粘膜を強くする食べ物とは?スキンケアより重要な粘膜ケア
Date:2016.03.07
女性であれば何歳になっても若々しく、健康的な美肌でいたいものですよね。しかし、ぷるぷるの唇や、瑞々しい肌、惹き込まれるような瞳を手に入れ、維持をするのは、スキンケアだけの力では敵いません。
肌全体がカサカサしたり、唇がひび割れたり、ドライアイになってしまったり、また、胃の調子が悪かったり、口内炎ができたり、という症状は、スキンケアではなく粘膜のケアをしてあげないと治らないのです。
美肌を手に入れるためには、アンチエイジングよりも粘膜ケアが大事!と言われているほど、粘膜のケアは重要なポイントです。
しかし、粘膜のケアと言っても一体どうすればいいのかよく分かりませんよね。そこで、今回は健康的な美肌と粘膜を手に入れるために必要な栄養素や食事を調べてみました!
実はよく知られていない!粘膜と皮膚の違いって一体?
そもそも粘膜と皮膚の違いとはなんでしょうか。
粘膜とは主に、常に粘液の分泌が行われ表面がしっとりと潤っている組織のことを言います。粘膜は粘液で表面が潤っていることにより、ウイルスやホコリ、花粉などの目に見えにくい外敵から影で身を守ってくれる役目を持っています。
粘膜と呼ばれる組織は下記の通りです。
- 目
- 鼻
- 口
- 喉
- 食道
- 消化器官
- 性器 など
普段そこまで意識を向けていない粘膜ですが、この粘膜が弱ると当然、身体にさまざまな異常を来たし、体調が悪くなってしまいます。
こんな症状が起きたら危険サイン!粘膜が弱ると現れる症状
この粘膜は身体にとって大変重要な役割を担っているわけですが、粘膜が弱ってしまうといったいどんな症状が起きるのか、実はよく知らなかったりしますよね。
こんな症状なんだけど…と気になって調べてみて、はじめて粘膜が原因だと知ることも多いかと思います。
具体的に粘膜が弱るとどんな症状を引き起こすのか見てみましょう。
- 目に現れる症状
-
- 目が乾燥しやすくドライアイになる
- ゴミが入ったようにゴロゴロして焦点が合いにくい
- 目がシパシパして疲れやすい
- 目の周りがかゆい
- まぶたがたるんできた
- 目がパッチリと開ききらない
- くっきりと物が見えにくい
- 口に現れる症状
-
- 口の中がネバネバする
- 口が乾いて話しにくい
- 舌がざらざらする
- 味覚が変わったような気がする
- 味を感じにくくなった
- 食べ物が甘く感じる
- 口内炎ができやすくなった
- 口臭がきつくなったように思う
- 喉に現れる症状
-
- すぐに喉が痛くなる
- 喉がいがいがする
- 喉に何かひっかかる感じがする
- 飲み込みにくい
- 咳がよく出る
- 話そうとすると咳が出る
- 鼻に現れる症状
-
- 鼻がぐずぐずする
- 鼻が乾く
- 匂いを感じにくくなる
- 変な匂いがする気がする
- 鼻に痛みを感じる
- 些細な刺激で鼻血が出る
- 消化器官に現れる症状
-
- 皮膚がかゆい
- 下着の当たる部分がかゆい
- 掻くとミミズ腫れになる
- ひび割れが増えた
- 元々のアレルギーがひどくなる
- 湿疹、じんましんが出やすくなった
- 乳頭や乳輪がかゆい
- 膣や膀胱で現れる症状
-
- 膣がくっついたような感じがする
- デリケートゾーンがかゆい
- デリケートゾーンがひりひりする
- ショーツの縫い目が気になる
- ジーンズが硬くて痛みを感じる
- 頻尿気味になった
- 性交渉の際に膣に痛みを感じる
ザッと並べて見るだけでもこんなにも粘膜が弱ることで起きる症状がありました。こういった症状が起きた場合、大抵は
目なら眼科
鼻なら耳鼻科
など、症状の出た専門医に見てもらいますよね。
デリケートゾーンでの不快感が気になる40代女性の場合は、更年期の可能性もあるので、婦人科に行くことをお勧めします。
10~30代など更年期とは関係のない年代の女性は、専門医に見てもらいながら粘膜のケアを集中して行うと、症状が改善されるでしょう。
スキンケアだけ心がけていてはダメ!粘膜とアンチエイジングの関係性
空気や食べ物は、病原菌やアレルゲンなどの異物だらけ!粘膜はそんな異物を鼻水などで流し出したり、殺菌して身体を守っています。でも粘膜が乾いたり炎症などで傷つくと、そこから異物が簡単に入りこんでしまうのです。
そうなると異物を攻撃する為に「白血球」などの免疫細胞が活発になり「活性酸素」が大量に作り出されます。そもそも「活性酸素」は異物を攻撃する為に、免疫細胞が作り出すものですが、大量に作られると自分の細胞を傷つけて老化の原因に!
