天然ハーブ、アシュワガンダの効果効能。若返りも期待できる!
Date:2017.11.19
「アシュワガンダ」というハーブをご存知でしょうか?
このハーブは海外でサプリメントとして知られており、とても人気の高いものです。日本では昨今、薬事法で規制が入り、個人輸入のみで一般販売はされていませんが、一部で非常に高い人気があり、根強いファンもいます。
また、日本の研究所でもこのアシュワガンダの持つ数多くの素晴らしい効力に注目をしており、更なる研究が進んでいる注目のハーブでもあるのです。
ここではそのハーブ、アシュワガンダはどういうものなのかを、実際行われた研究結果とともにご紹介していきます。
聞きなれないけど…アシュワガンダって一体何?
アシュワガンダってあまり馴染みがありませんが、ヨガとかアーユルヴェーダを思わせる名前だと気づかれた方もいるのではないでしょうか。そうなのです、これはインド由来のものなのです。
ではアシュワガンダとはどんなものなのか詳しく見ていきましょう。
ストレスや若返りの妙薬?!天然ハーブ「アシュワガンダ」
アシュワガンダとは、主にインドを中心とした中東などに自生する常緑低木で、ナス科のハーブの一種です。1-2mほどの木に常に緑色の葉をまとい、花も咲きます。
その歴史は数千年前にも遡り、インドや中国などで古くから薬草として愛用されています。
インドの伝統医学、アーユルヴェーダの代表的なハーブで、その効能の高さから「女王」と呼ばれるほどの評価をされており、「アダプトゲン」に分類されます。
アダプトゲンとは、人間が精神的、肉体的ストレスへの抵抗力を高める天然ハーブの総称のことで、有名なところでは高麗人参やマカなどが挙げられます。
アシュワガンダはその一種で、別名、インドの薬用人参とも呼ばれています。
アシュワガンダは心身共にストレスに対する抵抗力を高めてくれる効果が強く認められているのです。そして、身体と脳に良い影響を与えてくれ、心身の健康に役立ち、多くの素晴らしい効果をもたらしてくれます。
また、アシュワガンダはサンスクリット語で「馬の臭い」という意味があります。これは馬のような臭いがするということに加え、滋養強壮の効果があり、摂取することで馬の力を得ることが出来るとことから由来しています。
その他にも滋養強壮以外にも若返りの妙薬とも言われたりと、数々の健康効果が認められているハーブなのです。
アシュワガンダの注目すべき成分とは
アシュワガンダは主にその根と葉が服用されます。主な成分としては
- ウィザフェリンA
- ウィザノン
- メトキシウィザフェリン
- アルカロイド類
- サポニン
- タンニン
- 鉄
- カリウム
- その他ミネラル
などが含まれています。主にはステロイドラクタン類であるウィザフェリンAやウィザノンがアシュワガンダの効果のカギとなっています。
また、サポニンとタンニンに関しては、それぞれ
- サポニン:ポリフェノールの一種
- タンニン:フラボノイドの一種
であり、抗酸化物質の一種です。
抗酸化物質とは、身体が酸化してしまうことを防いでくれるもので、幅広い健康効果、美容効果があることで良く知られています。
これらの成分がアシュワガンダの有効成分として、素晴らしい効果を発揮してくれます。
正に万能!アシュワガンダの効果・効能とは
アーユルヴェーダお墨付きのハーブ、アシュワガンダ。その効果には非常に期待が持てそうです。
ここでは具体的にどのような健康効果や美容効果が期待できるのかを実際行われた研究結果とともに見ていきたいと思います。
体重管理や糖尿病対策に最適!血糖値を下げる効果
深夜でもコンビニに行けば美味しいものが買えてしまう…そんな便利な環境に身を置く私たちにとって、高血糖症はとても身近なものです。
血液中の血糖量が高くなってしまう高血糖の状態は、
- 糖尿病の引き金となる(糖尿病予備軍)
- 食欲がコントロールできずに肥満の原因となりうる
- 血圧が上がる
といった問題を次々と引き起こしてしまいます。この高血糖を予防したり改善するためには、やはり一番は普段口にするものを気を付けるということに尽きますが、アシュワガンダにはその助けをしてくれる効果も期待できるのです。
人間を対象としたいくつかの研究で、アシュワガンダが血糖値を下げる効果があったという結果が出ています。
例えば、インドで行われた研究では、第2型糖尿病患者6人にアシュワガンダを30日にわたり摂取してもらったところ、空腹時血糖値が下がりました。
これは経口糖尿病薬と同じくらいの効果が認められたとのことです。
このことからも、糖尿病の予防としては勿論、
- 検査で高血糖気味と言われた
- 食べたばかりなのにすぐ空腹になってしまう
- 食欲がコントロールできない
という方にも良い効果が期待できるでしょう。
筋トレの効果がUPして痩せる!筋肉増強効果&痩身効果
キレイに痩せるためには、筋トレなどをして程よく筋肉をつけることが大切です。それにより、代謝も上がって痩せやすくなり、引き締まった身体を作ることが出来ます。
