妊婦さんはポテトが好き?妊娠中に無性に食べたくなる理由
Date:2019.03.18
女性の身体は妊娠するとあらゆる変化が訪れます。味覚もその一つで、妊婦さんになった途端、好きな食べ物を受け付けなくなったり、逆に嫌いな食べ物が好きになったりします。
味覚の変動は妊婦さんそれぞれで違いますが、「妊娠後、異常にポテトが食べたくなった」と語る妊婦さんは大勢います。
ファストフード店のポテトやコンビニのフライドポテトなど…とにかく油で揚げられたポテトに魅力を感じ、ポテトを食べている間はつわりの症状も緩和されるという話。妊婦さんの中の「あるある」です。
普段は油っぽくて食べたがらない人もいますが、どうして妊婦さんはポテトを食べたくなるのでしょうか?その理由として挙げられる点をまとめました。
この記事の目次
妊娠後は味覚が変わる。ポテトを食べたくなるのは普通のこと
ポテトだけに限ったことではなく、お菓子や野菜、フルーツなど…妊娠を経た女性は味覚が変化し、普段は食べない物を食べたくなることが多くあります。
そもそも女性の味覚はホルモンバランスによって変化するため、妊娠後はもちろん、生理前や生理中にも「無性に○○が食べたい!」という気持ちになるのです。
実際、生理前に無性に揚げ物が食べたくなる…なんてことはありませんか?
ホルモンは味覚の感度に影響を与える存在。味覚の変化もつわりの一種で、妊娠後には上手く付き合っていかなくてはならない存在です。
妊婦さんがポテトを食べたくなるのは何故?考えられる理由
味覚の変動は妊婦さんに付き物…とは言え、明らかにポテトを食べたがる妊婦さんが増えるのも、ちょっと不思議ですよね。他の食べ物にはなくてポテトにはある、その魅力とは何なのでしょうか?
妊婦さんを惹きつけてやまないポテトの魔力は、次の通り。
味覚が鈍くなるのでポテトが美味しい
あまい・からい・にがい・すっぱい…様々な味覚の感じ方が変わるのが妊娠後ですが、どの妊婦さんにも共通して見られやすいのが、「味覚が鈍くなる」という変化。
ポテトは塩辛くて油っぽく、濃い味をしています。これが味覚の鈍くなった妊婦さんにとって、とても美味しく感じられるのです。
他の食べ物では食べた気になれなくても、ポテトなら話は別。まるで砂漠に現れたオアシスの如く、味の濃いポテトは妊婦さんにとって、特に満足感の得られる食べ物に君臨するわけです。
ジャガイモに葉酸が含まれている
妊娠後は「これを摂った方が良い」と言われる栄養成分がいくつかありますよね。その中の一つである葉酸は、ビタミンB群の1種。細胞分裂を助ける働きを持ち、赤ちゃんの成長をサポートしてくれます。
ポテトの原材料として使われるジャガイモには、葉酸が豊富に含まれています。
つまりポテトは、妊婦さんの葉酸補給にもってこいの食べ物。味覚的な満足度はもちろんですが、「赤ちゃんを安全に育てる」という母親としての本能が、ポテトを食べさせるのだという意見もありますよ。
カロリーが高くエネルギー補給に最適
濃い味付けにたっぷりの油で揚げられたポテト、カロリーが高いのは言わずもがな。高カロリーなのでダイエット中なら天敵ですが、妊娠後には心強い味方になってくれます。
妊娠中は母親と赤ちゃんの計2人分の栄養が必要なので、カロリーだって多めに摂取する必要があります。
実際、妊娠後は妊娠前に比べて空腹感が増すと語る妊婦さんは多くいます。2人分のカロリーを摂取できる食べ物として、ポテトに魅力を感じるのはおかしくありませんよね。
油っぽい物が食べたくなる
妊娠後もですが、生理前・後などにも「油っぽい物が食べたくなる」という女性、いませんか?もちろん味覚の変動には個人差がありますが、ホルモンバランスの乱れで油っぽい物に食欲が湧く人は多くいます。