つまり、
粘液が不足する→異物が侵入する→免疫細胞が活性→活性酸素により老化が進む
ということ。
また体質によっては免疫の異常活性から、
- 花粉症
- アトピー性皮膚炎
などのアレルギー症状がでる事もあります。アレルギー体質の人は、腸の粘膜が荒れている傾向があると言われています。
アレルギー体質改善の為の「乳酸菌やビフィズスキンたっぷりの機能性ヨーグルト」が人気ですが、腸の粘膜の為にもオススメですよ。まさに粘膜は身体の「第一の門」。ここで異物を食い止める事が、アンチエイジングに繋がるのです!
貴女は大丈夫?粘膜が弱くなってしまう原因
粘膜が弱くなってしまう原因には下記のようなことが挙げられます。
- ストレス
- 緊張すると口の中が渇きますよね。ストレスにより交感神経が活性化すると粘液の分泌が少なくなります。
- 口呼吸
- 口や食道の粘液が乾燥し、アレルゲンや病原菌が侵入しやすくなります。
- 睡眠不足
- 肌と同じく粘膜の再生も乱れる原因に。
- 暴飲暴食
- 胃腸の疲労をさせ、さらにアルコールや香辛料などの刺激物は胃腸の粘膜を傷めます。
例えばストレスがたまると胃が痛くなるのは「胃粘液」が減るため、朝起きるとのどが痛いのは口呼吸でのどの粘膜が乾燥するためだったのです!
他にも、
- 鼻のかみすぎ
- 空気の乾燥
- まばたき不足
- 柔らかい食べ物ばかりであまり噛まない
- 栄養不足
なども粘膜にダメージを与えます。このような悪い習慣に気を付けて、丈夫な粘膜を手に入れましょう!
健康な身体を維持するために粘膜を強くする食生活を!
粘膜が弱ってしまうと、命にこそ関わりはしませんが、日常を思い切り楽しむのには少々難を感じてしまいますよね。
生活習慣全体の改善をすることで一層、粘膜は強くなるので、
- 十分な睡眠を取ること
- なるべくストレスを溜めない生活を送ること
にも心掛けるようにしてくださいね。
また、食生活を気をつけることで粘膜を強くすることも可能です。粘膜のケアとして効果のある栄養素をご紹介します。
積極的に摂取すべき!粘膜を強くする栄養素その1:ムチン
粘膜を強くする栄養素の中で、特に積極的に摂取すると良いのが、「ムチン」です。
ムチンは下記の食品に含まれています。
- 納豆
- ヤマイモ
- オクラ
- ナメコ
- サトイモ
- レンコン
- モロヘイヤ
ムチンは糖とたんぱく質が結合した多糖類の一種で、粘膜自体にもたくさん含まれている成分です。目や鼻、喉などが常に潤った状態を維持できるのは、ムチンがしっかり働いているからなのです。
ムチンは主に、ネバネバとした食材に豊富に含まれていますが、熱に弱いという性質を持っているので、摂取する際の加熱のしすぎには注意しましょう。
また、ムチンは水溶性なので、汁ごと食べられるように調理することによって、効率よく、多くの量を摂取することができます。
苦手とする人が多い!粘膜を強くする栄養素その2:ビタミンA
ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、皮膚や粘膜を構成してくれる上に、皮細胞を作る働きを持っています。
ビタミンAは下記のような食品に含まれています。
- 緑黄色野菜
- レバー
- うなぎ
- バター
- チーズ
- 卵
特に、皮膚、目、口、喉、胃腸、肺、気管支などの粘膜を健康的に維持するサポートをしてくれる効果が高いため、粘膜強化には欠かせない栄養素と言えます。
ビタミンAは油に溶けると吸収率が高くなるので、調理する際は油を使って炒めるとより、効果的に摂取することができます。
緑黄色野菜などの食材はサラダにして、お好みのドレッシングをかけて食べるだけでも十分な効果を発揮してくれます。
しかし、ビタミンAは過剰に摂取すると、肝臓に蓄積されてしまい、頭痛や吐き気、発疹や脱毛、筋肉痛や疲労感などの不調が現れることがあるため、注意が必要です。
風邪予防にも最適!粘膜を強くする栄養素その3:ビタミンB2
ビタミンB2も水溶性のビタミンB郡の一種で、別名リボフラビンとも呼ばれています。
ビタミンB2は下記の食品に含まれています。
- レバー
- うなぎ
- アーモンド
- 卵
- 納豆
- 乳製品
- 葉菜類
ビタミンB2は三大栄養素である、炭水化物(糖)、たんぱく質、脂質の代謝を助けてくれる重大な役割を持っていることで知られていますが、皮膚や粘膜の機能維持と成長にも大きく影響している栄養素です。
他にも髪、爪など細胞の再生を行ってくれたり、粘膜の保護作用の働きで、疲れ目や涙目、目の充血なども改善してくれる効果があります。
