椿油の美容効果と使い方、髪にも顔にも使える万能オイル
Date:2018.03.19
ココナッツオイルやホホバオイルなど、一時的な流行で終わらずもはや生活に定着した印象さえあるヘルシーオイルの数々。料理に美容にと上手に活用している女性も多いですよね。
その中のひとつ、椿油はヘアケア剤として人気の高いオイル…ですが、「和製オリーブオイル」と呼ばれるほどの万能オイルということはご存知でしょうか?
椿油の効果効能を髪に使うだけじゃもったいない!
今回は古くから日本人の生活に根付いてきた椿油の効果、使い方について詳しくご紹介します。
この記事の目次
椿油の特徴とは?古くから重宝されてきた万能オイルだった
髪に使うイメージが強い椿油。「和製オリーブオイル」と呼ばれることに疑問をもつ人も多いかもしれません。
しかし、椿油の歴史と成分を知ることでそう呼ばれるのも頷けるでしょう。
古くから親しまれてきた万能オイル
椿油の歴史は古くなんと1000年以上も昔の平安時代にまでさかのぼります。
- 黒髪のお手入れ
- 食用油
- 薬
- 燃料
- 鉄製品のさび止め
- 木製品のひび割れ防止
など様々なシーンで活用されてきました。
塗っても食べてもOKで衣食住に重宝されていた椿油。「マルチオイル」と呼ばれるのも納得です。
椿油のオレイン酸含有量はオリーブオイル以上
オリーブオイルが肌にも使えて食用としても優れていることは皆さんご存知の通りですが、その理由は主成分である「オレイン酸」にあると言われています。
- オレイン酸
- オリーブ油、紅花油、なたね油などの植物油、アーモンドやピーナッツなどのナッツ類などに含まれる不飽和脂肪酸のひとつです。(不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられ、オレイン酸は一価不飽和脂肪酸です)不飽和脂肪酸の中ではもっとも酸化しにくく、長期保存や加熱にも強いと言われています。
椿油にはこのオレイン酸がオリーブオイルより豊富に含まれています。
- オリーブオイル→約70~80%
- 紅花油→約75~80%
- なたね油→約60~65%
に対して、椿油はなんと85~90%!
他のオイルに比べても椿油のオレイン酸含有量がダントツであることが分かります。
椿油の5つの効果!オレイン酸が体の外側も内側もケアをする
オリーブオイルが健康や美容に良いオイルであるように、オレイン酸が豊富な椿油にも
- 髪や肌に使って身体の外側をケアする効果
- 食用油として摂取して身体の内側をケアする効果
など多くの効果効能があります。
効果1.肌を保湿する
椿油の効果としてまずあげられるのが肌の保湿効果です。
その理由はズバリ、先述した椿油の主成分「オレイン酸」にあります。
オレイン酸含有量の多い椿油を肌に使うことは、不足している皮脂成分を補うことになり乾燥予防に効果的です。
オレイン酸は肌成分に近いので低刺激というのも嬉しいですね。
また、オレイン酸は不乾性油という種類の油です。
- 不乾性油
- 水分蒸発を抑える作用があるので、椿油を肌に使うことで肌に水分を閉じ込めることができます。
- 常温で乾燥する油→乾性油
- 液体のまま乾くことがない油→不乾性油
- ベタベタで乾かない油→半乾性油
という分け方になります。
皮脂成分が少ないと肌は乾燥し、肌荒れや乾燥ジワなどの肌トラブルを招きます。
また、皮脂分泌量は20代をピークにどんどん減っていくと言われています。
皮脂成分を補えて水分を閉じ込める椿油は乾燥に悩んでいる人にとっては頼もしい保湿アイテムです。
効果2.毛穴詰まりやニキビを防ぐ
皮脂の分泌量が減って肌が乾燥すると、
- 角質が剥がれやすくなる
- 水分不足を補おうと皮脂の分泌量が増える
- 肌のバリア機能が低下し外的刺激(紫外線、ホコリ、ダニ、カビなど)の影響を受けやすくなる
など肌状態が悪化します。
このような乾燥による毛穴トラブルやニキビにも椿油は有効です。皮脂成分に似た優しい成分で肌を保湿し、肌のターンオーバーを整えてくれます。
また、椿油の主成分であるオレイン酸は肌のへ浸透率も抜群!角質で硬くなったゴワゴワ肌も、椿油を継続して使うことで、弾力のある健やかな肌状態に導いてくれます。
さらに、椿油には「サポニン」という成分が含まれています。
- サポニン
- 除菌作用、抗菌作用、去痰作用、抗炎症作用をもつ成分。皮と実の間に多く含まれています。
