レチノールの肌への効能。美肌効果を高める使い方や注意点
Date:2017.01.16
年齢とともに目立ってくる肌のしわやたるみ。これらが肌にできてしまうと老けた印象を与えてしまいます。
若々しいお肌を保つためにも、アンチエイジング効果の高いスキンケア製品でお手入れをしている方も多いのではないでしょうか?
アンチエイジング成分にもいろいろな種類がありますので何を使っていいのか迷いますよね。
レチノールがもたらす美肌効果、効果を引き出すための上手な使い方について紹介していきます。アンチエイジング化粧品選びの参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
レチノールについて知ろう!レチノールの基礎知識
レチノールという言葉は聞いたことがあっても、それが一体どんな美容成分なのか、使うことでどういった効果が見られるのか知らない方も多いのではないでしょうか。
まずはレチノールについての理解を深めましょう。
ビタミンAの一種、レチノールについて
レチノールとはズバリビタミンAのことです。ビタミンAといえば緑黄色野菜に含まれている主な栄養成分ですよね。
緑黄色野菜は正確にはカロチンという成分がが含まれていて体内でビタミンAに変化します。
実はこのレチノールとはもともと体内に存在する成分であり、私たちの血液中に存在するビタミンAのほとんどがレチノールなのです。
レチノールの主な働きは以下の通りになります。
- 免疫力の強化
- 皮膚や粘膜を強くする
- 視力を維持する
などの働きがあります。
レチノールの種類を知ろう!
レチノールとひとくちにいっても主に2つの種類がありますので覚えておきましょう。
- パルミチン酸レチノール
- レチノールは熱に弱い特性を持っています。また酸素や光による影響も受けやすく非常に不安定なビタミンだと言えます。
そのため化粧品に配合しようとするとその成分を壊すことなく配合することが難しいのです。そこでレチノールを安定化させて化粧品などに配合しやすく改良したのがパルミチン酸レチノールになります。
しかもレチノールをそのままつけると肌に刺激が強すぎるのですが、パルミチン酸レチノールにすることで肌への刺激も低減できるのです。
- トレチノイン
- ビタミンA誘導体のことです。ビタミンC誘導体はよく化粧品に使われている成分ですから聞いたことがある方も多いでしょう。
ビタミンCもレチノールと同じように熱に弱い特性を持っていますので安定化させるためにビタミンC誘導体にしています。
トレチノインはビタミンAの100倍の作用があると言われていて、ターンオーバーを促す力も強いのです。
その効果を利用してしわやしみの改善に医薬品として用いられています。日本では残念ながら化粧品への使用は認可されておらず医師の処方の下で使用が認められています。
しわ、シミを改善?レチノールがもたらす効果効能
レチノールを使用することで具体的にどのような美容効果、アンチエイジング効果がみられるのかを詳しく見ていきましょう。
エイジングサインのひとつ、しわの改善に働きかける
レチノールがエイジングケア成分として注目されたのはしわの改善効果が期待できるからです。若いときはハリや弾力があってしわとは無縁だったのに、年齢とともにしわができやすくなるのはなぜなのでしょうか。
それは肌が生成する
- コラーゲン
- エラスチン
- ヒアルロン酸
といった美肌成分の生成量が減少してしまうからです。肌はもともとこれらの成分を自ら線維芽細胞にて作り出しています。
ところが加齢やその他の要因が原因でその機能が衰えてきてしまって美肌成分の生成量が減少します。
すると肌にハリや弾力が失われてきてしまって
- しわ
- たるみ
といった老化現象が目立ちやすくなってしまうんですね。
ターンオーバー促進で美白、シミに働きかける
お肌は約30日周期で古い角質から新しい角質に生まれ変わっています。
このターンオーバーという機能は加齢や不規則な生活などの要因で簡単に乱れてしまうのです。
ターンオーバーが乱れると古い角質がとどまったままになります。その影響で
- くすみ
- しわ
- たるみ
- 黒ずみ
といった肌のトラブルが目立つようになってしまうんですね。
レチノールにはピーリング効果、つまり古い角質を剥がして新しい角質への生まれ変わりを促す作用が期待できます。
そのおかげで
- 美白効果
- シミ、黒ずみの改善効果
がもたらされるようになるのです。
乾燥肌の改善に!水分保持力を高める
お肌が乾燥するのは空気が乾いているだけでなく肌のターンオーバーが上手くいっていないことも原因としてあげられます。
お肌がターンオーバーをして新しい角質に生まれ変わったときに肌の潤い成分も一緒に生成されるのです。
ところが肌のターンオーバーが上手くいかないと潤い成分が作られず肌が乾きやすくなります。
またせっかくターンオーバーをしても水分保持力が低下しているとせっかくの潤い成分が肌から逃げやすくなるのです。
効果も高いが副作用リスクも高い、トレチノインについて
レチノールの100倍の作用を持つと言われているトレチノイン。
さらに高い美肌効果、アンチエイジング効果を求めて使用してみたいと思った方も多いのではありませんか。
しかし日本では医師の処方のもとでしか法律で使用が認められていません。医師の処方なしてトレチノインを入手する方法がありますがそれはアメリカからの個人輸入になります。
ただし効果が強すぎるので副作用の事を考えると個人輸入までして使用するのはおすすめできません。
トレチノインはターンオーバーを強く促す働きを持っていますので、使用すると数日で皮膚表面の角質が顕著にはがれてくるほどです。
皮が何度もむける症状を繰り返してどんどん新しい角質への生まれ変わりを促進して、シワやニキビ肌の改善に効果を発揮してくれるのです。
高い美肌作用も期待できるのですがそれだけ皮膚に与える刺激も強く、
- 赤み
- かゆみ
を強く伴うことがあります。
選ぶ基準を教えて!レチノール化粧品の選び方
アンチエイジングブームの影響でレチノールが配合されている化粧品はかなりの数があります。
そのためいざ化粧品を使ってみようと思っても商品選びで迷ってしまう方が少なくありません。レチノール化粧品を選ぶコツについてみていきましょう。
成分表示を必ずチェックすること
レチノール化粧品とひとくちにいってもその種類は多様にあります。そして配合されているレチノールの種類もいくつかあります。
またパルミチン酸レチノールの配合量ですが、法律で最大0.03%以下と決まっていますのでできるだけ上限に近い配合量の化粧品を選びたいですね。
1か月は使用できるものを選ぶこと!
