唾液の効果で虫歯や口臭を防ぐ!口の中を清潔に保つために重要
Date:2018.04.26
スキンケアには力を入れ、肌にいいという食べ物も積極的に食べているという美容にこだわる女性は多いと思います。
でも口の中の環境はどうでしょうか?
顔がきれいでも口臭がしたら台無しですし、虫歯だらけなのもイヤですよね。
唾液には健康や美容にとって良い効果がたくさんあるので、どんどん出して欲しいんです。どのような効果があるのか、具体的にご紹介しますね。
見えない口の中まで整えてこそ、本当の美人です。
唾液はそのほとんどが水分。だから「質」が大事
唾液は何で出来ているか、そのほとんど、99%以上が水分です。
なんと、1日に1〜1.5リットルも唾液は分泌されているんですよ。
水分の他には、
- ナトリウム
- カリウム
- リン
- カルシウム
- アミラーゼ
- ラクトフェリン
などの成分が入っています。
さらさらとベタベタ
唾液には質があります。
そのほとんどが水分だといいましたが、唾液の質が悪くなると水分が減少してタンパク質が増えるため、ベタベタしてくるんです。
例えば疲れがたまっていたり、ストレスを感じ続けていると自律神経の交感神経が活発になってしまい、濃い唾液が分泌されます。
逆にリラックスしているときは副交感神経が優位になっているので、水分の多いサラサラした唾液が分泌されます。
健康効果の高いのはこのサラサラした唾液です。
唾液の効果は薬にも匹敵する!口の中を清潔に保つ秘密
唾液はそのほとんどが水分なのに、健康を保つためには欠かせないものです。
唾液にはこのように、たくさんの効果があるんです。
消化を助ける
唾液は食べ物の消化を助けます。それは、
- 炭水化物を分解するアミラーゼ
- 脂質を分解するリパーゼ
が含まれているからです。これらは消化酵素と呼ばれ、食べたものを消化するために不可欠なもの。
唾液にはこれらの消化酵素が含まれているので、食べたものを速やかに消化するサポートが出来るんです。
のどごしを良くする
唾液は口の中でものを運びやすくする、潤滑油のような働きもしています。
口の中が乾いているとものを飲み込みにくいですよね。それは唾液の量が不十分でのどごしが悪くなってしまうからです。
もし食事中にやたらと水分を欲する人は、唾液の量が足りていないからかもしれません。
食べカスや細菌を洗い流す
物を食べると、唾液が出てくると思います。噛めば噛むほど唾液が出ますね。
それは、消化を助ける意味もありますが、食べたものを口の中に残さないためでもあるのです。
食べカスや細菌を洗い流して口の中を清潔に保ちます。
唾液が足りないと食べカスが残ってしまうために、口臭などが強くなったりするのです。
抗菌作用
唾液には抗菌作用があるので、唾液は天然の歯磨き粉とも呼ばれるほど、口の中の悪玉菌の増殖を抑えて清潔に保つ働きがあります。
口臭が気になる時は、唾液が少なくて雑菌が増えている証拠かも知れません。
口の中を中性に保つ
口の中は本来中性に保たれています。それが食事によって酸性に傾くことで、虫歯や歯周病の原因になります。
最近では虫歯よりも怖い、酸性の食べ物や飲み物で歯が溶ける酸蝕歯(さんしょくし)も問題になっていますね。
唾液をたくさん出すことで、早く中性の状態に戻すことが出来ます。
酸性の状態が20分以上続くと中性に戻すのに1時間かかるといわれています。ですから、だらだらと酸性のものを食べ続けるのが一番いけないんですね。
ちなみに酸性が高いものとは、
- トマトジュース
- しょうゆ
- 野菜ジュース
- スポーツドリンク
- 柑橘系の果物
- コーラ
などです。
虫歯を予防する
唾液は口の中を中性に保つだけでなく、薄い膜を歯の表面に作り、虫歯の原因菌「ミュータンス菌」から歯を守ります。
ミュータンス菌だけでなく食べカスなどもつきにくくなるので、唾液で常に歯を湿らせておくことは虫歯予防にとても大事なことなんです。
初期の虫歯なら修復できる
虫歯になったとしても、ごく初期なら唾液のパワーで再石灰化ができます。
もちろん症状が進めば治療が必要ですが、小さいものなら治ってしまうんですね。
ですから、常に唾液をたくさん分泌して口の中を清潔に保つようにしていれば、ちょっとくらいの虫歯は自分で修復できるのです。
あんまり歯を磨いていないのに虫歯にならない人は、唾液が多いからかもしれません。
