プロテオグリカンの美容効果。ヒアルロン酸の1.3倍潤い力!
Date:2019.03.18
近年、化粧品で使われるようになった「プロテオグリカン」という成分をご存じでしょうか。
開発当初は、牛の限られた部位からしか抽出できず1g3000万円という価格でしたが、近年鮭の鼻軟骨から効率よく抽出できる方法が見つかり、化粧品の成分として一般に使われるようになりました。
プロテオグリカンは、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促すため、アンチエイジングに非常に効果的な成分だといわれています。
しかしプロテオグリカンがアンチエイジングに効果的な理由はそれだけではありません。実はプロテオグリカンが、他の成分よりも美肌効果がある理由は複数あります。
今回は、プロテオグリカンの効果と副作用を詳しくご紹介します。
この記事の目次
人体にも存在する?プロテオグリカンって一体どんな成分?
プロテオグリカンは、タンパク質と糖の複合体です。「プロテオ」はたんぱく質を、「グリカン」は多糖類を意味しています。含まれている多糖類は、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸など様々です。
プロテオグリカンには複数の種類があり、現在のところ約20種類確認されています。
プロテオグリカンに含まれている多糖類の1つに、コンドロイチン硫酸があります。
コンドロイチン硫酸は関節のサポート成分として有名ですが、単体で効果がある成分ではありません。タンパク質と合わさることでプロテオグリカンとなり、関節の動きをサポートします。
身体のいたるところに存在するプロテオグリカン
プロテオグリカンは、軟骨や組織外マトリックスなど身体のいたるところに存在しています。
しかし細胞だけでは、ヒトは形を作ることはできません。細胞同士をくっつけたり、外圧に抵抗するための存在が、細胞と細胞の間に必用になります。
そのようなはたらきをする不溶性物質を総称して細胞外マトリックスと呼びます。細胞外マトリックスの種類はプロテオグリカンだけではなく、現在まで多数の存在が見つかっています。
1.プロテオグリカンの効果!EGFと同様にターンオーバーを促す
プロテオグリカンの役割は、細胞外マトリックスとして、細胞を外圧から守るだけではありません。プロテオグリカンにはEGFと同様の美容効果が期待できます。
EGF(Epidermal Growth Factore)は、日本語では上皮細胞増殖因子と呼びます。53個のアミノ酸から形成されるたんぱく質の一種で、人間の身体に存在しています。
EGFには、肌細胞を活性化させる働きがあります。活性化された肌細胞は、古い細胞を新しい細胞へと切り替える肌のターンオーバーを、正しいサイクルで行います。
20代に体内のEGFの数はピークを迎え、以降は年齢を重ねるごとに減少していきます。EGFが減少した肌は、肌のターンオーバーが遅くなり、乾燥・シミ・たるみが発生しやすくなります。
プロテオグリカンの構造はEGFと似ています。EGFと同様に肌細胞にはたらきかけ、肌細胞の生成を促す効果があるのではないかと期待されています。
2.プロテオグリカンの効果!ヒアルロン酸やコラーゲンの生成
20代をピークに減っていくのは、EGFだけではありません。肌の潤いを保つコラーゲンやヒアルロン酸なども、年齢を重ねることで減っていきます。
プロテオグリカンは、肌にヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促します。
3.プロテオグリカンの効果!肌馴染みがよく高い保水性を持つ
プロテオグリカンは、非常に高い保水性を持ちます。その力は、潤い力があるといわれるヒアルロン酸のおよそ1.3倍。
また、もともと人体に存在している成分のため、非常に肌なじみが良いです。乾燥に悩む女性や、敏感肌に悩む女性も使いやすい成分なのです。
4.プロテオグリカンの効果!肌の炎症を抑えシワ・シミを防ぐ
プロテオグリカンには、炎症を抑える効果もあります。
とはいえっても、プロテオグリカンが直接炎症を抑えるわけではありません。炎症を抑えるサイトカインのはたらきを促すことにより、炎症を抑えます。
シミやシワなどの加齢による肌トラブルは、炎症を引き起こす免疫細胞によって加速すると考えられています。プロテオグリカンはこのような免疫細胞にもはたらきかけ、炎症を抑制します。
プロテオグリカンが炎症を抑制することは、間接的にシワやシミを防止することに繋がります。
5.プロテオグリカンの効果日焼けした肌の炎症を抑え修復
紫外線によって炎症をおこした肌は、色素沈着などによりシミやシワが発生しやすくなります。またヒアルロン酸やコラーゲンが少なくなり、乾燥しやすくなります。
プロテオグリカンは、紫外線による炎症を抑えます。またヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促すため、日焼けで乾燥した肌を素早くケアすることができます。
プロテオグリカンのその他の効果!関節軟骨の生成を促す
今まで美容効果ばかりご紹介してきましたが、プロテオグリカンには関節痛の緩和効果も期待できます。
厳密にいうと、すり減った軟骨の生成を促す働きが期待できます。
年齢を重ねると減っていくのは、肌のヒアルロン酸やコラーゲンだけではありません。
骨と骨の間に存在し、関節を動かすためのクッションとして働いてくれる軟骨も、年齢を重ねるにつれすり減っていきます。
プロテオグリカンには、軟骨の元となる細胞を増殖させたり、軟骨の生成を促すはたらきがあります。
このため、プロテオグリカンは、化粧品だけではなくサプリメントの成分としても使われています。
食事で摂るのは難しい?プロテオグリカンのおすすめ摂取方法
プロテオグリカンは、魚や動物の軟骨に含まれています。しかし熱に弱いため、日々の食事で摂取するのは非常に難しいです。
定期的にプロテオグリカンを摂取したい場合は、熱処理があまり行われていないサプリメントを飲むことをおすすめします。
摂りすぎによる影響はあるの?プロテオグリカンの副作用
美容や健康に非常に効果があるプロテオグリカンですが、副作用はあるのでしょうか。
現在のところプロテオグリカンの摂取による副作用は報告されていません。もともとは人体に存在している物質ですから、人体への害は少ないと考えられます。
プロテオグリカンが発見され化粧品やサプリメントに使われ広く普及されたのはつい最近のことです。今後研究が進み、新しい効果や副作用が見つかる可能性はあります。
ただしこれはすべての成分にいえることです。オーガニックで安心できる植物などでアレルギーなどが発生するように、全人類が安心できる物質などもともと存在しないのかもしれません。
どんな化粧品やサプリメントを利用するうえでも、油断せずに成分表をよく確認しながら摂取するように気を付けましょう。
Sponsored Link