肌のターンオーバーや約30日です。化粧品は次のターンオーバーが起こるくらいまでに使用することでその効果が実感できるようになると言われています。
ですからレチノール配合の化粧品も1か月は使い切るようにしましょう。
ただしあまりにも価格高すぎる、テクスチャが気に入らないなどの要素が見つかると、今後も継続して使用することが難しくなります。
自分にとって使いやすい条件や予算をピックアップしてそれに見合ったレチノール配合化粧品を探してみましょう。
添加物、その他美容成分をチェックする
お肌にはできるだけ余計な負担や刺激を与えないようにしたいものです。化粧品によって使われている添加物の種類や量も異なります。
肌への負担を考えて添加物はできるだけ少ない物を使用するのが望ましいですね。またレチノールだけでなく他の美容成分が一緒に配合されている化粧品もあります。
他の美容成分もよくチェックして、その美容成分も求めているのかどうかを見極めた上で自分にとって適切な化粧品を選ぶようにしましょう。
レチノール化粧品の効果を高めるテクニック
トレチノインは医師の処方の下でしか使用できませんが、レチノール配合の化粧品なら簡単に手に入れることができます。
せっかくのレチノールの効果を引き出すための効果的な使い方について学びましょう。
最初、もしくは化粧水の後で、レチノールを使う順番について
スキンケア製品を使用するときは順番を守って使用していますよね、基本的には肌に吸収されやすい水分から始めて油分でしっかりと蓋をするのがスキンケアの基本です。
レチノール配合の化粧品にもいろいろな種類がありますので基本はその化粧品の使用方法に準ずるようにします。
乳液やクリームの後に塗ってしまうとそれらの油分で浸透がブロックされてしまい、せっかくの有効成分をお肌に届けることができなくなってしまいますよ。
レチノールを付けるタイミングはいつがベスト?
レチノールの効果を引き出すためにも、レチノールが常に肌に乗っている状態にするのが理想です。
塗るのは朝、晩のスキンケアの時ですが、運動などで汗をかいてレチノール化粧品が流れてしまったときは汗を拭いて補給するのが望ましいです。
レチノール化粧品を塗るときのコツ
レチノール化粧品はクリームタイプが多く見られます。レチノール配合の化粧品をお肌に乗せるときのコツは気になる部分に優しく叩き込むようにして塗ることです。
クリームを塗るときは手で伸ばして塗る方も多いのですが、しわに十分有効成分を届けるためにも気になる部分だけは集中して浸透させるように塗るのが重要なポイントになります。
レチノール配合化粧品を使用するときの注意点
レチノールは高いアンチエイジング効果が期待できますが、使用の際に注意する点もありますのでよく覚えておいてくださいね。
- 紫外線対策
- レチノールには強いピーリング作用があります。新しい角質に生まれ変わりを助けてくれるのですが、紫外線による影響を受けやすくなっています。
せっかく生まれ変わった角質が紫外線による影響を受けては意味がありませんので、しっかりと日焼け止めを塗って紫外線対策を取るようにしてくださいね。
- 皮膚科の治療薬との併用に注意
- 皮膚科に通っていてステロイドを処方されている場合、併用には十分な注意が必要になります。
それはレチノールとステロイドが相反する働きを持っているからです。両方のせっかくの効果を半減させてしまうのです。皮膚科に通っている方は念のためスキンケア製品との併用についてアドバイスを求めておくことをおすすめします。
- 肌が弱っているときは要注意
- レチノールは高いアンチエイジング効果が期待できるのですが、赤みやかゆみといった副作用を起こすリスク持ち合わせています。
敏感肌の方や季節の変わり目は肌が過敏になっていますので使用時には十分な注意が必要です。もしも使用して何かトラブルが認められたらしばらく使用を控えましょう。
レチノールを使用して気になるしわやたるみを改善しよう
レチノールにはアンチエイジング効果が期待できますので、しわやたるみが気になる方は試しに使用してみるといいかもしれません。
セルフケアではなかなか改善が難しいしわやたるみに関しては皮膚科に相談してトレチノインを処方してもらうのもエイジングケアの手段のひとつです。
手軽に手に入るレチノール配合化粧品も多々ありますので是非試してみてくださいね。
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