シミやくすみの原因は肝臓?肝機能の低下は肌荒れを引き起こす!
Date:2016.07.01
ファンデーションの色を変えても、ピーリングをしても、顔のくすみが消えない、という場合、もしかしたら肝機能が低下しているのかもしれません。
仕事で疲れていませんか?お酒を飲みすぎていませんか?
そういった生活を続けていると、顔色が悪くなるだけでなく、肝臓の機能が低下し病気になってしまいます。
そうなる前に、肝機能の低下を防ぎましょう。
顔のくすみは肝臓からのSOS?肝臓と肌には密接な関係がある
肝臓と肌は深くつながっています。そのため、肝機能が低下していると肌に現れるのです。
どうしてそういった症状が出るのでしょうか?
まずは肝臓の働きについて知ることが必要
体の中の内臓の一つである肝臓には、次のような働きがあります。
- 代謝機能
- 食事から摂取した栄養素を体内で機能しやすい形に変えて貯蔵し、それぞれ必要な時にエネルギーとして供給する働きです。
- 解毒機能
- 老廃物や添加物など、有害な物質を分解する機能です。アルコールや薬なども肝臓で分解されます。
- 胆汁の生成・分泌
- 肝臓でできた老廃物を排出する胆汁の生成・分泌をするのも肝臓の働きです。
肝臓にはこのような働きがあります。
現在では、添加物や加工食品も多く、知らない間に多く摂取している人も多いのではないでしょうか?
女性でもアルコールをたくさん飲むようになりました。頭痛薬など頻繁に飲んでいる人も多いでしょう。
肝臓への負担が大きくなると、肌色が悪くなる理由は?
肝臓の解毒作用が弱まると、血液の中に有害物質が含まれたまま、体中をめぐることになり、
- 肌荒れ
- 肌のくすみ
の原因となるのです。
血液の中に有害物質が混ざれば、血の色も悪くなり、肌色を悪く見せるのです。
さらに、肝臓の機能が低下すれば、食べ物の栄養が体に行き届かなくなり、美肌に必要なビタミンやミネラル、タンパク質なども不足して肌荒れや肌のくすみを引き起こします。
また、肝臓が健康であれば黒色メラニンの活性化を防いでくれる、グルタオチンという成分が合成されます。しかし、肝機能が低下しているとグルタオチンの合成が抑制され、黒色メラニンが増えてしまいます。
新陳代謝も悪くなることもあり、メラニン色素が正常に排出されないため、
- シミ
- くすみ
ができやすくなるのです。
注意!肝機能が低下しているとこんな症状が出る
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状として自覚する頃には症状が悪化していることも多いものです。
次のような点に気が付いたら、早目に医療機関に行って診てもらいましょう。
- 顔色が黄色い
- 顔がくすんでいる
- 手のひらや足の裏が黄色い
- 全身の肌色が黄色い
- 爪が黄色い
- 爪に立ての筋が出ている
- 目の白い部分が黄色い
- 不眠が続いている
- イライラしやすくなる
- 右肩や首すじが凝る
- ふくらはぎがだるくなる
少しでも気になるようであれば、すぐに対処しましょう。
アルコールを摂らなくても要注意!肝機能が低下する原因とは?
肝臓の働きが弱まる原因にはどのようなことが考えられるでしょうか?