その筋肉を効率よくつける助けをしてくれるのがアシュワガンダなのです。
インドで行われた研究では、18歳から50歳までの57人の男性をランダムに2グループに分け、
- アシュワガンダ300㎎
- プラセボ(でんぷんで出来た偽薬)
をそれぞれ1日2回摂取してもらった上で、レジスタンストレーニングを8週間行ってもらい、その前後で
- 筋肉の強度
- 筋肉のサイズ
- 血清テストステロン量
- 体組成(体脂肪率など)
- 筋肉の回復
を比べてみました。
その結果、アシュワガンダを摂取したグループはプラセボを摂取したグループに比べ、著しく
- ベンチプレスとレッグエクステンションに置ける筋肉強度の向上
- 腕と胸部の筋肉量の増加
- テストステロン量の増加
- エクササイズによる筋肉のダメージの低下
- 体脂肪率の減少
が見られました。
研究者たちはこの結果より、アシュワガンダはレジスタンストレーニングを行う際、筋肉強度や筋肉量を増やす助けをするものとして結論付けています。
これは男性を対象とした実験でしたが、女性にも同じような効果が期待できることでしょう。運動で痩せたい方、筋肉を付けたい方には朗報ですよね。
うつにも!ストレスや不安を軽減する効果
「ストレスは万病の元」や「ストレスは美容の敵」などということがよく言われますよね。実際、ストレスを溜め込んでしまうことで
- 免疫力の低下
- うつ
- あらゆる病気、体調不良
- 肌荒れ
- 肥満
など、私たちの身体に様々な悪い影響が及ぼされてしまいます。
このストレスを軽減する効果が高いことで有名なのが、アダプトゲンに分類されるアシュワガンダなのです。
まずラットを使った研究では、神経系において、警告を発する物質を調整することにより、ストレスを脳に伝える回路をブロックするという効果があるということが認められています。
また、人間に置ける研究でも、ストレスや不安障害を抱える人たちの症状を効果的に減らすことが出来るということも判明しています。
慢性的にストレスを抱えている64人の被験者を対象に60日間行われた実験では、プラセボとアシュワガンダを1日2回摂取してもらい、そのストレスの変化をみました。その結果、
- プラセボを摂取したグループ:平均11%減少
- アシュワガンダを摂取したグループ:平均69%減少
と大幅にアシュワガンダを摂取したグループは、ストレスが軽減され、不安障害と不眠症が改善が見られたのです。
また、別の研究では、ストレスがあり、酷いうつの症状がある成人グループに60日間に渡ってプラセボまたは1日600㎎のアシュワガンダを摂取し、うつの症状をみました。すると、
- プラセボを摂取したグループ:10%増加
- アシュワガンダを摂取したグループ:79%減少
と大きな差が見られたのです。
これらの結果から、アシュワガンダには
- ストレスの軽減
- 不安感の軽減
- うつの改善
に大きな効果があるといえるでしょう。
ストレス太りも改善!コルチゾールを減らす効果
ストレス太りには、ストレスホルモンであるコルチゾールが関係してきます。
コルチゾールとは、私たちが
- ストレスを感じた時
- 血糖が低くなり過ぎた時
に分泌される副腎皮質ホルモンで、抗ストレス作用があります。こう聞くと良いのですが、あまり長く分泌されると、副腎に負担がかかり、
- 副腎疲労に繋がる
- 食欲が抑えられなくなり、特にお腹周りに脂肪がたまりやすくなる
- 免疫力が低下する
といった症状が出てきます。そのため、コルチゾールは分泌され過ぎないように気を付ける必要があるのです。
アシュワガンダはそのコルチゾールの減少にも効果があることが分かっています。
ある研究では、アシュワガンダを摂取したグループは、摂取しなかったグループに比べ、平均で30%ほどコルチゾールが減少したことが確認されています。
コルチゾールを減少させることが出来れば、肥満になりにくくなり、免疫力も上がることが期待できるのです。そのため、アシュワガンダを摂ることで、
- 湧き上がる食欲が抑えられない
- 太りやすい
- 風邪をひきやすい
などといった方にプラスの効果が期待できると言えるでしょう。
病気のリスクが低くなる!炎症を抑える効果
私たちの身体に何らかの異常が起こった時に引き起こされる「炎症」。切り傷や擦り傷などで炎症が起こることは皆さんも経験があるかと思いますが、これは体内でも起こることなのです。
原因としては色々ありますが、主なものを挙げると、
- 慢性的なストレス
- 運動不足
- 糖質過多
- トランス脂肪酸の取り過ぎ
などがあります。これらが原因で、その刺激から身体を守ろうと、免疫が働いてくれることで、炎症が起こるのです。これは少しくらいなら問題ありませんが、長期続くことで、
- 肥満
- アレルギー
- 生活習慣病
など、あらゆる病気のもとになりうるものなのです。
その炎症に対しての改善が確認されているのが、アシュワガンダです。これはいくつかの実験で証明がされています。
