赤いんげん豆の栄養と効能。栄養満点で美肌、痩身効果も!
Date:2019.01.09
健康に良いと言われる豆。
その中でも鮮やかな赤色の赤いんげん豆、別名レッドキドニービーンズは世界で広く食されている豆です。
色々な料理に使うことができ、食卓を彩ってくれるこの豆は、実は驚くほどの美容、健康効果があり、栄養が満点の優れものなのです。
ここではこの赤いんげん豆の魅力とその効果についてご紹介していきます。
赤いんげん豆とはどういう豆?
レッドキドニービーンこと赤いんげん豆は、外国産の赤いいんげん豆です。日本の金時豆と同じ種で、たまに同じものとして混同されますが、別のものです。
世界で幅広く愛されているこの豆は一体どういったものなのでしょうか?
赤いんげん豆の歴史と特徴
この豆はペルーが原産と言われており、8000年ほど前に発生したと言われるほどの歴史が古い豆です。その後、中央アメリカと南アメリカに広がり、インディアンの重要なタンパク源として重宝されました。
ヨーロッパには16世紀ころに伝わったと言われており、それから順々にアフリカやアジアに広がって行き、日本には17世紀中期頃に伝われたとされています。
世界で広く食べられている赤いんげん豆は
- 黒っぽい赤い色
- 硬い食感
- ツヤツヤとした皮
が特徴で、その形が腎臓(キドニー)に似ているためにレッドキドニービーンズという呼び名となっています。
皮がしっかりとしていることで、煮込み料理に使われることが多く
- チリコンカン
- スープ
- シチュー
などの料理が代表的で、香辛料と相性が良いために、特にエスニック料理には欠かせない豆となっています。
栄養満点!赤いんげん豆の栄養
赤いんげん豆は安価なのに栄養価が高いということで、世界中で愛されています。その栄養価には目を見張るものがあります。この豆に含まれている主な栄養素は以下の通りです。
- 炭水化物
- タンパク質
- 脂質
- 食物繊維
- 葉酸
- 鉄
- マグネシウム
- 銅
- リン
- マグネシウム
- チアミン
- カルシウム
- 亜鉛
- ビタミンB6
- リボフラビン
- ナイアシン
- ビタミンC
- セレン
このように様々な栄養素が含まれていて、特に高いタンパク質量と豊富なミネラルが特徴です。これに加え、
- スーパーオキシドディムターゼ
- ポリフェノール
- プロアントシアニジン
と言った抗酸化物質が豊富に含まれています。
また、赤いんげん豆はその栄養価の高さから、一つの命をそのまま丸ごと食べる「ホールフード」として認識がされており、様々な健康効果が認められています。
小さな粒にぎゅっと色々な栄養素が詰まっている赤いんげん豆は、正に栄養満点の素晴らしい食品と言えるでしょう。
栄養たっぷりの赤インゲン豆、その効能とは?
驚くほど栄養満点の赤いんげん豆は、その栄養素のおかげで様々な効果、効能が認められています。ここではその一部をご紹介していきます。
コレステロールを下げ、心疾患のリスクを下げる
世界でも死因の上位に位置する心疾患は、食生活によってそのリスクを下げることが出来ることが分かっています。そのお手伝いをしてくれるのが赤いんげん豆なのです。
ある研究よると、豆を食べることで、善玉コレステロールに影響を与えないままに悪玉コレステロールが減ったという報告があります。これは赤いんげん豆にも含まれる水溶性食物繊維の働きによるものと考えられています。
悪玉コレステロールは動脈硬化を引き起こす原因となるため、この研究結果は心疾患の予防に有効であるということを示しています。
また、赤いんげん豆を食べることで、体内で炎症や組織の破壊が起こっているときに血中に表れるタンパク質、C反応タンパクの量が減ることが研究でも分かっています。
この抗炎症作用のため、心疾患だけでなく、他の病気にかかるリスクも減らしてくれることが期待できます。
血糖値を安定と糖尿病予防効果
糖尿病や肥満の原因となる高血糖。実はインゲン豆はインスリン量と空腹時血糖値を下げるという研究結果がいくつもあるのです。
赤いんげん豆の
- 食物繊維の豊富さ
- 低GI値
- 抗酸化作用
- ポリフェノール含有
は、全て血糖値のコントロールに貢献してくれます。そして、これらは2型糖尿病の予防や改善に役立つ可能性も指摘されているのです。
大腸がんなど一部のがんの予防と改善の可能性
がんの中でも、大腸がんは女性に多いがんで、がんによる部位別死亡数ではトップ、罹患率でも2位を占めるほどのものです。
いんげん豆をはじめとした5種類の豆を使った研究では、豆に高濃度含まれるフラボノールを多く摂取することで、進行した腺腫性ポリープの再発率が低くなるという結果が出ています。
他にも白いんげん豆のレクチンが、がん細胞の増殖を防ぎ、アポトーシス(細胞死)を誘導するということも生物高分子学会のジャーナル紙で発表もされています。
