QOL低下の恐れも!目の老化症状は定期チェックと早めの対策を
Date:2017.01.10
お肌のアンチエイジング、若々しい体型の維持。女性は加齢とともに体のあちこちに現れる老化と日々戦っています。
でも、瞳の老化に関しては忘れられがち。目に見えてその変化がわからないからか、見た目の美しさに大きな影響を及ぼさないからか、瞳のアンチエイジングに力を入れている人は少ないと思います。
お肌のケア同様、瞳のケアにも力を入れてみてはいかがでしょうか。
目の老化から眼疾患へ!お肌と違って病につながる瞳の老化
お肌の老化はシミ・シワ・たるみなど、目で見てガッカリな現象として現れますが、放っておいたからといって病気になることはあまりありません。でも、目の老化は違います。
加齢とともに患者人口の増える眼疾患として、
- 白内障
- 加齢黄斑変性
- 緑内障
- 飛蚊症
- ドライアイ
などがあります。
白内障に至っては、80歳以上ではほぼ100%の人がかかっているという、年をとれば避けがたい病のひとつです。
瞳の老化が招く病気の中には、視力が衰えるもの、最悪失明に結びつくものもあります。
人は情報の80%を目から得ていると言います。その目=視力に問題が生じると、とたんに生活は不便になり、QOL(Quality of Life=生活の質)が著しく低下することになります。
日常生活の中でできる瞳のアンチエイジング
目の老化を防ぐことは、加齢の影響を受ける眼疾患を防ぐことにつながります。では、瞳の老化を予防するには、具体的にどうすればよいのでしょうか。
目も肌同様、光老化対策を!
老化には加齢による老化のほかに、紫外線による光老化があります。目も肌同様、紫外線対策が重要なのです。
ただ、肌のようにUVクリームを目に塗るわけにはいかないので、対策は限られてきます。
- サングラスやUVカットレンズの眼鏡をかける
- コンタクトレンズはUVカットコンタクトレンズにする
- 帽子をかぶる
- 日傘をさす
- 日陰に入る
サングラスは色の濃いものより薄いものを。レンズは大き目で、横からの紫外線も防げるようにツルの太いタイプがオススメです。
パソコン・スマホの見すぎにも注意を!
太陽の光だけでなく、パソコンやスマホなどの画面から放たれる眩しい光にも気をつけてください。
これらの光に含まれる「ブルーライト」は、網膜に到達する光の中で、紫外線ほどではありませんが、強いエネルギーを持つ光です。
網膜への影響があるのではないかと言われ、特に「加齢黄斑変性」の原因となる場合もあるのではと言われています。
ただ、このブルーライトの影響については医学的に証明されているわけではなく、目の疾患に対する影響は定かではない、気にしなくてもよい、とする眼科医も多いようです。
私の通う眼科の先生もブルーライトの眼疾患への影響については懐疑的ですが、ブルーライトをカットするパソコン用の眼鏡については、「レンズにうっすらと色がついていることで光の眩しさがやわらぐため、目に優しいという意味では有効」だと言っていました。
ブルーライトがどうこう以前に、眩しい光を間近でじっと見つめることは、眼精疲労やドライアイなどを引き起こす恐れがあるのです。
特にスマホは注意が必要!使用時の姿勢の悪さや画面の近さ、瞬きの減少などにより、ドライアイになる人が増えています。
私の友人も最近ドライアイに。スマホのゲームで常に高得点をたたき出していた友人ですので、ゲームに熱中しすぎるあまり瞬きを忘れていたのかもしれません。
友人は「太陽の光がひどく眩しい」「目が痛い」という症状から受診するに至りましたが、ドライアイはそのほかにも、目の異物感・疲れ・見えにくさなどの症状も。
10秒間瞬きを我慢できない人もドライアイの疑いあり!思い当たる症状がある人は早めの受診をおすすめします。
スマホやパソコンを見るときは、
- 姿勢
- 瞬きの回数
- 部屋の湿度
などにも気をつけ、長時間の連続使用は避けるようにしましょう。
目のアンチエイジング=身体全体のアンチエイジング
身体全体の老化を防ぐのには、まず生活態度に気をつけなくてはなりません。身体全体の老化予防は、同時に瞳のアンチエイジングもなります。
- バランスのよい食生活
- 質のよい、十分な睡眠
- 適度な運動
美容と健康の合言葉のようなものですね。とにかく、身体にやさしい生活を。
積極的に摂りたい栄養素
サングラスや日傘などの外からの紫外線対策だけでなく、内側からの紫外線対策・眼病予防対策もしっかりと行いましょう。
毎日の食事で目の老化・眼病予防によいとされる栄養素は以下の通り。
- ルテイン(緑黄色野菜)
- 紫外線などのダメージにより体内に発生する活性酸素を除去する作用
- アスタキサンチン(サケ、イクラ、カニ、エビ)
- 活性酸素と戦うパワーはビタミンEの約1000倍。眼疾患の予防、眼精疲労を改善
- アントシアニン(ブルーベリー、黒豆、ブドウの皮)
- 網膜の健康と視覚機能の改善、眼疾患予防
- ビタミン類(ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、ビタミンB2、ナイアシン)
- 病気に対する抵抗力を強める。ビタミン類をバランスよく摂取することが目の健康に
- ミネラル(ナッツ類、海藻類、牡蠣、レバー、納豆)
- 栄養素の働きをサポート。ミネラルが不足すると他の栄養素の効果が発揮されない
目の病気は早期受診が肝心!瞳の状態に無関心にならないこと!
