寝る前ストレッチの効果とやり方!体をほぐしてぐっすり眠る
Date:2019.07.03
ストレッチが美容にも健康にも良いことはよく知られていますが、寝る前にすると質の良い睡眠につながることはご存知でしょうか?
一日頑張った体は程度に動かしてリラックスさせてから眠ることが大切です。
そこでここでは寝る前にするストレッチがどんな効果をもたらしてくれるのか、やり方と合わせてご紹介します。日々、疲れが溜まりやすい、よく眠れないという方はぜひ取り入れてみてくださいね!
この記事の目次
寝る前ストレッチの効果!体と心を睡眠モードに切り替える
朝や昼間ではなく、あえて夜眠る前にストレッチをするとどんな効果があるのでしょうか?
体のこりを緩和する効果
慢性的な肩こりや首こりに悩む女性は多いですよね。つらい体のこりは筋肉がこわばることで起こります。その原因のひとつが血行不良。
- 長時間のスマホ操作、パソコン作業、運転
- 猫背
- 冷え
- 運動不足
- ストレス
などによって肩周辺の血行が悪くなると、筋肉に老廃物が溜まって血管が圧迫されます。そうしてもたらされるのが筋肉の不快感や痛み、つまり、首こりや肩こりをはじめとする体のこりです。
体がこったまま眠っても筋肉の緊張はほぐれません。疲労も解消されずどんどん蓄積されていきます。
夜寝る前にストレッチをしてこわばった筋肉に刺激を入れると、滞った血液循環が促されます。血のめぐりが良くなると緊張状態にあった筋肉もよりゆるむようになるので、つらいこりも徐々に解消しやすくなるでしょう。
寝つきを良くする効果
現代人は夜になっても交感神経が優位になりやすい生活を送っていると言われています。「なかなか寝付けない」「夜中に目が覚めてしまう」と悩んでいる方は寝る前に心身がきちんとリラックスできていないせいかもしれません。
ぐっすり眠るためのポイントは自律神経の「副交感神経」を優位にすることです。
- 交感神経…「闘争・逃走の神経」と呼ばれる緊張モードの神経
- 副交感神経…「休息の神経」と呼ばれるリラックスモードの神経
睡眠中は細胞の新陳代謝を促す、免疫力を高めるという働きがある「成長ホルモン」が分泌されます。副交感神経が優位になると成長ホルモンの分泌量がスムーズになるので、質の良い睡眠につながるのです。
寝る前にストレッチをして緊張状態にあった筋肉をゆるませると、交感神経から副交感神経への切り替えがしやすくなります。心身の緊張をほぐすと頭と体も徐々に睡眠モードに入るので、ベッドに入ってからの寝つきが良くなるでしょう。
寝る前の5分でできる簡単ストレッチ!固まった体をほぐす
では実際に寝る前ストレッチのやり方を説明していきます。
「チャイルドポーズ」で肩と背中のストレッチ
肩こりや背中のこわばりに効果的なのがヨガの「チャイルドポーズ」です。
チャイルドポーズはヨガでは「休息のポーズ」とされていて心身をリラックスさせる効果があります。ゆったりと深い呼吸を繰り返すことで体の緊張がとれるだけでなく、心も穏やかになっていくでしょう。
- 正座になり、ゆっくりと息を吐きながら両手を伸ばして上体を前に倒していきます。
- 背中を丸めながら額が床につくまで倒したら、目を閉じて20~30秒キープしましょう。呼吸は深くゆっくりとくり返しましょう。
- 骨盤、背骨の一本一本をひとつずつ立てるようにしてゆっくりと体を起こしていきます。
正座するときは足の甲を床につけてつま先を伸ばしておきましょう。太ももの間を少し空けておくと上体を倒したときによりリラックスしやすくなります。
バスタオルを使った肩と肩甲骨のストレッチ
もうひとつ、肩こりに悩む方にぴったりのストレッチを紹介します。こちらはバスタオル2枚を使ったストレッチ法です。
- バスタオル2枚を筒上に丸めたら、背中にしいて仰向けになります。
- バンザイをするように両手を頭方向に上げ、そのまま伸びをします。
- 両手のひじを90度に曲げて床へと近づけていきましょう。できる限りでOK!