このようなことから、いんげん豆をはじめとした豆一般の栄養素は、一定のがんにおいて、抗がん作用が期待できるということが言えるかと思います。
スリムな身体作りに!痩身補助効果
赤いんげん豆には様々な理由でダイエットに最適な食品です。この豆は
- 低脂肪
- 高タンパク質
- 高食物繊維
と痩身に有効な要素が3拍子揃っています。特に運動をしながらのダイエットには大いに貢献をしてくれることでしょう。
特に食物繊維は、腸を綺麗にしてくれて毒素を排出する助けをしてくれることで痩せやすくなるほか、腹持ちも良くなる為、間食を抑えることもできます。
更に注目すべきものが赤いんげんに含まれるレジスタントスターチです。調理済みのいんげん豆には100g中18gと、他の食品と比べてもずば抜けて量が多く含まれています。
このレジスタントスターチとは消化されないでんぷんで、食物繊維と似た働きをしてくれるものです。でんぷんのように小腸で吸収されずに大腸に降りていき、大腸の奥のビフィズス菌のエサになってくれるのです。
これにより腸内環境を整えることが出来、ダイエットにも一役買ってくれることになるのです。
身体と肌を若々しく!アンチエイジング効果
赤いんげん豆には身体を構成する成分であるタンパク質と炭水化物が豊富に含まれています。これに加え、この豆には抗酸化物質が何種類も含まれているのです。
これらの栄養素により、細胞へのダメージが制限され、老化に歯止めがかかる効果が期待できます。
忙しくて中々バランスの取れた食生活が出来ない方であっても、赤いんげん豆をメニューに取り入れることで栄養がアップし、身体が急速に老けてしまうのを遅らせてくれますよ。
ニキビを改善して健康で美しい肌を作る
赤いんげん豆には亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛には皮脂腺から余分な皮脂が出るのを抑えてくれる働きがあります。そのため、ニキビに悩む方にはお勧めです。
また、亜鉛はタンパク質の代謝を促してくれる働きもあるため、美肌に繋がります。
更に、赤いんげん豆に含まれる葉酸は肌細胞の形成に関連しており、肌のターンオーバーを促すことでトラブル肌を改善してくれる効果が期待できるのです。
ヘルシーだけど注意も必要、赤いんげんの副作用と注意点とは
驚異的な健康、美容効果がある赤いんげん豆ですが、幾らでも食べてもいいというものではなく、意外と多くの副作用も報告されています。
ここでは赤いんげん豆の副作用と注意すべき点をご紹介していきます。
フィトヘマグルチニンによる赤いんげん豆中毒
赤いんげん豆にはフィトヘマグルチニン(インゲンレクチン)と呼ばれる化合物が含まれています。これは赤血球を凝集する作用を持っているのです。これにより
- 下痢
- 吐き気
- 腹痛
- 嘔吐
といった中毒症状が出ます。
しかしながら、これは加熱で不活性化されるため、赤いんげん豆を十分に加熱している際には問題は起こりません。生や半生の状態で食べることで発症するため、しっかりと火を通っていることを確認することで防げます。
食べてみて芯があるといったものは危険ですので、しっかりと柔らかくなるまで加熱するようにしましょう。
消化不良など消化器系への影響
赤いんげん豆に含まれている豊富な食物繊維は、健康効果がある一方、悪い作用も起きてしまうことがあります。
赤いんげん豆を食べ過ぎてしまうことで
- 膨満感
- ガス
- 下痢
- 腸閉塞
といった症状を引き起こすことがあるので、くれぐれも摂取量には注意してください。
葉酸による発がん性
葉酸はがんとの関係が指摘されており、適量摂ることでがんの予防に効果的と言われている一方で、摂取量が多くなると発がんの危険性もあると言われています。
研究によると、葉酸を1日800マイクログラム摂ることで、がんのリスクが上がるということが示されています。
普通に赤いんげん豆を摂っている程度ではほぼ問題ありませんが、特に葉酸のサプリメントを摂取している上に豆もたくさん摂るというような場合は注意が必要です。
赤いんげん豆を食生活に取り入れて健康に
赤いんげん豆の様々な効果、効能をご紹介してきましたが、いかがでしょうか?小さな豆に沢山の栄養が詰まっているのは本当に驚きですよね。
赤いんげん豆は色々なレシピに取り入れることが出来ます。
- チリコンカン
- スープ
- サラダ
- 甘煮
- マリネ
- あんこ
など、そのアレンジは幅広いので、毎日食べたとしても飽きないのではないでしょうか?
赤いんげん豆を食べるにあたり
- 乾燥豆はしっかりと水に浸透させて戻す
- 芯が無くなって完全に柔らかくなるまで火を通す
- 食べ過ぎない
- 体調を観察し、アレルギーにも注意する
といったことを十分に念頭に置いた上で、是非食生活に取り入れてみてください。参考になれば幸いです!
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