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積読に罪悪感は要らない!積読のメリットと本をスルッと読む方法

Date:2019.04.05

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積読に罪悪感は要らない!積読のメリットと本をスルッと読む方法|女性の美学
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読書は好き。でも忙しくてなかなか本を読む時間がとれない……。

そんな人が抱えがちなのが、「積読」の悩みです。

積読をしている人は多く、一般的な家庭でも数十冊、読書好きの方なら数百冊〜数千冊に及ぶ積読タワーが部屋に出来上がっていることも珍しくありません。

「早く読まなきゃ」と思うと心が苦しくなってしまう積読ですが、じつは「無理に読まなくても、積読は無駄にはならない」という考え方が少しずつ広まり始めています。

それはいったいどういう理由からなのでしょうか?

今回は、「積読がそのままの形で私たちにくれるメリット」と、それでもやはり読みたいという人のために「積読中の本に手をつけるコツ」についてご紹介します。


【1】本、ブックマーク…あなたも「積読」していませんか?

実用日本語表現辞典によると、「積読」という言葉の意味はこのように紹介されています。

本を購入し、「いつか読もう」と思ってはいるものの、まだ読まずに放置してある(積んである)状態、あるいはその本を意味する語。「積んどく(積んでおく)」に掛けた表現である。

引用…実用日本語表現辞典

つまり、買った本をいつか読もうと思いつつ、なかなか読めずに積んである状態。または積んである本そのもののことを「積読」と呼ぶわけですね。

積読という言葉が最初に使われたのは、1901年(明治34年)のこと。経済学者・政治家であり、元東京市長でもあった田尻北雷(本名・田尻稲次郎)という人が、「音読・黙読以外に、書籍につんどくあり」という文章を書いたのが始まりだと言われています。

明治時代は、娯楽の種類が現代よりも少ない時代でした。読書は、人々の楽しみのうち中心的な存在で、積読という言葉や状態も、この頃に広まったようです。

増殖中!ネット上の「積読」の形とは

積読の文化は、ご存知のとおり現代にも引き継がれています。

そして現代では、買った本を積んでおく従来の「積読」はもちろん、本はあまり読まないという人の生活にも、形を変えた積読が存在しています。

たとえば、インターネット上で気になった情報を「いつか読もう」とブックマークし、それがとても読みきれないほど溜まってしまっている、なんてことはありませんか?

これは現代ならではの積読と言えるでしょう。

ちなみに、積読の文化は日本のみならず、世界中に存在するようです。

イギリスの報道機関BBCニュースは、2018年に「読んでいない書籍を大量に持っている人」を意味する言葉として、「Tsundoku」という日本語を紹介。それをきっかけに、英語圏でも「私にも心当たりがある」「まさに自分のことのようだ」と言う人々が続出しました。

本好きがついTsundokuしてしまう心境は、国や言語を問わず共通しているようですね。

【2】ああ、分かる!積読タワーが出来上がる理由

さて、そんな積読ですが、多くの人はそうしようと思って積んでしまうわけではないでしょう。

積読は、なぜ溜まってしまうのでしょうか?

理由1 読む時間がとれない

毎日忙しくて、とても本を読む時間がない。でも、気になる本はいつでも読めるように手元に置いておきたい!

そんな思いが積読につながることは多いでしょう。

理由2 腰を据えてじっくり読みたい

ためになりそうな本や、普段から気にかけているテーマを解説してくれていそうな本は、時間をかけてゆっくりと読みたい。そう思う人も少なくありません。

スキマ時間にちょっとずつなら、読書できないこともない。

でも、せっかくなら頭が冴えて時間もたっぷりある休日の午後にでも、ゆっくりと腰を据えて読みたい。

読書好きだからこそのそんな気持ちが、未読の本の山を生んでしまうこともありますよね。

理由3 買い逃したらいつ出会えるか分からない

読む時間がないと分かっていても本を手に取ってしまうのは、「この出会いを逃したら同じ本に二度と出会えないかもしれない」という思いがあるからかもしれません。

人間、面白そうだと思ったことでも、30分も時間が経てば忘れてしまうことが多いですよね。

とくに仕事にも娯楽にも事欠かない現代では、次々押し寄せる情報の波に目まぐるしく対応しているうちに、気になった本の表紙はすぐに記憶から消えてしまいます。

それを避けるためには今買っておくのが一番、という思いが、積読につながることもあるでしょう。

このように、

  • 「時間がない」という現実
  • 「じっくり読みたい」という思い
  • 「ここで買い逃したらもう出会えないかも」というハラハラ感

こうした要素が「読みたい」という気持ちと重なったとき、積読のタワーはまた1冊分高くなるのかもしれません。

【3】積読は無駄じゃなかった!本がそこにある5つのメリット

さて、ここまで読んでくださったあなたは、積読に対してどんなイメージを抱いていますか?

