朝洗顔しないのはOK?肌状態に合った正しい朝洗顔方法
Date:2019.04.10
洗顔料を使う人、水だけで洗顔する人…朝の洗顔方法って人によって違いますよね。
「朝は洗顔しなくて良い」「朝は水洗顔だけで十分」という意見がある一方で、「やはり朝でも洗顔料を使ってしっかり顔を洗うべき」という声もあります。結局のところ、どんな朝洗顔が正しいのか分からない…と迷っていませんか?
実は朝の洗顔方法は洗顔料を使っても使わなくてもどちらでもOK!
さて、あなたの素肌を健康にキレイに保つための朝洗顔の方法とはどんなやり方でしょうか?
この記事の目次
朝洗顔をしないのはNG!夜の間も皮脂汚れは起きている
まずは、
- 朝、水だけで肌の汚れは落ちるのか
- 朝、洗顔をしないとどうなるのか
という点に注目しながら、朝の洗顔が必要な理由をみていきましょう。
朝洗顔の目的は就寝中のに肌汚れを落とすこと
そもそも朝の洗顔の一番の目的は夜の間に付着した汚れを落とすことにあります。
メイクを落として洗顔をしてシャワーやお風呂にも入って眠るので「寝ているだけだからキレイじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、
- 汗
- 皮脂
- 新陳代謝によって剥がれた不要な角質
- 夜につけたスキンケアの残った油分
など眠っている間にも肌汚れは発生します。(なんと就寝中にかく汗の量はコップ約1杯分!)
また、空気中のホコリや布団のダニなど外から肌に付着する汚れもまた洗顔で落とすべき肌汚れです。
肌汚れは肌トラブル、肌老化につながる
肌に汚れが付着したままでいると雑菌が繁殖しやすくなりニキビなどの肌荒れを招きます。また、時間が経って皮脂汚れが酸化すると、くすみ、シミ、シワなど肌老化の原因になる場合もあります。
- スキンケア成分が浸透しない
- メイクのノリが悪くなる
- メイクが崩れやすくなる
といったことが起こります。肌汚れとメイク汚れが混ざることもまた肌環境の悪化につながります。
つまり、朝の洗顔で夜のうちについた汚れを落とさないと結果的に厄介な肌トラブルや肌老化につながってしまうのです。
洗顔が美肌作りの基本であることが分かりますね。
水洗顔だけで落ちる汚れと落ちにくい汚れがある
朝は水(ぬるま湯)洗顔で十分という意見がありますが、ここで注意したいのは水で洗顔するだけで落ちる汚れと落ちにくい汚れがあるということです。
水洗顔で落とせる汚れとは、
- 汗
- 老廃物
- ホコリ
などです。
反対に、水だけでは落としきれないのが皮脂汚れです。その名の通り、皮脂=脂なので必要に応じて洗顔料を使ったほうが良い場合があります。
朝の肌の潤いは変性皮脂という皮脂汚れかも
調べてみると「朝の洗顔は不要」とする意見の裏には「朝起きたときの肌は皮脂膜で潤っているから」という理由があるようですが、どうやら必ずしもそうとは言い切れないようです。
そもそも皮脂膜とは皮表面脂質と汗が混ざったもののこと。
皮脂は
- 肌の柔軟性
- 肌表面の潤い
を保持するという大切な役割を果たしているので、確かに正常な肌のバリア機能のうえでは皮脂を取りすぎるのは良くないことと言えるでしょう。
しかし、「変性皮脂」という洗顔で落とすべき皮脂汚れもあります。
皮脂は「トリグリセリド」(41.0%)、「ワックスエステル」(25%)、「脂肪酸」(16.4%)、「スクワレン」(12.0%)などで構成されています。この皮脂の成分の1つである「トリグリセリド」の一部が皮膚に存在している常在菌によって分解され「ワックスエステル」の一部とともに変化したものが変性皮脂(不飽和脂肪酸)です。
変性皮脂が肌に残っていると以下のような肌ダメージにつながります。
- 肌のバリア機能が低下する
- 肌のターンオーバーが低下する
- 水分保持力が低下する
- 毛穴が開く
- 肌のキメが乱れる
- 炎症が起きやすくなる
結果的にシミ、シワ、たるみなどの肌老化のリスクを高めることになるので、変性皮脂は落としておきたい皮脂汚れと言えます。
つまり、朝の顔についている皮脂汚れは変性皮脂の可能性があり、肌を保湿してくれる天然クリームとは限らないのです。
