皮膚科と美容皮膚科の違いとは?肌の症状別、選び方
Date:2018.03.23
皮膚科は皮膚の病気、美容皮膚科は美容目的で行くところ?一般の皮膚科と美容皮膚科の違いをご存知ですか?
違いが分からないとどんな時にどちらに行ったらいいのか、迷ってしまいますよね。
症状や目的によって行う治療や施術も違ってくるので、それぞれどのようなことを行うところなのか、違いや選び方について詳しくお話しします。
それぞれどんなことをするの?皮膚科と美容皮膚科の違い
皮膚科も美容皮膚科も、どちらも皮膚を診てくれる病院です。ただし、施術の目的と内容が違うのです。
皮膚科は皮膚の治療を行うところ
一般の皮膚科は、
- ニキビ
- 水虫
- イボ
- 湿疹
- あせも
などの症状について治療を行うところです。
どちらかというと痛みやかゆみを何とかしたいというような緊急性があって、その症状が改善されないと辛いという場合にいくことが多いと思います。
- 外用薬
- 内服薬
など、必要に応じて使い分け、その症状を治癒させることが目的で治療を行います。
美容皮膚科は見た目まで美しく整えるところ
美容皮膚科は、皮膚科の役割をさらに広げたところ、と捉えればいいでしょう。
ニキビやイボなどの治療ももちろん出来るのですが、治すだけではなくてその後の皮膚の美しさまでカバーすることを目的として治療を行います。
例えば、ニキビの治療は皮膚科でも出来ますが、ニキビが治った後の肌の凸凹までは治すことが出来ません。
ニキビをこじらせてしまった人は治療をしてもニキビ跡が残ってしまうことが多く、それを改善することが出来るのが美容皮膚科なのです。
- レーザー治療
- ケミカルピーリング
などの施術で、ニキビ跡だけでなく、シミやシワなどあらゆる肌のトラブルに答えてくれます。毛穴の悩みなども美容皮膚科で対応できます。
また、医師が施術を行いますので、エステでは出来ないレーザー脱毛(永久脱毛)なども可能です。
保険適用の違い
もう一つ大きな違いが、保険適用の範囲です。
一般皮膚科は基本的に皮膚疾患の治療を行うところですから、原則として保険の範囲内で診てくれます。保険で7割支払われ、患者の負担は診療費の3割です。
診察、治療などの費用は基本的にどの皮膚科にかかっても同じです。
それに対して美容皮膚科は疾患の治療以外は自費診療です。
見た目を美しく整えるのは病気の治療とは違うからです。自費診療となるので、クリニックごとに料金が違ってきます。
両方あるクリニックが増えている
今は皮膚科と美容皮膚科、両方の施術を行うクリニックが増えてきました。
医師としても、せっかく医療機関にかかったのに、そこですべてを完結できないというのはもどかしいことですよね。
美容皮膚科を併設していれば、需要の高いしわやほくろ、シミなどに対する悩みにも答えることが出来ます。
美容外科というのもある
美容皮膚科と間違いやすいものに、美容外科があります。これはいわゆる「美容整形」です。
メスや針を使って外科的手術を行うところです。ほぼ自費診療です。
美容皮膚科はメスなどは使いませんので、その点が大きな違いです。
肌に傷をつけたくないという人は美容皮膚科がいいですが、
- 鼻を高くしたい
- あごを削って顔を小さくしたい
- 二重にしたい
というような美容のお悩みは美容外科でないと解決できません。
美容皮膚科はあくまでも「皮膚の美容」に関するクリニックだと思ってください。
こんな時はどちらに行けばいい?症状別の選び方
どこからどこまでが保険診療で、どこからが自費診療になるのか、どんな症状なら美容皮膚科が適しているのか。
素人にはちょっと分かりにくいですね。こんな時はどちらに行けばいいのか、という目安についてお話しします。
一般的な皮膚のトラブルはまず皮膚科へ
皮膚に関するトラブル、
- 痛み
- かゆみ
- 赤み
などの症状が出ている場合は、まず一般皮膚科に行ってみましょう。
皮膚に何らかの症状が出ているということは「病気」です。保険診療が受けられる皮膚科で最初に診てもらってください。
イボは自由診療もある皮膚科
イボの治療は、皮膚科に行くと「液体窒素」が基本です。液体窒素は保険適用されます。
ただ、イボの大きさや種類によって適した治療法は変わってくるんです。第一液体窒素はかなり痛みを伴う治療ですし、1回で取れるわけではありません。
人によっては1年以上も通っているのに治らない、なんてケースもあります。
ですから、イボの治療は液体窒素以外の治療法も提案してくれる皮膚科にいくことをおすすめします。
そうなると保険適用外の治療法を選択することもあり得るので、自費診療を扱っている皮膚科を探してください。
そうなると美容皮膚科も併設しているところがいいですね。肌がすっかりキレイになるまで、トータル的な治療をしてもらえます。
美容目的で受けるなら美容皮膚科
シミやシワはもちろんのこと、
- ニキビ跡を消したい
- 毛穴の開きをなんとかしたい
- 肌のくすみをとりたい
など、美容目的でかかるときは美容皮膚科です。
レーザー治療などの他にも、医師が開発したドクターズコスメなどを購入することも出来ます。
化粧水やクリームなど、ドラッグストアで売っているものとは違い、美容成分に徹底的にこだわっているコスメです。
エステや自己流のスキンケアでは限界を感じている人は、美容皮膚科で美肌を作るというのもいいかもしれません。
同じ美容の施術でも、ボトックスやヒアルロン酸の注射などの施術は美容外科になります。
ニキビ治療は両方選択肢に
ニキビやニキビ跡は、女性にとっては深刻な悩みですよね。これはどちらにかかるか、どちらもあるクリニックがいいと思います。
一般皮膚科と美容皮膚科、両方の施術が出来るところなら、一カ所ですべて完結します。
まずは皮膚科でニキビをしっかり治療しなくてはいけません。塗り薬や飲み薬など、保険診療で使える薬が増えてきていますから、自分にあったものが見つかるでしょう。
まずはニキビを完全に治し、出来ないようにしてから、見た目を整えていきます。
その時は、
- フォト治療
- フラクショナルレーザー
- ケミカルピーリング
など、ニキビ跡の度合い(赤み、へこみなど)によって最適な施術法を選択します。
できればニキビ跡の施術例が多いクリニック、ニキビ治療の専門家がいるところがいいですね。
ほくろは大きさによって決める
ほくろも大きなものだと摂りたいと思っている人も多いでしょう。
ほくろについては、保険で出来る治療と、自費診療があります。これは、ほくろの大きさや濃さによって適した治療が違ってきます。
顔の場合は皮膚科で保険適用の範囲内で手術してもらうよりも、レーザーでとった方が傷が目立たない場合もあります。
ほくろの場合も、皮膚科と美容皮膚科を併設しているところ、保険診療と自費診療の両方を行っているところがいいですね。
健康な皮膚を作るのが皮膚科、美しさを作るのが美容皮膚科
皮膚の病気に関しては皮膚科ですが、見た目の美しさを整えたいときは美容皮膚科です。
しわやたるみ、毛穴の悩みなど、皮膚科の知識に基づいて施術を行いますので、その点がエステとは違うところです。
エステはあくまでもスキンケアを行うところであって、治療ではありません。保湿したいとか血行を良くしてくすみを取りたい、というときはエステでも十分でしょう。
スキンケアだけではもうどうにもならないという時には美容皮膚科が選択肢に入ってきますね。
自分の肌の悩みの程度に応じて、これらをうまく使い分けていくといいでしょう。
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