運動後のお風呂の入り方。正しい入浴法で脂肪燃焼を持続!
Date:2019.03.29
しっかり運動して汗をかいたり、疲労を感じたら、体のケアのひとつとしてお風呂でさっぱりしたいですよね。しかし、そのまま熱い湯船にザブン……なんてことをしていませんか?
じつはこれ、せっかくの運動効果を台無しにしてしまうんです。
がんばって運動したにもかかわらず、すべてがなかったことになってしまっては、とてももったいないですよね。
でも、だいじょうぶです。運動後のお風呂の入り方に、正解はあります。正しく入浴すれば、運動効果を保ちつつ、さっぱりと汗を流すことができます!
さらには、運動による脂肪燃焼時間をより持続させる方法も!今回は運動後の正しいお風呂の入り方についてご紹介していきます。
この記事の目次
運動後のお風呂、こんな入り方はNG!せっかくの運動効果が台無しに
運動直後、そのまま熱い湯船に入ってしまうのはNGです。その理由は、以下のとおり。
- 脂肪燃焼効果が減少してしまう
- 疲労の回復が遅れてしまう
熱い湯なんだから、脂肪も燃焼できそうだし疲労も回復できるんじゃないの?と思いがちなだけに、意外な理由ですよね。しかしこれは、医学的に考えられて導き出された結果なのだそうです。
なぜ脂肪燃焼効果が減少するのか?
これには、脂肪分解酵素の『リパーゼ』のはたらきが関係しています。リパーゼは温度によって活性化したり、はたらきが鈍くなったりするのです。
リパーゼは運動によって筋肉の温度が39度になると活性化され、脂肪を燃焼させはじめます。ちなみに、脂肪の燃焼がはじまるまでには運動後約20分かかります。
そして、運動を停止した後も約30分間は余熱効果で脂肪燃焼状態がつづきます。つまり、寝転がっていても脂肪の燃焼がつづいているというわけです。
しかし、筋肉をあたためすぎて40度をこえてしまうと、リパーゼのはたらきは鈍くなります。ですから、この余熱時間内に入浴で体をあたためてしまうと、効果が低下し、その結果として脂肪燃焼効果も低下することになるのです。
なぜ疲労の回復が遅れるのか?
運動直後の筋肉は傷ついた状態にあり、そこに血液が多く集まります。そして、送られた血液によって酸素の供給と、老廃物質である『乳酸』などの排泄もおこなわれ、損傷と疲労の回復にあたろうとします。
しかし入浴すると、血液が皮膚の表面のほうへと送られてしまいます。よく皮膚の表面が赤くなって、熱をもちますよね。
それにより、疲労した筋肉に集まっていたはずの血液は全身にめぐるようになります。そのため、損傷した筋肉への血液の供給がおろそかになってしまい、疲労回復が遅れると考えられています。
運動後のお風呂の正しい入り方!運動効果をそこなわないためには
それでは、運動後はどのようにしてお風呂に入るのが正しいのでしょうか?ここでも脂肪分解酵素『リパーゼ』のはたらきに着目してみましょう。ポイントはリパーゼの余熱効果による脂肪燃焼がつづいている『30分』という時間です。
正しく入浴することで、運動効果を保持しながら疲労回復までおこなうことができます!
湯船に入るなら、30分待ってから
とくに冬場などは、どうしても湯船につかりたいですよね。しかし、それでもすこし我慢。運動後、30分待ってから入るようにするのがベストです。
これは、リパーゼが脂肪を燃焼させているのがきちんと終わるのを待つためです。30分が長くて待てない!という方は、クールダウンとして軽く足踏みなどをして待ちましょう。有酸素運動ですから、筋肉のなかの乳酸が分解されてエネルギーに変わりやすいという利点もあります。
ぬるめのお湯にゆったりつかる
あるていど体がクールダウンしたら、いよいよ湯船へ。39度程度のお湯に20分以上つかると、溜まった乳酸が流れやすくなります。さらに疲労した筋肉をやさしくもみほぐすと、翌日に筋肉痛が残りにくくなります。
運動後30分以内でも、シャワーなら浴びてもOK
それでも汗だくで、いますぐに汗を流したい!という場合は、シャワーならOKです。多少熱めのお湯でも、シャワーであれば筋肉のなかまであたためすぎるということはありません。なので、リパーゼの脂肪燃焼効果をそこなうことがないのです。
シャワーを浴びながら30分経過したら、湯船につかるようにしましょう。
もっとシャワーを有効活用して、運動効果をアップさせる方法
ところで、湯船にはつからない、もっぱらシャワー派の方に朗報です。シャワーならば筋肉の奥深くまであたためすぎるということはなく、リパーゼの脂肪燃焼効果をそこなうことはないというのは先述したとおりですが、じつはシャワーでこの効果をさらに持続させることもできるのです。
高めの温度設定のシャワーで、さらに脂肪燃焼効果を持続
通常、リパーゼの余熱効果の持続時間は30分ですが、高めの温度のシャワーを浴びることによりこの時間を延長させることができます。温度は約42度。顔にかかったときにすこし熱いなと感じるくらいの温度です。
熱いシャワーにより、自律神経の交感神経が活発にはたらくようになります。すると、心身ともに興奮状態となり、体の活動を活発にするアドレナリンが分泌されます。アドレナリンは『脂肪動員ホルモン』といって、分解された脂肪酸を血液中に放出させるはたらきがあります。
この作用があるため、脂肪燃焼の時間がさらに持続します。運動の効果をアップさせたいなら、ぜひおこないたいですね。
シャワーを活用するポイント
こちらは湯船につかるときとは真逆で、運動後すぐにシャワーを浴びるようにします。筋肉の温度が下がりきらないうちから皮膚を刺激していくというわけですね。
また、交感神経が刺激されるようになるあでには、すくなくとも2~3分はかかります。できれば5分以上シャワーを浴び、しっかりとアドレナリンを分泌させるようにしましょう。
正しいお風呂の入り方で、運動効果も保持、疲労も回復
汗を流したいから、さっぱりしたいからといって、これまで運動後の入浴をすばやくすませていませんでしたか?せっかくのあなたのがんばりが台無しになってしまう前に、お風呂の入り方を見直しましょう!お風呂の入り方ひとつで、運動の効果が激減したり激増したりします!
また、疲労の回復に一役買ってくれるのもお風呂。うまく疲れをとって、明日もまたがんばれたら、これほどいいことはありませんよね。
正しい運動後のお風呂の入り方を知って、あなたのフィットネスライフがより充実することをお祈りしています!
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