シミに効果的な化粧水の選び方。成分次第で大きな差!
Date:2018.01.28
年齢とともに、どうしても気になってくるお肌のシミ。
気にせず太陽を浴びていた時代のツケがまさか今になってやってくるとは。受け入れるしかないのだろうかと、鏡を見て悩む女性も多いでしょう。
「シミに効く」「美白成分配合」など、たくさんの化粧品の宣伝文句にありますが、実際にどんな成分がどれほどの効果をもたらすのかを知らないと、本当に必要としているものを選ぶのは難しいのではないでしょうか。
科学的にも「シミに効果がある」とされる成分とは何なのか、そしてそれらを含んだ化粧水の選び方についてご紹介しましょう。
この記事の目次
「シミに効く化粧水」とは?知っておきたいアプローチとシミの正体
商品の宣伝文句、効果をうたう言葉とは、ぼんやりしていることも多いですね。
例えば、風邪薬によくある、「風邪に効く」という言葉も、「風邪を治してくれる」のか、「風邪の症状を抑えてくれる」のか、効果の本質が分かりにくいです。
だからこそ、「シミに効く」とはどういうことか、どんな成分が何に効果をもたらすのかを知ることが、選び方の一歩目なのです。
まず、シミへのアプローチの仕方を二つご紹介しましょう。
今あるものへだけでは不十分!未来にも働きかけたいシミ対策
シミのできる過程を考えると、今あるシミに働きかけるだけでは長い目で見ての効果は期待できません。
シミは、どんどん肌の奥で予備軍ともいえる元が育ち、時間とともに皮膚表面へと現われてくるのです。
ですから、シミへの効果的な働きかけには、次のような2つのアプローチが必要です。
- 今あるシミをうすくしていくアプローチ
- 今既に肌の奥にあるシミの元がシミとなるのを予防するアプローチ
この2つをカバーできる成分が入っているもの、それが「シミに効果のある商品」と言えるでしょう。
ではそれぞれに効果を発揮する成分を知るために、まずシミの正体を見ていきましょう。
シミができるサイクルを断つ!知っておくべきシミの作られ方
私たちの体には、大切な細胞やその核の中のDNAを守るためのシステムが備わっています。
それを周囲の表皮角化細胞に供給することで、表皮の奥の真皮に紫外線が届かないようにしています。
一時的な日焼けにより皮膚がうっすらと黒くなるのが、この状態です。
そういった日焼けも時間がたつとおさまり、元の皮膚の色にもどります。これは、ターンオーバーという皮膚が生まれ変わるサイクルがスムーズにいっていれば、古い細胞が垢となって剥がれおちるからです。
しかし、メラニンが過剰に作られると、ターンオーバーのサイクルでは排出しきれず、奥に蓄積していきます。
また、加齢や、直接的な皮膚への摩擦などの刺激、ストレスやホルモンバランスの乱れによってターンオーバーのサイクルがスムーズにいかなくなると、さらにメラニン色素が蓄積されていく要因になるのです。
蓄積されたメラニン色素、これが表面に出てきた状態が、いわゆる「シミ」です。
シミの正体と作られ方が分かった上で、それぞれの段階に効果的な成分を見ていきましょう。
今と未来のシミに化粧水で働きかける!その頼もしい成分とは?