ニキビは毛穴に詰まった老廃物や皮脂をエサとしてアクネ菌が増殖して炎症を起こしています。サポニンはこうしたニキビの炎症の元となる菌や炎症物質を撃退してくれるのです。
このように椿油の保湿力と除菌作用のダブルの力で、乾燥トラブルの予防や改善もできます。
効果3.髪に潤いを与えダメージから守る
日本人の黒髪の美しさを長く支えてきた椿油には、以下のような美髪効果があります。
- 髪に潤いを与え水分の蒸発を防ぐ
- 保湿力が高い椿油は髪に使うことで潤いを与えることができます。また、髪のキューティクルが剥がれると髪内部の水分やタンパク質がどんどん失われてしまいますが、椿油の油分が髪をコーティングすることで水分の蒸発を防ぐ効果もあります。
- 髪にツヤを与え指通りを良くする
- ダメージを受けた髪はキューティクルが傷ついているので剥がれたり浮き上がったりしていてキレイに揃っていません。ゴワゴワ、パサパサとした手触りでツヤもなくヘアスタイルもうまくキマりません。椿油を髪になじませると髪を保護してキューティクルが揃います。継続して使うことで、次第に髪に光沢がでてサラサラとした指通りの良いなめらかな髪質に変化していきます。ハリやコシもでるので髪も扱いやすくなるでしょう。
- ヘアダメージから髪を守る
- タオルとの摩擦、ドライヤーの熱、紫外線、乾燥、カラーリング、パーマなど髪は常にダメージにさらされています。椿油で髪を保護してあげることでそうしたヘアダメージから髪を守ることができます。
また、椿油は適度にとろみがあるので髪になじみやすいというメリットもあります。
効果4.頭皮のトラブルを防ぐ
頭皮を必要以上に洗いすぎると必要な皮脂まで流れて出てしまうので頭皮の乾燥を招きます。
また、洗浄力の強すぎるシャンプーの使用も過剰に皮脂を溶かしてしまうので乾燥の原因になる場合も…。
実はフケやかゆみの原因としてこうした頭皮の乾燥があげられます。
皮脂にもっとも近い植物性オイルと言われる椿油を頭皮に使うことで、以下のような頭皮環境の改善効果が見込めます。
- 不足した皮脂を補い皮脂のバランスを整える
- 頭皮の新陳代謝を高める
- 頭皮を清潔に保つ
頭皮環境を整えることは健康な髪が育ちやすい畑を作るようなもの。
効果5.肥満や病気を防ぐ
肌や髪には抜群の保湿効果をもたらしてくれるオレイン酸ですが、コレステロールに作用する効果もあるとされています。
飽和脂肪酸やコレステロールが多い食品の摂り過ぎは血中の悪玉(LDL)コレステロールの増加につながります。血中のコレステロールが増えすぎると血管を塞ぎ、
- 動脈硬化
- 心疾患
などの病気を引き起こすことがあります。
オレイン酸は善玉(HDL)コレステロールを減少させず悪玉(LDL)コレステロールを減少させる作用があるので、コレステロール値の増加による様々な病気や肥満を防ぐ効果が期待されているのです。
椿油の使い方1.スキンケアやボディケアに使って全身保湿
まずは顔や体への椿油の使い方から紹介します。
クレンジング剤として使う
メイク落としにオイルタイプのクレンジング剤を使っている人も多いですよね。
オイルクレンジングは洗浄力が強いので濃いめのがっつりメイクも一気に落とせるのがメリットですが、肌への刺激も気になりますよね。
そんな人におすすめなのが椿油をクレンジング剤として使う方法です。
【やり方】
- 500円玉ほどの椿油を手に出します。
- 手のひらでしっかりと温めて肌になじみやすい状態にします。
- オイルが温まったら顔に塗っていきます。
- 汚れが浮き上がったらティッシュでふきとります。こすらずに、優しく押さえるようにしてください。
- 通常の洗顔料や石鹸で洗います。
毎日のスキンケアに
保湿効果が優れている椿油。毎日のスキンケアアイテムとして使うと肌の保湿力を底上げしてくれます。
洗顔後、化粧水をたっぷりとつけたら椿油でケアをしましょう。
【やり方】
- 椿油を手のひらに1~2滴とります。
- 手のひらに伸ばし温めたら顔に塗っていきます。手のひらを優しく押し当てるようにしてなじませていきましょう。
- 乾燥しやすい目尻や口周りは少量を重ねて塗ります。
- ベタつきが気になる人は軽くティッシュオフしましょう。
お手持ちの化粧水に椿油を2~3滴加えて使ってもOKです。
椿油のフェイシャルパックでスペシャルケア
1ヶ月に1度、または半月に1度の頻度で椿油でフェイシャルパックをしてみてはいかがでしょうか?
