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私たちは日々において様々なシーンで多くの人たちと日常会話をして生きています。
その相手が家族や友人ならまだしも、会社の先輩や意中の男性、そして道を聞かれたときや旅先で接客されたときの返事など…目上、目下に限らず一瞬自分がどう対応したらいいかわからなくなることもありますよね。
では、誰にも恥をかかないような美しい日本語を喋ることができる女性になるにはどうしたらいいのでしょうか。
Contents
日本語にしかない敬語表現と世界の敬語
敬語は日本と、類似したところでは韓国にしかないのが現実です。英国圏にもないわけではありませんが、日本に比べると細かい定義はあまりありません。
また、謙譲語、尊敬語、丁寧語などによって相手の立場やそれに対する表し方が変わってくるところも特徴的です。
日本の敬語は、最近は待遇表現ともいいます。この表現方法が日本語の特徴であるとされるのは、日本では待遇表現が文法体系で使い分けられているのに対し、欧米ではそれがほとんど見ることができないからです。
例外として、バリ語はカースト制度の影響もあり、日本語の敬語のうちの丁寧語よりさらに複雑だとも言われています。
待遇表現は、尊敬語、丁寧語、謙譲語に分かれていましたが、2007年の文化審議会が答申した敬語の指針により
- 尊敬語
- 丁寧語
- 謙譲語
- 丁重語(謙譲語)
- 美化語
に分けることになりました。
- 尊敬語
- 相手の動作を立てて相手に敬意を示す敬語のこと。
例)ご覧になる・お会いになる
- 丁寧語
- 「です・ます」や、より丁寧な「ございます」を使い丁寧に表現しようとする敬語のこと。
例)見ます・会います
- 謙譲語Ⅰ
- 自己動作をへりくだった表現をすることで間接的に相手を立てる表現のこと。
例)拝見する・見せて頂く
- 丁重語(謙譲語Ⅱ)
- 自分の動作を丁寧に言うために使う敬語のこと。
例)〜参ります・〜致します
- 美化語
- 丁寧の接頭辞「お」「ご」をつけた用語のこと。
例)おかず・ごゆっくり
丁寧の接頭辞がついて美化語になった結果、敬語になる場合もあります。
例)お心遣い・ご教示
このように一言で「敬語」と言っても相手の立場やシーンによって言葉遣いの方法が分かれているのです。
美しい方言・京言葉についても知っておきましょう
世界のどこでもいえることですが、日本にも地域によって使われる方言があります。
中でも、おっとりとして和を感じさせる京都弁は京言葉とも言われ、美しい方言の一つです。
代表的な京言葉の「〜どす」「〜やす」「〜はる」は、幕末以降に成立、また普及した言葉だといわれています。
京言葉は大きく分けて二つからなっており、それらは
- 公家言葉
- 町ことば
といわれています。
公家言葉
室町時代初期から宮中や公家の間で女官によって話されていたものを公家言葉といいます。
皇族が出家して入れられていたお寺である興福寺や延暦寺などの影響力の強いお寺の中でも使われていました。
公家言葉は、主に「お」が頭文字になっているものが多く、
- おはぎ
- おひや
- お白湯
- おつくり(お刺身のこと)
- おかか(鰹節のこと)
などは代表的な公家言葉です。
町ことば
話す人の職業や地域によって細かく分類することができるもののことを町ことばといいます。
- 問屋街・商家などで話される「中京ことば」
- 農村部で話される「農家ことば」
- 花街で舞妓や芸妓によって話される「花街ことば」
などが代表的な町ことばです。
言葉遣い・情景が美しいとされる日本の文学3作品!
