お腹ぽっこりは内臓下垂?内臓下垂の健康への影響と改善方法
Date:2016.05.30
ダイエットして体重は減ったのに、お腹周りのお肉だけなかなか落ちなくて困ることってありますよね。
筋肉量が少ないことが多い日本人女性の場合、お腹にお肉が付いてしまうと落ちにくいという傾向はあるものの、手足は割と細い・細くなったのに下腹だけぽっこりしているような時は「内臓下垂」が原因のぽこりお腹かもしれません。
内臓下垂はダイエットの邪魔をするだけでなく、健康にも影響するやっかいなトラブルです。内臓下垂によるぽっこりお腹を解消する方法や、内臓下垂の原因や影響をご紹介します!
痩せても変わらないぽっこりお腹の原因は内臓下垂!?
内臓下垂とは、内臓が本来あるべき位置より下に下がってしまうトラブルです。「胃下垂」という言葉を聞いたことはありませんか?これも内臓下垂の症状の一つで、胃が下がってしまっている状態のことです。腸が下がっている場合は「腸下垂」と言われます。
でも、内臓下垂の一種の胃下垂は痩せている人が多いとも言いますよね。実際に、私の友達にも何人か胃下垂の女性がいますが、みんな食が細くてほっそりしています。
どうして内臓下垂がお腹ぽっこりの原因になってしまうのでしょうか?その理由を見てみましょう。
内臓下垂でお腹が出るのはどうして?
内臓下垂になっていると、腸や子宮など胴体の下の方にある内臓を押しつぶしながらどんどん下へ下がって、最終的に骨盤に引っかかって止まります。
すると、下腹にばかり内臓がたまってしまい、皮下脂肪ではなく内臓のせいでお腹が出てしまうのです。
「胃下垂の人はご飯が食べられなくて痩せている」とよく言われますが、手足が細くても下腹だけはぽっこりと出てしまっている方が多いです。
内臓下垂になる原因とは?
下腹ぽっこりの原因になる内臓下垂は、以下のような原因で起こる症状です。
- 腹筋や骨盤底筋など、胴体にある筋肉が足りない
- 不規則な生活で内臓に負担がかかって、内臓を支えている筋肉が弱っている
- 骨盤が歪んで内臓を支えられなくなっている
内臓下垂は健康にもさまざまなトラブルを引き起こす…!
筋肉不足などで内臓が下がっていると下腹がぽっこりしてスタイルが悪くなってしまうだけでなく、さまざまな健康トラブルを引き起こす原因になってしまいます。
また、内臓下垂を放っておくと太りやすい体質になって、ますますダイエットしにくくなります。
ここでは、内臓下垂が原因で起こる体調不良や健康への影響をご紹介します。
体が冷える
内臓が下がると、お腹の下の方で内臓同士が押しつぶし合うような状態になってしまいます。内臓だけでなくその周りの筋肉なども圧迫され、血流が悪くなり冷えやリンパの滞りの原因になります。
また、内臓下垂の原因が筋肉不足の場合、熱を生み出す筋肉も足りないので冷えはますます悪化。血行不良や冷えから内臓の働きが悪くなったり、頭痛や肩こりにも影響します。
太りやすくなる
内臓下垂による冷えや内臓の働きの低下は基礎代謝を悪くさせます。エネルギーを消費できずに脂肪が付きやすくなり、痩せにくく太りやすい体になってしまいます。
また、胃や腸など消化器官の働きが悪くなると、消化・吸収がスムーズにできなくなって、本来なら排出するはずの無駄な栄養素まで吸収して太りやすくなるというケースもあります。
胃もたれ・胃のムカつき
胃の位置が下がる胃下垂になると消化不良を起こしやすく、胃もたれや胃のムカつきをずっと感じるようになります。
そのため、食欲がなくなってしまったり、あまりたくさんご飯を食べられなくなりがちです。胃下垂の方に痩せている方が多いのはこういった理由があるからなんですね。
「食欲がなくなる」というとダイエットに良さそうなイメージがありますが、食べたいのに食べられないという不健康なダイエットになりますし、食べないで痩せるだけなので胃下垂でお腹がぽっこり出てしまうのは防げません。