【やり方】
- 洗顔後、少量の椿油を手のひらに出します。
- 手のひらを優しく押し当てるようにして、頬→おでこ→あごという順番で、顔の広い部分から、同時に顔の中心から外側に向かって伸ばしていきましょう。
- ホットタオルで顔を覆って10分待ちます。
- 時間が経ったらタオルを外します。その時、軽く押さえるようにして顔に残ったオイルを拭き取りましょう。
肌に残ったオイルが気になる時は、ティッシュで軽く押さえましょう。
身体の乾燥予防にボディオイルとして使う
お風呂上りの乾燥対策としてボディクリームやボディミルクを使っている人も多いですが、椿油でも同じようにボディケアができますよ。
肌の状態に合わせて、週1回程度の使用頻度を目安としてください。
【やり方】
- 椿油を少量手に取り、手のひら全体に伸ばします。
- まずは上半身からです。首筋~肩~腕の順でマッサージするような意識で上半身になじませていきます。
- 次に下半身、足先から始めます。足先~太もも~お尻の順で同じようになじませます。
- 角質が溜まりやすいひじ、ひざ、かかとなどのパーツは念入りになじませましょう。重ね塗りしてもOKです。
椿油の使い方2.ヘアケア、スカルプケアに使って美髪を作る
続いて、髪や頭皮への使い方です。
シャンプー後のトリートメントとして使う
シャンプー後、お風呂の中でトリートメントとして使う方法です。
【やり方】
- シャンプー後、洗面器に半分ほどお湯をはり、その中に椿油を3~4滴入れます。しっかりとかき混ぜてください。
- 洗面器のお湯を髪にかけ、髪全体になじませます。
- お湯をかけ終えたら洗い流さずにタオルドライをし、ドライヤーを使って乾かしてください。
ドライヤー前の洗い流さないトリートメント代わりに
ドライヤーの熱も髪のダメージにつながります。
そのため、ドライヤーを使う前には洗い流さないトリートメント代わりに椿油を髪につけて、ドライヤーのダメージから髪を保護してあげましょう。
【やり方】
- 椿油を手に1~2滴取り出し、手のひらになじませます。
- 髪の中心から毛先にかけて優しく揉みこむようになじませていきます。髪の表面だけでなく、内側からも手ぐしを通すようにしてなじませましょう。オイルが足りない時はさらに1~2滴足してください。
- そのままドライヤーで乾かしたら完成です。
椿油のヘッドスパ&オイルクレンジングでスカルプケア
顔と頭皮は一枚の皮でつながっているので、美容に敏感な人ほど頭皮のケアに気を遣っています。
椿油ではスカルプケアもできるのでヘアケアに加えてぜひやってみてください。
ここでは2つの方法を紹介します。
まず1つ目は椿油でオイルクレンジングをするやり方です。
乾いた状態の頭皮に椿油を使うことで、頭皮の脂とオイルの油分が混ざって汚れが落ちやすくなります。また、途中でぬるま湯をかけて乳化させることでさらに毛穴の汚れを浮かせることができます。
【やり方】
- 髪の毛をかき分け頭皮に椿油をつけていきます。 頭皮にしっかりつくようにしたら全体になじませます。
- 指の腹を使って円を描くように頭皮全体をマッサージしていきます。皮脂とオイルの油が混ざることで自然と汚れが落ちるので、強い力でこすらずに優しくマッサージしてください。
- 洗面器にぬるま湯を溜めたら、手で少しずつ頭皮にかけ、再び(2)のやり方でマッサージをします。この手順で毛穴汚れを浮かせることができます。
- すすぎの手順に入ります。頭皮に指の腹を当てて汚れが残らないよう入念にすすいでいきましょう。少なくとも1分はしっかりすすいでください。
- シャンプーを2度行います。1度目は軽く泡立てて流し、2度目はしっかりと泡立ててシャンプーしてください。
