ミョウバン水の効果。臭い消し以外にも使える!
Date:2017.07.28
汗や体の匂いが気になる時、制汗剤などでニオイを消しているのに、汗を大量にかいた時は制汗剤ではニオイが消えないことがあります。
そういう時に効果があると言われているのがミョウバンです。
ミョウバンを水に溶かした「ミョウバン水」の消臭力に優れているため、使っているという人が増えています。
あまり耳にしないミョウバンですが、どういうものなのでしょうか。また、ミョウバン水はニオイ消しにも使い方はあるのでしょうか。
ミョウバン水の取り扱い方や作り方など、知っておきたいことについて調べてみました。
この記事の目次
ミョウバンは食品添加物?漬物にも使われていた
ミョウバン水に使う「ミョウバン」とはどういうものなのでしょうか?
- カリウム
- アルミニウム
- 鉄
上記のような金属イオンが硫酸塩として結晶化したものが、ミョウバンになります。
アルミニウムや鉄といった金属が入っているため、皮膚につけて大丈夫なのかと思ってしまいますよね。
しかし、ミョウバンは食品添加物としてナスの漬物をつける時の色落ち防止やあく抜きなどに使われています。
ミョウバンを見たことがないというひと人もいるかもしれませんが100円程度でスーパーなどでも購入することができます。
ミョウバンには、2つの種類があります。
- 乾燥している「焼ミョウバン」
- 適度な水分が含まれている「生ミョウバン」
スーパーなどでは、焼ミョウバンを取り扱っていることが多いようです。
このミョウバンを水に溶かしたものが、「ミョウバン水」と呼ばれるものです。
実は昔からミョウバン水はニオイ消しとして使われており、古代ローマ時代には使われていたとも言われています。
また、日本で販売されている制汗剤の一部の商品には、ミョウバンが使われているものもあります。
簡単にできる!ミョウバン水の作り方
ミョウバン水というのは販売されていないので、自宅で作らなくてはいけません。
ミョウバン水は、ミョウバンと水を混ぜればいいだけというイメージがありますが、比率などを守らないと手軽に使えるミョウバン水はできません。
ミョウバン水を作る時に大事なのが、ミョウバンと水の割合です。ミョウバン1:水30の割合がベストとされています。
作りやすいのは、ミョウバンを基準にすることです。今回は、ミョウバンを10g使った作り方を紹介します。
- 焼ミョウバン 10g
- 水 300ml
- 500mlの空のペットボトル
- ミョウバンを10g用意する。ミョウバンは粉末や結晶のものがあるので、計りを使って10g用意する
- 空のペットボトルにミョウバンを入れる
- 300ml測った水をペットボトルに入れる
- ペットボトルを振り、ミョウバンと水を混ぜる
- 1日では溶けないので、冷暗所に置いて1~3日間綺麗にミョウバンが溶けるのを待つ(時々振ってあげると早く溶けます)
ミョウバンが溶けて、透明になったものがミョウバン水です。しっかり溶けるまでは使わないようにしましょう。
寒い時期はなかなかミョウバンが溶けず、3日程度かかることもあります。
また、ミョウバンの粒子の大きさによって溶けるスピードも違います。早く溶かしたい場合は、粉末のミョウバンを選びましょう。
さらに消臭力アップ!ある飲み物を使ったミョウバン水
ネットなどでも話題となっていますが、ミョウバン水を作るときに水の代わりに緑茶を使うという方法があります。
緑茶に含まれるカテキンが作用し、さらに消臭力がアップすると言われています。
しかし、緑茶を使ったミョウバン水の場合、衣類などにつくと緑茶の色が付着するという声もあります。
基本的なミョウバン水でも消臭力は高いので、まずはノーマルなミョウバン水を使ってみましょう。
それで消臭力に満足がいかない場合は、緑茶を使って作り、まずはいらない衣類などにつけて色移りしないかを調べてから使うようにしましょう。
エッセンシャルオイルやレモンを使えば香り付きのミョウバン水になる
ミョウバン水を使う時、消臭力だけではなく少し香りが欲しい場合は、エッセンシャルオイルやレモンを使うと良い香りになります。
エッセンシャルオイルの場合、肌につけるとかぶれることもあるので、肌につけて問題のないオイルを選ぶようにしましょう。
また、レモンを使う時にレモン汁を入れるのもいいですが、保存容器の中にレモンの皮も一緒に入れると香りが長続きします。
エッセンシャルオイルやレモンを入れると、保存期間が短くなるので短期で使いきれる量を作るようにしましょう。
作ったミョウバン水は「ミョウバン水原液」なので薄めて使う
上記で紹介したミョウバン水は、そのまま使えるものではありません。ミョウバン水原液になるので、使う時は薄めて使います。
スプレー容器などにミョウバン水原液を入れ、その10~12倍の水を入れます。この薄めたものを使います。
