「借金減額シミュレーター」や「借金減額診断」って怪しいの?仕組みや診断で分かること
Date:2022.02.18
借りたお金を返すのは当然…とはいえ、返すのがキツくて返済できる目途が立たなくなることもあるものです。そんなとき、「なんとかして借金を減らせたらいいのに」と思いますよね。
「借金減額シミュレーター」あるいは「借金減額診断」という無料で利用できるインターネットサービスを見かけたことはありませんか?
「無料で診断できるなんて怪しそう…」「そもそも借金を減らせるなんて本当?」と不審に思っている方に向けて、借金減額シミュレーターについて詳しく解説していきます。
借金減額シミュレーターとは?
借金減額シミュレーター(借金減額診断)は、今ある借金を減額できるかどうか、減額できる場合いくら減額できるのか、などを無料で診断できるサービスです。
以下の項目を入力するだけで、パソコンやスマホで簡単に診断できます。
- 借入額
- 毎月の返済額
- 借入期間
- 借入件数
- 滞納の有無
といった借金の状況に加え、
- メールアドレス
- 電話番号
を入力すれば、診断結果が電話またはメールで届きます。ほとんどのサイトが匿名で利用できるため氏名の入力は不要です。
結果は信用できる?診断でわかること
借金減額シミュレーターを利用して診断すると、以下の内容がわかります。
- 今ある借金を減額できるかどうか
- 減額できる場合いくら減らせるか
- 月々の返済額をいくら減らせるか
- 過払い金の有無
- おすすめの債務整理手段
弁護士や司法書士がこれまでの経験やデータに基づいて独自に計算式を組み、自動的に結果を出します。早いものだと60秒で診断結果を得られます。
借金減額シミュレーターはあくまで簡易的なツールであり、大まかな診断となります。「〇〇円減額できる」という正確な数字まで出すことは不可能です。
借金減額シミュレーターのからくり
なぜ借金を減額できるのか、疑問に思う人もいるでしょう。その仕組みを知っていないと「何か罠があるのでは」と疑ってしまうのも無理はありません。
借金減額シミュレーターは合法的に借金を減らす制度に沿って診断しています。借金を減額できる、その仕組みについて解説します。
借金減額シミュレーターは怪しくない!
借金減額シミュレーターは、弁護士事務所や司法書士事務所が立ち上げたサービスで、借金の解決を目指す人たちが手軽に利用できる便利なツールです。
利用者に借金の解決方法をアドバイスしたり、事務所を宣伝したりすることが目的で、怪しいことはありません。
借金を減額できる方法
まず、借金を減額できる方法には次の2つがあります。借入額が多額でない場合に有効な方法です。
- おまとめローン
- 借り換え
方法 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
おまとめローン | 借入先を1つにまとめて借金を一本化する方法 | 利息や月々の返済額が減る 返済の管理が楽になる |
審査が厳しい |
借り換え | 今よりも低金利のカードローンに借り換えて利息を減らす方法 | 利息や月々の返済額が減る | 返済が長期化するかもしれない |
これらの方法で利息をカットしても返済の目途が立たない方は、債務整理がおすすめです。債務整理には、次の3つの方法があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
債務整理にもメリット・デメリットがあるため、よく理解した上で行う必要があります。
方法 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
任意整理 | 利息をカットし、元金を3~5年に分割して返済していく方法 | 利息を減らせる、裁判所を通さず手続きできる | ブラックリストに載る |
個人再生 | 借金を大幅に圧縮し、3~5年に分割して返済していく方法 | 借金そのものを大幅に減らせる、住宅を失わない | ブラックリストや官報に載る、保証人に迷惑がかかる |
自己破産 | 借金を全額免除する方法 | 借金がゼロになる | 住宅などの財産を失う、ブラックリストや官報に載る、保証人に迷惑がかかる、職業制限がかかる、生活への影響が大きい |
債務整理を行えば借金の減額や免除が可能です。借金減額シミュレーターでどの方法がおすすめかアドバイスをもらえるでしょう。アドバイスを参考に、必要であれば債務整理を行いましょう。
過払い金について
過去に利息を払いすぎている場合は過払い金請求によって返金が可能な場合もあります。過払い金は返済中の借金はもちろん完済後でも手続きできます。
2010年6月18日に法律が改正され、金利に上限が定められたため、現在では過払い金が発生することはありません。
デメリットや注意点を知った上で利用しよう!
借金減額シミュレ―ターは誰でも手軽に利用できる便利なツールですが、少なからずデメリットやリスクもあります。デメリットとして挙げられるのは次の2つです。
- 診断結果と実際に減額できる額は同じとは限らない
- 運営元の事務所から連絡がある
診断結果はあくまで目安で、実際に弁護士に相談したときと異なることもあります。電話番号を入力した場合は直接電話がかかってくることもあるということも頭に入れておきましょう。
また、債務整理する場合、住宅ローンや奨学金の利用を検討している方は債務整理すると借入できなくなる可能性が高いです。滞納した税金に関しては減額の対象外であることにも注意しましょう。
詐欺サイトには注意!利用前に確認を
弁護士事務所や司法書士事務所が運営しているサイトは安心して利用できますが、中には運営元が明らかでないサイトも存在します。
運営元がわからないサイトは利用せず、必ず弁護士事務所や司法書士事務所運営のサイトを利用しましょう。
借金減額シミュレーターを活用して借金の早期解決を
借金減額シミュレーターは安心して利用できるサービスなので、借金を減額したい方はぜひ利用してみてください。
あくまで大まかな診断となるため、正確な診断を知りたい場合は続けて弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
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