「読まないのに買うなんて、お金がもったいない」?

「読まずに積んである本に対して、なぜか罪悪感を感じる」?

もしかすると、自分以外の家族が積読していることに対して、「部屋のスペースを圧迫するから、やめてほしい」とネガティブな感情を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

たしかに、積読にはそうした一面もあります。共同生活を営む上では、パートナーへの気遣いも大切ですよね。

でも、だからといって「積読は悪いこと」と思い込んでしまうのは、ちょっともったいないんです!

積読には、さまざまな面でメリットもありそうなのです。

メリット1 ポジティブな刺激が、ひらめきを呼ぶ

積読の最大のメリットは、さまざまな本がそこにあるだけで与えてくれる、脳へのポジティブな刺激です。

あなたは「セレンディピティ」という言葉をご存知でしょうか?
セレンディピティとは、「偶然の発見、思いがけない発見」という意味で、画期的な発明やアイデアをひらめいた際によく使われる言葉です。

思わぬ発見で大きなひらめきをくれるこの「セレンディピティ」ですが、完全に偶然に頼るのではなく、工夫しだいである程度引き起こすこともできます。

セレンディピティを引き起こすためにぜひ行いたいのが、視覚情報による脳への刺激です。

人間の脳は、私たちが自覚しているよりもずっと多くの物事から刺激を受けて動いています。中でも大きなものが目から入ってくる視覚情報です。

たとえば、こんな経験はありませんか?

引っ越ししようと決めたとたん、道にある不動産屋の窓に貼ってある物件が、どんどん目に飛び込んでくるようになった。

または、

好きな人が愛用しているブランドを知ったとたん、それまでなんとも思わなかったそのブランドの商品に目ざとく気がつくようになった。

これらのケースでは、いつも見ていたはずの景色が、なんらかのきっかけにより、脳に刺激を与えるものに変化しています。

不動産屋の窓に貼ってある物件も、デパートに置いてあるブランドの商品も、ずっと前からそこにあったはずです。それがまるで今急に出現したかのように感じられるのは、これまで「不要な情報」として処理していた脳が、それらを「自分に関係あるもの」として処理するように変化したため。

そうして意識され始めた情報の中には、自分に役立つものが含まれている可能性が高くなります。今まで気づかなかった良さそうな物件情報や、ブランド製品の魅力に気づくかもしれません。

積読にも、同じ効果が期待できます。

本棚に並んでいる本、床に積まれている本。その表紙や背表紙を眺めているだけで、脳はインスピレーションを得やすくなります。自分が一度でも「読みたい」と興味を持ったタイトルなら、なおさら効果は高いでしょう。

また本を購入した本人だけでなく、その家族にとっても、積まれた本はひらめきの源になる可能性があります。

普段何気なく見ていた本のタイトルから、ふと思いついた便利商品が大ヒットする……なんてことも、充分あり得ます。

クリエイティブな仕事をしている人の中には、作業に行き詰まると書店や図書館に行く、という人がたくさんいます。ずらりと並んだ本を眺めていると、それだけで脳が刺激され、モヤモヤと膠着状態だったアイデアがパッと形になったりするのです。

積読には、脳をポジティブに刺激する作用があります。偶発的に得られるアイデアやひらめきは、お金には換えられない価値と言えるでしょう。

メリット2 「もう二度と買えない」を防げる

まず現代では、本はいつでも書い直しができるもの、という考えを改めなくてはいけません。

あなたは、出版不況という言葉を聞いたことがあるでしょうか。IT技術の進歩や多彩な娯楽ジャンルの進出により、「本」というものそのものが売れなくなってきています。

出版社も、売れないものを無理して作り続けることはなかなかできません。

わずか数年前には書店で普通に買えていた本が、今はもう絶版になっている、なんてことは、残念ながら今の時代では日常茶飯事なのです。

中古で買おうとしても、手放す人が少なければ、探すことも難しくなります。欲しい本が二度と手に入らなくなったり、いざ読めるタイミングにはプレミア価格になっていたりすることもあります。

でもその本が手元にあれば、いつでも読めます。

たとえ今は読めずに積んであるとしても、いずれ読みたいと思っているなら、手元に置いておくのが一番確実にその本を読む手段と言えるのです。

メリット3 買い支えるという価値観

出版不況のこのご時世、出したい本を出せずに諦める著者や出版社も少なくありません。

本を1冊買うということは、その本に関わる人たちを支えることになります。

本が好きな人は、「本はコスパがとても良い」という意味のことをよく口にします。

たしかに、ひとりの人間が得た知識やノウハウが本の中にはギュッと詰まっていて、それを数百円〜数千円で共有してもらえるのですから、本というのはコスパの面では非常に優秀です。

