の生活に取り入れることができるので、今から始めておきましょう。
その1.カルシウムを積極的に摂取する
骨というと、カルシウムの摂取が欠かせません。骨粗鬆症予防のために、1日に摂取したいカルシウム量は、700~800mgが推奨されています。
カルシウムというと乳製品が浮かびますが、乳製品だけではなく様々な食品から摂取することが大事です。
牛乳(200ml) | 220mg |
---|---|
干しエビ(10g) | 710mg |
豆腐(1丁) | 360mg |
カルシウムは、上記のように豆腐や干しエビにも豊富に含まれています。
その他、大豆製品や小松菜といったものにも含まれているので上手に組み合わせて摂取するようにしましょう。
その2.カルシウム以外にも骨密度を低下させない栄養素がたくさんある
「骨=カルシウム」というイメージが強いですが、他にも骨密度を低下させないために必要な栄養素があります。
特に、積極的に摂取したいのが次の2つです。
ビタミンDは、カルシウムの腸からの吸収をサポートする働きがあります。ビタミンDが多く含まれる食品には、次のようなものがあります。
- 鮭
- さんま
- しいたけ
- キクラゲ
- 卵
ビタミンDの1日の目標摂取量は400~800IUとされています。
この中でも、効率よく1日の摂取量が摂れるのが鮭で、1切で約750~800IUのビタミンDが含まれています。
また、骨の形成に欠かせないのがビタミンKです。ビタミンKが多く含まれる食品には、次のようなものがあります。
- ほうれん草
- 納豆
- ブロッコリー
- 小松菜
ビタミンKの1日の目標摂取量は250~300µgとされています。
この中でも効率よく1日の摂取量が摂れるのは納豆で、1パックで約300µg含まれています。
納豆な大豆製品なので、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボンも摂取できるので特にオススメです。
また、たんぱく質も重要です。たんぱく質は運動をするのに必要な筋肉には欠かせない栄養素です。
たんぱく質も高タンパク低カロリーな卵や鶏肉などから摂取すると栄養バランスも良くなります。
その3.カルシウムの吸収を妨げるようなものは控える
骨に必要な栄養素もありますが、カルシウムの吸収を妨げる栄養素もあります。
ナトリウム | 食塩、スナック菓子、加工食品など |
---|---|
リン | インスタント食品、スナック菓子、加工食品など |
カフェイン | 紅茶、コーヒーなど |
上記のような栄養素には、カルシウムの吸収を妨げる働きがあるためなるべく避けるようにしましょう。
その4.骨密度を高める「MBP」を効率的に摂取する
骨密度を高める栄養素に、MBPというものがあります。これは、牛乳などに含まれるタンパク質ですが、ごく微量しか含まれていません。
しかし、このMBPには骨を強くする次のような働きがあります。
- 骨芽細胞を増やし活性化させるため、骨にカルシウムが付着しやすくなる
- 骨を壊す働きをする破骨細胞の働きを調整する
破骨細胞は、ホルモンバランスが乱れると必要以上に骨のカルシウムを溶かしてしまいます。
MBPはその働きを調整するため、骨密度が急激に低下するのを予防してくれます。
また、MBPは他の栄養素を組み合わせるとさらに効果がアップすると言われています。
ビタミンD | きのこ類、イワシなど |
---|---|
マグネシウム | 蕎麦、バナナなど |
ビタミンK | 納豆、ほうれん草など |
上記のような栄養素と一緒に摂取すると効果もアップするので、積極的に取り入れましょう。
その5.サプリメントを上手に利用する
骨粗鬆症の予防に欠かせない栄養素ですが、苦手な食材があると摂取することができません。
そういう場合は、サプリメントを上手に活用しましょう。
サプリメントを摂取する時は、カルシウムだけではなく一緒にビタミンも摂取すると効果はアップします。
また、最近では骨を強くするための栄養素が配合されたサプリメントや、ドリンクといったものも販売されているので、上手に使ってみましょう。
その6.日光を浴びて体内でビタミンDが作られるようにする
食品でビタミンDを摂取することも大事ですが、ビタミンDは体内で作ることもできます。そのためには、適度に紫外線を浴びる必要があります。
紫外線に浴びるといっても、日焼けをするほど日光を浴びるわけではありません。
冬なら30分~1時間程度、夏は木陰で30分程度日光を浴びるだけで十分です。日光だけ浴びるのではなく、そこに運動を組み合わせると一石二鳥となります。
その7.骨に負荷のかかる運動を取り入れる
骨を強くするには運動が欠かせません。その中でも骨に負荷のかかる運動が骨を強くすると言われています。
骨に負荷をかけると、骨の血流が良くなり骨を作る細胞が活性化して骨が強くなります。効果的な運動として挙げられるのは、次のようなものです。
- エアロビクス
- 水泳
- ジョギング
- 自転車
こういった運動を1時間程度行うといいとされていますが、忙しくて運動ができないという人はエスカレーターではなく階段を使ったり、通勤で歩くなどをするのも効果的です。
また、自宅でアキレス腱のストレッチをしたり、片足立ちをするだけでも骨に負荷がかかるためいいと言われています。
その8.簡単にできる骨粗鬆症予防のウォーキング
激しい運動が苦手という人は、ウォーキングも骨粗鬆症予防に効果的と言われています。
骨粗鬆症予防のウォーキングは、ダイエットの時のウォーキングと違って体全体を使って運動をするように歩くのがポイントです。
- 胸を張って背筋を伸ばした状態で歩く
- つま先で地面を蹴ってかかとで着地する
- 膝や脚をしっかりと伸ばす
- 歩幅はいつもより少し広めにする
- 腕をしっかりと振って歩く
ウォーキングは、まず1日30分から始めます。慣れてきたら1時間を目安に歩くようにします。
毎日コツコツと続けることが大事なので、自分の体調などに合わせて時間は調節しましょう。
また、ウォーキングは靴選びも大事です。
- 足の幅や甲の高さに合ったものを選ぶ
- 足の裏に靴底がしっかりと密着するものを選ぶ
- クッション性の高いものを選ぶ
- 軽くて通気性のあるものを選ぶ
- すべり止めのついたものを選ぶ
靴が足に合っていないとウォーキングをするのが苦痛になります。しっかり試着して自分の足に合ったものを選ぶようにしましょう。
骨粗鬆症の予防は30代から始めることが大事
骨粗鬆症の予防は、若い頃から始めることが大事です。特に、女性ホルモンが乱れやすくなる30代から始めておけば、閉経後の骨粗鬆症の予防に繋がります。
歳をとってもいつまでも健康で、健やかに生活をしたい!と思う人は、病気だけではなく骨にも注意をしていきましょう。
いくら病気がなくても、骨が不健康ではいつまでも元気に過ごすことはできません。
骨粗鬆症予防、今からでも遅くありません。始めてみましょう。
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