大人も夢中、ガラス絵の具!飾ってデコって楽しみ方いろいろ
Date:2018.02.12
乾くと透明感のある色になり、ステンドグラス風の絵が描けると人気の「ガラス絵の具」。もう使ったことはありますか?子供の工作などに使用されることも多いガラス絵の具ですが、大人もハマル人続出です!
ガラスやクリアファイルなどの表面がつるっとしたものに描いて乾かすと、貼ってはがせるステンドシールが作れます。
ガラス戸やフォトフレームのガラス板などにステンドグラスのように描くもよし、窓ガラスにステンドシールとして貼るもよし。スマホケースや瓶をデコるもよし。光を通すクリアな仕上がりがとってもキレイです!
大人の趣味として、絵が上手くない人にもぜひおすすめしたい「ガラス絵の具」について紹介します。
この記事の目次
のりと絵の具が合体!貼ってはがせる「ガラス絵の具」とは
ガラス絵の具とは、のり(接着剤)と染料を混ぜた、貼ってはがせる絵の具のこと。
日本ではあまり馴染みがありませんでしたが、セリアやダイソーなどの100均で取り扱われるようになってからは、じわじわと人気上昇中です。
塗った直後は不透明でも乾くと透明になり、ステンドグラス風に仕上がります。絵の具といっても、筆やパレットなど不要!
チューブ式の容器から絵の具を絞り出しながら下絵をなぞるだけで、簡単に豪華なイラストが描けます。
お得感で人気!ダイソーのガラス絵の具
私がメインで使用しているのは、ダイソーのガラス絵の具「GLASS PAINT」です。1本(1色)50mlが100円と、とってもお得!以前は5色セットのものなどもあったようですが、今は単色売りしか見たことがありませんね。
色のバリエーションが少ない(縁取り兼用の黒、白、青、ピンク、赤、緑、黄、茶、こげ茶、ペールオレンジ)のは残念ですが、ない色は混ぜて作ることもできるので、全色揃えれば不自由はないです。
ボトルが大きいので、ちょっと持ちづらい感はありますが、ノズルの先はそんなに太くもなく、慣れれば割と細い線も描けますよ。
金色の縁取りが素敵!ヤマトのグラスデコ!
のりの老舗メーカーであるヤマト株式会社のグラスデコも人気です。10.5mlと22mlのものがあり、10.5mlの方は細くてペンのように持つことができ、ノズルもダイソーのものより細く、初心者でも細い線が描きやすいです。
ただ、10.5mlはあっという間になくなります!22mlの方もダイソーよりノズルが細くて、こちらでも十分描きやすいので、よく使う人なら22mlがおすすめです。
12色セットや14色セットなどのセット売りもあり、フィルムシートや簡単な下絵イラスト集などもついていて、初心者におすすめです。
私は12色セットを持っていますが、ダイソーにはないオレンジやバイオレット、ブルー(ダイソーの青は青というより水色。こちらは水色も青もあり)、ラメ入りのピンクなどがあります。
14色入りの方はさらに色展開が増える上に、スペアノズルが2個ついています。長く使っていると、ガラス絵の具がノズルの先で固まって、絵の具が出にくくなることがあるので、このスペアノズルはいいですね!
ヤマトのグラスデコはラメ入りのものだけでなく、蓄光タイプ(明るいときに光を吸収し、暗くなるとぼんやり光る)もあります。
蓄光タイプは22mlで320円、ノーマルタイプでも250円と、ダイソーのガラス絵の具ほど安くはないですがいろいろ楽しめます!
ヤマト株式会社のホームページには、使い方の詳しい説明や動画、無料でダウンロードできる下絵イラスト集もあります。参考にするといいですよ。
コストコで売っているアモスのグラスデコも人気らしい!
コストコ商品のグラスデコセット(マルチパック)も人気があるようです。こちらは、韓国のアモス(AMOS)という会社のものですが、ヤマトのグラスデコにそっくりです。ヤマトのグラスデコも韓国製なので、中身は一緒かもしれませんね。
ゴールドの縁取りがあったり、ラメ入りのものがあったりと、その内容もヤマトとよく似ていますが、このマルチセットにはキーホルダーやマグネットが作れるプレートがたくさんついています!
ノーマルカラーやラメ入りのカラー以外にグリッターグルー(メタリックなラメのり。ラメ入りのグラスデコよりもぎっしりラメでギラギラ感あり)も入っている豪華なセットです。
楽天ショップで買うと2499円(税込)しますが、コストコの店舗で買うともう少し安く購入できるようです。
絵が下手な人でも大丈夫!素敵に仕上がる魔法の絵の具!