油っぽい物は満足感がありますし、滑りが良く食べやすいことからも、妊娠後に食べたくなることが多いです。
ポテトはその「油っぽい食べ物」の代表格とも言える存在。そんなポテトだからこそ、妊娠後に食べたくなるのもうなずけます。
塩分が多いので血糖値の改善になる
ポテトの魅力と言えば、あの独自の塩辛さ。つまり塩分が高いというわけですね。
妊娠後は体内を循環する血液の量が増えるため、血液が水っぽくなり、塩素やナトリウム不足に陥ることがよくあります。
塩分不足になるとつわりが悪化しますし、赤ちゃんにも悪影響。そんな塩分不足を本能的に補おうとして、塩分の高いポテトを食べたくなるのです。
カリウムを摂取したくなる
ジャガイモにはカリウムも多く含まれています。カリウムは不足にも摂りすぎにも注意したい成分です。
カリウムには余分な塩分を排出する作用があるため、妊娠中のむくみを解消する効果が期待できます。
むくみにお悩みの妊婦さんにとっては嬉しい効果ですね。これだけでも、無意識的にポテトに魅力を感じてしまいます。
血糖値を上げて気分を緩和する
妊婦さんのつわりの症状として、特有の気分の悪さも挙げられますよね。気分が優れなくて食欲が湧かない…という時でも、何故かポテトだけは食べられる場合があります。
カロリーや塩分の高いポテトは血糖値を上げるため、一時的に気分の悪さを緩和してくれるのです。
つわりを緩和するのに甘い食べ物やキャンディなどが好まれるのも、血糖値を上げることが理由の1つ。妊婦さんにとって低血糖状態はかなり危険ですから、それを防ぐためにもポテトを食べるのはちょうど良いことですね。
シンプルに食べやすい
妊婦さんがポテトを食べたくなるのは、シンプルに食べやすさも関係しています。
「赤ちゃんの分も食べなきゃ」「気持ち悪いけど食べなきゃ」こんなプレッシャーを抱えている妊婦さんにとって、「手軽に食べやすい」という条件は大きな魅力。
- 小さいので手に取りやすい
- 柔らかくて噛みやすい・飲み込みやすい
- ファストフード店やコンビニで手軽に手に入る
こんな条件を満たしているから、ポテトは妊婦さんにとって大人気なのです。周りの人にとっても、「ポテトくらいなら食べられるんじゃない?」と妊婦さんに差し入れしやすいです。
食べられるときに食べるのが一番。でも食べ過ぎ注意
妊婦さんが元気にパクパクと食事をできるのは少ないケースです。むしろ「これってこんなに不味かったっけ」と多くの食べ物を受け付けなくなるのがほとんど。
それがポテトであろうと何であろうと、食べられる物があるなら、積極的に食べておきましょう。我慢して栄養不足・カロリー不足に陥るよりマシです。
とは言え、どんなものでも過剰摂取は身体に毒。「ポテトなら食べられるから」と食事のほとんどをポテトで済ませていると、
- カロリー過多で極端に体重が増える
- カリウムの摂りすぎで塩分・水分不足に陥る
- 栄養バランスが偏る
こんな悪影響を及ぼすこともあります。
妊婦さんが口に入れる物はダイレクトに赤ちゃんに影響しますから、ポテトの他にも、野菜・お肉・魚とバランス良い食事を心がけてくださいね。
妊娠後は味覚の変化と上手く付き合おう。性別とは関係なし
妊婦になると、これまでは想像もしなかったような変化が身体にあらわれて、どうすれば良いのか困惑してしまいますよね。味覚の変化もその中の一つ。
戸惑うことも多いかと思いますが、「これを食べたい!」という欲求には素直に従って、妊娠後の味覚と上手く付き合っていってください。
ちなみに「ポテトが食べたくなる妊婦さんは男の子が生まれる」なんて情報もありますが、これはただの噂。妊娠後の味覚と生まれてくる赤ちゃんの性別は結び付かないので、安心してくださいね。
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