便秘
下がってきた内臓に腸が圧迫されると形が歪み、腸の動きが悪くなって便秘になりやすくなります。内臓下垂による下腹ぽっこりに便秘が重なるとさらにお腹が出てしまいます。
便秘は排出されるはずの老廃物が体内に残ってしまっている状態なのですが、そのままにしておくと老廃物を体内に吸収してしまって肌荒れなどのトラブルにつながります。
また、余分な水分や脂肪なども吸収されてしまうため、むくみや太りやすい体質になるなどのトラブルの原因にもなります。
生理痛の悪化・不妊の原因
下腹部にある内臓と言えば、子宮や卵巣もですよね。内臓下垂では腸だけでなく子宮や卵巣も押しつぶされてしまいます。
すると、血行不良で子宮・卵巣が冷え、生理通が悪化したり不妊症の原因になる可能性があります。
骨盤の歪み
下がってきた内臓は、骨盤に引っかかる形になります。
骨盤が歪むと腰回りが大きくなってしまうだけでなく、腰痛は背中の痛みにもつながるので気を付けましょう。
内臓下垂を予防・改善する簡単トレーニング
内臓下垂を予防・改善するには、内臓を元の位置に戻してあげることと、インナーマッスルや体幹と呼ばれる内臓を支える筋肉を鍛えるのが効果的です。
腹筋などのしんどい筋トレが苦手な方やなかなか筋トレが続かない方にもおすすめの、内臓下垂を改善するトレーニングを2つご紹介します。
腰ゆらゆらストレッチ
腰をゆらゆらと揺らすだけで内臓を元の位置に戻すことができるストレッチです。
- ひざを立てて仰向けになり、ひざを左右に開いて足の裏を合わせる。
- お尻を上げる。お尻が上がらなかったり、腰が痛む時は、お尻の下の丸めタオルを置いて腰を浮かせる。
- 骨盤を水平にキープしたまま、腰を左右にゆらゆらと10秒間揺らす。
腰を上げることで重力に従って内臓が元に位置に戻ります。
さらに、ゆらゆらと左右に揺らすことで内臓に適度な刺激を与えることができ、内臓下垂によって低下していた内臓の働きを活性化できます。
お風呂上がりや夜寝る前など、体がリラックス状態になっている時に行うのがおすすめです。
ドローイン
ドローインとは、深呼吸をしながらお腹をへこませたりふくらませたりするだけの、インナーマッスルを鍛えるトレーニングです。
- 体の力を抜いて背筋を伸ばして真っ直ぐ立つ、または仰向けでひざを90度に立てておく。
- 鼻から息をゆっくりと吸いこみながら、意識的にお腹を大きく膨らませる。
- 息を止めてお尻(肛門)に力を入れる。
- お腹をへこませながら、口からゆっくりと息を吐いていき、お腹が一番へこんだ状態で30秒キープする。
合唱などの経験がある方なら、腹式呼吸をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。1~4の動作を1日5~10回を目安に毎日行いましょう。
腹筋を鍛える効果の他に、副交感神経のスイッチを入れて緊張をほぐすことができます。リラックス状態にしてくれるので、寝る前にやると安眠効果も期待できます。
簡単な筋トレで腹筋を鍛えて内臓下垂のお腹ぽっこりを改善しよう
内臓下垂は下腹をぽっこり出させるだけでなく、太りやすい体質になってしまったり、胃もたれや便秘などさまざまな体調不良の原因にもなるトラブルです。
放っておくとお腹周りに脂肪が付きやすくなるし、姿勢も悪くなって、ますます太っているように見えてしまいます。
今回ご紹介したような、寝ながらできるストレッチや呼吸法だけでも腹筋を鍛えることができるので、ダイエットしてもなかなかお腹がやせない方は試してみてくださいね。
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コメント一覧
下っ腹が出てるので今日から始めてみようと思います。