上司との食事で見られがちなマナー。席次やお酌、言動に要注意!
Date:2018.11.28
職場の上司と食事に行くのって緊張しますよね。同僚や友人と違って気を使いますし、食事中の態度しだいで、職場での対人関係に大きな影響を与えます。
上司と食事に行く際は、基本的な食事マナーを守ることはもちろん、上司を敬う態度も大切です。
具体的にはどのような食事の仕方が、上司に敬意を示すのでしょうか?この記事では、上司と食事へ行く際に気を付けておきたいマナーについて解説していきます。
この記事の目次
上司から見られている!部下がやるべき食事マナー
部下を食事に連れて行くとき、上司はただ食事を楽しむだけではなく、部下の態度やマナー、自分への接し方もチェックしています。
上司から「こいつ、良いな」と思われやすい、部下の食事マナーを一つずつ押さえていきましょう。
席次のマナーをわきまえる
「席次」というのは、それぞれの立場に合わせて適切な席に座るマナーのこと。よく言われているのが「上座(目上の人が座る席)」と「下座(目下の人が座る席)」ですよね。
基本は出入り口に近い席が下座になり、出入り口から遠くて人の出入りが少ない席が上座となります。
上座と下座の線引きをする基準は「居心地良く座っていられるか否か」です。出入り口に近い席は人が出入りするほか、注文をしたりお皿を下げたりして騒がしいので、なかなか落ち着けません。
どんな食事をするにしても、お店に入ったらまずは上司を上座に促し、自分が下座に向かうように振る舞いましょう。
上司よりも高い注文はしない
「好きなものを選べ!」これ、ものすごく困りますよね。上司にご馳走になるなら高いものは選べないし、かといって安すぎるものを選ぶのも困りもの。
メニュー選びは上司のチョイスを基準にし、それよりも価格の低いものを選ぶようにしましょう。
上司よりは安いけれど、そんなに安価なものでもない、というのが理想ですね。「好きなものを」と言って上司よりも高いものを選んでしまうと、失礼だと受け取られるので要注意。
上司が喫煙しても嫌がらない
上司によっては、食事中にタバコを吸うこともあるでしょう。あらかじめ喫煙席を選んでいるのなら、予想できますよね。
タバコの匂いが苦手でも、可能な限り嫌な顔はしないように頑張りましょう。もちろん持病や体調の関係で、どうしても無理そうなら席を外しても構いません。
ですが、上司がタバコを吸い始めてあからさまに嫌な顔をしたり、「私、タバコ苦手なんですよ」なんて言ってしまうと、「失礼な奴」のレッテルを張られることもあります。
上司が禁煙家なら自分も禁煙する
先ほどのとは反対に、上司がタバコを吸わない場合もありますよね。元からタバコが苦手な人もいれば、努力して禁煙している人など。
上司が禁煙しているのに部下が喫煙するのは失礼ですし、不快な気分を与えます。もし禁煙中の上司だったら、部下の喫煙が禁煙の邪魔になってしまいますよね。
わざわざ席を外してまでタバコを吸いに行くのもやめましょう。「あいつは上司との食事よりタバコを優先する」なんて思われては、悪印象は必至ですよ。
料理の批評をするのはやめる
上司と向かったお店というのは、少なからず上司の好みや興味に関連しているものです。「ここは美味しいんだ」なんて言って連れて行って貰うこともあるでしょう。
上司と食べる料理の批評をするのは、上司の好みやセンスを否定するのと同じことです。
仮にあなたの口に合わなかったとしても、上司が満足そうに食べているのなら何も言わないでおきましょう。下手に「味付けが~」なんて批評してしまうと、上司は気分を損ねます。「もうこいつと食事にはいかない」なんて思われかねません。
お店自体を必ず一つは褒める
料理の味だけでなく、お店の雰囲気やスタッフの態度、センスなど…上司が部下を連れて行くのは、「自信を持ってお勧めできる」と感じたお店です。
せっかく上司が連れてきてくれたのですから、部下の方も「素敵なお店ですね」とそれを肯定しましょう。間違っても「汚いお店ですね」なんて否定してはいけません。
お店に連れてこられたら、まずはそのお店にしかない魅力を見つけ、褒めるようにしましょう。
会計のことは自分から言い出さない
食事を終えてお会計に移りそうな雰囲気になっても、会計のことは自分から言い出さないようにしましょう。部下から会計のことを言いだすと、「こいつ早く帰りたいのか?」と邪推されてしまいます。
気遣いが裏目に出やすい場面ですので注意したいですね。もう食事を終えてしまっても、上司が満足して「じゃあそろそろ」と言い出すまでは、部下はじっと待機です。
おごり前提でも謙虚さを見せる
最初から「今日はおごりだ」と食事に連れて行ってもらったとしても、ご馳走してもらう気満々で、お金を払う素振りを一切見せないのは避けた方が無難です。