ガラス絵の具の「絵の具」という響きに、「私は絵が下手だから」と尻込みしてしまう人もいるかもしれませんが、絵が上手くなくたって大丈夫!子供のころ、水彩画が下手だった人も大丈夫です。
むしろ絵が苦手という人にこそ挑戦してほしいのが「ガラス絵の具」です。
透明なガラスやシートの上からなぞるだけで素敵な作品が!
ガラス絵の具の何がうれしいって、ガラスなどの透明なところに描くので、上手な人が描いた絵を敷いてなぞれば、とっても素敵な絵が描けること!
ネットで見つけた素敵な絵をダウンロードしてプリンタで印刷したものを、クリアファイルにはさんだり、ガラスの下に敷いたりして、マスキングテープなどでずれないように固定。あとは丁寧になぞるだけ!
ジブリやディズニーなど、お気に入りのキャラクターも見本となる絵をなぞれば、かなりのクオリティで描けますが著作権などの問題が…。家でこっそり描いてみたりする分にはよいのですが、公の場での発表はNGとなります。
著作権フリーの画像でも素敵なイラストはたくさんありますので、いろいろ探してみてくださいね。
色塗り技術はそんなに必要ない!縁取りのみ慎重に!
ガラス絵の具を使って絵を描くには、たいていの場合、縁取り用の黒やゴールドで縁取ってから、その中を色塗りしていくことになります。
水彩絵の具などを塗る場合は色がはみ出したり、にじんだりして、上手く描けないことも多々ありますが、ガラス絵の具の色塗りはとっても簡単!
縁取りしたガラス絵の具をしっかり乾かしてから、その中に色とりどりのカラーを流し入れる感じでOKなのです。
- 縁取りが盛り上がっているので、はみ出しにくい
- はみ出したとしても、乾くと透明になるので目立たない
縁取りは丁寧に線を引く必要がありますが、色塗りに入ってしまえばもう簡単!大雑把な私でもきれいに色を塗ることができます!
薄く塗ったり、グラデーションをかけたりすると、センスの差が出てしまいますが、たっぷりしっかり色を塗り分けたステンドグラスやステンドシールなどでは、色塗りの個人差は出にくくなります。
細かい絵柄のステンドグラスが意外にオススメ!
「ガラス絵の具」で検索すると、すごく細かい図案のステンドグラス風イラストの作品などもたくさん見られますが、実はこれ、オススメです。
「絶対ムリ!」「すごすぎてムリ!」と思うかもしれませんが、図案が細かくて派手な分、出来上がればとてもゴージャスで上手に見えるのです。
たしかに、細かい分、縁取りの線を細く描く必要があり、その数も多いので時間はかかります。でも、
- 下絵を忠実になぞるだけ。細い線さえ描ければほかに技術はいらない
- ひとつひとつの線が細い分、多少線がギザギザしていても目立たない
- 図案が細かく色が多彩な分、華やかで上手に見える!
描いて塗ってデコって!ガラス絵の具でできること!
ステンドグラスやステンドシールが簡単にできることで人気のガラス絵の具ですが、ガラス絵の具でできるものは他にもいろいろあります!
ステンドグラス風キャンドルホルダー
ただ線を引いて色を塗るだけで簡単なので、作ってみました!ステンドグラス風のキャンドルホルダー。
ケーキ屋さんのゼリーが入っていたガラスの器を使用。キャンドル代わりにLEDライトを入れました。
ガラス絵の具は熱に弱いので本物のキャンドルは入れないように!炎がゆらめくように光る「キャンドル風のLEDライト」などが100均でも売っています。火を使うよりも安全でオススメですよ!
ゴールドで縁取ると淡くかわいい雰囲気に!
100均で買った小瓶と無地のクリアスマホケースに、グラスデコのゴールドで縁取りをして絵を描いてみました。
小瓶はガラスではなくプラスチック製で少し安っぽいので、ガラス絵の具で輝きプラス。スマホケースは、生まれ年の干支の守護梵字&曼荼羅模様を、渋くなりすぎないように黒ではなくゴールドで描いてみました!
瓶のような平らに寝かせられないものに描く場合は、クリアファイルなどでステンドシールにしてから貼るべきなのですが、面倒臭がりの私は立てたまま(その分絵の具が垂れないように少なめに)チャチャっと描いたので少々雑な仕上がりに。
瓶などに描く場合は、別のシートに描いたものをはがして貼ることをおすすめします!