- ひじを脇腹へ近づけ、肩や肩甲骨への刺激を感じましょう。
- 次に胸の前で左右のひじを近づけ、手のひらを合わせます。
- そのまま両手を頭方向にあげて元の状態に戻ります。
- 3~5回ほど繰り返しましょう。
このストレッチは立った状態でもできます。日中、リフレッシュしたいときなどにぜひやってみてくださいね。
胸のストレッチ
スマホ操作、デスクワーク、運転…と現代人の生活は何かと猫背になりがちです。前かがみの姿勢が続いてこわばってしまった胸をストレッチで開きましょう。
- 正座をして手を後ろで組みます。手のひらが外に向くようにしてください。
- 手を組んだまま上方向へとゆっくり上げていきましょう。このとき、あごを引いて胸をしっかり開くことを意識してください。また、肩がすくまないように気をつけましょう。
- 3~5つ呼吸をして元の状態に戻ります。
肩から手先にかけてのストレッチ
肩こりは首や背中だけでなく、手先のむくみにもつながります。長時間のパソコン作業やスマホ操作で腕や手は疲れがちです。肩から手先にかけてのストレッチを行って疲れやだるさをとりましょう。
まずは座っていても立っていてもできる手のひらのストレッチです。
- 手のひらを上に向けて右手を前方向に伸ばします。
- 右手の手の甲が自分のほうに向くように、左手で右手の指の関節を伸ばして手のひらをストレッチしていきましょう。右のひじを伸ばし、手首を前へ押し出すようにして5つ呼吸します。
- 反対側も同様に行います。
次にあぐらで座って行う肩~手のストレッチです。
- あぐらになります。左右の手のひらをしっかり広げて、指先が自分側に来るようにして手を床につけます。
- 大きく息を吸い、吐きながらへそをのぞきこむようにして背中を丸めていきます。
- 背中を丸めたら首の力を抜いて5つ呼吸しましょう。息を吐くタイミングで手のひらをマットに近づけるように意識してみましょう。
一気にストレッチを深めると手のひらや手首に痛みがでる可能性があります。無理のない範囲で様子を見ながら行ってください。
ウエスト周りからおしりにかけてのストレッチ
次は加齢とともに脂肪がつきやすくなる、脇腹~腰~おしりにかけてのストレッチです。しっかりひねってくびれに刺激を入れましょう。
- 仰向けで両腕を左右に伸ばします。
- 右膝を胸へと近づけて左手を添えます。息を吐きながら右膝を左へ倒していきましょう。
- 顔を右側に向け、右の脇腹のストレッチを感じて10秒キープします。
- 右足を元の状態に戻します。
- 反対側も同様に行いましょう。
おしりのストレッチ
ずっと座りっぱなしでいるとおしりの筋肉が動かないので固まってしまいます。おしりの冷え、たるみにもつながるので、寝る前ストレッチで刺激を入れましょう。
- ちょう座で座ります。
- 右足を左の太ももの上に乗せます。
- 左膝を立てて足を胸に近づけるようにしておしりをストレッチしましょう。無理に近づけず、いた気持ち良い程度で3~5呼吸キープします。
- 左膝を下ろし、元の状態に戻ります。
- 反対側も同様に行いましょう。
足を胸に寄せるときは背中が丸まらないように意識しましょう。
股関節のストレッチ
体の中でもっとも大きな関節の股関節。こり固まると、
- むくみ
- 冷え
- 骨盤のゆがみ
- 腰痛
などさまざまな不調につながるので意識してほぐしてあげることが大切です。
ここではベッドや布団の上でできる股関節のストレッチ法を2つご紹介します。
- うつ伏せになります。手は重ねて額の下におき、両足はそろえて膝を曲げます。首や肩に力が入らないようリラックスさせましょう。
- 息を吐きながら、ゆっくりと両足をそろえて右側へと倒していきます。
- 息を吸いながら、両足を元の状態に戻します。
- 息を吐きながら、今度は左側へと両足を倒します。
- 息を吸いながら、両足を元の状態に戻します。
- (2)~(3)をくり返し、左右交互に10回ずつ行いましょう。
- 仰向けになり両膝を立てます。右腕は右横へ、左腕は頭の方向へ自然に伸ばします。
- 膝を開いて左右の足裏を合わせます。股関節まわりの伸びを感じましょう。
- 息を吐きながら、ゆっくりとおしり~背骨を浮かせて上方向へ持ち上げていきましょう。
- おしりから肩にかけて一直線になるところまできたら10秒キープ!
