痩せにくい40代からは基礎代謝を上げるダイエット法でスッキリ!
Date:2017.01.24
年齢とともに痩せにくくなる…その原因は基礎代謝量の低下です。
20代の頃は、ちょっと食べ過ぎても次の日に食事を調整すれば何とかなったものの、40代ともなるとそうはいきません。
基礎代謝を上げて痩せるにはどうすればいいのか、日頃の生活の中でも無理なくできるように、40代なりの方法をご提案します。
基礎代謝を上げるには筋肉が不可欠!
若い頃は何の苦もなく痩せられたのは、筋肉があって基礎代謝量が高かったからです。
年齢とともにどうしても筋肉が落ちてきますから、それに伴って基礎代謝も下がります。
やせるために大事なのは基礎代謝量
動けば当然エネルギーを消費しますが、動かなくても、眠っていても身体はエネルギーを消費しています。これが基礎代謝です。
つまり、何もしなくても消費されるエネルギーですから、基礎代謝量が上がるということは何もしなくても痩せやすくなる、ということなんです。
逆に基礎代謝量が下がると太りやすくなり、体脂肪も内臓脂肪も増加しやすくなります。
40代は代謝が下がる一方
1日の総消費エネルギーのうち、およそ6~7割が基礎代謝量だといわれていますが、残念ながら年齢とともに下がっていってしまうんです。
年代 | 年齢別基礎代謝量 |
---|---|
18~29歳 | 23.6kcal |
30~49歳 | 21.7kcal |
50~69歳 | 20.7kcal |
※体重1kgあたりの基礎代謝量
長い人生のうち、基礎代謝量のピークは16~18歳!そこからなだらかに下り坂になり、なんと40歳を過ぎると急激に落ちていくといわれています。
厚生労働省が定めている基礎代謝量の計算方法は「基礎代謝基準値×体重」なので、平均的な数値しか分かりません。
ものすごく大まかな数字しか出ないのですが、ハリス・ベネディクトの計算式を使うと身長が加わる分、もう少し細かい数値を出すことができます。
- ◆ハリス・ベネディクト方式(改良版)
- 女性:665.1+(9.6×体重)+(1.7×身長)-(7.0×年齢)
20代:1277.1kcal
30代:1207.1kcal
40代:1137.1kcal
となります。
※身長160cm、体重50kgで計算
もちろん、筋肉量の違いや1日の運動量の違いで個人差は出てきますので、一つの目安と考えて下さい。
この計算式によると、20代と40代では消費できる140kcalもエネルギー量が違うんです!
ご飯1膳が269kcalなので、1/2膳分ほどのカロリー量が消費できなくなっていくということです。
だから、20代の頃と同じ摂取カロリーだとどんどん太っていくんですよ。
そもそも代謝とはどういうことかを知りたい!
代謝とは実は2つの働きがあるのをご存知でしょうか。普段私たちが「代謝」といっているのは物質代謝とエネルギー代謝、両方を指しています。
- 異化作用
- まず、私たちは食べたものを体の中に取り入れて、分解しないと栄養素を吸収できません。取り入れたものを分解する時にATP(アデノシン三燐酸)を作り出します。これがエネルギーを作り出す仕組みです。
- 同化作用
- 異化作用で作り出したATPを使って、たんぱく質など生きていくために必要な物質を作り出すことです。
痩せるために大事なのはエネルギーを作り出す異化作用の方ですね。
基礎代謝量には個人差がある
基礎代謝で最もエネルギーの消費量が多い身体の部位は
- 肝臓:27%
- 脳:19%
- 筋肉:18%
がベスト3です。
このうち、脳は運動しても鍛えようがないですね。脳の場合は「勉強する」という方法がありますが、鍛えられているかどうかを見極めるのも難しいものです。
肝臓については食事のところでお話ししますね。
となると、筋肉を鍛えるのが一番手っ取り早い!
