【買い物依存症の自己診断リストと克服法、まじめな女性こそ要注意!】
さまざまな依存症の中でも、買い物依存症はとくに女性に多い依存症です。
この記事のタイトルを見てドキッとしたあなたは、ぜひ今のうちに自分の行動をチェックしてみてください。
依存症は、知らないうちに悪化していくもの。
しかも悪化してしまうと本人が「やめたい」と心から願っていてもなかなかやめることができないものです。
今回は、買い物依存症の特徴と、その症状を改善していく6つの方法をご紹介します。
Contents
【1】「買い物依存症」とは?原因と病気の特徴
まずは病気の特徴を知っておきましょう。
買い物依存症とは、そもそもどんなものなのでしょうか?
(1)買い物依存症とは
買い物依存症は、精神疾患である「依存症」の一つです。その症状は明確な行動としてはっきりと表に現れます。
具体的には、
- 必要がないものを頻繁に購入してしまう
- お金がなくても買い物をしてしまう
- 買うことそのもに執着してしまい、買った品物はどうでもよくなる
といった行動が見られます。
悪化すると現金が手元になくても買い物を我慢できず、「買いたい」と思ったら借金してでも買ってしまうようになります。後悔すると分かっていても、その場では平常心を失ってしまうのです。
(2)原因はストレスにある
買い物依存症に限ったことではなく、ほとんどの依存症は「快感」が病みつきになるところからスタートします。
買い物依存症の場合は、なんらかのストレスを抱えた状態で買い物をしたときの「快感」……つまり、
- 解放感
- 優越感
- 自己肯定感
といった「快感」が忘れられず、買い物という行為にハマってしまうのです。
通常ならば「嬉しい」で済むところが、ストレスを抱えているときにはその一言がたまらない快感のように感じることがあるのです。
依存症のきっかけは「快感」です。
そして病気になるほど快感を求めてしまう原因は、他でもない「ストレス」なのです。
(3)女性がなりやすい
買い物依存症は、依存症の中でもとくに女性がなりやすいと言われています。実際に買い物依存症で悩む人は、圧倒的に女性の割合が高いです。
これはいくつか理由が考えられますが、もともと趣味がショッピングであったり、ストレスを抱え込みやすかったりする女性特有の習慣が深く関係していると思われます。
女性が抱え込みやすいストレスは、さまざまです。
- 職場でのゴタゴタ
- 家族への不満
- 人間関係への疲れ
- 将来への不安
など、こうしたストレスをうまく発散できず溜め込んでしまい、「買い物でもしようかな」と趣味のショッピングで発散する。
この流れが、女性を買い物依存症へと進みやすくしているのかもしれません。
ストレスのはけ口として一つの行動に深くはまりこんでしまえば、男女関係なく依存症になるリスクが高いのです。
(4)まじめな人がなりやすい
依存症になるというと、「いい加減に生きている人」という印象を持つかもしれませんが、その認識は間違っています。
じつは、依存症はまじめな人ほどなりやすいのです。
まじめな人はストレスを感じやすく、周りに迷惑をかけまいとするので発散せずに一人で抱え込みやすい傾向があります。
(5)「罪悪感」と「後悔の念」が特徴的
では、趣味と依存症はどう違うのでしょうか?
わかりやすい違いとしては、依存症には「罪悪感」や「後悔の念」がつきまとうという点です。
大きな買い物をして貯金がすっからかんになったとしても、「本当に良い買い物ができた。また働いて稼ぐぞ!」とプラスの気持ちにつながるのであれば、依存症とは呼ばれません。
しかし買い物の後で「また買ってしまった……」という罪悪感や、「どうしてこんなものにお金を出してしまったのか」という後悔の念が残るなら、それは依存症の入り口まで来ている可能性があります。
(6)気づかないうちに悪化する
依存症は、周りも自分も気づかないうちに少しずつ悪化していくものです。
といったケースがほとんどなのです。
気づいたときには遅い、なんてことにならないように、できるだけ早い段階でなんらかの対策をとっていきましょう。
【2】「買い物依存症」現代に増えている理由
買い物依存症は、近年急激に増加の傾向にあります。
とくに一般的なOLや主婦が陥るケースが増えているのですが、これはいったいなぜなのでしょうか?