衣類などの場合は10倍で大丈夫ですが、肌につける場合はその人の肌状態などがあるので注意しましょう。
こんな使い方もできる!ミョウバン水の6つの使い方
ミョウバン水というと、汗のニオイを抑える効果が有名です。そのため、制汗剤の代わりに使うという人がほとんどです。
しかし、ミョウバン水にはその他にも様々な使い方があります。
ミョウバン水の使い方を覚えれば、制汗剤以外でも使えるので手放せないものになります。
その1.様々な気になるニオイを消臭する
ミョウバン水といえば、やはり消臭力です。ニオイといっても1つではありません。様々なニオイを消臭することができると言われています。
特に、次のようなものを消臭するのに効果があるとされています。
- 足や靴
- ワキガ
- 頭皮
- 汗
- アンモニア
特に、多くの人が使っているのがワキガです。
市販されている制汗剤だと余計な香りがついていて、ニオイが混ざって独特ななんとも言えないニオイがするとミョウバン水を使っているという人も多いようです。
ワキガは、アポクリン腺から分泌される汗が原因と言われています。
ミョウバン水を使うことでアポクリン腺を引き締めるだけでなく、細菌の繁殖を抑える働きもあるのでニオイを消すことができると言われています。
また女性の場合、冬にブーツを履く機会が増えます。ブーツの中は汗で蒸れてなんとも言えないニオイがすることがあります。このブーツや足のニオイも細菌の繁殖が原因です。
ミョウバン水を吹きかけることで細菌の繁殖を抑えることができるため、足のニオイを消すことができます。
ブーツや靴の場合、ミョウバン水を吹きかけた後すぐに靴を履くのではなく、しっかりと乾かすことが大事です。乾かすことでブーツや靴のニオイはほぼ消すことができます。
頭皮のニオイに使う場合は、シャンプーした後の頭皮に適量をスプレーしてマッサージします。そのままにしておかないで、すぐに乾かすことが大事です。
ミョウバン水はアンモニア臭を消すこともできます。ペットがおしっこなどをした場合、そこにスプレーして乾かすとニオイが軽減します。
また、ネットなどでは口臭予防にも効果があると言われています。しかし、口臭予防に対しては2つの意見があります。
- ミョウバンはアルミニウムなどの金属イオンが含まれているので口にするのは危ない
- ミョウバンは漬物の色止めに使う食品添加物だから問題はない
ミョウバンは食品添加物なので、口にしても問題はないと思います。
しかし、アルミニウムなどの金属イオンが含まれているので過剰に取りすぎると体にはよくありません。
口臭予防で使う場合、ミョウバン水原液を10倍に薄めて口をゆすぐだけなのですが、少量の水が体内に入ります。
毎日何度もミョウバン水で口をゆすいでいると、やはり健康面ではあまり良いとは言えないようです。
口臭予防でミョウバン水を使う場合、1日1~2回程度を食後に行うなど回数を決めてから行うようにしましょう。
その2.毛穴を引き締めて汗を抑える働きがある
ミョウバン水には、汗を抑える効果があると言われています。しかし、本当にミョウバンに汗を抑える効果があるのかは分かっていません。
しかし、ミョウバン水には収れん作用があるため、塗布することによってミョウバンに含まれるアルミニウムイオンが毛穴を引き締めて、汗を抑えているのではと言われています。
実際、ミョウバン水を脇などに塗布すると脇汗が減ったという声も多いようです。
汗を抑える効果があるため、あせもができやすい部分に塗布するとあせも予防になると使用している人も多いようです。
その3.殺菌・抗菌作用でニキビの症状を緩和する
ミョウバンは水に溶けると、酸性になります。ニキビなどのアクネ菌はアルカリ性を好むため、ニキビができている時は肌がアルカリ性になっている可能性があります。
そこに酸性のミョウバン水を塗布すると、アクネ菌などの細菌は繁殖できなくなり肌も弱酸性に保たれるため症状が緩和します。
肌が弱酸性になればアクネ菌などの細菌も減るため、ニキビの症状を緩和することに繋がります。
また、ミョウバン水の収れん作用は毛穴を引き締める働きがあるため、ニキビができてぽっかりとした毛穴の状態も改善してくれます。
しかし、ミョウバン水を使えば誰もがニキビの症状を緩和できるというものではありません。
ミョウバン水を使ってもニキビの症状が緩和しない場合は、皮膚科などで診察を受けるようにしましょう。
その4.皮脂の分泌を抑制して加齢臭を予防する
上記のニキビの症状緩和にも繋がりますが、ミョウバン水には皮脂の分泌を抑制する働きがあります。
ニキビには皮脂の分泌が影響しているものもあるため、皮脂の分泌が抑制されることでニキビ予防にもなります。
また、皮脂や過酸化脂質の分泌量が増えることで起こるのが加齢臭です。
加齢臭は、過酸化脂質が酸化・分解される時に「ノネナール」という物質ができることが原因で起こります。
皮脂の分泌が抑えられると、加齢臭の抑制にも繋がります。
