日常生活で手荒れを起こす様々な原因。水仕事以外でも手荒れに繋がる
Date:2017.10.19
特に何かしたわけでもないけれど、手荒れを起こしているということはありませんか?
手荒れを起こすと、手がカサカサするだけではなくかゆみが出たり、ひび割れやあかぎれを起こして出血することもあります。
手荒れといっても、原因は1つではありません。日常のちょっとしたことが原因で手荒れを起こす場合も…。
日常生活に潜む、手荒れを起こす要因をご紹介します!
この記事の目次
その1.手荒れの1番の原因は家事などの水仕事
手荒れを起こす1番の原因は、水仕事です。特に、家事などをしていると水を使う頻度も高いため、肌荒れを起こしやすくなります。
本来、皮膚には適度な皮脂があり、その皮脂が膜を作ってくれているためある程度の刺激などは保護してくれるようになっています。
皮脂の膜によって肌を守ってくれるのですが、水仕事で必要な皮脂が奪われてしまうと守ってくれるものがなくなるため、肌荒れを起こしやすくなります。
- 皿洗い
- 料理
- 洗濯
- 掃除
どれも、多くの水を使います。特に洗い物の場合、洗剤も使うため手荒れを起こしやすくなります。
また、寒い時期や油のついた食器を洗う時、洗剤にプラスしてお湯を使うため、さらに手荒れの原因に繋がります。
お湯は35度以上のものを使うと必要な皮脂が落ちてしまうと言われているため、もし洗い物でお湯を使う時は35度以下のお湯を使うようにするなど注意が必要です。
その2.寒い時期など空気の乾燥などによって起こる手荒れ
上記でも書きましたが、皮膚は適度な皮脂が膜を作ってくれるため、外部刺激から肌を守ってくれるようになっています。
また、皮脂で膜を作っているため肌が乾燥しないようになっています。しかし、この皮脂膜がなくなると肌が乾燥して手荒れを起こします。
肌が乾燥するのには、次のようなことが原因と考えられます。
- 冬などの乾燥した空気
- 元々、皮脂が少ない
- 冷房や暖房で空気が乾燥している
肌の水分や皮脂が奪われるようなことをすれば、肌が乾燥して手荒れを起こします。これは水仕事などに限りません。
その3.物に触ることで肌へ過度な負担を与えて起こる手荒れ
水を触るだけではなく、仕事などで物に触れることが多い人は手が荒れやすくなります。
その理由は、物に触れることで皮膚の油分が奪われてしまうからです。水だけではなく、紙や衣類でも手の皮脂は奪われてしまいます。
銀行や郵便局などで紙や紙幣を数えたり、ショップで衣類を畳んでいる人なども手荒れを起こしやすくなります。
また、1日中パソコンなどを使う仕事も、指先の油分を奪われてしまうことがあるため、手荒れを起こしやすくなります。
手荒れの中でも、指先の荒れを「進行性指掌角皮症」と言います。
日常的に使う指(親指、人差し指、中指)から症状が出ることが多く、乾燥で荒れた部分が角化してひび割れを起こします。
これが指先から手のひら全体に広がっていくのが「進行性指掌角皮症」の特徴です。
その4.ストレスや不規則な生活で自律神経が乱れて起こる手荒れ
同じように水仕事をしていても、手荒れをする人としない人がいます。
皮膚が強いから手荒れしないと思っている人も多いようですが、そうではありません。
- ストレス
- 不規則な生活
- 偏った食事
- ホルモンバランスの乱れ
上記のようなことが原因で、自律神経が乱れると手荒れを起こしやすくなります。
自律神経が乱れると、体調が悪くなるというイメージがありますが、それだけではありません。
自律神経が乱れると体全体の血行が悪くなります。血行が悪くなると手が乾燥しやすくなったり、手荒れを起こしても治りづらくなります。
また、肌のターンオーバーが正常に行われないため、手が綺麗になるのも遅くなってしまいます。