肌ダメージや肌老化につながる皮脂汚れは適切な洗顔方法でしっかりと落とす必要があります。
洗い過ぎに注意!皮脂を取りすぎると潤いが逃げてしまう
朝の洗顔の必要性が分かりましたが、一方で洗い過ぎや強すぎる洗浄成分もまた肌にとって悪影響となる場合があります。
皮脂の取りすぎはドライスキンのもと
オイリー肌の人は皮脂量が多いですが、乾燥肌の人は元々分泌される皮脂量が少なめです。
元々皮脂の分泌量が少ない人が過度な洗顔をしてしまうと、肌の潤いを保ち乾燥を防ぐ働きをしている、
- 天然保湿因子(NMF)
- 細胞間脂質
などの保湿因子が溶け出し角層機能が低下してしまいます。肌が潤いを抱え込むことができなくなってしまうのでどんどん乾燥しやすい肌へと変化してしまうのです。
アルカリ性の洗浄成分は刺激が強い
たっぷりの泡が簡単に作れてしまう洗顔料は一見肌に良さそうに思えますが、実は泡立ちが良い洗顔料の中にはアルカリ性の洗浄成分のものが多いので注意が必要です。
肌がアルカリ性に傾くと、
- 水分保持機能
- バリア機能
を果たしている「ラメラ構造」が乱れます。
角層の中で、肌の保湿因子である細胞間脂質が規則正しく並んんでいて、さらに水分・油分が何層にも重なり合っている緻密な構造のことです。
また、ニキビや肌荒れを起こす「アクネ菌」などの悪玉菌が住みやすい環境を作ってしまうとも言われています。
人間の皮膚はアルカリの刺激をうけても時間が経てば弱酸性の状態に戻ります。しかし、できるだけ肌に負担をかけずに不要な汚れだけを落とすというのが理想的な洗顔方法です。
特に肌が敏感な時期や乾燥が気になっている人などは肌への負担となりやすいアルカリ性の洗顔料は避けた方が良いでしょう。
結論!朝の洗顔は肌の状態、肌質に合わせて行うのがベスト
ここまでの説明をまとめると、朝の洗顔で大切なのは以下の2点。
- 皮脂汚れ含め、就寝中の肌汚れは落とすこと
- 肌に刺激や負担を与えずに洗顔すること
しかし、皮脂の分泌量や肌の汚れ具合には個人差があり、季節、体調、年齢によっても肌の状態は異なります。そのため、その日の肌の状態や自分の肌質に合わせて必要な洗顔を行うというのがベストな洗顔方法です。
以下に肌タイプのチェック方法を紹介します。ご自身の肌質をチェックしてみてくださいね。
【セルフチェックのやり方】
- 洗顔をし、タオルで優しく水気を拭き取ります。
- スキンケアをせずに10分ほど待ちましょう。
- 時間が経ったら、肌のつっぱり状態とテカり状態をチェックしましょう。
【結果】
肌質 | 特徴 | つっぱり | テカり |
---|---|---|---|
普通肌 | つっぱりもテカりも感じない | なし | なし |
乾燥肌 | ・肌全体がつっぱる ・目元、口元、頬が特に乾燥する |
あり | なし |
混合肌 | ・目元や口元がつっぱる ・Tゾーンがテカる |
あり | あり |
オイリー肌 | ・つっぱった感じはない ・肌がしっとりとしてテカっている |
なし | あり |
肌タイプ・肌状態別の朝洗顔のやり方!肌状態は毎朝チェック
肌タイプや肌状態に合わせた朝の洗顔方法をチェックしていきましょう。
オイリー肌:Tゾーンのベタつきが気になる場合
肌タイプがオイリー肌の人は皮脂分泌量が多めの傾向です。余分な皮脂が肌に残っているとニキビなどの炎症のもとになるので、洗顔料を使ってきちんと落としましょう。
- なんとなく肌がベタベタする
- おでこから鼻筋にかけてのTゾーンのベタつきが気になる
という朝も洗顔料を使った洗顔がおすすめです。
ベタつきが顔全体ではなく部分的なら、気になる部分にだけ洗顔料を使うというのも有効です。マイルドな洗浄力のものや保湿作用がある洗顔料を選んで部分洗いをすることで皮脂の取りすぎを防ぐことができます。
乾燥肌・敏感肌:頬のつっぱりが気になる場合
乾燥肌や敏感肌は皮脂分泌量が少なめ。洗顔料を使うだけで肌の潤い保持において必要な水分や皮脂を洗い流してしまうことで乾燥がさらに進行してしまう恐れがありますから、ぬるま湯洗顔だけでも良いでしょう。