まず、マウスを使った実験では、果糖により高血糖症を引き起こしたマウスにアシュワガンダを与えたところ、炎症マーカー(炎症の有無や程度を反映するもの)が下がり、インスリン感受性が上昇したという研究結果があります。
更には、血液中に増えることで炎症が起こっていることが分かる「CRP(C-リアクティブ・プロテイン)」などの炎症マーカーも、アシュワガンダを摂取することで低下することも分かっています。
このCRP数値が高いことで、心臓病のリスクが高いという関連付けもされているため、このようなアシュワガンダの効果は注目すべきものといえるでしょう。
血液をサラサラにして脂質異常症を改善!動脈硬化の予防に
多忙な私たちが、あまり食事や運動などに気を配れないでいると、かかりやすくなってくるのが脂質異常症です。
脂質異常症とは、血液中にコレステロールや脂質が溜まってしまう状態を引き起こす、生活習慣病の一つです。
良く言われる、血液がドロドロになってしまう状態で、血管の壁にコレステロールや脂質がくっつき、血流が悪くなってしまいます。
これが動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞などの心臓病や脳卒中などの原因となってしまいます。
この恐ろしい生活習慣病の助けとなってくれるのがアシュワガンダです。
ラットを使った実験によると、アシュワガンダを摂取することで
- コレステロール約53%
- 中性脂肪約45%
減らしたという結果が出ているのです。また、ラットほどの大きな効果はありませんでしたが、60日間に渡るストレスを受けた人たちを対象にした実験では、アシュワガンダを摂取することで、
- 悪玉コレステロール約17%
- 中性脂肪約11%
を平均として減らすことが出来たという報告もあります。この結果から見ても、アシュワガンダには血液をサラサラにし、動脈硬化とそれが引き起こす病気を予防してくれることを期待できると言えるでしょう。
細胞の老化を防止!アンチエイジング効果
私たちが日々老いてしまうのは自然のこと。でも、見た目も体内も出来る限り若々しく保ち、歳を重ねても元気でいたいものですよね。
そこで登場するのが「若返りの妙薬」とも謳われるアシュワガンダです。
2012年に産業技術総合研究所では、アシュワガンダに関しての研究が行われました。そこでは、マウスを使った実験により、先に触れたアシュワガンダの抗がん効果以上のものが判明しました。
アシュワガンダの有効成分を科学的に分析を行い、アシュワガンダに含まれるウィザノンと呼ばれる成分が、がん細胞を死滅させただけでなく、正常細胞の老化を防止を突き止めたのです。
また、アシュワガンダにはサポニンやタンニンといった抗酸化物質が含まれているため、身体のサビを防ぐ、つまり老化を防ぐ効果が多いに期待できるのです。
記憶力が上がる?!脳の機能を向上させる効果
私たちの老化は、姿形だけでなく、脳にも表れます。物忘れが激しくなったり、暗記力が弱まったり、というのがその例です。
アシュワガンダは何と、記憶力を含めた脳の機能を向上させる効果も期待ができるのです。
ある実験では、脳の病気の一つである、てんかんを患ったラットにアシュワガンダを与えたところ、空間記憶障害からほぼ完全に回復したという報告があります。
更に、健康的な男性に500㎎のアシュワガンダを与えたところ、プラセボを摂取した人たちに比べ、反応時間や仕事のパフォーマンスが顕著に向上したという報告もあるのです。
これらは、身体のサビの原因となるフリーラジカルから神経細胞を守るという、いわゆる抗酸化活動がアシュワガンダによって向上したからであるとみられています。
このことからしても、
- 物忘れが激しくなった
- 物覚えが悪くなった
- 仕事のパフォーマンスが落ちた
- 反応時間が長くなった
といった症状への効果も期待できます。
アシュワガンダの味や副作用、購入法
ここまでご紹介した研究結果に基づく効果からしても、大きな可能性を含んでいるアシュワガンダ。興味を持たれた方も多いかもしれません。
しかしながら、試すのには少し注意が必要です。
現在は薬品指定!医師に相談か個人輸入を
アシュワガンダは、2013年に日本の薬事法で、その活性成分であるウィザフェリンAが医薬品のみに使用可能と規定されました。
そのため、残念ながら日本では健康食品、サプリメントとしての販売はされていません。
しかしながら、個人輸入をすることは認められており、1回に2か月分までの購入が出来、大手通販サイト、個人輸入のサイトなどでの購入は可能です。
使用されたい方は、一番はアーユルヴェーダの知識がある医師に相談するのが間違いありません。あとは主治医にたずねてみると良いでしょう。
もし個人輸入をされるのであれば、粗悪品に気を付けた上で、自己管理の上摂取しましょう。自己責任となるため、くれぐれも注意をしてくださいね。
比較的安全はハーブ、でも服用を避けた方が良いケースもあり!