縁取りなしで普通の絵の具のように塗ると違った趣きが
素敵なイラストをなぞることでハイクオリティな絵が描けるガラス絵の具ですが、写真を下敷きにしたらどうだろう?ということで、写真に挑戦しました!縁取るのも難しいので、普通の絵の具のように使ってみましたが、どうでしょう?
元にした写真はこちら。
10数年前に亡くなった猫ですが、当時はまだデジカメも持っておらず、携帯もガラケーでカメラの画質もよくなく、飾ろうにもきれいな写真が残っていない!ということで、ひどい画質の写真を下敷きに、ガラス絵の具で描いてみました。
動物の絵って難しくないですか?ちょっと目の位置がずれただけで「うちの子じゃない!」というくらい違うイメージになったり。でも、ガラス絵の具だと、色遣いは別として、目や鼻の位置、輪郭など、ラインはそのままなぞることができます。
この絵は、猫の毛をざっくり描いては乾かし、ざっくり描いてはまた乾かし、と、重ね塗りして仕上げました。
雑な性格なので色味は適当ですが、何度も重ね塗りしたのと、ガラス絵の具のぷっくり感とで、普通の絵の具で描いた絵よりも、もこもこ感があって気に入っています。
枠は別ガラスに描いて重ねています。ガラス絵の具の上からガラスを重ねると、夏場などに、ゆるくなった絵の具がガラスにくっついて大変なことになりそうですが、諸事情があり、このような形に。本当はダメです。
クリアな素材以外にも!プックリ感がほしいとき・のり代わりにも
ガラスやフィルムシート、クリアファイルなどに描くことが多いガラス絵の具ですが、紙や木など、不透明な素材にも描くことはできます。
かわいげのない使い捨てのマスクにプックリした花柄を描いてみました。味気ないフォトフレームにはビーズをデコ。その接着剤代わりにガラス絵の具を使いました。
マスクなどの目の粗い紙に描くと、ガラス絵の具は染み込んでしまい、独特なプックリ感は出せなくなってしまいます。それでは、ペンで描いたのと変わりがない!なので、1度乾かして、ガラス絵の具の膜ができた上にもう一度重ね塗りします。
乾いてから2度塗りすれば、絵の具が染み込むことはなくなるため、ガラス絵の具のプクッとかわいい感じを出すことができますよ。
フォトフレームのデコのような使用方法もありです。接着剤を使う場合、接着跡が見えてしまうのは、乾くと透明になる接着剤であってもなんとなくいやなもの。そこに色とりどりのガラス絵の具を使えば、接着剤自体もデコの一部として存在できます。
もともと接着要素を持つガラス絵の具なのです。ガラス絵の具で描いたイラストに、飾りをちりばめることも可能です。
ただ、塗ってすぐにビーズなどをのせると、絵の具が緩すぎて沈んでしまうため、少し粘り気が出てからのせるようにしましょう。
ほかにもガラス絵の具の活躍の場はいろいろ!
ガラス絵の具の透明感や、プックリ感など、その特性を生かした使用方法は他にもいろいろあるようです。
- 無地の紙皿やお菓子のラッピングフィルムに
- プラ版やワイヤーを使ったサンキャッチャーやモビールづくりに
- スイーツデコのフルーツソースやチョコソースとして
私もプラバンでサンキャッチャーを作ったことがありますが、プラ版はとっても便利!ガラスのように重たくないし、適度な硬さがあり、好きな形にカットもできます。
チェーンやビーズ、樹脂粘土や軽量粘土、レジンなどとともに使えば、ガラス絵の具で素敵なアイテムがいろいろと作れますよ!
ガラス絵の具できれいに仕上げるコツ・ポイント
ガラス絵の具は簡単!とはいえ、塗り方に少々コツがあります。普通の絵の具と異なる特性を理解して、きれいに上手に仕上げましょう。
縁取りを制する者はガラス絵の具を制する?