筋肉量が減ると体温も下がる
筋肉は熱を作り出す器官としての役割もあります。筋肉が減ると体温が下がるので、基礎代謝も下がってしまうのです。
筋肉量が増えれば熱を作りやすくなるので体温も上がり、それに伴って基礎代謝量も上がります。
他にも、免疫力がアップしたり、血流がよくなるなど、健康面からみてもいいことづくめです。
どうすればいい?基礎代謝をあげる運動
基礎代謝量を上げるには筋肉量を増やすこと、これが一番です。有酸素運動は脂肪を燃焼させるために行うので、筋肉を増やしたいなら筋トレがおすすめ。
とはいえ、筋肉が増えれば脂肪も燃焼しやすくなりますから、有酸素運動の効率も良くなりますし、ダイエット効果も高まります。
下半身の筋肉を鍛える
太もも(大腿筋)の筋肉は体の中でも最も大きな筋肉ですから、ここを鍛えることで効率的に筋肉量を増やすことができます。
スクワットをすると、太ももだけでなく腹筋も鍛えることができて、下半身全体の筋肉を増やすことができます。
スクワット15回で腹筋500回分の効果があるともいわれてますし、正しい方法でスクワットをして、筋肉の衰えを防ぎましょう。
正しいスクワットのやり方はこちらを参考にしてください。
慣れていないと5回くらいでもかなりきついと思います。回数は少なくてもいいので、正しいやり方で行うことが大事です。
スクワットはあくまでも基礎代謝量を上げるために、
- 筋肉の量をこれ以上減らさない
- 筋肉の量を増やす
ということを目的に行います。これですぐに脂肪が減る、というわけではありません。
有酸素運動にもなる踏み台昇降運動
せっかく筋トレをやったなら、続けて有酸素運動を!酸素を取り入れることで脂肪が燃えやすくなり、基礎代謝量も上がっていきます。
ヨガやウォーキングもいいのですが、おすすめなのは家の中でもできる踏み台昇降運動です。
外に出なくてもいいし、特別な技術もいりません。分厚い雑誌など踏み台になるものがあれば簡単にできます。下半身を鍛えるのにも適しているので、ぜひやってみて下さい。
高さは5~20cmくらいあるものを準備します。雑誌などを重ねてガムテープなどでしっかり補強しましょう。
- 右足から上がったら降りる時も右足から、左足から上がったら左足から降ります。
- 腕をしっかりふります。
- 身体の軸を意識して、左右にぶれないように真っ直ぐ乗り降りをします。
好きな音楽をかけながら、20分以上続けます。最後にストレッチを加えると脂肪燃焼効果が高まります。
家事をやりながらこまめに身体を動かす
日常生活の中でも、代謝をあげるための「運動」をすることはできます。
- 皿を洗いながらかかとの上げ下ろし
- 料理中は背筋を伸ばして腹式呼吸をすることで腹筋運動
- 洗濯物を干しながらスクワット
- こまめに雑巾がけをして腕や脚の筋肉を鍛える
など、毎日行う家事も運動の時間にしてしまいましょう。
普段の姿勢も筋トレになる
スポーツジムに行く時間がなくても、1日中どこでも筋肉は鍛えられるんです。普段の生活習慣を見直すだけでもエネルギー消費量は変わっていきます。
歩くとき、常にお腹を引っ込めることを意識してみて下さい。たぶん、1分くらいできつくなってくると思います。
仕事中の姿勢はどうでしょうか。だらしなく椅子に座っているのと、姿勢をよくして座っているのでは、それダでも消費カロリーが違ってきますよ!
身体が丸まっていると肺が圧迫されて呼吸も浅くなって疲れやすくなりますから、健康面からみてもあまりよくないんです。
お腹に力を入れて背筋をしっかりと伸ばし、姿勢よく椅子に座るようにしましょう。背もたれに寄りかからないようにすると、かなり腹筋が鍛えられます。
仕上げは半身浴で基礎代謝をあげる!