お会計の際には「やっぱり少し出させてください」とお財布を取りだして見せると、謙虚な一面を分かって貰いやすいです。
上司だって最初から自分が出す気でいますが、それでも部下が「ご馳走様です」と一切出さない気でいるのは、何だかモヤモヤしてしまいます。「奢られて当然」という雰囲気を出さないように気をつけましょう。
翌日の朝はしっかりお礼を言う
食事を終えてから次に上司に出会った日の朝には、「おはようございます」と一緒に「昨日orこの前はご馳走様でした」とお礼を言いましょう。
翌日以降は食事のことに何も触れないでいると、「楽しくなかったのかな」「無理して付き合わせたのかな」と上司が気を使ってしまいます。
食事の日の後は、上司と顔を合わせたときに改めてお礼を伝え、食事が楽しかったことをアピールしましょう。部下が楽しそうにしているのを見れば、上司も「連れて行って良かった」と思えるものです。
食事の席のことは他言しない
同じ席で食事をすることで、上司の意外な一面を垣間見ることもあるでしょう。つい同僚や後輩に言いふらしたくなるかもしれませんが、もちろん厳禁。
食事に行ったことは教えても、食事の席で上司と話した内容については他言しないように注意です。
もしかしたらあなただからこそ食事に誘い、信用して話してくれた内容もあるかもしれません。それを翌日職場で言いふらされては、上司の信用を大きく裏切ることに。
同僚たちから「どうだった?」と訊かれても、「楽しかったよ」ぐらいに留めておくと無難でしょう。
お酒の席ではどう振る舞う?上司と飲むときのマナー
「食事」と言えば、お酒も付き物ですよね。お酒好きな上司だったなら尚更、当たり前のように食事メニューと一緒にお酒も注文されるでしょう。
お酒を飲む場合は、お酌や乾杯など、たくさんの場面が訪れます。部下としての正しい振る舞い方を覚えておきましょう。
グラスが3分の1に減ったら声をかける
部下が上司と飲みに行ったときにすることと言えば、お酌が思い浮かびますよね。「いかがですか?」と一声かけてから、上司のグラスにお酒を注ぐのが一般的。
上司にお酒をお酌するときは、グラスが3分の1まで減ったタイミングです。上司のグラスの中をよくチェックしておき、上司が自分でお酒を注ぐことがないようにしたいですね。
また、グラスの中が減っているからと言って、勝手にお酒を注ぐのはNGです。かならず「いかがですか?」と声をかけるようにしましょう。今度は飲み物を注文したがっているのかもしれません。
上司に注いでもらうとき
上司からお酒を注いでもらうこともあるでしょう。失礼のないよう、グラスを両手で持って、上司が注ぎやすいように口を傾けます。
グラスの口を相手に向けて少し傾け、必ず1度は口をつけてから、グラスを置いてください。
注いでもらってすぐにグラスをテーブルに置いてしまうのはマナー違反になってしまいます。
ワイングラスの乾杯はぶつけない
ワイングラスでお酒を飲む場合は、乾杯の際にグラス同士をぶつけないように注意しましょう。ワイングラスでの乾杯は、グラスを軽く持ち上げるだけがマナーです。
ワイングラスは繊細な作りになっているので、ぶつけることでグラスが傷んでしまいます。
基本的な食事マナーも見られている。最低限は覚えておこう
上司に対する態度や振る舞いも重要ですが、「食事」という行為そのものに対する本人のマナーも、上司からは見られています。
部下の食事風景を見ながら、その人のマナーや教養、思いやりなどを観察し、評価するという上司も少なくありません。
食事相手が上司かどうかはさておき、必要最低限の食事マナーは押さえておきたいですね。
- 着席の際は椅子の左側から
- 口を拭くときはお店のナプキンを使う
- フォークやナイフは外側に並んでいるものから使う
- 食器や咀嚼など、音を立てないで食べる
- 食事の際は髪の毛をまとめる
- 迷い箸や刺し箸をしない
- 露出度の高い服を着て行かない
食器の扱い方や食べる所作など…食事はその人の人格が分かりやすくあらわれます。「いただきます」から「ごちそうさま」まで、気を抜かないよう丁寧な食事を心がけたいですね。
マナーを守りつつ、上司との食事と会話を楽しんで
上司と食事に行く一番の目的は、親睦を深め合うことです。職場では聞けないような上司の話に耳を傾け、自分のこともお話して、お互いを信頼し合うことが大切。
マナーを守ることであなたの長所が伝わりやすくなりますが、マナーばかり意識して会話がおろそかになっては意味がありません。
その場でしか楽しめない会話もあります。必要なだけのマナーを守りつつ、会話を楽しんで上司との絆を深めてください。
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