味噌は身近なダイエット食品!脂肪燃焼・便秘解消…嬉しい効果
Date:2017.02.15
味噌汁、味噌焼き、味噌田楽……。
いつも身近にいてくれる、ほっこりする美味しさの調味料「味噌」。
フランス料理の隠し味に使われるなど、海外からの注目度も高い「味噌」ですが、じつは、嬉しいダイエット効果も秘めているんです。
今回は、美味しくてヘルシーな味噌について、ダイエット効果とおすすめの食べ方をご紹介します。
この記事の目次
【1】味噌に多彩な含まれる成分、そのダイエット効果とは
味噌は日本人にとって身近な食材です。
身近すぎて、普段はあまり意識することもなく口にしているかもしれません。でも、じつは味噌にはスゴいダイエット効果があるんです。
味噌に秘められしダイエットパワーとその成分を、ひとつずつ見ていきましょう!
効果(1)脂肪を溜め込まずに燃やす!
多くの女性がその存在に悩む、脂肪。味噌にはなんと、この脂肪を分解したり、燃焼させたりする効果があるんです。
その秘密は味噌に含まれる、ビタミンやアミノ酸などの成分たち。具体的には、以下のような成分です。
【脂肪の分解・排出を促す成分】
- レシチン
- ミネラル
【脂肪の吸収を抑えてくれる成分】
- サポニン
【脂肪をぐんぐん燃やしてくれる成分】
- ロイシン
- イソロイシン
- ビタミンB群
【脂肪を燃やすために不可欠な、筋肉を作る成分】
- 大豆ペプチド
などなど。これら全ての成分が、大豆由来の味噌には豊富なのです。
レシチンやミネラルは、溜まった脂肪の分解を促進し、体外へ排出するサポーターになってくれます。そして食事から新たな脂肪を余分に吸収しないよう、サポニンがブロック。
仕上げに、ロイシン・イソロイシンという2つのアミノ酸とビタミンB群が脂肪を燃やし、大豆ペプチドがさらに燃えやすい身体になるよう、筋肉を増強させていきます。
ちなみにサポニンは「腸の掃除屋さん」と呼ばれ、整腸作用が優れていることでも有名。毒素やゴミを排出して、お腹の中をきれいにしながら脂肪をブロックしてくれるのです。
効果(2)便秘をスッキリ解消する
大豆から作られる味噌には、食物繊維もたっぷり含まれています。
食物繊維には2種類あります。
まずお腹の中で水に溶け、ゲル状になって便を柔らかくする効果のある「水溶性食物繊維」。
そして、お腹の中で水を吸って膨らみ、腸を刺激して便意を促す「不溶性食物繊維」です。
味噌にはこのうち、水溶性食物繊維の方がやや多く含まれており、便意はあるのに便が硬くてなかなか出ないという方や、出るには出るけれどコロコロした「うさぎのうんち」タイプの便秘に悩んでいる方には、とくにおすすめの食材です。
また、味噌を食べるときは、たいてい他の食材と組み合わせて食べますよね。野菜や魚と組み合わせて食べることで、より便秘解消に近づく効果が期待できます。
効果(3)血糖値の急上昇を抑える
「糖質制限ダイエット」や「食べ順ダイエット」で有名になった、「血糖値の急上昇が肥満を招く」という原理。
これには血中の糖分濃度と、インスリンが深く関係しています。
分泌されたインスリンは、脂肪の燃焼を阻止した上に、血液中の糖分まで新たな脂肪として蓄えようという働きをしてしまうのです。
だから、脂肪をきちんと燃やして痩せるためには、「食後の血糖値の上昇をゆるやかにする」ことが大切になってきます。
味噌に含まれる「メラノイジン」という成分には、この血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。
メラノイジンとは赤味噌のあの褐色を作り出している色素です。この色素には、糖分の吸収速度を落とす効果があるのです。
糖分がゆっくり吸収されることで、食事を終えた後もゆっくりと血糖値を上げることが可能になります。
食べ順ダイエットでも「味噌汁を最初に」と言われますが、このような理由があるのですね。
効果(4)体温をしっかり上げる
味噌に多く含まれるビタミンの一つ、「ビタミンE」には、血行を促進する作用があります。
身体の中の血の巡りを良くすると、体温も上がります。体温が低い人と高い人ではどちらが脂肪を燃焼しやすく、カロリーを消費しやすいでしょうか?
もちろん、体温が高い人の方が、脂肪もカロリーも消費しやすく、痩せやすい体質と言えます。
また、味噌には
- 利尿を促す
- 血液中の毒素の排出を促す
- 血管を拡げる
といった効果もあり、血液をサラサラにすると言われています。
血液がサラサラに流れやすくなることで、さらに血行は促進されます。
とくに味噌をふんだんに使う味噌汁は、身体を温める効果が抜群です。冷えが気になる人は、積極的に味噌汁を飲んでビタミンEを補給し、体温を上げていきましょう。
効果(5)味噌汁は暴飲暴食を阻止、むくみも撃退!