豪華なランチを1回か2回控えるのと同じ金額で、本を1冊買うとします。それは楽しみや知識を得る、自分のための買い物であると同時に、作家や出版社を支えることにも直結します。未来の出版業界を支える行為とも言えるでしょう。

グルメ好きな人にとって、お気に入りのレストランにお金を落とすことが意味あることであるのと同じです。

本にお金を払うことそのものが、読書家にとっては価値ある行動なのです。

メリット4 本の存在を忘れずにすむ

購入しなかった本のことは、存在そのものを忘れてしまうことも多いでしょう。

また、存在は覚えていても、「あの良さそうだった本のタイトル、何だっけ」と詳細を忘れて探せなくなることもありますよね。

自分の仕事や人生に役立ちそうな本をせっかく見つけても、「まだ積読が溜まってるからな〜」という後ろめたさで買うのを諦めてしまったら、その本にはもう二度と巡り会えなくなってしまう可能性が高いのです。

手元に置いておけば、いつか目に触れて「ああそういえば、こんな本があったな」と読み始めることもあるでしょう。それが人生を良い方向へと大きく変えることもあります。

タイトルを忘れてしまっても、家にあることが分かっていれば、必要なときに探し出すこともできます。

メリット5 シンプルに「楽しい」

何よりも、本を選ぶ、本を買う、というのは、本好きにとってはとても楽しい行為です。

  • タイトルにピンと惹かれる、あの瞬間。
  • 内容を想像しながらページをめくるワクワク感。
  • 読んでいる間じゅう、知的好奇心が満たされ続ける、あの感覚。

積読は、そんな瞬間を保証してくれる宝の山のようなもの。積んである本の数だけ、そんな瞬間が待っています。

ひょっとすると、人間は、だから積読をやめられないのかもしれませんね。

こうして考えていくと、積読もそう悪いものではない、と思えてきませんか?

【4】セレンディピティを引き起こす「きちんと積読」のススメ

積読の最大のメリットは「脳にポジティブな刺激を与え、ひらめきをくれること」だとお話しました。

そのメリットを最大限受けるためには、積読の積み方に関するちょっとしたコツを覚えておくのがおすすめです。

STEP1.未読本ともう読んだ本を分ける

あなたの部屋の積読本は、どのように並んでいますか?買ってきた袋のまま床に積んである場合もあれば、本棚の入りそうな隙間に適当にさしてある場合もあるでしょう。

もしも未読の本ともうすでに読んだ本がごちゃまぜの状態で置いてあるなら、まずは未読の本だけ抜き出して集めましょう。

どの本がまだ読んでいない本なのかを分かりやすくしておくことで、その本を見たときの自分の頭の中も自然と整理されます。

少し時間が空いて「本でも読もうかな」と思ったときにも、本を探しやすくなります。

本を読みたいと思うときって、「以前にも読んだあの本を読み返したい」というときと、「まだ知らない知識を手に入れたい」という気持ちのときとに分かれませんか?

でも未読本ともう読んだ本がごちゃまぜになっていると、読みたい本を探しているうちに頭の中もごちゃごちゃしてきて「面倒だから、もういいや」なんて思ってしまい、結局時間があっても読書が進まない、という場合もありますよね。

未読本ともう読んだ本を分けておくことで、読みたいと思ったときに、読みたいと思える本を探し当てることが楽にできるようになります。

STEP2.未読本を並べ直す

さて、さきほどの手順で抜き出した、未読本の山。次はこれを、しかるべき順序で並べ替えましょう。

この「しかるべき順序」というのは、人によって、またそのときによって異なります。自分にとってしっくりくる並べ方は、その人にしか分かりません。

たとえば、

  • ジャンルごとに並べる
  • 読むべきと思う優先順位ごとに並べる
  • なんとなく好きな本順に並べる
  • 買ってきた順に並べる
  • 背表紙の色別に並べる
  • 背表紙の高さで並べる
  • あいうえお順に並べる
  • 出版社ごとに並べる

など、どんなルールでもOKです。

自分がしっくりくると感じる順番に本が並んでいると、それだけでも気持ちがいいものです。この気持ちよさが、脳に与えるプラスの刺激をより活発にしてくれます。

もしかすると、「先月ジャンルごとに並べ直してみたけど、今はなんとなく読むべき優先順位で並べ直したい」と思うかもしれません。そのときはぜひ心の声に従ってみてください。