アシュワガンダは比較的誰でも飲むことが出来るサプリメントです。特に身体に異常が無い方が健康維持の一環として飲む分には、副作用の心配はあまりありません。
しかしながら、大量に服用することで、
- 胃の不快感や胸やけ
- 嘔吐
- 下痢
などが起こることもあります。
また、以下のような方、以下のような方は注意が必要です。服用を避けるか、必ず医師に相談する必要があります。
- 妊婦
- 授乳中の方
- 関節リューマチ
- 自己免疫疾患(ループスなど)
- 甲状腺疾患(橋本病など)
- 糖尿病
- 低血圧
- 手術前後
- 胃潰瘍
こちらに挙げたにも持病がある方や病気治療、療養中の方は一度医師に相談してから服用することを強くお勧めします。
その他、何かしらの薬を飲んでいる方も、注意が必要です。例えば、
- 高血圧で血圧降下剤を使用している方
- ホルモンに関係する薬を服用している方
- 免疫系の薬を飲んでいる方
など、既に何かしらの病気の兆候があったり病気を患っていることで薬を服用していて、それに加えてアシュワガンダを使用することで、薬の効果が邪魔されてしまったり、薬が効きすぎてしまうといったことも考えられます。
アシュワガンダは用量、用法を守る限りは安全なハーブですが、誰にでもOKというわけではないため、十分な注意が必要です。
どのくらいが適量?アシュワガンダの飲み方
アシュワガンダの実験では、1日125㎎から多いと1250㎎程度での摂取で設定されていますが、日常の摂取ではどうでしょうか?
アシュワガンダはパウダーまたはカプセルの形状で売られていますが、500㎎から1000㎎程度が目安です。摂取される際には、パッケージにかかれている用量を守るようにしましょう。
なお、パウダーで飲むときの味ですが、正直美味しくありません。臭みと苦味があり、漢方のような感じです。
水に溶かす方法ではかなりきついので、ジュースに溶かすか、私個人的には、ヨーグルトドリンクがお勧めです。牛乳に蜂蜜などを入れて飲んでも良いかもしれません。
飲む時間は、眠気を誘うこともあることから、夕飯後や夜などが良いでしょう。
なお、このように目安量や飲み方がありますが、使用期間には少し注意が必要です。
アシュワガンダの短期の使用は問題ないとされていますが、長期の使用に関しての安全性や副作用ははっきりと分かっていないという現状があります。
このことを考慮して、長期にわたって継続的に使用するのではなく、
- 休薬期間をはさむ
- 用量を減らす
といった調整が推奨されています。
なお、薬事法でアシュワガンダがサプリメントとしての使用が国内で禁止になった背景としては、有効成分であるウィザフェリンAに急性毒性が認められることによります。
しかしながら、海外でも広く愛用されていることからもわかるように、通常の使用では問題にはなりません。この毒性に関する懸念は、大量のアシュワガンダを一度に摂取した場合のケースです。
とはいえ、これが妊婦や授乳婦には推奨されない理由であることは知っておきましょう。
他のどの薬品、更には食品であっても過剰摂取が身体に悪影響をもたらすように、天然のハーブだから100%安心、ということではないのです。
服用をするにあたり、少しでも不安があるのであれば、自己判断は止め、医師に相談するようにしましょう。
歴史深いアシュワガンダは将来も有望なハーブ
古代からアーユルヴェーダで使用され、現在も海外で非常に人気があり、日本でもかつてはサプリメントなどに配合されていたアシュワガンダ。
個人輸入で簡単に手に入るとはいえ、日本でのサプリメントや健康食品としての販売が禁止されてしまったのは、その実際の効果のほどを考えると残念に感じるほどですね。ただ、言い換えてみれば、それほど薬効効果が高いということでしょう。
アシュワガンダは歴史がありがらも現在も研究が続けられています。更に研究が進むことで、一般医からも色々な症状で処方されるようになる日がくるかもしれませんね!
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