サプリメントの副作用とは?飲み方次第で体調を崩すこともあり得る
Date:2017.09.19
サプリメントには副作用がないから安心、と言われていますね。しかし、飲み方や種類、体調などによっては副作用が出る可能性もあります。
サプリメントだからどんな飲み方をしても大丈夫!なんて思っていると、体調を崩してしまうことにもなりかねません。
そうなる前に、サプリメントの副作用について知っておきましょう。
サプリで健康被害?栄養素別にみる副作用
雑誌やメディアの影響もあり、すっかり身近になったサプリメント。日常的に飲んでいる人も多いでしょう。
しかし、サプリメントは少なからず体に影響を与えるものです。それがいい影響あればいいのですが、悪い影響を与える可能性もあります。サプリメントで考えられる副作用を栄養度別にみてみましょう。
病気のリスクを高める危険性があるビタミン
栄養機能食品と指定されているビタミンですが、過剰に摂取すればさまざまな副作用が考えられます。ビタミンEは過剰摂取をすると心臓に影響が出ると米国心臓学会が報告しています。必要量を上回るビタミンEのサプリには注意しましょう。
ビタミンCは銅の吸収を阻害するという性質があります。カルシウムと結びつき結石を作りやすくすることも。
ビタミンAは肺がんのリスクを高めるとされています。また、ビタミンB2の過剰摂取はうつ病の引き金になることもあります。
肝機能障害のリスクが高まるカルシウム
美肌のために摂取している人も多いミネラル。中でもカルシウムの過剰摂取には注意が必要です。どのような副作用があるかというと、
- 結石
- 肝機能障害
- 便秘
などが考えられます。1日、4000mg以上を長期間摂らないようにしましょう。
銅の吸収率を低下させてしまうミネラル・亜鉛
亜鉛を長期間、過剰に摂取していると、
- 頭痛
- 倦怠感
- 嘔吐
- 腎臓障害
- 神経障害
といった副作用が考えられます。
さらに、腸での銅の吸収率が低下し、貧血や骨がもろくなるといったリスクも高まります。
出血を起こしやすくなるEPA・DHA
血液サラサラ効果やコレステロールを下げる効果などが期待されているEPAやDHA。
1日3g以上摂ると血液凝固機能がかなり低下してしまいます。その結果、出血しやすくなる危険性があります。
ホルモンバランスを乱す原因となるポリフェノール
アンチエイジング効果が期待されるポリフェノール。中でもイソフラボンは女性が積極的に摂取したい栄養素です。
しかし、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンは、過剰摂取をすると体内のホルモンバランスを乱してしまうリスクがあります。
カテキンには鉄の吸収を抑制してしまう性質があり、貧血のリスクを高める心配も。さらに、
- リコピン
- アントシアニン
- ルテイン
などは便秘や吐き気といった副作用があると言われています。
アレルギーを引き起こす可能性のあるコラーゲン
コラーゲンを口から摂取した場合、有効性が認められるデータは現在ではないと言われています。
体質によっては、アレルギーを引き起こす可能性もあるとされています。
大豆の約40倍のイソフラボン!ホルモンに影響を与えるプエラリア
プエラリアはバストアップサプリによく含まれている成分です。女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌を促すことで、バストアップに効果的とされています。
プエラリアにはイソフラボンが大豆の40倍も含まれています。
葉酸過敏症となりさまざまな健康被害が考えられる葉酸
葉酸を過剰に摂取すると心配なのは、葉酸過敏症です。症状としては、
- 発熱
- かゆみ
- じんましん
- 呼吸障害
- 不眠
- 食欲不振
- むくみ
- 吐き気
などがあります。また、細胞を活性化させる葉酸は、がん細胞を活性化してしまう危険性もあります。
健康被害も多く報告されているイチョウ葉系サプリ
心筋梗塞の予防や脳の循環改善効果などもあるとされるイチョウ葉を含むサプリメントですが、湿疹が下痢などの健康被害が多く報告されているサプリでもあります。
副作用が出る原因のほとんどは過剰摂取。摂取量には注意を
気軽に摂取していたサプリメントにこのような危険な副作用があることに驚いた人もいるでしょう。しかし、これらの副作用は主に過剰摂取が原因です。摂取量を守ることで副作用を防ぐことができます。
過剰摂取になりやすいサプリメント。摂取量推奨量を守る
食べ物から摂取できる栄養素は非常に少なく、1日に必要な量を摂るのは難しいとされています。そのためサプリメントを飲むのがおススメ、と言われていますよね。
サプリメントには栄養素が凝縮して含まれているため、簡単に摂取目安量を超えて飲んでしまうリスクも高いのです。
主な栄養素の摂取量の基準や上限を確認するようにしましょう。
過剰摂取をしてしまう原因の一つは、サプリメントを飲んでいるのに効果が出ないため、量を増やしてしまう、ということです。
それどころか、消化するのに負担がかかり、体調不良の原因になります。さらに、前述したような副作用を引き起こします。
海外サプリメントには注意。含まれる成分で副作用が!