並べ直す過程で手にとった本が気になったときは、そのまま本棚から抜き出して、通勤カバンにそっと潜ませておきましょう。

それは、通勤電車やランチタイムに読書習慣を取り戻せるチャンスかもしれません。

【5】やっぱり読みたい!積読本に手を付けるコツ

積読はそこにあるだけでひらめきをくれるし、メリットもあるもの。

とはいえ、やはり少しずつでも読み進め、積読タワーを解消することができるのであれば、それに越したことはありませんよね。

忙しさのあまり手放してしまった読書習慣を取り戻したい人にも役立つ、「積読を解消するコツ」をご紹介します。

コツ1 目につく場所に置いておく

積読は、できるだけ頻繁に目に入る場所に置いておきましょう。

目に入る上に、ちょっとしたスキマ時間に手に取りやすい場所なら尚良しです。

自室の本棚に未読本をまとめた「積読コーナー」をつくるのはもちろんおすすめですし、それとは別に、数冊ほどすぐ手に取れる場所に置いておくのも効果的ですよ。

たとえば、

  • ベットサイド
  • お手洗い
  • キッチン
  • 普段持ち歩くカバンの中

といった場所に1冊か2冊、未読本を忍ばせておきましょう。家事の合間やスキマ時間に、ふと手に取りやすくなります。

コツ2 全部読み切ろうとしない

すべての本を最後まで読み切ろうとするのを、やめてみましょう。

「ちゃんと最後まで読まなきゃ」と思うと、それなりの覚悟が必要です。まとまった時間もないし、今は忙しいから読み切れる自信がないし……という気持ちが、読書から自分を遠ざけてしまってはいませんか?

それにせっかく覚悟を決めて読み始めても、興味がなくて読むのが苦痛に思えるパラグラフが現れることもありますよね。

「最初から最後まで通して、全部読まなきゃ」と思っていると、興味ない部分が高い壁のように読書の邪魔をして、結局途中で読み進めることができなくなってしまうこともあります。

それは、とてももったいないことです。

本は、1冊まるまる読みきらなくてもいいんです。読書がなかなか進まないという人は、思い切って、今の自分に必要な部分だけ、面白い部分だけ、拾い読みしてみましょう。

目次を見て「面白そうだな」と感じた部分から読み始めてもいいですし、それ以外の部分は読まないまま手放しても、べつに誰の迷惑にもなりません。

読んだ部分はしっかりと自分の中に残ります。完璧に読み切ることを優先して全然読めないままよりも、少なくとも自分が一番気になることについての知識を得られるほうが、結果的にはお得です。

もちろん、長編小説のように最初から最後までじっくり読むことで深い感動を味わえる本もあります。そうした体験を大切にするのも素敵なことですよね。

でも、完璧主義を求めるあまり読書そのものから遠のいてしまっているのなら、「気になる部分だけ読んでもOK」と自分を解放してあげることで、もう一度読書の楽しみを取り戻せるかもしれません。

コツ3 読めそうになければ、また積んでおく

本は、読み進めてみないと中身が分かりません。

読み始めてはみたものの、「今の自分には難しすぎる」「今の自分の心境にはちょっと合わない」という場合も、結構ありますよね。

もしその本を手元に置いておきたくないと思ったら、そのまま手放してしまっても問題ありません。

でも、その本が妙に気になったり、手放しがたいと感じたときは、そのまま積読の中にそっと戻すのも良いでしょう。

本って不思議なもので、読むときの年齢や心境によって、驚くほど感じ方が変わります。

今は難しく感じても、次に読んだときにはスッと理解できるかもしれません。また、今の心境とは一致しなくても、将来「ああ、こういうことだったのか」と共感できる日が来るかもしれません。

その本が妙に気になるということは、深層心理のどこかでそんな日を予期している可能性もあります。

何度でも手にとって、何度でも棚に戻す。それを繰り返すうちに、本と自分との関係が少しずつ深まることもあるでしょう。それもまた、素敵だと思いませんか?

【まとめ】旅館やホテルの「積読プラン」で優雅に読書も♪

最近では、各地のホテルや旅館が「積読を解消することを目的としたプラン」を用意していることも増えてきています。

そうしたプランを利用して、週末に読書のためのプチトリップを取り入れるのも素敵ですね。

景色の良い場所でのんびりと本を読む体験は、心と身体のリフレッシュにも最適です。

読書は、人生に役立つだけでなく、シンプルに楽しいものです。

「読まなきゃ」という義務感や、「また買ってしまった」という罪悪感は、本と自分との間に知らず知らずのうちに距離をつくってしまいます。そうした気持ちをできるだけ手放すために、今回ご紹介した方法がお役に立てば幸いです。

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ライター:コロボックル

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