どれが正解?迷ってしまう調味料の正しい保存方法
Date:2017.07.06
おいしい料理を作るために大変便利な調味料には様々な種類がありますが、種類によって保存方法が違っています。
開封後は何でもかんでも冷蔵庫へ保存しておけば安心!という訳でなく、冷蔵庫での保存を避けた方が良いものもあります。
また、口に入れるものですので、カビや酸化した調味料は当然使いたくありませんよね。
調味料の品質を落とさずおいしい料理を作るためにも正しい保存方法を確認しておきましょう。
常温保存と思いがち!実は開封後、冷蔵保存がよい調味料
食品のラベルに書いてある保存方法に多いものが「開封後は冷蔵保存してください」という内容です。
開封後は冷蔵保存が良い調味料は以下のものです。
醤油
塩分を含む醤油は常温保存でも腐敗しにくい調味料ですが、空気に触れることで酸化してしまいます。酸化してしまうことで風味がおち品質も悪くなります。
また、常温保存では条件によりカビを発生させてしまうこともあります。冷蔵保存であれば温度は一定に保たれカビの防止にもなりますね。
料理酒
料理酒はアルコールを含むため常温保存しがちがちですが、料理に使われるお酒には、
- 有機酸
- 食塩
などのうまみ成分が多く含まれているため、高温の場所での保存や紫外線が品質を落としてしまいかねません。
そのため開封後は冷蔵庫で保存しましょう。
アルコールが飛んでしまわないようにしっかりとキャップを閉めることも忘れないでくださいね。
味噌
味噌は熱い場所や湿気に弱く、発酵し過ぎてしまうことで劣化してしまいます。それにより雑菌やカビが生えてしまうことも。
味噌の保存は密閉できる容器に入れ替えて冷蔵庫へ。雑菌を防ぐために取り出すときは清潔なスプーンを使用するように気を付けましょう。
ソース
こだわりのソース作りをされる方は熟成するために常温保存をする場合が多いですね。
しかし家庭で使う市販のソースはすでに完成されたものです。開封後は風味が飛んで味の質を落ちてしまうことを防ぐためにも冷蔵庫で保存しましょう。
マヨネーズ
マヨネーズは成分が分離してしまうことで味や風味が損なわれてしまいます。
成分が分離しないためには保存するときの温度に気を付けましょう。高すぎても低すぎも良くありません。
最適な保存場所は冷蔵庫の中でも比較的温度が低いドアポケットや野菜室です。
ケチャップ
ケチャップにはお酢が含まれています。そのため殺菌効果があり保存料が入っていないものが多いですので冷蔵庫で保存するようにしましょう。
ポン酢やすし酢
穀物酢や米酢などお酢100%ではなくお酢以外の調味料が混ざっているポン酢やすし酢は含まれるお酢の割合が限られています。
そのため冷蔵庫で保存するようにしましょう。
めんつゆ
めんつゆには
- 醤油
- 食塩
- アルコール
- みりん
- 鰹節
- 粉末だし
など沢山の調味料が加えられています。
その分雑菌も繁殖しやすくなっていますので冷蔵保存するようにしましょう。
みりん風味調味料
みりんにはいくつか種類がありますが、みりん風味調味料で「甘味調味料」と記載があるものはアルコール度数は低くなっており保存性はありません。
開封後は冷蔵庫で保存するようにしましょう。
本みりんや「発酵調味料」と記載があるものはアルコールが充分含まれているため常温保存で構いません。
冷蔵庫に入れる必要なし!開封後も常温保存の調味料
開封後はとにかく冷蔵庫で保存すれば安心という気もしますが、どんなものでも冷蔵庫が最適な保存場所とは言えません。
開封後も常温保存がよい調味料にはどんなものがあるでしょうか。
砂糖と塩
砂糖と塩はどの家庭にも必ずといってよいほど常備されているものでしょう。
湿気や乾燥に気を付け密閉された容器に入れ常温保存しましょう。
砂糖や塩は
- 臭いを吸収しやすい
- 温度差による結露発生
などの理由から冷蔵保存は避けた方が良いでしょう。
- 塩…湿気で固まりやすい
- 砂糖…乾燥に弱い
という逆の性質を持ちます。そのため
- 塩…水分を吸収するもの(煎り米など)を入れておく
- 砂糖…水分が蒸発するものを(パンなど)を入れておく
そうすることで固まってしまうことを防ぐことができますよ。
本みりん
みりんにはいくつか種類がありますが本みりんと呼ばれるものはアルコール度数も高く保存性があるため常温で保存しましょう。
みりんには糖が多く含まれているため逆に冷蔵保存してしまうと糖が結晶化し表面が白く固まってしまう可能性があります。
穀物酢や米酢
お酢以外に混り物のない純粋なお酢は殺菌効果も高いため冷蔵庫で保存する必要はありません。
お酢は金属を溶かす性質がありますので保存容器は
- ガラス
- ホーロー製
などに保存するようにしましょう。
またお酢は古くなってしまうと白い膜が出来てしまうことがあります。そうなれば食用には不向きです。
しかし捨ててしまうのはもったいない!