ステンドグラス風に黒やゴールドで縁取ったイラストを描く場合、仕上がりがきれいかどうかは縁取りのラインでほぼ決まります。縁取りは他の色のように透明にならないため、ラインがはっきりと目立つからです。
逆に、その他の色は黒やゴールドでしっかり縁取られているため、塗り方が多少雑でも目立ちません。つまりは、縁取り用のガラス絵の具で線を引く練習のみ、しっかりすればよいということ。
水彩絵の具やペンなどとは少し異なるコツがいります。普通の絵の具やペンは紙にベタっと押しつけて塗りますが、ガラス絵の具はノズルを少し浮かせるようにして線を引きます。色を塗るというより、色をのせていくという感じでしょうか。
ノズルをギュッと押しつけてしまうと、プックリと盛り上がりのあるラインが引けません。チューブを斜めに倒してノズルの端っこをつけたままでも引けますが、細いラインを描くには浮かせた方が描きやすいです。
最初にそっとチューブを押して、ガラスにチョンッと絵の具をつけたら、ノズルをガラス面スレスレに浮かせた状態のままスーッとスライドする感じです。
難しそう!と思うかもしれませんが、何本かラインを引く練習をしているとコツがつかめてきます。最初は太い線から。だんだん細い線も練習するとよいです。
ものすごく細い線は、パレットなどに1度絵の具を出して、爪楊枝や針などの先に絵の具を少しずつとって描きます。爪楊枝もガラスに押しつけないように。チューブで描くときと同じ要領で描きます。かなり細い線まで描けますよ!
黒色をたくさん塗る必要のあるイラストはていねいに!
縁取りさえきれいにできれば、色塗りは簡単!と言いましたが、黒や金色を多用するイラストは難易度が上がります。
黒とゴールドは「縁取り兼用」となっていて、色を塗るときの黒や金色としても使いますが、これが結構大変なのです。
縁取り用のガラス絵の具は、その他の絵の具のように乾いたときに透明にならないため、はみ出せば目立ってしまいます。それだけでなく、他の色よりも粘り気がある分、塗りにくいし、塗りムラもできやすいのです。
黒やゴールドが「縁取り兼用」と別扱いされているのは、そういう差があるからです。ピンクや水色のかわいい色で縁取りたい!と思っても、ゆるゆるすぎて、流れてしまって細い線が引けないのです。
黒をたくさん塗る必要があるイラストを描く場合は、縁取りと同じくらい慎重に、丁寧に塗る必要があります。
シールは冬!細かい図案のイラストは夏がオススメ!
ガラス絵の具は熱に弱いと言われますが、気温によっても、絵の具の粘度や乾き方に差が出てきます。
真夏のステンドシールづくりはおすすめできません。気温が高すぎると、何日乾かしてもシールが柔らかいままで、慎重にはがしてもビローンと伸びてしまうのです。
そういう場合は冷蔵庫で少し冷やすとよいというアドバイスもあるのですが、冷蔵庫は急激に温度が変わるので取り出すタイミングが難しいのです。冷やしすぎると割れてしまいます。
冬は実にきれいにはがれます!真夏のあの苦労はなんだったのか!と腹立たしくなるくらい、あっさりはがれてくれます。ステンドシールづくりは、ぜひ寒い季節に!
逆に、細かい図案の大作を仕上げたい場合は、真冬は少し作業しづらいです。
ガラス絵の具は色のバリエーションが少ないため、色をたくさん使うイラストを描こうと思うと、ガラス絵の具を混ぜ合わせて色を作らなくてはなりません。
色を作る場合、配分が少しでも変わると色味が変わってしまうため、同じ色の部分は一気に色を作るべきなのですが、気温が低いと塗っているそばから、どんどん絵の具が硬くなっていくため、大量には作れないのです。
絵の具が硬くなると塗りづらくなるし、ムラもできやすくなります。気温の高い季節では、硬くなるまでに時間的余裕があるため、色塗りがしやすいのです。
粘り気の強い縁取りの黒も、気温が高いと乾くスピードが遅いので、少しギザギザ・ガタガタしたラインになったなと思っても、乾いていく段階で、いい具合にガタガタがとれて滑らかなラインになることも。乾いてみたら思った以上の出来栄え!ということもありますよ。
もちろん、どちらも真冬でも真夏でも、できなくはないですが、季節によってやりやすさは変わります。
失敗したらはがせばいい!やり直しがきく気軽さが魅力!
ガラス絵の具で絵を描いていて楽しい理由の一番は、失敗を恐れずに難しい絵にも挑戦できることです。ガラス絵の具は貼ってはがせる絵の具。つまり、失敗してもはがしてやり直すことができるのです。
たとえば、先に紹介したスマホケースですが、自作のスマホケースを作ろうとした場合、これがガラス絵の具以外の画材であったら、失敗しないように描かなきゃ!とドキドキものですが、ガラス絵の具は乾かしてしまえば、跡かたなくきれいにはがすことができるのです。
何をつくるにしても、材料はたいてい100均で揃います。その手軽さもうれしいですね。ぜひ、挑戦してみてください!
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