1日の終わり、半身浴でリラックスしながらさらに代謝をあげていきましょう。
入浴するだけでもカロリー消費できますし、身体が芯から温まるので、シャワーだけでなくしっかり湯船につかりましょう。
寝る前は自律神経の副交感神経を優位にしてリラックスしたいので、38~40度くらいのお湯にゆっくりつかります。
肩まで全部浸かってしまうと水圧で心臓を圧迫してゆっくり入っていられなくなるので、胸の上は出した形の半身浴がおすすめなんです。
時間は15~20分くらいがベストです。長く入りすぎると肌も乾燥しますし、逆に疲れます。
基礎代謝を上げる食べ物や食べ方
食べるものの栄養素も意識することで、基礎代謝をあげやすくなります。
無理な食事制限をするよりも、筋肉を付けて代謝をよくするものを食べた方が痩せ体質を作ることができます。
代謝を良くするビタミンB群
ビタミンB1、ビタミンB2はそれぞれ脂質や糖質、たんぱく質を代謝するために不可欠な栄養素です。
食べたものを消化吸収するためには酵素を使いますが、その酵素の働きを助けるのがビタミンB1、B2なのです。
筋肉を作る元になるアミノ酸
私たちの筋肉は20種類あるアミノ酸の組み合わせでできています。
特に、必須アミノ酸と呼ばれるものは、私たちの身体で合成することができず、食べ物から摂るしかありません。
- メチオニン
- フェニルアラニン
- リジン
- トリプトファン
- イソロイシン
- ロイシン
- バリン
- スレオニン
- (ヒスチジン)
※ヒスチジンは子どものみ。
- アミノ酸スコアとは
- 100を上限とし、数値が高いほどアミノ酸がバランスよく含まれている食品のこと。
- 肉
- 魚
- 卵
- 牛乳
など、アミノ酸スコアが高いものを必ず毎日食べるようにして下さい。
ヨウ素を摂って代謝を上げる
ヨウ素とは甲状腺ホルモンを作る元になるミネラルです。甲状腺ホルモンは、たんぱく質や脂質、糖質の代謝を活発にするために必要なホルモンです。
ヨウ素が不足すると、皮膚や髪の健康にも影響し、基礎代謝が低下しますから、40代以降は注意したいですね。
とはいえ、ヨウ素は海産物に多く含まれていて、海に囲まれた日本ではそれほど不足することはないはずなんです。
ただ、
- 海藻類や魚介類をほとんど食べない
- 肉ばかり食べている
- ジャンクフードが好き
という方は、意識して海苔やわかめなど、海藻類を普段の食事に取り入れた方がいいかもしれません。
肝機能を高める食べ物と避けるべき食べ物
筋肉を鍛えると同時にぜひ意識して欲しいのが肝機能の向上です。
というのも、筋肉のエネルギー消費は全体の18%程度でしたが、肝臓は27%。肝機能を鍛えることも基礎代謝向上につながるのです。
- アルコールはなるべく避ける
- ジャンクフードばかり食べない
- たんぱく質をしっかり摂る
という食生活を心がけましょう。
肝臓に良いといわれる栄養素には、
- 亜鉛
- タウリン
- オルニチン
- クルクミン
などがあります。
肉や魚をバランスよく食べていればそれほど不足はしませんが、足りない場合にはサプリメントなどで補うといいですね。
エネルギーを作るために食事は抜かないこと!
食事をするだけでもエネルギーを消費し、安静にしていても代謝量が増えるんです。これを食事誘発性熱産生(DIT)といいます。
ご飯を食べると身体が温まりますよね。それはこのDITによるものです。
食事はしっかり3食摂るようにしましょう!
体組織計(体組成計)で毎日基礎代謝量をチェック!
体重や体脂肪率だけでなく、
- 筋肉量
- 骨量
- 基礎代謝量
- 体内年齢
まで計測してくれる体重計を用意しましょう。それで毎日数値をチェックすることで、単に体重の増減だけでなく、脂肪の量や基礎代謝量をチェックすることができます。
脂肪が減っても筋肉が増えれば体重は思ったほど減りませんが、基礎代謝量は上がっているはずです。
40代からは意識して身体を動かしていく!
仕事に家事に育児。何かと忙しい40代は、スポーツジムに通ったり、好きな時間にウォーキングをしたり、自分のために使う時間などほとんどないと思います。
だからこそ、日常生活の中でどうやって身体を動かすかということを意識するだけでも、1日の運動量が変わってきます。
一つ一つは小さくても、その積み重ねは大きくなるもの!
お腹や太ももなど、特に気になるところを意識しながら、筋肉を増やして代謝をあげていきましょう!
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