その5.お風呂の水垢除去やカビの繁殖予防
お風呂に入って気になるのが、水垢です。鏡や蛇口などに鱗のように水垢がついていると、スポンジでゴシゴシしてしまいますよね。
ミョウバン水はアルカリ性なので、水垢(石鹸カスでできたもの)に付けると落とすことができます。
お風呂で使う場合は、原液を使います。ミョウバン水を水垢が気になる部分に吹きかけ、キッチンペーパーなどの厚みのあるものでラップします。
1時間程度放置した後、キッチンペーパーでこすりながら洗い流すと、水垢が綺麗に落ちます。
しつこい水垢の場合は、そのあとブラシやスポンジで軽くこすると綺麗に落ちます。
また、ミョウバン水には殺菌作用があるので、カビの繁殖予防にもなります。
その他、現在ある軽度のカビも水垢同様、吹きかけた後にラップをしてブラシでこすればカビも落とすことができます。
しかし。ゴムパッキンなどの奥深くに根付いたカビは落とすことができません。
その6.洗濯時に柔軟剤代わりにつかえば生乾き・汗のニオイ防止
ミョウバン水は、洗濯物にも使えます。洗濯をする際、柔軟剤の代わりにミョウバン水の原液を40~50ml入れます。
そして普通に洗濯するだけで、洗濯を干した時の生乾きのニオイや、汗のニオイを防止することができます。
この時、柔軟剤を使わないのでふんわりとした仕上がりにならない可能性もあるので注意しましょう。
万能だけど要注意!ミョウバン水を使う時の注意点
ミョウバン水は、様々なものの消臭効果があり万能ですが、使う時にはいくつか注意点があります。
この注意点を守らないと、もしかすると副作用などが出てくるかもしれません。
その1.肌につける前に必ずパッチテストを行う
ミョウバン水は、汗や脇などの消臭効果があります。そのため、肌に直接吹きかけることもあります。
ミョウバン水は水とミョウバンだけなので、誰でも使えるというイメージがありますが、そうではありません。
- かゆみ
- かぶれ
- 肌の乾燥
- 赤み
- 腫れ
上記のような症状が出ることがあります。そのため、ミョウバン水を肌につける前には必ずパッチテストをするようにしましょう。
- 1cm四方に切ったコットンにミョウバン水を染み込ませる
- 二の腕の内側にミョウバン水を含ませたコットンを貼り付ける
- 24時間貼ったまま放置し、様子を見る
- .24時間後、赤みやかゆみがないかチェックする
お風呂上がりなどに貼り付けると、翌日の入浴時にチェックができるので簡単です。
赤みやかゆみが出ている場合は、ミョウバン水が合っていないことになるので使うのをやめましょう。
その2.ミョウバン水の長期保存は避ける
ミョウバン水は、冷蔵庫で保存すると1ヶ月程度使えます。しかし、肌に直接つけるものなので、長くても2週間程度で使い切るようにしましょう。
また、高温多湿な場所で保存すると水が腐ってしまうので、冷暗所や冷蔵庫での保存が好ましいです。
ミョウバン水は見た目は普通の水と変わらないので、冷蔵庫で保存する時はミョウバン水だとわかるようにボトルに記載しておきましょう。
その3.ミョウバン水を使いすぎると体温調整ができなくなる可能性がある
ミョウバン水は、汗のニオイだけではなく発汗を抑えてくれる働きもあります。
そのため、体温調整をする脇や首などに大量に塗布すると、発汗による体温調整ができなくなる可能性があります。
ミョウバン水を使う場合、全身に塗布したり大量に使うのではなく、気になる部分だけに使うようにしましょう。
その4.ミョウバン水には保湿力がないので乾燥肌になる
ミョウバン水は、化粧水のように見えますが全く保湿力がありません。そのため、たくさんつけると肌が乾燥する可能性があります。
特に、汗や皮脂コントロールでミョウバン水を顔に使う場合は乾燥肌になる可能性があります。
使う時は、大量に使ったり頻繁に使うのではなく回数を決めたり、使う量を減らすなど工夫をすることが大事です。
その5.ミョウバン水の消臭効果は乾いてから確認する
ミョウバン水を使う時、つけたらすぐに消臭効果があると勘違いしている人がいます。
ミョウバン水は塗布した直後より、乾いてから消臭効果を発揮すると言われています。
塗布したのにニオイが消えないからと何度も肌に塗布すると、乾燥肌になる可能性があります。
ミョウバン水の消臭効果は、乾いてから確認するようにしましょう。
ミョウバン水は注意をすれば万能な消臭剤として幅広く活用できる
消臭効果が高いと言われているミョウバン水。効果を見るといろんなものに使いたくなりますが、注意点やデメリットもあります。
ミョウバン水を使う時の注意点をしっかり抑えておけば、夏の汗などの気になるニオイもしっかりと予防することができます。
万能な働きをするミョウバン水、使う時のポイントを覚えていろんなことに活用していきましょう。
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