海外サプリメントには、日本の基準とは異なる成分や量が配合されていることがあります。そのため、含まれている成分によっては、精神障害や幻覚作用などを起こす危険性もあるので、注意が必要です。
もともと、日本人と外国人では栄養素の必要量が異なるため、海外のサプリメントを書いてある用量をそのまま飲むと過剰摂取になりやすい、というリスクもあります。
サプリメントと薬の危険な飲み合わせに注意
サプリメントと薬を併用する際には注意が必要です。相互作用によって、効果が出すぎたり、効果がなくなってしまったりするなど、危険な副作用が出る組み合わせがあります。
- 強心薬とカルシウム
- 心臓の機能不全を回復する強心薬には、カルシウムを補給する作用があります。さらにカルシウムを摂取すると過剰摂取になり、結石や不整脈が出ることがあります。
- 血栓防止薬とビタミンE
- ビタミンEには血流を改善する作用があり、血栓防止薬や抗凝固剤と一緒に飲むと出血傾向が高かまるリスクがあります。
- 甲状腺ホルモン剤と鉄分
- 甲状腺ホルモン剤は鉄分と結合し、吸収を阻害してしまいます。抗生物質との併用も鉄分を吸収しにくくします。
- 解熱鎮痛薬とイチョウ葉エキス
- 抗血小板作用のあるイチョウ葉エキスと解熱鎮痛薬と併用すると、出血傾向が強くなる可能性があります。
- 卵胞ホルモン薬とビタミンC
- ビタミンCが薬剤の代謝を阻害し、血中エストロゲン濃度が上昇する可能性があります。
ビタミンAはNG?妊娠中は特に注意したいサプリメント
妊娠中に注意したいサプリメントとして、ビタミンAがあります。特に妊娠初期に過剰に摂取すると、赤ちゃんの臓器形成に悪影響を与えてしまいます。
要因はビタミンAに含まれる動物由来のレチノールです。海外のサプリメントにはレチノールが使用されている場合もありますので、注意しましょう。
妊娠中はホルモンバランスが乱れやすくなります。大豆イソフラボンやプエラリアなど、女性ホルモンに影響を及ぼすものは避けた方がいいでしょう。また、
- アロエ
- モリンガ
- サラシア
- フィーバフュー
- バーベリー
- ブラックコホシュ
などのハーブは子宮を収縮させ、早産のリスクを高めてしまいます。
身近にあるサプリメント。適量を守って服用することが大事
サプリメントは薬ではないから、適当に飲んでも大丈夫、とか、効果を出すためにたくさん飲んでみよう、などと考えてはいけない、ということを理解いただけたでしょうか?
サプリメントには栄養素が含まれています。それらは体に少なからず影響を与えているものなのですから、過剰に摂取すれば体調不良を起こすことがあります。必ず、用量を守って飲むようにしましょう。
妊娠中や薬を服用しているときなどは、特に注意して摂取することが大事です。適量を守り、正しい方法で飲むことで、サプリメントの効果を効率よく出すことができるでしょう。
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