食べ順ダイエットでは必ずと言っていいほど、最初または2番目に食べてくださいね、と言われる「味噌汁」。
これには、あたたかい汁物が体温を上げるという理由もありますが、味噌汁のほっとする味や豊富な具材に心もお腹もある程度満足することで、その後の食事をどか食いすることを防げる、という意味もあります。
また味噌汁を最初に飲もうとすると、熱いものを冷ますためゆっくり味わって飲むことになりますよね。これも、どか食い防止には最適の食べ始め方です。
味噌を使った料理の代表選手・味噌汁は、暴飲暴食を防ぐ心強い料理なのです。
また、味噌汁に入れる代表的な具材、
- 野菜
- 豆腐
- わかめ
- 芋
- 出汁に使う煮干し
などには、カリウムやマグネシウムが豊富に含まれています。
具材から溶け出したカリウムやマグネシウムは、塩分の吸収を抑え、排出を促進します。ある研究によれば、同じ塩分量でも味噌から摂取する塩分の場合、「30%の減塩と同等の効果がある」とのことです。
女性に多い「むくみ」は、余分な塩分が原因です。具沢山のお味噌汁が、余計な塩分をしっかり排出し、むくみを解決に導いてくれますよ。
【2】ダイエット以外でも実力派!味噌の健康・美容効果
さまざまなダイエット効果の期待できる味噌ですが、さらに他にも健康や美容に役立つ効果が盛りだくさん♪
こちらも順番に見てみましょう!
効果(6)アンチエイジング
味噌には、「ビタミンE」がたくさん含まれていることは先ほど書きましたね。
このビタミンE、じつは血行を促進するだけでなく、細胞の酸化を防ぎ、身体の老化を予防してくれるアンチエイジング効果もあるのです。
人の身体の細胞、たとえば
- お肌
- 髪
- 内臓
- 筋肉
- 血管
などは、すべて加齢とともに酸化していきます。
酸化とは、金属にたとえると「サビ」のこと。ビタミンEは強力な抗酸化作用を持ち、身体がサビつくのを防いでくれるのです。
味噌を積極的に食べることで、いつまでも老けない若々しい人でいられるかも!
効果(7)美白・美肌
味噌の原料となる大豆には、「イソフラボン」という成分が豊富に含まれています。
イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをすることから、とくに女性の身体に良い成分として注目を集めています。
イソフラボンの働きとしては、肌を白く若々しく保つ美肌効果が有名です。他にも
- 髪をつややかに保つ
- バストアップを促進する
- PMSの症状を緩和する
など、女性が女性らしく輝きを保つための、強力なサポートをしてくれます。
また、味噌には美容効果の高い「リノール酸」という成分も豊富です。このリノール酸、あまりなじみのない成分ですが、じつはお肌のとっても強い味方!
リノール酸の主な働きは、
- メラニンの生成を抑える
- 肌を保湿する
- 抗炎症作用(ニキビなどの炎症を抑える)
といったもの。
シミやソバカスの原因となるメラニンの生成を抑え、その上お肌の保湿まで担ってくれるというスゴ腕の成分なのです。
また、味噌に豊富な「大豆ペプチド」も美肌の味方。
この成分は肝機能を向上させ、血液循環を正常化します。この働きにより毒素が排出されやすくなり、シミやくすみといった肌トラブルからお肌を守ることができます。
味噌には、これらの成分がたっぷり含まれており、美肌食品としても注目されています。
効果(8)お腹の中からデトックス
味噌は大豆を発酵させてつくる、発酵食品です。ヨーグルトがそうであるように、同じ発酵食品である味噌には「乳酸菌」が多く含まれています。
また、味噌には、大豆製品に多く含まれる「大豆サポニン」も豊富です。
乳酸菌と大豆サポニンは、別名「腸の掃除屋さん」。腸の中で増殖する悪玉コレステロールを退治し、長くうねる腸内に溜まりがちなガスや毒素をスッキリ排出してくれます。
お掃除によって腸がきれいになると、消化吸収や排便もスムーズに行えるようになります。結果、過剰な脂肪吸収が防止でき、便秘も解消できるのです。
お腹の中からきれいになることで、お肌や心も元気になります。味噌が腸内環境を美しく整備してくれることで、心も身体も若々しく保てるのです。
効果(9)疲労回復
疲れたときや二日酔いで弱っているとき、あたたかい味噌汁を飲むと、ほっとしますよね。これは「やっぱりこの味が落ち着くなあ」という心理的なものもあるでしょうが、それだけではなさそうなのです。
味噌には、優れた疲労回復効果があります。
味噌に豊富なビタミンB群。中でも「ビタミンB12」は、通称「造血ビタミン」と呼ばれ、健康な血液を作り出す働きをしてくれます。
また、生命活動に必要な「必須アミノ酸」は8種類ありますが、味噌にはその全てが含まれているんです。さらに、
- 肝臓の働きを助ける「コリン」
- 血行を促す「ビタミンE」
- 筋肉をつくる「大豆ペプチド」
- 脳の神経伝達を助ける「コリン」や「アセチルコリン」
といったさまざまな成分が助け合い、身体と脳の両面から疲労を回復してくれます。
効果(10)生活習慣病を予防