ビタミンB2が不足してしまうと、皮膚や粘膜のトラブルが生じてしまい、主に口内炎や口角炎、舌炎などを引き起こしてしまいます。
口の周りの皮膚や粘膜は新陳代謝が早いため、特に影響が出やすく、他にも目や鼻、喉などの粘膜でも炎症が起こりやすくなるので、積極的に摂取していきましょう。
意識して取り入れたい!粘膜を強くする栄養素その4:ビタミンB6
ビタミンB6も水溶性のビタミンB郡の一種で、ピリドキシンとも呼ばれています。
ビタミンB6はたんぱく質の分解・合成をサポートしてくれる栄養素で、ビタミンB2と同様に、皮膚や粘膜の健康を維持する働きも持っています。
ビタミンB6は下記の食品に含まれています。
- レバー
- さんま
- 卵
- まぐろ
- かつお
- 大豆製品
- にんにく
- バナナ
ビタミンB6が不足してしまうと、特に皮膚や粘膜にトラブルが起こりやすくなってしまいます。目、鼻、口、喉などの粘膜で炎症や出血を引き起こします。
更に粘膜のバリア機能が低下してしまうことで、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまったり、アレルギーの症状が強く出てしまうことがあります。
ビタミンB6は魚、肉などの動物性食品に多く含まれており、フルーツの中ではバナナにも豊富に含まれています。
美肌には欠かせない!粘膜を強くする栄養素その5:ビタミンC
ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素として有名ですね。美肌の維持にも必要不可欠なものです。
ビタミンCが含まれている代表的な食品は下記の通りです。
- 野菜全般…特に赤ピーマン、黄ピーマン、パセリ等
- 果物全般…特にゆずの皮、レモン、キウイ等
ビタミンCが不足してしまうと、目、鼻、口、喉などの粘膜が弱り、さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。
ビタミンCは比較的摂取しやすい栄養素で、野菜・果物全般に多く含まれています。消費の激しい栄養素なため、毎日の食事に必ず一品摂取するように心がけるだけでも十分効果を得られるでしょう。
- 美肌になるための栄養素が満点!ドライフルーツ「クコの実」
- 粘膜を強化したいときに摂取するビタミンCで注目したいのがクコの実です。
クコの実には、血管、皮膚、粘膜を強くする効果があり、免疫強化力、抗酸化力に必要なビタミンCがオレンジの500倍も含まれています。クコの実は眼精疲労に特に効き、疲れ目やシパシパするなどの症状、ドライアイにも効果が出ると言われているので、気になる方は積極的に摂取してみましょう。
また、日焼け予防、疲労回復にも効果があり、しわのたるみやニキビの改善までしてくれるので、サラダやデザードに散らして食べると美肌を維持しながら粘膜の強化もでき、一石二鳥です。
ただ、人によっては食べ過ぎると吐き気を催すこともあるので、摂取のし過ぎには注意しましょう。
最も不足しやすい!粘膜を強くする栄養素その6:亜鉛
亜鉛は新陳代謝に必要なさまざまの要素に関係する他種類の酵素を作る成分になってくれる上、たんぱく質の合成や遺伝子情報を伝えるDNAの転写にも関わっている栄養素です。
亜鉛が含まれている食品は下記の通りです。
- かき
- うなぎ
- ほたて
- 豚レバー
- 納豆
- 卵
新陳代謝が活発に行われるような、強い粘膜を維持するためには欠かせないものとなってきます。
亜鉛は毎日の食事でも不足しやすい栄養素の一つなので、意識的に亜鉛を多く含む食材を摂取する必要があります。
ただ、高価な貝類などに豊富に含まれる成分なため、卵や納豆などから摂取する他、サプリメントなどを活用すると良いかもしれません。
繊細な場所なのに意識が薄くなりやすいからこそ丁寧なケアを!
いかがでしたか?粘膜の弱りで、これだけ身体に不調を来たしてしまうことにも驚きましたが、それと同時に食事一つで、粘膜のケアができることも分かりましたね。
粘膜は普段生活していると、見落としてしまいがちな組織ですが、繊細で敏感な場所だからこそ、疎かにせず積極的にケアをしていきましょう。
美肌や健康の維持に欠かせない粘膜のケアを毎日の食事で行い、身体全体の健康と美しさを守っていきたいですね。
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コメント一覧
大変参考に成りました。
ありがとうございました。