まず、今現在皮膚の表面に現われているシミ。これには大きく分けて二つの種類があります。
周囲の皮膚より部分的に色が濃くなっていて、頬骨の辺りやこめかみなどに数mm~数10mmほどの丸に近い形をしたもの、これがいわゆる一般的に「シミ」といわれるもので、老人性色素斑といいます。
もう一つ、頬骨や鼻の上部、鼻の下、額などに広範囲にわたり左右対称にでるものは、肝斑というもの。こちらは30代から40代の女性に多く見られ、閉経とともに消えることが多いので、女性ホルモンが関係していると考えられています。
ここでは、紫外線によりできる老人性色素斑への働きかけについて紹介します。
1.今あるシミを薄くする働きかけをする成分
今既にあるシミを薄くするには、メラニンの色を薄くする、またはメラニンの排出を促す効果が必要です。
それらに有効なのが次の成分です。
- ハイドロキノン
- 別名「肌の漂白剤」ともいわれる強力な美白成分。シミの元となるメラノサイトの働きも抑制するため、シミに高い効果があるとされています。以前は皮膚への刺激が強いことでトラブルを起こす症例も見られましたが、研究が進み安全な量での商品化が進んでいます。
- エナジーシグナルAMP
- アミノ酸の一種である、アデノシン-リン酸を、肌に吸収されやすい形にしたもの。肌細胞のエネルギー代謝を高め、メラニンの排出を促す有効成分です。
- 油溶性甘草エキス
- 甘草という漢方薬から抽出した成分で、メラニン生成の際に働く酵素チロシナーゼの働きを抑制し、メラニンを還元する作用もあります。
- ビタミンC誘導体
- ビタミンCを、肌に吸収されやすい状態にしたもの。肌に浸透し、抗酸化作用を発揮します。酵素チロシナーゼの働きを抑制し、メラニンを還元する作用もあります。
ハイドロキノンは皮膚科で処方される成分でもあり、有効な量を部分的に使用する方法で用いることが多いため、化粧水というよりはスポット美容液やクリームに使用されていることが多いです。
2.これから出てくるシミの元に働きかける成分
皮膚の奥に既にあるシミの元、メラニンは、放っておけばいずれ表面にシミとなって現れます。これを防ぐ、また、さらに新しくメラニンが生成されるのを防ぐ為に有効な成分には次のようなものがあります。
- アルブチン
- コケモモやナシなどの植物に含まれている成分で、チロシナーゼに直接働きかけてメラニンの生成を防ぐ効果があります。先に紹介したハイドロキノンを、より肌への浸透性や低刺激を追及して変化させたもの、と言えます。
- エラグ酸
- ポリフェノールの一種で、アルブチン同様チロシナーゼの働きを抑える作用があります。
- コウジ酸
- 麹菌を培養して作られる成分で、これもチロシナーゼの働きを抑える作用があります。
- ルシノール
- モミの木に含まれている成分から作られた美白成分で、チロシナーゼ酵素と合体してメラニンの生成を防ぐ作用があります。
メラニンが生成される段階に働きかけて、紫外線を受けることで作られ続けるメラニンの合成をストップさせる効果のあるこれらの成分は、未来の肌をシミから守る重要な成分です。
これらの成分が十分に肌に浸透する為に、もう一つ、入っていてほしい種類の成分があります。次にそれをご紹介しましょう。
せっかくの成分を十分に細胞へ届けるために!保湿効果のある化粧水を
肌に成分が十分に浸透していくためには、肌細胞自体が潤い、元気な状態でなければなりません。
潤った元気な肌にしてくれる効果を期待できる成分には、次のようなものがあります。
- セラミド
- 角質層にもともとある成分で、角質細胞同士を繋ぎ止める役割をしています。一度水分を取り込むと、周りが乾燥しても蒸発させないようにする働きがあり、乾燥を防ぐのに欠かせない成分です。
- ヒアルロン酸
- 水分を保つ役割をする成分。1gで2~6リットルの水を蓄えることができるほどの保水力で、細胞と細胞の間に存在してクッションのような働きをします。水分量だけでなく、ハリを保つためにも大切な成分です。
- コラーゲン
- 水分を抱え込んで水分量を保持し、また真皮の部分で弾力やハリを与える役割をする成分です。食べ物からよりも、皮膚表面から取り込む方がより浸透しやすいといわれているので、肌に浸透する分子量にされたものが含まれていると効果的です。
これらの潤い成分を同時に与えることで、肌が健康的に潤った状態で、十分にシミに効果のある成分を行き届かせることができるでしょう。
効果のある成分であるということは、やはり安心できる製品でなければなりません。これらの成分を配合しているからといって、安易に信用してしまうのは危険です。
安心という点で、基準としたいポイントは、「医薬部外品」であるかどうかです。
「化粧品」より「医薬部外品」!認められた効果でより安心な化粧水を!
「医薬部外品」という単語は、基礎化粧品と呼ばれるものなどによく記載されています。
この「医薬部外品」」を製造販売するには、許可を取得する必要があるので、定められた基準を満たさなければなりません。そのため、選ぶうえでの安心の基準になるのです。
また、「医薬品」よりは効果や作用が緩やかではあるものの、有効成分の効能をうたうことができる基準でもあるため、「化粧品」よりも作用が強く、その効果の高さを期待できます。
シミをあきらめない!化粧水を賢く選んで明るい素肌へ
ご紹介してきたシミに効果があるとされる成分を、ぜひ化粧水を選ぶ時に成分表をチェックして探してみてください。
いくつかの成分を組み合わせて取り入れることがより効果的と言われています。全てが入っていなくとも、1つより2つ、2つより3つ、と選択の基準にしてみましょう。
これから明るい素肌をキープできるように、意識してみましょう。
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