特に、自律神経はちょっとしたストレスでも影響を受けてしまいます。
「私はそんなにストレスを感じない」と思っている人でも、ちょっとしたイライラが影響して手荒れを起こすこともあるので注意が必要です。
その5.洗剤やゴム手袋などのアレルギーによる手荒れ
家事をする時、洗剤や水で手が荒れないようにとゴム手袋を使っている女性も多いのではないでしょうか。
ゴム手袋を使って家事をしているのに、手荒れの症状が出るという人はもしかするとゴム手袋がダメなのかもしれません。
日頃、ゴム製品をあまり使わないので、ゴムアレルギーを持っていると分からない人も多いと言われています。
そのため、家事をする時にゴム手袋を使って自分がゴムアレルギーではないか?と疑う人もいます。
ゴム手袋を使っているのに、手荒れやかゆみがあるという人はゴムアレルギーの可能性が高いので、ゴム手袋を使うのは避けましょう。
また、ゴム手袋を使っていなくても洗剤を使った時だけ手荒れやかゆみが出るという人もいます。そういう人は、洗剤でアレルギーを起こしている可能性があります。
洗剤やゴム手袋を使った時に、手荒れやかゆみが出る人は1度皮膚科でアレルギーなのか診察を受けるようにしましょう。
その6.手のケア不足が原因で起こる手荒れ
水仕事や手を使った後、そのままにしていると手がカサカサになることがあります。
これは、水仕事などが原因ではなく、その後のケアがしっかりとできていないことが原因の場合があります。
水を多く使った後、タオルなどでしっかりと水分を取り除けば手荒れを起こす可能性も低くなります。
しかし、そのままにしていたり軽く水分を取るだけだと残った水分でバリア機能が低下してしまいます。
バリア機能が低下すると、手の乾燥が酷くなるので手荒れを引き起こします。
日頃から肌が乾燥しやすい人は、手を使った後にクリームを塗るなどしてケアをしてあげるだけでも手荒れを予防することができます。
その7.手の病気が原因で起こる手荒れ
水仕事や手の乾燥だけが、手荒れの原因ではありません。手荒れは、手の病気が原因で起こることもあります。
手荒れを起こす病気は、1つだけではありません。
少しでも普通の手荒れと違うなと感じた場合は、皮膚科で診察を受けるようにしましょう。
肌のバリア機能が低下して起こる「手湿疹」
手の病気で1番多いのが、手湿疹です。別名「主婦湿疹」とも言われていて、水仕事などの家事を行う人が多く発症するため、このような別名がつきました。
手湿疹は、水仕事などで皮脂が落ちることで肌のバリア機能が低下し、手が乾燥し手荒れを起こします。
ここまでだと、上記で紹介した手荒れと同じですが、手湿疹はバリア機能が低下して手荒れが完治せず、乾燥を繰り返すことでひび割れを起こしたり手に湿疹ができていきます。
手湿疹は、次のような症状が出てきます。
- 手にひび割れやパックリ割れができる
- 手のひら、指先、指の腹などが赤くなり乾燥する
- 手が赤く腫れ、水疱や水膨れができる
- かゆみがある
手湿疹は乾燥だけではなく、水疱や水ぶくれができることもあるのでじゅくじゅくとした症状が出ることもあります。
また、次のような人は、手湿疹ができやすいので注意が必要です。
- 石鹸や洗剤を使う回数が多い
- 入浴時、シャンプーや体を洗う時に多くの石鹸などを使う
- 水仕事の後など手のケアをしていない
- 日頃、強力な洗剤を使っている
手湿疹にならないためには、手のバリア機能を低下させないことが大事です。
敏感肌や外部刺激に弱いアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の場合、洗剤などを使うと刺激によって手が荒れてしまうことがあります。
今、アトピー性皮膚炎じゃなくても過去に発症していると、洗剤などを使うと肌荒れを起こしてしまうことがあります。