- 仰向けの状態に戻ります。
- 続いて右腕を頭方向へ、左腕を左横へと伸ばし同様に(2)~(5)を行いましょう。
10秒間キープするときは呼吸を止めないように意識しましょう。また、腰を反らないように注意してください。
足の冷えやむくみに効果的なストレッチ
最後は太ももの前側、すね、足首、足の甲、つま先へと刺激を入れられるストレッチです。足の冷え、むくみ、疲労に効果があり、足がつるのを防ぐ効果もあります。
- 正座をしておしりの後ろに両手をつきます。
- 上体を後ろ側に傾けて太ももの前面の筋肉を伸ばし、10秒キープします。このとき、おなかを前に突き出すように意識するとおなかから足の甲までの前側全体をストレッチすることができます。
- 右の膝を床から浮かせ、右足のスネを伸ばします。浮かせるほど効果的ですが、無理をしないようにしてください。痛みを感じるようなら膝を床に下ろしましょう。
- 反対側も同じようにストレッチします。
- 今度は両膝を床から浮かせて、両足の前側をストレッチしましょう。10秒キープしたらゆっくりと戻します。
- 膝を浮かせて足の前側をストレッチする際、おしりの位置を少しずらすと刺激の入り方が変わります。
- 両膝を浮かせるとき、座骨で土踏まずに圧をかけるように意識してみましょう。
寝る前ストレッチのリラックス効果を高めるポイントとは?
寝る前ストレッチの効果を高める鍵はズバリ、「リラックス」です。
ストレッチ前に湯船に浸かる
疲れていると湯船に浸かるのも面倒ですよね。早く眠りたくてシャワーで済ませてしまうという方も多いでしょう。
熱すぎるお湯では逆に交感神経が高まってしまうので、おすすめは38~40℃ほどのぬるま湯。15分前後を目安に入りましょう。
リラックスできる空間を作る
普段通りの空間で行っても問題はないですが、より心身がリラックスできるよう部屋の空間づくりを工夫してみてはいかがでしょうか?
- アロマを炊く
- アロマオイルやアロマキャンドルなどアロマの香りでリラックスしやすい空間を作りましょう。リラックス効果が高いラベンダーがおすすめです。
- ヒーリング音楽を流す
- 曲に歌詞があるとつい頭で考えてしまうので、ストレッチ中はできれば歌詞のない音楽をかけましょう。ヒーリング系など穏やかな気持ちになれる音楽をチョイスしてみてください。
- キャンドルや間接照明の明かりの中で行う
- 明るい光は消してキャンドルや間接照明などほのかな明かりの中でストレッチを行いましょう。自然に眠気が誘発されて寝つきが良くなります。
好みの香りや音楽で気持ちが穏やかになれる雰囲気を作りましょう。
寝る前ストレッチの注意点!頑張りすぎるのはケガのもと
いくら軽いストレッチでも間違った方法で行うのはケガや痛みのもと。以下の点に注意してストレッチをしましょう。
呼吸が止まらないように注意する
ストレッチすることに意識を向けすぎたり、力を入れすぎたりするとつい息を止めてしまうことがあります。
ストレッチをしているときは呼吸を止めないよう気をつけましょう。また、筋肉を伸ばすときにと息を吐くようにするとストレッチ効果が高まります。
勢いで行わない
固まった筋肉を早くほぐそうと反動をつけてストレッチするのはやめましょう。
- 運動習慣がない方
- こわばりがひどい方
などが一気に筋肉を伸ばそうとしても無理があります。
大切なのは固まった筋肉を徐々にゆるめていくことです。一気に伸ばそうとせず、吐く息と一緒に筋肉を伸ばすという意識で行いましょう。
無理をしない
痛ければ効果がある、というわけではありません。痛みは筋肉の炎症につながる恐れがあるので、やり過ぎや頑張りすぎは禁物。
ストレッチは無理のない範囲で行うこと!「気持ち良い」「いた気持ち良い」と感じる程度の力加減を目安にしましょう。また、気になる部分をくり返しストレッチしたり、力を入れて頑張り過ぎたりしないように気をつけましょう。
体と心をじんわりゆるめるストレッチで頑張る自分をケア!
毎日忙しく過ごしていると、自分では気がつかなくても気を張ってしまうもの。知らず知らずのうちに体にも心にも要らない力が入っているかもしれません。
時間に追われている女性こそ、一日の終わりに一日頑張った自分をケアする時間を作りましょう。寝る前ストレッチならベッドに入ってからでもできるので、気軽に始められるのではないでしょうか?
寝る前ストレッチ、体と心をじんわりゆるめるイメージでぜひ習慣づけてみてくださいね!
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