アルコールの摂り過ぎが肝臓に負担をかける
肝臓とアルコールの関係はよく知られていますね。お酒を過剰に飲み過ぎると肝炎などの病気になりやすくなります。
アルコールは肝臓で分解・吸収されるため、長い期間、大量のお酒を摂取すると、肝臓は休む暇もなく働き続け、弱ってしまうのです。
アルコールを飲まなくても食べ過ぎやストレスで肝臓が弱くなる
近年ではお酒を飲まない人でも肝炎などの肝臓病を発症する人が増えてきています。原因は食べ過ぎによる脂肪肝やストレスなどです。
ストレスを感じると自律神経の一つである交感神経が優位になります。その状態が続くと内臓の血液量を減らし、肝臓の動きを鈍くさせてしまうのです。
ストレスが続くことで、肝臓はダメージを受け続けることになり、機能が低下していきます。
過度な筋トレや運動不足も肝臓の機能を低下させる
ダイエットや美肌のためには、筋トレが必要です。しかし、筋トレを過剰に行うとアンモニアを生成するので、肝臓はその処理に追われてしまいます。
しかし運動不足も肝機能の低下を招くもの。血行が悪くなることで、血液が汚れ、その処理のため肝臓が必要以上に働かなければなりません。
便秘も肝臓に負担をかける
便秘をすると腸内には悪玉菌が増えてしまいます。悪玉菌から生まれる有害物質は血液にのって肝臓に届き、肝臓にダメージを与えます。
便秘になるだけでも腸内細菌のせいで皮膚が弱くなり、さらに肝臓に負担をかけるので、肌荒れが悪化してしまうのです。
日常生活において肝機能低下を予防する方法とは?
肝機能の低下を防ぐには、日常生活の見直しが大事です。
食生活や運動など、肝機能の低下を予防する方法について紹介します。
お酒の飲み過ぎはNG。肝臓に負担をかける食事をしない
肝臓を働かせすぎないようにするには、食事に注意することが必要です。肝臓に負担をかける、
- アルコール
- 添加物
- 刺激の強い食べ物
- 脂っこいもの
- 脂肪の多いもの
- 果物
- あずき
- 柿
などの食べ過ぎには注意が必要です。
また、
- あずき
- 柿
は肝臓を冷やす食べ物と言われているので、過剰に食べ過ぎるのはよくないでしょう。
肝機能を高める栄養素と食べ物
それでは肝臓を強くするためには何を食べればいいのでしょうか?
- ビタミン
- 肝臓が働くとたくさんの活性酸素を発生させます。この活性酸素を取り除かないと、肝臓の働きが鈍ってしまいます。
そのため、抗酸化作用の高いビタミンCやビタミンA、ビタミンEが重要になります。
ビタミン類が不足すると、肝臓は食べ物から摂取した栄養素をスムーズに処理できなくなります。肝機能を正常に機能させるには、ビタミンの摂取が大切です。
- 緑黄色野菜
- ゴマ
- ナッツ
- うなぎ
- レバー
などを摂るといいでしょう。
- タンパク質
- タンパク質は幹細胞の修復を行う酵素の原料となります。そのため、タンパク質が不足すると、壊れた肝細胞の修復ができなくなります。
- 豆腐
- 納豆
- 乳製品
- 卵
- 肉
- 魚
など植物性タンパク質と動物性タンパク質をバランスよく摂るようにしましょう。
- 食物繊維
- 食物繊維は腸内環境をよくして、便秘の解消になります。便秘をすると、腸内で有害物質が発生します。この有害物質を解毒するのは肝臓です。肝臓に負担をかけないためにも、食物繊維をしっかり摂るようにしましょう。
- 野菜
- きのこ
- 海藻類
などを毎日摂ることが大事です。
- ミネラル
- 肝臓の代謝機能や解毒機能をスムーズにするためにも、ミネラルが必要です。亜鉛はタンパク質の合成にも必要な栄養素。
- 牡蠣
- 牛肉
- チーズ
- レバー
- ゴマ
- ナッツ
などに多く含まれています。
肝機能に負担をかけない生活習慣
肝機能を低下させないためには食生活だけではなく、生活習慣にも気を配りましょう。
- 睡眠不足に注意する
- 肝臓は私たちが起きている間、ずっとエネルギーを送るために働き続けています。睡眠を取らないと、肝臓が休まる暇がありません。肝臓のためにも、しっかりと睡眠を取ることが必要です。
- ストレスを溜めない
- 肝臓などの臓器をコントロールしているのは副交感神経です。ストレスが溜まっていると、交感神経が優位になってしまい、肝臓がスムーズに機能しにくくなります。さらに、内臓への血流量が減少してしまい、肝臓の働きが悪くなります。肝臓のためにも、ストレスを発散することが大事です。
- 適度な運動をする
- 運動不足になると肝臓に余分な栄養が溜まってしまい、それを排出させるという肝臓の仕事が増えてしまいます。肝臓の負担を軽くするためにも、体を動かすことが必要です。ただし、過剰な筋肉トレーニングがアンモニアを発生させてしまいます。アンモニアの解毒も肝臓の仕事。筋肉トレーニングは適度に行うことが重要です。
- 薬の多用をしないよう心がける
- 頭痛薬や胃の薬、風邪薬などを頻繁に使用していませんか?常に摂取することで、肝臓はそれを分解するために働かなければなりません。我慢することがストレスになってしまうのはいけませんが、薬を必要としない健康な体づくりをするようにしましょう。
- 禁煙をする
- タバコに含まれるニコチンやタールを分解するのは肝臓です。量が多ければそれだけ肝臓がフルに働くことになり、負担が大きくなります。ニコチンはビタミンCを破壊し、肌のくすみの原因にもなります。喫煙をしている人は量を少なくするか、できれば禁煙をオススメします。
肝臓に負担をかけることで起こる病気とは?
