顔にできるシミの種類と見分け方。種類によって原因も様々!
Date:2017.09.06
メイクをしている時、自分の顔にシミができていたことに気づいたということはありませんか?
「シミ」というと、日焼けをしたからできたと思うことがありますが、実はシミによってできる原因は違ってきます。
また、シミによって予防法や対処法も違ってくるので、普通のシミと思い一生懸命美白化粧品を使ってケアをしても、シミが消えないなんてこともあります。
自分の顔にできているシミはどういうものなのか、どういう対処法をしたらいいのかを知ることで、シミの症状を緩和することもできます。
また、今後、シミを作らないためにもシミによって原因が違うことを知ることも大事です。
この記事の目次
最も一般的なシミにあたる「老人性色素斑」
「老人性色素斑」は一般的なシミで、よく雑誌などで言われるものが、この老人性色素斑になります。
名前に「老人性」となるので、加齢とともに出てくるシミというイメージがありますが、老人性色素斑の主な原因は紫外線です。
- 紫外線を過剰に浴びる
- 年齢と共に肌のターンオーバーが遅れる
- 若い頃は日焼けが好きでケアを怠っていた
上記のようなことをしていた人は、老人性色素斑ができやすくなります。
歳を取ってもシミが1つもないということはありません。しかし、紫外線を浴びた量によってシミの濃さや量が変わってきます。
老人性色素斑の見分け方と特徴
自分にできているシミが、老人性色素斑なのかを見分けるにはシミの特徴を知ることが大事です。
老人性色素斑には、次のような特徴があります。
- 平面でシミの境界がはっきりとしている
- 色は薄茶~茶色で、時間の経過でシミが濃くなることがある
- 顔の場合、左右の頬骨やこめかみ部分に非対称にできる
- 大きさは様々で、小さいものは数ミリ、大きいものは1cm程度になるものもある
- 早い人は20代から症状が出る
老人性色素斑は、紫外線が原因でできるシミなので、紫外線が当たりやすい部分に出てきます。
顔の場合、上記にもありますが紫外線が当たりやすい頬骨やこめかみ部分にできますが、次のような部分にも出てきます。
- 腕
- 手の甲
- デコルテ
- 背中
特によく日焼けをしていた人は、腕などにポツポツと小さなシミが出てきます。
老人性色素斑を予防する方法
老人性色素斑の原因は、紫外線です。そのため、若い頃から紫外線対策をしておくことが大事です。
紫外線対策をしっかりとしておけば、老人性色素斑はできにくくなります。
日焼け止めなどによる紫外線対策も大事ですが、スキンケアも大事です。
美白化粧品はシミができてから使うものというイメージがありますが、シミがない時から使っていれば紫外線対策同様、老人性色素斑はできにくくなります。
老人性色素斑はできてからケアするのではなく、できる前からしっかりとケアをしてあげることが大事です。
吹き出物や火傷などが原因でできる「炎症性色素沈着」
「炎症性色素沈着」は、肌の内部で炎症が起こったことが原因でできる色素沈着です。
- やけど
- 吹き出物
- ニキビ
- 虫刺され
上記のようなものができた部分に色素沈着が起こり、シミのようになります。シミ部分は、炎症が起こっている時は赤くなりますが、後に茶色になっていきます。
ニキビや吹き出物ができた後でも、炎症が治まり肌のターンオーバーが正常に行われれば色素沈着は起こりません。
しかし、炎症が繰り返されたり肌のターンオーバーが乱れていると炎症部分にできたメラニン色素が排出されないため、色素沈着として残ります。
炎症性色素沈着の見分け方と特徴
炎症性色素沈着は、肌の内部が炎症を起こし、肌を守ろうとメラニン色素が過剰にできて起こる色素沈着です。そのため、ニキビや虫刺され痕に出てきます。
- ニキビや吹き出物ができた部分に痕が残る
- 色ムラがあり、大きさも様々
- 背中などにニキビ痕が残る
- 虫に刺された後に茶色い痕がある
炎症性色素沈着の場合、肌の炎症度合いによって濃さも大きさも変わってきます。
そのため、ニキビ痕や虫刺され痕を掻きむしったりすると色素沈着の範囲も大きくなり、色も濃くなります。
炎症性色素沈着を予防する方法
炎症性色素沈着の原因は、肌の炎症です。色素沈着を起こさないためには、とにかく肌に炎症を起こさないようにすることが大事です。
ニキビや吹き出物ができた時は、潰したりせずに皮膚科を受診して薬を処方してもらうなどしましょう。
また、虫に刺されると痒みを抑えるために刺された部分に「×」をつける人がいます。
これは、一時的にかゆみを止めることはできますが根本的な解決にはなりません。すぐに薬を塗り、掻きむしらないようにすることが大事です。
炎症が起きている部分に、さらに炎症が起こると色素沈着が悪化します。