2つ目はホットタオルを使って椿油でヘアパックをするやり方です。
こちらは1週間に1度の頻度でも行えますが、やはり季節や頭皮の状態に応じて頻度を減らすなど工夫しながら取り入れてください。
【やり方】
- 上記のオイルクレンジングの手順の(1)~(2)と同じように、頭皮全体に椿油をなじませ、指の腹で頭皮にオイルを擦りこんでください。
- 約40℃のホットタオルを用意して髪全体を包みます。そのまま15分放置してください。
- 時間が経ったら髪と頭皮をしっかりとすすぎます。
- 余分な油分が頭皮に残らないよう、入念にシャンプーを行ってください。
木の櫛に椿油を染み込ませてオリジナルのつげ櫛を作る
高級なつげ櫛にはたっぷりの椿油が染み込んでいるので、つげ櫛でブラッシングすることで、
- 静電気防止効果
- 頭皮のマッサージ効果
などが得られると言われています。
そこでおすすめなのが100円ショップなどで手に入れられる安価な木の櫛に椿油を染み込ませて、オリジナルのつげ櫛を作る方法です。
椿油の使い方3.天ぷら油やドレッシングにもなる食用油
食用油としても歴史の古い椿油。
では食べる油としての椿油はどんな使い方ができるのでしょうか?
椿油を料理に使う方法
食べる椿油の特徴と合わせて食べ方を紹介していきます。
- 天ぷら油として使う
- 食用油としての椿油はさらっとしていて軽く油切れが良いので天ぷら油にぴったりです。胃もたれしにくく、口当たりもからっとして美味しくいただけます。ただし、他の油に比べて椿油は効果なので、ごま油や菜種油などとブレンドして使うのが良いと言われています。
- 卵料理に使う
- 椿油にはナッツのような甘い香りやバターに似た風味があります。卵焼きやスクランブルエッグを作る際に使うと、ふっくらと仕上がります。またコクや香ばしさがプラスされてワンランク上の味が楽しめます。
- ドレッシングとしてサラダに使う
- オリーブオイルをサラダにドレッシング代わりに使うことがありますよね。同じようにドレッシングとして椿油をサラダに加えてみましょう。普段と違った美味しさを感じられるだけでなく、オレイン酸などの有効成分とサラダの栄養素を一緒に摂取できます。
- 椿油をそのまま飲む
- コレステロール値の低下や病気予防効果がある椿油。大さじ1~2杯を飲むことで健康効果が得られます。
椿油を摂取する際の注意点
椿油を食べ物として摂るうえでは把握しておきたい注意点もあります。
- 食用油を使う
- 当然ですが、椿油を体の中に摂る際は食用として作られた椿油を使うことが大前提です。
- 摂り過ぎは太るもと
- 椿油がどんなに優れたオイルでも摂取し過ぎるとカロリー過多になって太ってしまいます。適切な量を心がけましょう。
- おなかが緩くなる人も
- オレイン酸にはお通じを良くする効果もあると言われています。普段からおなかを壊しやすい人は体に合わない場合もあるので摂取する際は注意してください。
- 保管方法
- 椿油の特徴として酸化しにくいという点がありますが、賞味期限もありますし品質が低下することもあります。直射日光や高温多湿の場所を避けるなど、商品パッケージの保存方法を確認して適切に保管しましょう。
塗って良し、食べて良しの椿油なら体の中も外もケアできる
肌の保湿から血中のコレステロール値への作用まで、椿油には多くのメリットがあるということが分かりましたね。
椿油はドラッグストアや通販で気軽に手に入れることができます。
塗って良し、食べて良しの椿油。ココナッツオイルやオリーブオイルはちょっと飽きてきた…と感じたら日本古来の椿油で新しい美容習慣を始めてみるのも良いかもしれません。
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