(1)ストレス激化社会
ITを始めとした技術の進化で、人間に求められる仕事の水準は高くなる一方です。一説には10年前から比べて数百倍もの生産性が求められているとも言われます。
仕事の水準もスピードも上がり、休みの日でもメールやSNSで仕事と繋がってしまう時代です。
でも人間の能力はさほど進化していないのですから、心身にかかる負荷は相当なものでしょう。
人間関係にも似たようなことが言えます。
複雑な関係性が増え、変化のスピードも加速しています。それにいつも誰かしらとスマホで繋がっていて、連絡がきたらすぐ返信しないといけません。
こうしたライフスタイルの変化が、人々の心にストレスとして常にのしかかっています。
- 社会人
- 専業主婦
- ワーキングマザー
- 学生
- 子ども
あらゆる世代のあらゆる人が、ストレスを感じています。ストレスが激化したこの社会は、依存症が悪化しやすい環境なのです。
(2)ショッピングの簡便さ
ネットショッピングで気軽にものが買える時代になりました。わざわざお店に行かなくても、おうちで簡単に欲しいものを買うことができます。
これは便利で嬉しい反面、常に自制心が試されているとも言えます。
ネットだけでなく、クレジットカードを始めとする支払い方法もどんどん便利になっています。
購入前に立ち止まって考える時間すら必要ないほど、ショッピングが簡単になった今の時代。
自分で意識して「ちょっと考える時間」を設けることが必要なのかもしれません。
(3)借金のしやすさ
クレジットカードでの支払いは、れっきとした借金です。こう言われると思わずハッとしたり、人によってはムッとするかもしれません。
「私は借金なんかしているつもりはない」と思っているなら、要注意!クレジットカードでの支払いは、あなたにそう思い込ませるほどに、簡単で抵抗感の少ない「借金」なのです。
分割払いやリボ払いは、長期的な借金です。一括返済を選択した場合でも、カードの引き落し日が来て、全額返済して初めて借金ではなくなります。
カードローンやキャッシング機能は、もう少し「借金」という実感が強いかもしれません。
でもこちらも、繰り返し利用するうちにまるで「貯金をおろすような感覚」になっていくケースが多いので、注意が必要です。
現代の日本は、一般の人を対象にした借金のハードルが下がっています。
簡単に手に入れたお金は、あまり考えずに衝動的に使ってしまうのが人間の特性です。買い物依存症の患者が増えている原因は、「お金の借りやすさ」と無関係ではありません。
便利になるのは嬉しいですが、その分自分がしっかりしないといけないことも事実です。どんな道具も使い方次第で良い結果にも悪い結果にもなり得ます。
借りる側に油断がなくても「つい借りてしまう」のが今の世の中です。クレジットカードやカードローンの利用は、慎重すぎるくらいの感覚でちょうどいいと心得ましょう。
【3】私は大丈夫?「買い物依存症」自己診断リスト
買い物が好きな女性にとっては「私はどうなんだろう。もしかして依存症?」と気になることもあるでしょう。
そこで、セルフチェック用のリストをご用意しました。次の項目にどれくらい自分が当てはまるか、チェックしてみてください。
- 自分はまじめな方だ
- 責任感が強い
- 頼まれたら断れない性格だ
- 寂しさや孤独感を感じやすい
- 人からよく見られたい
- 買い物の後に罪悪感を持つことが頻繁にある
- 買いだしたら止まらない
- クレジットカードの枚数が多い
- 1日買い物をしないでいると落ち着かない
- 使おうと思って買ったのに、結局放ったらかしにしてしまう
- 自分に自信がない
- イライラや不安を買い物で解消できる
- ウィンドウショッピングだけのつもりが、つい買ってしまう
- いいものをお得に買えると自尊心が満たされる
- 店員さんに褒められるのが嬉しくてお店に行くことがある
- さほど必要でないのにお金を借りてものを買ったことがある
上記の項目にたくさん当てはまるほど、依存症に陥りかけているリスクが高いといえます。あなたはどうだったでしょうか。
【4】「買い物依存症」将来に待ち受けるものは?
買い物依存症が進行すると、結果的にどうなるのでしょうか?