ニキビや虫刺され部分に紫外線が当たると肌が炎症するため、ニキビなどができた時は紫外線を予防することも大事です。
30代から50代女性に多い「肝斑(かんぱん)」
「肝斑」は、30~50代の女性に多く見られるシミで、女性ホルモンのバランスが乱れることが大きな原因とされています。
特に、下記のようなことが女性ホルモンに影響を与えると言われています。
- 妊娠、出産
- 更年期
- ピルの服用
肝斑は女性ホルモンが影響しているため、できていた肝斑も閉経後には色が薄くなっていくこともあります。また、肝斑は閉経後には出てきません。
肝斑ができた後、次のようなもので色が濃くなることもあります。
- 紫外線
- 摩擦
- 化粧品などの刺激
肝斑を隠そうと、その部分にたくさんファンデーションを付けると摩擦などを起こすことがあるので、症状が悪化することもあります。
肝斑(かんぱん)の見分け方と特徴
肝斑は、女性ホルモンの乱れによって出てくるシミです。また、肝斑は他のシミと違う部分もあるので、見つけやすいシミの1つでもあります。
- 左右対称にシミが現れる
- 目尻の下からこめかみ、頬骨付近にできやすい
- シミの範囲は大きく、境界がぼんやりとしている
- シミの色は薄く肌のくすみと間違えることもある
- 稀にフェイスラインや口元にも出てくることがある
肝斑は、女性ホルモンが影響してできるシミです。そのため、今までシミがなかったのに急に出てくることもあります。
また、色も薄く範囲が広いため、顔色が悪いと思ったら肝斑だったということもあります。
肝斑(かんぱん)を予防する方法
肝斑は、妊娠や出産といった女性ホルモンが影響して出来るシミですが、紫外線や摩擦で症状が悪化したり肝斑ができやすくなるため、紫外線対策が大事になってきます。
また、最近では肝斑に特化した美白化粧品や飲み薬なども販売されています。
「トラネキサム酸」が配合されたものは、肝斑には効果的なので肝斑の症状が出てきた時は、トラネキサム酸が配合された化粧品を使うのも効果的です。
トラネキサム酸配合の化粧品がない場合、ビタミンC誘導体やハイドロキノンが配合されている塗り薬なども効果的です。
飲み薬や塗り薬は薬局やドラッグストアでも取り扱っているので、購入しやすくなっています。
遺伝要因が高い「雀卵斑(そばかす)」
「雀卵斑」は、そばかすと言われ、顔全体にポツポツと小さなシミができる症状です。
雀卵斑は他のシミと違い、遺伝で出てくることが多く、年齢も4~6歳と早い頃から症状が出てきます。
また、雀卵斑は年齢と共に増えることもあり、紫外線の影響でシミが濃くなることもあります。
卵斑は、紫外線の影響を受けやすいため、紫外線の強い時期には濃く、紫外線が弱い時期は薄くなることもあります。
また、女性ホルモンのバランスが乱れている時は雀卵斑の色が濃くなることもあります。
雀卵斑(そばかす)の見分け方と特徴
雀卵斑は、遺伝が要因でできるシミです。そのため、普通のシミとできる状況などが少し違ってきます。
- 色白の人ができやすい
- 4~6歳頃から出てきて、思春期頃に目立つようになる
- 数ミリ程度の小さなシミが頬や鼻部分に広がって出る
- 顔だけでなく手や体にもシミが出てくる
雀卵斑は思春期がピークで、20歳を過ぎると色が薄くなっていくという人もいます。
しかし、紫外線の影響を受けやすいので、紫外線をたくさん浴びていると20歳を過ぎても雀卵斑が消えないこともあります。
雀卵斑(そばかす)を予防する方法
雀卵斑は遺伝的なものなので、予防をしても出てきます。しかし、雀卵斑は紫外線を浴びるとシミが濃くなるので、他のシミ同様に紫外線対策が大事です。
日焼け止めはもちろん、スキンケアもしっかりと行うことが大事です。
また、稀に大人になってから雀卵斑が出てくることがあります。これは、紫外線を浴びて症状が出てきた可能性があります。
子供の頃、雀卵斑が出ていなくても、親族に雀卵斑がある人がいる場合は、大人になって出てくる可能性もあるので、子供の頃から紫外線対策を行うことが大事です。
良性腫瘍の1つ「脂漏性角化症」
「脂漏性角化症」とは、老化が原因で肌の表面にできる良性腫瘍です。
加齢とともにできるイボのようなもので、「老人性イボ」と呼ばれることがあります。
最初は小さな盛り上がりなため、普通のシミと思っていたら次第に盛り上がってきたり、大きくなることで気づくこともあります。
脂漏性角化症は良性の腫瘍ですが、表面にザラツキがあり盛り上がってくるため、悪性腫瘍(メラノーマ・皮膚がん)の可能性もあるため、必ず病院で診察を受けることが大事です。
また、脂漏性角化症は紫外線を過剰に浴びることが原因とも言われています。
脂漏性角化症の見分け方と特徴
脂漏性角化症は、一般的なシミよりも盛り上がりがあります。そのため、他のシミとの違いは見分けやすくなっています。
- 40歳以降にできやすくなる
