植物由来の甘味料ステビアとは?美容と健康には有害か無害か
Date:2018.07.24
ジュースやお菓子など、数多くの食料加工品がスーパーやコンビニで並んでいます。これらの食料加工品に甘味を加えているのは、甘味料と呼ばれる食品添加物であることは多くの人が知っています。
食品添加物という言葉を聞くと、なんとなく科学添加物をイメージしてしまいがちですが、植物から作られている天然添加物も数多くあります。
トレハロースやキシリトールなどの甘味料も、植物から作られる天然添加物です。
しかし人によって安全な植物でアレルギーが発症するように、植物から作られているとはいえ絶対に安全とはいえません。食品添加物はつねに危険性を疑われています。
今回は数ある甘味料のなかから、天然添加物であるステビアについてご紹介します。はたしてステビアは安心して食べられる甘味料なのか、詳しくまとめました。
この記事の目次
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食べたら危ない?ハーブからとれる甘味料ステビアとは
ステビアとは南米原産のキク科の植物で、現地ではハーブとして古くから活用されてきました。日本では低カロリーの甘味料として市販のお菓子などに使われています。
現在のところステビアは安全な甘味料といわれています。
このようにステビアには、何度も有害を疑われ、そのたび安全を立証されてきた歴史があります。まったく研究されていない食品よりは、安全度は高いといえるかもしれません。
ただし絶対に安全だと断言できません。じゃがいもは食べられるけれども、芽が出てきたじゃがいもが食べられないように、ステビアにも特定の条件下で有害になる可能性があります。それらが判明するまで研究時間が足りないというところが正直なところです。
血圧を下げる?ハーブとして使われてきたステビアの効能とは
古くからハーブとして活用されてきたステビアには様々な効能があるといわれています。
ステビアは血圧を下げる効果があることが科学研究でも明らかにされました。ただし血圧を下げるためには、かなりの量のステビアを摂る必用があります。実際に血圧を下げるために、砂糖の200~300倍の甘さであるステビアを大量にとるのはあまり現実的ではありません。おまけ程度の効果だと考えておいたほうがよいでしょう。
他にステビアには、ヒスタミンの解毒作用がありアレルギーの症状の緩和が期待できます。
科学的に明らかになっていないものもありますが、ハーブとしては以下のような効果あるといわれています。
- 抗炎症効果
- 抗がん効果
- 利尿効果
- 免疫力強化
ステビアが使われているか確認できる食品表示の見方
ステビアは、アイスクリームなどのお菓子だけではなく、甘味が必要なタレ類やインスタント食品などの食べ物にも使用されています。甘さに対して低カロリーなことからカロリーゼロやカロリーカットを売り文句とする食品にもよく使われています。
食品表示には以下の表記で記されていることが多くあります。
- 甘味料(ステビア)
- 甘味料(ステビアエキス)
- 甘味料(レバウディオシド)
- 甘味料(レバウディオシドサイド)
ハーブから摂れるステビアは、大量に加えると味に独特の苦みが生まれます。ステビアのクセを消すために、砂糖や他の甘味料などと組み合わせられて加えられていることがあります。ステビア単体では副作用の心配は薄いですが、組み合わされている甘味料が有害な場合があるので注意しましょう。
- サッカリン
- L-フェニルアラニン化合物と食品表示では記されています。
過去に動物実験で発がん性があることを疑われ、世界的に使用禁止になった歴史があります。しかしサルに対しての実験で発がん性が見られなくなったため、アメリカや中国では使用禁止が解かれ大量に使用されるようになりました。日本ではいまだに使用量が制限されています。
- スクラロース
- 甘味料(スクラロース)と食品表示では記されています。
砂糖の約600倍の甘さの甘味料です。138度以上加熱すると有害な塩素系ガスが発生するといわれています。米ワシントン大学医学部研究チームは、スクラロースは糖尿病の発症につながると報告しています。
- キシリトール
- ガムのイメージから、歯に良いイメージのあるキシリトールですが、実は甘味料です。日本アレルギー学会ではキシリトールの摂取によって2.4%のアレルギーの症例があったことを報告しています。
お菓子はほどほどの量を食べよう
多くの甘味料は、継続的に大量に食べなければ体への悪影響はほぼありません。
健康を害さない程度に甘いものは楽しむようにしましょう。
低カロリーで甘いステビアをダイエットに活用する方法とは
少量で甘さを感じられるステビアはダイエットにうってつけです。強烈な甘さがありながら、腸内で吸収されることなく排泄されるため、血糖値の上昇を抑えられます。
加工品に含まれている甘味料としてのイメージがあるステビアですが、砂糖のような甘味料としてスーパーやネットで購入できます。大量使用による味のクセもないように加工されているので、料理や手作りお菓子にも活用しやすいです。ステビアを料理やお菓子に加えることで、糖質とカロリーカットに役立ちます。
ただし糖尿病治療薬との相性が悪い場合もあるので、糖尿病を患っている方がステビアを取り入れる場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。
自宅でのステビアの育て方と甘いシロップの作り方とは
ステビアを自宅で育てれば、手作りシロップを作れます。
ステビアの育て方
ステビアは非常に地味な植物です。雑草のような見た目のため、部屋に置いてインテリアとして生かすのは難しいでしょう。
ステビアシロップの作り方
ステビアのシロップは、葉と茎から作れます。
【材料】
- ステビアの葉と茎 3カップ
- 水 3カップ
【作り方】
- 葉と茎を水(1カップ)に24時間浸しておく
- 甘さが物足りなければ、12~24時間さらに浸す
- こして葉と茎を取り除いた水を鍋に移す
- 残りの水(2カップ)を加えて20分間煮詰める
- 火からおろし、冷ます
現在のところステビアは添加物の中でも安全性の高い甘味料
加工食品のなかには、たくさんの添加物が加えられています。そのなかでもステビアは、低カロリーで血糖値の上昇を抑える効果のある安全性の高い甘味料です。
ただしクセのある味を抑えるために、他の甘味料も併用して加えられていることがあります。併用されている甘味料が有害な可能性もあります。
もちろんこれからの研究によって、ステビアの安全性の評価がひっくり変える可能性はゼロではありません。
しかしステビアはこれまで数多くの有害性を疑われ、そのたびに実験によって安全性を実証してきた歴史があります。実験をしていない食品よりも安全性が高いといえる甘味料なのかもしれません。
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