また、乾燥肌や敏感肌でなくても、季節や体調によって頬のつっぱり、肌のパサつき、目尻のシワなどが気になる日もありますよね。
- Tゾーン→35度くらいのぬるま湯を当てるようにして洗います
- Tゾーン以外→30度くらいのぬるま湯で洗顔します
混合肌:日によって肌状態が違う場合
顔の中で、皮脂でベタベタする部分とカサカサする部分が混在する混合肌の人は部分的に洗顔方法を変えてみてください。
- 皮脂でベタベタする部分
- Tゾーンやあごなど皮脂の分泌が盛んな部分は洗顔料を使って洗います。
- カサカサしがちな部分
- 目元や頬など皮脂分泌が少ない部分は泡でさっと洗い流す程度にします。
また、朝、鏡でチェックしたときにつっぱりとテカリのどちらもあるという日も上記のようにパーツによって洗顔方法を変えましょう。
普通肌:つっぱりもテカリも気にならない場合
肌が乾燥に傾いているわけでもなく、過剰な皮脂分泌もないという場合は今の洗顔方法が肌に合っている証拠。洗顔方法は現状維持で良いでしょう。
ただし、季節や年齢、食事や生活習慣によっても肌状態は変化します。普段から肌状態をチェックしておくように心がけてくださいね。
やりがちだけど肌に良くない!朝洗顔の落とし穴とは?
ついやってしまいがちだけど実は肌にとっては負担になっている洗顔方法があります。
シャワーしながらの朝洗顔は要注意
朝にシャワーを浴びる人もいますが、シャワーのお湯を直接浴びながらの洗顔には以下のようなデメリットがあります。
- シャワーの水圧が肌への刺激になる
- シャワーの水圧は高いので肌にとっては刺激が強すぎます。シャワーを直接当てずに、蛇口からのぬるま湯を手ですくって洗い流すようにしましょう。
- 洗い残しが起きやすくなる
- 小鼻などの細かい部分には洗顔料がたまりやすく、洗い残しが起きやすくなります。顔に洗顔料が残ったままでいるとニキビの原因にもなるので、手を使ってきちんと洗い流しましょう。特に髪の生え際やフェイスラインには泡などが残りやすいので要注意です。
朝クレンジング剤を使うのは避けよう
一般的にクレンジング剤はメイクを落とすために使いますが、最近は朝の洗顔時にクレンジング剤を使う「朝クレンジング」が話題です。
しかし、就寝中の肌汚れは洗顔料を正しく使えば十分に落ちる汚れ。
クレンジング剤はメイクを落とすために作られているので、化粧をしていない朝洗顔で使う必要はありません。
洗顔する際の注意点
最後に、洗顔の際に気をつけるべきポイントをまとめました。正しい洗顔を心がけて肌汚れをきちんと落としましょう。
- 洗顔前に手を洗う
- 顔を洗う前に手を洗いましょう。水やお湯では落とせない汚れがついていることもあるので石鹸やハンドソープを使って雑菌を取り除きます。
- 泡立てはしっかりと
- 泡立てが不十分だと摩擦が起きやすくなります。泡立てネットを使うなどしてしっかりと泡立て、泡で顔を洗うようにしてください。
- ぬるま湯でしっかりすすぐ
- 熱すぎるお湯は肌の皮脂を奪ってしまうのでNG。ちょっと冷たいと感じるくらい、32~34度のぬるま湯を目安にしましょう。肌をこすらないよう注意しながら、ぬるま湯に肌をつけるようにして洗い残しがないようにしっかりとすすぎます。
- 柔らかいタオルで優しく拭く
- 洗顔後、タオルを強く押しあてたりゴシゴシこすって水気をふき取っていませんか?摩擦や圧も肌にとっては負担になります。柔らかくて清潔なタオルで軽くあてるようにして優しくふき取りましょう。
洗顔は美肌作りの第一歩!肌に合った朝洗顔ですっぴん美人
肌に合った正しい朝洗顔をすることは美肌作りの第一歩と言えるでしょう。
美肌作りのためにスキンケアを頑張っている女性は大勢いますが、キレイな肌の人ほど「与えるケア」よりも「落とすケア」を大切にしているものです。
特に顔を洗うのは毎日すること。また、朝の洗顔はその後のメイクノリにも大きく影響します。
毎日の朝の洗顔方法を見直して、キレイな素肌を目指しましょう!
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