肝臓に負担をかけることで、肌のくすみがニキビなどの肌荒れを引き起こしやすくなりますが、健康にも大きな影響を与え、発病すれば治療が必要になります。
肝臓に負担をかけることでリスクが高まる病気について知っておきましょう。
肝臓に負担をかけることで引き起こされる病気とは?
ウイルス性肝炎
ウイルス性肝炎にはA型、B型、C型などがあり、慢性肝炎のうち、C型肝炎が8割を占めていると言われています。
非アルコール性脂肪肝炎
肝臓に必要以上に中性脂肪がたまった状態を脂肪肝と言います。脂肪肝は飲酒の量が多い人がなるものと思われていますが、アルコールを飲まない人も脂肪肝になります。
脂肪肝は炎症が起こり肝機能が低下している状態です。それを放置しておくと、脂肪肝炎を起こし、肝硬変や肝がんなどに進行する危険性があります。
自己免疫性肝疾患
免疫の異常によって、自分自身の細胞や組織を攻撃することで起こります。肝細胞や肝臓の中の胆管が攻撃されるため、肝機能が低下します。女性に多い疾患です。
薬物性肝障害
薬の副作用が肝機能を低下させます。解熱鎮痛剤や抗生物質、精神神経系の薬や抗ガン剤、漢方薬、サプリメントなどが原因で起こることもあります。
肝硬変
肝細胞の破壊・再生が繰り返し起こると、肝臓が硬くなり、正常に機能しなくなります。肝硬変になると、肝臓は元に戻らなくなります。B型・C型肝炎やアルコールの飲み過ぎ、非アルコール性脂肪肝炎が原因となることがあります。
肝がん
C型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、アルコールの過剰摂取、非アルコール性脂肪肝炎などが原因でなりやすいと言われています。
どんなに休んでも回復しない慢性疲労は肝臓が原因?
仕事が疲れた、遊び疲れた、などといった疲労は1日休めば元気になるものです。しかし、「疲労」の状態が6ヵ月以上続くことを慢性疲労と言います。
血液の中に一定以上の代謝物があると、人は疲労を感じます。それは、肝臓の代謝機能が低下していることが原因と考えられるのです。
- 休んでも疲れが取れない
- 疲労がずっと続いている
という人は肝臓の機能が低下しているかもしれません。
肝臓に負担をかけていないかどうかを確認し、肝臓を健康にしてあげることが必要です。
透明感のある肌になるには、肝臓を健康にすること
肝臓を健康にする食品や、肝臓に負担をかけない日常生活というのは、イコール美肌になるために必要なことですね。
肝臓を健康にする生活を心がけることで、自然と肌もキレイになっていくということ。
もちろん、化粧品を肌に合ったものにしたり、美白スキンケアをしたりすることも必要ですが、まずは体の内側から健康にしていきましょう。
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