30代の若年層にも増えつつある、生活習慣病。主なものとして、
- 糖尿病
- 脂質異常症(高脂血症)
- 高血圧
などが挙げられ、放置していると動脈硬化や脳梗塞を招くリスクも高まります。
これら生活習慣病の原因の一つが、食生活です。コレステロールや脂質の多い食事を続けたり、塩分の過剰摂取などが積み重なると、遅かれ早かれ病気を招くことになります。
味噌には、上記3つの生活習慣病を予防するパワーが全て内包されています。
まず、インスリンの分泌を促す「メラノイジン」の働きが、糖尿病を予防します。
次に、「リノール酸」や「大豆サポニン」がコレステロール値を抑制。脂質異常を改善し、動脈硬化を防ぎます。
そして、高血圧の予防。先ほども書いたとおり、味噌から摂取する塩分は、同じ量でも「30%の減塩と同等の効果がある」と言われています。また、味噌には血圧を下げる効果もあるとされます。
ちなみに「味噌汁を食べると塩分過多になるのではないか」と気にされる方は多いですが、通常、一日3杯程度の量なら問題ありません。ただ体質には個人差がありますし、気になる方は減塩味噌を使うなど工夫されると良いでしょう。
効果(11)胃潰瘍から胃を守る
ストレスの多い現代社会、胃もたれやムカムカなど胃の不調に悩む方も多いもの。
胃の違和感は、放っておくと胃潰瘍に発展しかねません。また、それまで健康だった胃でも、大きなストレスがかかることで一気に潰瘍を発生させることがあります。
こういった胃潰瘍のリスクを下げてくれるのも、やはり身近な味噌の働きの一つです。
味噌には、胃の粘膜を守る働きがあり、また消化機能をアップさせることで、胃潰瘍や胃がんなど胃の病気を予防する効果があるのです。
効果(12)乳がんなどの発がんリスクを抑制
最後にもう一つ、味噌の効果として有名なのが「がん予防」の働きです。
がんは種類ごとにさまざまな研究がされていますが、とくに
- 胃がん
- 乳がん
- 肝臓がん
といった分野では、味噌による予防効果が注目されています。
また乳がんに関しては、味噌の原料である大豆に豊富な、大豆イソフラボンが効果を発揮すると言われています。
女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンは、単にその代わりとして働くだけではありません。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンが豊富なときには過剰な働きで引き起こされる副作用を抑制し、不足しているときにはその働きを助ける、といった心強い二面性を持つことが分かっています。
乳がんの原因の一つは、大量の女性ホルモンにさらされ続けることだと言われています。
大豆イソフラボンはこの過剰な女性ホルモンから、私たちの身体をガードしてくれる働きも持っているのです。
【3】ダイエットなら「味噌汁」がおすすめ!
健康にも美容にも良い、味噌という食材。
味噌を使った料理はさまざまありますが、ダイエットしたい方にダントツでおすすめなのは、やっぱり味噌汁です。
栄養素をバランスよく摂れるスーパーフード
味噌汁の良いところは、味噌だけでなくさまざまな具材を無理なく食べられるところ。前述のとおり、
- 野菜
- 豆腐
- わかめ
- 芋
- 出汁に使う煮干し
といった具材には、普段の食事で不足しがちなカリウムやマグネシウムが豊富に含まれています。
また、野菜は味噌汁に入れることでカサが減り、甘みも出て食べやすくなります。生野菜は苦手という方でも、味噌汁なら無理なく食べられるのではないでしょうか。
さらに、こうした具材に含まれるビタミンやカルシウムなどの栄養素は、煮汁に溶け出してしまうことがほとんどです。
煮汁まで全部一緒に飲める味噌汁は、溶け出した栄養も全て摂取できます。手軽でお得な、スーパーフードなのです。
赤味噌vs白味噌、ダイエットに向いているのは?
味噌には、
- 赤味噌
- 白味噌
- 合わせ味噌
の3種類があります。ダイエットのためにはどれを選ぶべきなのかは、気になるところですよね。
結論から言うと、好きなものを選んで大丈夫!です。
赤味噌には、褐色色素の「メラノイジン」が豊富なため、血糖値の急上昇を抑えてくれる効果が期待できます。
白味噌には、赤味噌の倍近いとも言われる量の「麹」が含まれていて、体重増加を抑える酵素が働きます。
どの味噌にもそれぞれ、ダイエットをサポートする機能は多く含まれています。ご自分の好みやダイエット法によって、自由に選べばOKなのです。
毎日1杯の味噌汁習慣で、ビューティ&ヘルシーに!
身近すぎてあまり知らない食材、味噌。でもじつはスゴい能力を秘めていることが分かりました。
美味しくて有能な味噌を、いつでもどこでも安価で食べられるのは、日本人の特権かもしれません。今日からあなたも、その特権を存分に活用してみませんか?
毎日の味噌汁習慣で、美と健康を手に入れましょう!
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