- まな板やスポンジの除菌
- ガラス製品や茶渋の汚れとり
- 排水溝や生ごみの臭いとり
- フローリングや窓のお掃除
などに利用できて便利ですよ。捨ててしまう前に試してみましょう。
ごま油やオリーブオイル
油は低温で保存すると固まってしまったり白く濁ってしまったりします。そのため冷蔵庫での保存はさけ常温で保存しましょう。
はちみつ
はちみつは冷蔵庫で保存すると白く固まって結晶化してしまうため冷蔵保存より常温で保存するようにしましょう。
吸湿しやすい性質がありますので出来るだけ湿気の少ない場所に保存し、取り出すときは清潔なスプーンを利用しましょう。
粉末調味料
鶏ガラスープなどの粉末の調味料は基本的には常温保存です。しかし袋で販売されているものは開封後湿気やすいので専用の容器に詰め替えて保存するようにしましょう。
コンソメスープなど油分を多く含んでいるものに関しては温度が高い場所に保存しておくと溶けてべとついてしまう可能性もありますので、特に夏場は冷蔵保存をおススメします。
冷凍庫でさらに長持ち!冷凍保存でも問題ない調味料
基本は冷蔵保存でも冷凍保存が可能な調味料もあります。冷蔵庫がいっぱいの時や沢山買いだめしたときなどは冷凍庫を利用しましょう。
味噌
味噌の融解温度は-20度です。そのため家庭用の冷凍庫に保存しても凍ることはありません。
冷凍保存は冷蔵保存よりも長期間品質が保てることもありおススメです。
バター
バターも基本的には冷蔵保存ですが冷凍保存すれば表示されている賞味期限よりも長期間保存が可能です。風味や劣化の心配もほとんどありませんので冷凍保存もおすすめですよ。
はちみつ
はちみつも味噌同様に家庭用の冷凍庫では凍ってしまうことはありません。
また冷凍庫では結晶化しやすい5度~14度よりもさらに低い温度を保てるのではちみつの結晶化をさけることもできます。
しかし、固まることはなくても硬くなりすぎでしまい使いづらい場合もあります。
冷暗所とはどんな場所?常温保存するときはここがおススメ!
常温保存も間違った保存方法で品質を落としてしまうことにもなりかねません。
「冷暗所」といっても様々です。常温保存するときにポイントとなる「冷暗所」とは具体的にはどのような場所のことを言うのでしょうか。
昔の家の冷暗所が現代にも当てはまるとは限らない
冷暗所といえば
- 台所の床下
- 玄関
- 流しの下
などがありますが家の構造は昔と現代とは違ってきているため必ずそのような場所が最適とは限りません。
マンションやアパートの場合は湿気が溜まりやすいため風通しを良くしたり除湿剤を利用したりなど工夫も必要になってくるでしょう。
また流し台の下なども熱場は熱がこもってしまったり、湿気が多かったりする場合もありますので注意が必要です。
そのようなことから冷暗所に最適な場所と言えるのは冷蔵庫の野菜室です。野菜室は温度も低すぎず、もちろん直射日光や湿気からも守ってくれます。
健康被害を起こすことも!?気を付けたい粉物の保存方法
粉物は調味料というよりは「食材」としての位置づけになりますが、他の調味料よりもさらに気を付けて保存しておかなければならないものです。
アトピーや喘息、鼻炎などがある人は要注意!
ダニアレルギーがある人はもちろんですが
- アトピー
- 喘息
- 鼻炎
などの持病があるという人は粉ダニが大量に発生した粉類を調理して食べてしまうことでアナフィラキシーショックを起こす場合があります。
粉類は冷蔵保存がおススメ
そんな粉類はどのような保存方法が適切でしょうか。
粉ダニは湿度が低いと繁殖できません。そのため湿気を避け涼しい場所で保存するようにしましょう。
常温で保存する場合は
- 湿気を避ける
- しっかりと密閉する
これらが徹底出来ていなければ粉ダニが発生し繁殖していまいます。
ですから可能であれば冷蔵庫での保存がおススメです。冷蔵庫で保存する場合も
- 密閉する
- 結露対策
をしっかりと行いましょう。
また粉類はあまり使う頻度が少ないという人は冷凍することも可能です。
しかし湿気を吸いやすくなるため冷凍庫内の臭いを吸収しやすいということがあります。そのため味が劣化する可能性もありますがダニの繁殖防止には効果的です。
適切な保存方法でおいしい料理に役立てよう!
調味料の開封後の保存方法が適切でなかった場合、酸化はいっきに進んでしまいます。
調味料は料理の味においしさをプラスしてくれるものです。できるだけその品質をそこなわないように調味料それぞれに適した保存方法を知ることは毎日の料理の味にもつながってきますね。
調味料本来の役割を活かせるように保存方法を一度見直してみて下さいね。
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