ほとんどのケースでは、放置しておけば遅かれ早かれ次のような段階を進んでいきます。
(1)金融機関への借金
分割払いやリボ払いでクレジットカードの限度額いっぱいまで使ってしまい、それでも買い物がやめられない。
多くの人が次に利用するのが、キャッシングやカードローンです。
クレジットカードや手持ちの金融機関のカードでお金を借りることができるため、これらの借金を気軽に行ってしまうケースは多いです。
絶対必要でもないものを買うために借金をしてしまう、という場合は、すでに買い物依存症になっている可能性が高いといえます。
(2)家族・親族への借金
金融機関に借りられないとき、次の行動として多いのが家族や親族への借金です。
専業主婦や学生で、収入源が確保できないとき。
または社会人で収入があるものの、収入よりも返済の方が大きくなってしまったときなど、身近な人に借りるケースが多々あります。
(3)債務整理、自己破産
返すあてもなくお金を借り続けていたら、当然ですが、最終的には債務整理をするほかなくなります。
債務整理は法律で認められた借金問題の解決法で、現在は
- 過払い金請求
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
という4つの方法があります。
債務整理まで話が進んだ場合、新たな借金はできなくなります。しかし買い物依存症が治っているわけではないので、本人は非常につらい思いをする可能性が高いのです。
とくに家族に打ち明けられずにいた場合は、ある日突然破産することになり、家庭問題に発展するケースも。
できればこの最終段階を迎える前に、買い物依存症を早めに克服しておきましょう。
【5】「買い物依存症」を改善する6つの方法
この記事を読んでいて「ちょっとドキッとした」「怖いなと思った」というあなたは、次のような改善方法にチャレンジしてみてください。
買い物依存症を克服・改善する方法をご紹介していきます。
方法1 「欲しい」と思ったら2日間考える
依存症の自覚がある場合でも、「一切買い物をしない。1円も使わない」ということは現実的に無理があります。
また、欲しいものを何もかも我慢するのはかえってストレスが溜まり、依存症悪化の原因にもなるため、あまり良い方法ではありません。
そこで、何かを「買いたい」と思ったら「2日間だけ考える」というルールを設けるのはいかがでしょうか。
「本当に必要かどうか、2日間だけ考えよう」と、そのまま保留してみてください。
たいていのものは、2日後にはその存在さえ忘れています。
方法2 クレジットカードを使わない
クレジットカードの便利さは、買い物依存症を加速させます。
クレジットカード払いはお金を使ったという感覚が薄く、お財布の中の現金が減るわけでもないので利用額の合計を把握しづらいのがネックです。
いつでも買い物ができてしまう便利な道具だからこそ、「クレジットカードは使わない」というルールを設けましょう。
これを心がけるだけで、買い物依存の傾向はだいぶ改善できます。
解約したあとにどうしても必要なものが出てきた場合は家族に、命に関わるほど必要なものならば、自治体などの専門機関に相談しましょう。
方法3 家計簿をつける
どれだけお金を使ったか、把握できているようでできていないのが人間です。買い物しすぎだなと危機感を感じているなら、簡単でいいので家計簿をつけてみましょう。
おそらく、「こんなに使っていたのか」と自分で驚いてしまうはずです。
ちなみに家計簿を続けるコツは、きっちり管理しようと意気込みすぎないこと。1円単位まで管理しようと思わず、ある程度は適当につけるのがおすすめです。
数百円の使途不明金は、誰の家計簿でも必ず発生するものです。そう諦めて、ざっくりつけるよう心がけると良いでしょう。
方法4 買う前に「本当に必要か」確認する
買ったけれど着ない服が多い、使わないものが増え続けている、という方に有効なのが、この方法です。
買う前に「これは本当に必要なのか」と充分吟味する習慣をつけましょう。
買い物依存症で要らないのに買ってしまうアイテムとして多いのが、
- 洋服
- バッグ
- 靴
- 家電
- おしゃれな小物
- ワインなどの高級な嗜好品
といったものです。
何かを買いたいと思ったときに、「似たようなものを持ってなかったかな?」「うちにあるもので代用できないかな?」と考えるようにしましょう。
方法5 ストレスを解消する
買い物依存の改善と同時に、ストレスを解消していくことも大切です。
疲れているとついここがおろそかになってしまいがちですが、「買い物依存克服のため」と割り切って睡眠・食事に気を配りましょう。
ここで気をつけたいのが、「買い物依存症の人は、別の依存症にもなりやすい」ということ。手っ取り早くストレス解消できそうだからといって、お酒やギャンブルに走るのはNGです。
運動すると脳に血液が回るため、ストレスを処理する機能がアップします。
もちろん、人に聞いてもらうのも良いでしょう。
生活習慣を見直し、はけ口を買い物以外につくり、ストレスを溜めない生き方にシフトチェンジしていきましょう。
方法6 趣味を複数つくる
前述のとおり、買い物依存症の人は別の依存症にもなりやすいものです。それを考えると、はけ口としての趣味は複数持っておくことがおすすめです。
買い物依存を克服すると同時に別の趣味に依存してしまっては、意味がありません。
何か一つのものに依存しないためには、「好き」「心地よい」という気持ちをできるだけたくさんの物事に分散させておくのが効果的です。
【6】まとめ:改善されない場合は早めに病院治療を受けましょう
たくさんの克服法をお伝えしてきました。が、自分では対処しきれないと感じたら、迷わず病院で治療を受けることをおすすめします。
依存症はメンタルの病気です。病気ということは、適切な治療を受ければそれだけ早く治るということです。
病院に行くのは敷居が高いと感じる場合は、自分の住んでいる自治体にそうした相談窓口がないか探してみてください。自治体でも専門家をおいていて、親身に相談に乗ってくれるケースが多いです。
いずれにせよ、買い物依存症はストレスが原因の病気で、誰もがかかる可能性を持っています。「私だけは大丈夫」と思わず、危険を感じたらすぐに対処することが大事です。
後悔と罪悪感によるストレスもなくして、晴れやかな暮らしを取り戻しましょう。
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