日本にも海外にも素晴らしい文学作品があり、また、それらの文章や登場人物、情景から学ぶべき多くの美しい言葉があります。
普段読書をしない人は、なるべく文学的作品に触れるようにしてみましょう。
物語の中の比喩表現や名言、美しい響きを持った文字・漢字を探すだけでも、心から出てくる言葉遣いに変化が現れるでしょう。
谷崎潤一郎「痴人の愛」
独身の電気技師である主人公がカフェの女給から見初めた少女・ナオミを育てて自分の妻にしようとする話です。真面目な主人公が徐々に少女に取り憑かれていき、破滅するまでの物語です。
自由奔放で小悪魔的な女性の姿を描いたこの作品は「ナオミズム」と言った言葉が生まれるほどの人気を博しました。危うい少女の生き方や言葉遣いから、艶や色気のある女性らしさを学ぶことができます。
谷崎潤一郎の小説世界の思想は18世紀のフランス文学のような抽象主義を見せた作品に高い評価が与えられています。
川端康成「伊豆の踊子」
憂鬱な気分から逃れるために主人公が伊豆へ一人旅に出たとき、旅芸人の一座と出会い、踊り子の少女に恋心を抱く旅情と哀愁の漂う物語です。
踊り子の存在によって心が洗われていく様と、別れの悲しみが描かれたとても切ないこの話は、美しい風景や心の描写が盛り込まれ、読んでいるだけで風情ある景色が浮かび、十分な想像力が掻き立てられ、感性が磨かれていきます。
また、恋心溢れる主人公の心の声も聞こえてくるような描写は、身に響く美しさがあります。
太宰治「富嶽百景」
富士の名所として知られている甲州にある茶屋を訪ねた主人公は、そこで典型的な富士山の姿を見て「風呂屋のペンキ画のようだ」としか思いません。
ですが、茶屋の人々や自分を訪ねてきた若者たちと交流するうちに、変わらずそこのある富士山に頼もしさを感じるようになるという話です。
この話は作者の短編小説で随筆でもあります。
この作品からは大地の力強さや空の美しさを感じるとることができ、主人公の気持ちになって物語を味わうことにより、一つ一つの単語をたどると新しい自分を発見するような気分になれるでしょう。
それらを意識しながら日常を過ごしましょう。
日常で実際に「美しい言葉遣い」を求められたら?
すべての会話で花鳥風月を表す言葉を使うわけにはいきません。
例えばビジネスシーンでコメントを求められたとき、わざわざ美しさを連ねた言葉で返しても、かえって自分らしさが出せないことになってしまいます。
きちんと敬語を押さえておけば乗り越えることができる場合がほとんどですが、言葉遣いの基本をマスターしておきたいのなら、まずは日常会話で一工夫をしてみましょう。
どんな場合も若者言葉はNG!
世界中の若者言葉は決して美しいとはいえません。オフィスやデートの時にそのような言葉を使ってしまうなんて、あなたの印象を悪くするだけですよ。
「ら抜き言葉」は絶対に使わないこと
世の中に浸透している、いわゆる「ら抜き言葉」は日本語として正しくないだけではなく、響きも美しくない上に、だらしない印象がついてしまいます。
- 出れる
- 居れる
- 見れる
などは、正式な日本語ではありません。
発音にも注意を配りましょう
しゃべりの末尾を疑問符で上げたり、上るべき場所を下げた発音で喋ると、同じ言葉でも別の意味に聞こえてしまったり、何が言いたいのかはっきりせず主張のできない人だと思われてしまう場合も。
言葉の本質を知らないと感じられてしまうこともあるので、十分に気をつけましょう。
友達間でも男言葉は絶対に使わないこと!
大人になると、さすがに男言葉は使わなくなりますが、実は知らず知らずのうちに浸透している品のない言葉はあるものです。
- 旨い
- 匂い
- ウザい
- ウチら
- マジ
など。
「旨い」は本来「美味しい」というべきで、アロマや花の「匂い」は、できれば「香り」と言い直しましょう。
大人の女性でも「ウザい」と感じてしまうことはあることでしょう。しかしそういう時は「鬱陶しい」と心の中から言い換えましょう。
「ウチら」「マジ」については問題外ですね。
言葉遣いを変えることで意識を高く持ちましょう
感性の高い言葉に触れ、自然と言葉遣いが美しくなれば、意識も高く持つことができるので身振り手振りも美しくなり、美人への近道にもなります。
判らない敬語や単語・熟語があったら恥ずかしがらずに辞典やウェブサイトで調べる癖をつけましょう。
美しい言葉を覚えることは、お化粧をして美しさを引き立てるのと同じなのです。美しいと感じたお気に入りの言葉には付箋をつけてみてもいいのでは?
勉強を重ねたあなたの言葉を耳にした人々は安らぎを覚え、会社の会議でも印象や株が上がること間違いなしです。
気になる本や詩集を好きな友達や男性におすすめしたり趣味として教えれば、あなたの美しい思いも自然と伝わります。
一度に理想を目指しても難しいので、できることから毎日コツコツと実践してみてはいかがでしょうか。