加齢による瞳の老化は年を重ねれば避けようがありませんし、いずれは白内障もやってきます。
体質や生活習慣によっては、そこに
- 飛蚊症
- 緑内障
- 加齢黄斑変性症
その他の眼疾患に見舞われることもあります。
目の病が怖いのは、病院へ行こうと思うほどの自覚症状が現れたときには、かなり病状は進行していることが多いこと。
現代では失明こそ少なくなってきましたが、失明しないにしても、視界の真ん中あたりに視野の欠損があれば、日々の生活に多大な支障・ストレスが生じてしまいます。
毎日欠かさずセルフチェックを!
目の見え方の変化は、通常の生活の中では見つけにくいものです。意識して視力に変化がないかをチェックする時間を設けましょう。
セルフチェックを行う場合に大切なことは、片目ずつ行うということ。もし片目に異常があったとしても、両目で見ると気づきにくいのです。
- 毎日、同じ時刻に行う
- 壁のカレンダーの数字を、片目ずつ見る
(距離が変わらないよう立ち位置を決めておく) - 見え方に異変があれば、すぐに眼科へ
「見えづらい」と感じたときが眼科へ行き時!
「目がかすむ」、「今まで見えていた文字が見えない」、「目が疲れる」など、目の見え具合の変化や目の疲れなどを感じ始めたら、一度眼科を受診してみてください。
「ただ視力が落ちただけかも」と自己判断は危険です。また、仮に近視などの視力が落ちただけだとしても、検診を兼ねて眼科へ行き、処方箋を書いてもらいましょう。
眼疾患が見つかる人の多くは、処方箋や老眼の相談目的で来た人で、まさか自分が目の病気だとは思ってもみなかった人だそう。
実は私も、先日老眼の相談目的で眼科へ行ったのですが…
老眼が始まってはいるものの老眼鏡を作るほどではないと言われ、近眼でかけている眼鏡の度数を弱くすることで対処。が、視力を測る部屋の真っ白な壁を裸眼でぼんやり見ていると、目の前にうようよと虫が!→「飛蚊症です」!
↓
飛蚊症の裏で網膜剥離などの問題がないか調べるために眼底検査。結果は異常なし!でも、「白内障、始まってますね~」!「ハ、ハ、ハクナイショウ~!」
↓
一回の検査ではわからないこともあるからという病院の方針で、少し間をおいて二回目の眼底検査実施。網膜等には異常がなかったものの、視神経の形が…神経線維層の厚みが…と緑内障疑いありの結果に!
↓
日を改めて視野検査。結果、右2箇所、左2箇所に見えない箇所あり。ただ、目の疲れから出る場合もあり、緑内障との断言はできないとのこと。とりあえずは今どうこうというものでもないため、半年に一回の定期検査を受けて様子を見ていくことに…
芋づる式に次々に出てきた衝撃の結果!老眼によって多少の老いは感じつつも、まさかこんなに弱っているとは!
老眼が気になって眼科を受診したことで、今まで無頓着だった瞳の老化について考えることとなりました。
行ってみて病気が見つからなければラッキー、見つかっても早期で見つけられてラッキー。そんな気持ちで受診してみてください。
眼疾患になりやすい人、注意すべき人
眼疾患の中でも加齢とともに気をつけたい病気「白内障」「緑内障」「加齢黄斑変性症」について、発症リスクが高いと言われている人たちがいます。
- 強度近視の人は、水晶体の中心部から濁る「核白内障」になりやすい
- 強度近視の人は、視神経や視神経周囲が傷みやすいため緑内障になりやすい
- 低血圧の人、冷え性の人なども、血流障害から緑内障になりやすい
- 家族に緑内障の人がいる場合、緑内障になるリスクが高くなる
- 喫煙・肥満により加齢黄斑変性症になりやすい
- 白内障・加齢黄斑変性症は紫外線により発症リスクが高くなるため、屋外での仕事、屋外スポーツなどで戸外活動時間が多い人はなりやすい
条件に当てはまるから必ずなるというわけではありませんが、危険な要素をたくさん抱えている人は、瞳の状態に日々注意するようにしてくださいね。
若い人も安心しないで!瞳の老化はもう始まっている!
いわゆる加齢性の白内障は早ければ40代から、緑内障は35歳くらいから、加齢黄斑変性も40代から発症の可能性があります。
私のように40代で白内障が見つかると、私同様衝撃を受ける人がほとんどらしいですが、先生からすると、40代での発症は珍しくないそう。
20~30代の人も安心はできませんよ!上記は「加齢性」の中でも早い人、という年齢であり、これとは別扱いの「若年性」のものとなると、20代でもなることがあります。
近年、若年性白内障などが増えている原因としては、
- 紫外線
- ストレス
- 運動不足
- 食生活の欧米化
- 偏った食生活
など、日常の生活における影響も挙げられています。
寿命が長くなった分、若い頃から瞳を大切に
医学の進歩に伴い、日本人の平均寿命は昔に比べて随分と延びています。その分、瞳の寿命も延ばしてあげないといけないですよね。ですが今の環境・生活習慣では、若くして目の老化が進む人の多いのが現状です。
そもそも、水晶体の老化が始まるのは、15歳とも20歳とも言われ、随分若くから瞳の中の老いは始まっているのです。
お肌のアンチエイジングについては勉強熱心な女性が増え、効果の高い化粧品などの存在もあり、肌年齢が実年齢よりも若い女性も多く見られるようになりました。
眼年齢も同じようにどんどん若くしていけるよう、ぜひ努力してみてくださいね。
Sponsored Link