- こめかみや頬骨部分にできやすい
- ほくろと違い、表面がざらついている
- 大きさは様々で、数ミリ単位のものから数センチ単位のものまである
- 色は茶色で、盛り上がっている
ずっとほくろだと思っていたら、脂漏性角化症だったということもあります。
ほくろとの違いは、シミ部分のザラツキです。脂漏性角化症はザラザラしていて、ほくろにはザラツキがありません。
脂漏性角化症を予防する方法
脂漏性角化症は、できてしまうと自分でケアして症状が改善することはありません。
そのため、万が一できた場合は、病院で施術を受ける必要があります。
40歳を過ぎて、脂漏性角化症にならないようにするためには、紫外線ケアと肌のターンオーバーを正常に保つことが大事です。
症状が出ないよう、若い頃から紫外線ケアと肌のターンオーバーには気を付けるようにしましょう。
強烈な紫外線が原因でできる「光線性花弁状色素斑」
本来シミは、長期間紫外線を浴びたことが原因で出来ます。しかし、「光線性花弁状色素斑」は短期間に強烈な紫外線を浴びたことによってできるシミです。
強烈な紫外線とは、浴びた後に火傷のように真っ赤になったり水膨れができたりするようなものをいいます。
早い人では、紫外線を浴びた数ヶ月後にはシミになって症状が出てきます。
光線性花弁状色素斑の見分け方と特徴
光線性花弁状色素斑は、強烈な紫外線を浴びなければ症状は出てきません。
しかし、肌質などによっては、ちょっとした紫外線でも強烈に感じ、症状が出ることもあります。
- 色白の人で、日焼けをすると赤くなる人はなりやすい
- 花びらやこんぺいとうのような形のシミができる
- シミの大きさは数ミリ程度で、色は茶色
- 紫外線を浴びやすい顔やデコルテ、肩にできやすい
日光を浴びた時、黒くならずに真っ赤になる人は、光線性花弁状色素斑になる可能性が高いです。
また、日焼けをした時に水膨れができやすい人も注意が必要です。
光線性花弁状色素斑を予防する方法
光線性花弁状色素斑は、紫外線が原因です。紫外線を浴びないようにケアしてあげることが大事です。
特に、水膨れになるような強烈な紫外線を浴びた場合は、光線性花弁状色素斑が出てくる可能性が高くなります。
また、強烈な紫外線を浴びていると光線性花弁状色素斑だけではなく、皮膚がんのリスクも高くなります。
光線性花弁状色素斑ができた場合、老人性色素斑のように美白化粧品などで薄くすることは不可能です。
どうしてもシミを消したい場合は、レーザーでの施術などが必要になります。
光線性花弁状色素斑は範囲が広いシミなので、施術するとなるとかなり大変です。そのため、日焼けをしないように紫外線ケアをしっかりとしておくことが大事です。
真皮の中にメラニン色素が蓄積する「遅発性両側性太田母斑(ADM)」
シミは普通、表皮部分にメラニン色素が蓄積します。しかし、「遅発性両側性太田母斑」の場合、もっと奥の真皮にメラニン色素が蓄積されてできるシミです。遅発性両側性太田母斑は、あざで分類されますが、シミの症状に似ているため注意が必要です。
遅発性両側性太田母斑(ADM)の見分け方と特徴
遅発性両側性太田母斑は、メラニン色素を生成するメラノサイトが異常に増殖することでできるシミ(あざ)です。
症状が軽い時は、老人性色素斑や肝斑と間違えられることもあります。
- 両側の頬骨周辺や、目のまわりにできやすい
- 数ミリ程度のシミで、色は茶褐色・灰色・青っぽいものなど様々
- 20歳頃から出やすいが、生後1年程度で出てくることもある
目の下に青っぽいものができた場合、青くまと間違えられることもあります。初期症状は、なかなか遅発性両側性太田母斑と分からない人も多いようです。
遅発性両側性太田母斑(ADM)を予防する方法
遅発性両側性太田母斑を予防することはできません。そのため、肝斑や老人性色素斑と間違えて美白ケアをしても症状は改善されません。
シミと思いケアをしていたのに、症状が全く改善されない場合は、遅発性両側性太田母斑の可能性が高くなります。
遅発性両側性太田母斑は、脂漏性角化症と同じように取り除くにはレーザーでの施術が必要となります。
シミは種類によってできる原因が違うことを知る
今まで、一生懸命シミができないようにと紫外線ケアをしていたのに、シミができた!とショックを受けることもあります。
しかし、シミは種類によってできる原因が違います。紫外線ケアをしていても、遺伝性やホルモンバランスが関係するシミは予防することはできません。
シミには様々な種類があり、その種類によってできる原因が違うことを知るようにしましょう。
また、シミによってその後の対処法も違うので、自分のシミがどんなシミなのかを見極めることも大事です。
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