食べ過ぎ防止にも役立つ
唾液を出すことで食べ物の消化が良くなり、吸収が早くなることで満腹感も得やすくなります。
食事の時に唾液をたくさん出すには、あごをたくさん動かす必要があります。つまり、噛む回数を増やさないといけないということです。
たくさん噛めば唾液も増えて満腹中枢も刺激されやすくなる、それで食べ過ぎも防止できるのです。
声を出すサポートをする
喉がカラカラだと声を出しにくいですよね。声を出すにも唾液が必要なんです。
唇だけでなく、舌の動きなどをなめらかにするためにも唾液が不可欠で、歯が口の内側にくっつかないようにする働きもあります。
口臭を防ぐ
唾液には口臭を防ぐ働きもあります。口の臭いが気になる人は、唾液を増やすことが大事なんですよ。
唾液が減少すると汚れを洗い流すことが出来ずに口の中を清潔に保てなくなるので、悪玉菌が増殖して口臭の原因になります。
食べカスも洗い流せないので、舌苔(ぜったい)ができやすくなり、舌が白くなる原因にもなります。
歯磨き粉の代わりになる
歯を磨く時、歯磨き粉をつける人が普通だと思うのですが、歯科医の中には歯磨き粉を使わない人も多いんだとか。(ただし、起きたときと寝る直前は歯磨き粉があった方がいいそうです)
歯を磨くというよりは、口の中を刺激して唾液をたくさん出せば、それ自体が虫歯予防に役立つということです。
ランチの後に歯磨きをする時は歯磨き粉はいらないかもしれないですね。
美肌を保つ働き
唾液と肌にどんな関係があるの?と思いますよね。
唾液には成長ホルモンのひとつであるパロチンが含まれています。
また、EGF(上皮成長因子)も含まれているため、身体の内側から細胞の成長をサポートし、肌を美しく保つのに役立ちます。
脳の活性化
唾液をたくさん出すとNGF(神経成長因子)の働きで、脳を活性化するといわれています。
唾液を出すためにはたくさん噛む必要がありますが、噛むという行為自体も脳への刺激となるので、咀嚼と唾液、ダブルの効果で脳を元気にしてくれるんですね。
高齢になっても認知症にならずに元気で過ごしているお年寄りは、
- 残っている歯の数が多いこと
- たくさん食べること
- よく噛んで食べていること
- よく喋ること
という特徴があることが知られています。
唾液を出すことが脳を元気にすることにつながっている証拠ですね。
アレルギーを防ぐ
ある研究によると、生後18ヶ月の幼児におしゃぶりを与えて唾液の量を増やしたところ、
- 喘息は9割
- アトピー性皮膚炎は6割
発症のリスクが減少したということがわかっているそうです。
唾液の量が少ないと、唾液が持っている生体の防御反応を免疫細胞が補わなくてはいけなくなるために、免疫機能に乱れが生じてきます。
ですからおしゃぶりでこれらの病気が減ったのは、唾液の量が増えることで免疫細胞に余計な負担がかからず、免疫機能を正常に保つことが出来るからだと考えられています。
ストレスを柔らげる
思い切り涙を流すと気分がスッキリしませんか。唾液にもこれと同じ働きがあるのです。
それは、ストレスホルモンであるコルチゾールを排出しやすくしてくれるから。
そんな時こそ唾液のパワーを借りましょう。
- 耳下腺(耳の下)
- 顎下腺(顎の下)
- 舌下線(顎の先の下)
をマッサージして唾液の分泌量を増やすとこのホルモンを早く排泄し、口の中もサラサラになって気分も爽快。
ストレスがほぐれていきます。
唾液をたくさん出して口の中も肌もキレイにしよう!
今は水分の多い、食べやすい柔らかいものばかり食べることが多くなりました。
昔は繊維質が多く、水分も少ない食べ物が多かったのでたくさん噛む必要がありましたし、1日中だらだら食べているということもありませんでした。自然と唾液が増える環境が整っていたのです。
しかし今は色々な要因で唾液が減ってきていますし、ドライマウス(口腔乾燥症)と診断される人は増えています。
今感じている不調もお肌の調子が悪いのも、もしかしたら唾液の分泌量が減っていることと関係があるかもしれないですね。だからこそ、適切な口腔ケアが大事です。
唾液には素晴らしい健康&美容効果があります。たくさん出すようにして虫歯や口臭を防ぎ、ついでにお肌もキレイにしてしまいましょう。
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