また、アトピー性皮膚炎だけではなく敏感肌の人も肌荒れを起こしやすいです。
特に手の場合、物を触る機会が多いためちょっとしたことが外部刺激となり、手荒れを起こす原因となります。
足だけじゃない!手にも感染する「水虫」
水虫というと、足に感染するものと思ってしまいますが、実は手にも水虫は感染します。
水虫は、「白癬菌」というカビが原因で起こる感染症です。日本では、若い女性でも水虫で悩んでいる人が多いほど、感染者は多いと言われています。
水虫に感染しないよう、足のケアはしっかりとしている人も多いようですが、水虫は手にも感染します。
手は洗うことが多いため、多くの場合が発症せずに白癬菌が流れていますが、時折、手に残って水虫を発症させることもあります。
手が水虫になった場合、次のような症状が出ます。
- かゆみが出る
- 肌が荒れる
- 爪に感染すると爪が白くなる
よく踵などに水虫が発症すると皮膚が白くて硬くなりますが、手も皮膚が硬くなったりすることもあるので注意が必要です。
汗などが原因で手荒れを起こす「汗疱」
手汗や金蔵が原因で発症すると言われているのが、「汗疱」です。汗疱は、別名「異汗性湿疹」と呼ばれています。
手がベタベタになる程、汗が出ることはほとんどありませんが、手汗が多い人は汗によって汗疱を引き起こすことがあります。
水虫と症状が似ているため、間違える人も多いですが、汗疱の場合はかゆみがほとんどありません。
また、汗疱はかゆみがないため、普通の手荒れと間違える人も多いですが、ケアしても手荒れが治らない場合は汗疱の可能性があります。
その8.内臓の病気が影響して起こる手荒れ
手荒れというと、肌トラブルという印象があります。しかし、肌トラブル以外でも手荒れを起こすことがあります。それが、内臓などの病気です。
- 糖尿病
- 悪性腫瘍(ガン)
- 肝臓病
- 腎臓病
上記のような病気で、手荒れの症状が出ることもあります。
特に、手荒れの症状が出た時にケアをしたにもかかわらず、なかなか治らない場合は内臓などの病気が影響している可能性があります。
内臓の病気からくる手荒れの場合、かさつきやひび割れだけではなく、赤く腫れたりすることもあります。
なかなか症状が治らない場合は、皮膚科ではなく内科で診察を受けてみましょう。
その9.綺麗好きで手の洗いすぎによる手荒れ
風邪や感染症予防のため、こまめに手を洗うという人も多いと思います。実は、手の洗いすぎでも手荒れを起こしてしまいます。
特に、毎回石鹸やハンドソープを使って入念に洗っている人は、手の皮脂が奪われてしまうため手が乾燥し、手荒れに繋がります。
石鹸やハンドソープを使って手を洗うことも重要ですが、毎回石鹸などを使うのではなく、外出後や食事前など決めて他の時は水だけでの手洗いにするようにしましょう。
手荒れの原因は1つじゃない!手荒れは起こさないようにすることが大事
今まで、手荒れは水仕事が原因と思っていた人も多いと思います。しかし、手荒れは水仕事だけが原因ではありません。
乾燥や病気でも、手荒れを引き起こすこともあります。水仕事や乾燥の場合、ケアをしてあげれば手荒れの症状は緩和されます。
しかし、病気やアレルギー、自律神経の乱れが原因の場合はケアをしても手荒れは解消されません。
病気は自律神経の乱れの場合、手荒れを起こすとなかなか完治しません。そうならないためにも、手荒れを起こさないようにすることが大事です。
自律神経が乱れないよう、規則正しい生活をすれば肌も乾燥しにくくなります。
また、水仕事の後にケアをしていれば乾燥を予防し、ケア不足になることもありません。
手荒れを起こすと痛みや痒みを伴うこともあります。そうならないためにも、手荒れを起こさないようにすることが大事です。
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