筋力低下が止まらない?運動しない女性は「筋肉枯れ」注意!
Date:2017.11.09
近頃、「ロコモティブシンドローム」や「サルコペニア」などの話題も増え、筋肉の大切さがあちらこちらで語られていますが、まだまだ先の話と気に留めていない女性も多いのではないでしょうか。
確かに問題が顕著になるのは高齢になってからかもしれませんが、筋肉の衰えは20代から!
それに「筋肉=体を動かす」というイメージが強く、日常生活で困らない程度に体が動かせれば問題なし!と考えられがちですが、筋肉の役割は体を動かすことだけではありません!健康面だけでなく美容にだって関わりがあるのです。
筋肉がいかに大切かを正しく理解し、美と健康を保つために今できることを考えてみましょう!
この記事の目次
女性だって筋肉は必要!体を動かすだけが筋肉の役割じゃない!
男性の場合、筋肉がなくふにゃふにゃした体だと「女性にモテない」と自ら体を鍛える人も多いですが、女性はむしろ
「柔らかい体の方が男性にモテる」
「力がない女性の方が守ってもらえる」
というイメージがあるため、筋肉をつけることに無関心な人も多くなりがち。
確かに腹筋を割ったり、力こぶをモリモリつけたりする必要はありませんが、筋肉がいらないわけではありません!
重い物を持ったり、歩いたり、走ったりするだけが筋肉の役割と思っている人は要注意!筋肉には思っている以上にいろんな役割があり、筋肉が衰えればいろんな場所に影響が出るのです。
体を動かすだけじゃない!筋肉の美容面への影響とは
筋肉の衰えは、美しさにも影響します。
筋肉が衰えれば、
- 血流が悪くなる
- 代謝が低下する
- ホルモンの分泌が減少する
などにより、肌が汚くなったり、太りやすくなったり。いくらお肌のケアをしても、ダイエットをしても、効果が現れにくくなったりします。
健康面にも幅広く関与!筋肉の体への影響とは
筋肉が弱ってくると、体の骨格をしっかり支えられなくなります。また、代謝が落ちることによる影響も多岐にわたります。
筋力の衰えが影響する疾患・症状
- 冷え
- むくみ
- 疲れ・だるさ
- 関節痛
- 腰痛
- 尿漏れ
- 下肢静脈瘤 など
代謝の低下により、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)のリスクも高くなり、心臓・血管系の病気の心配も出てきます。
高齢になれば、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)は避けられず、要介護・寝たきりの老後が待つことに!
筋肉枯れ急増中?便利な世の中が筋肉枯れを招く!
ここ数十年の間に世の中にはさまざまなものが開発され、生活はどんどん便利になりました。そのことで豊かになった面もありますが、筋肉にとっては悪環境!
便利になればなるほど、人は動かなくなり、筋肉量は低下してしまうのです。
- 便利な電化製品による家事の軽減
- 交通機関の充実、自動車の普及による移動量の減少
- デスクワークが増えたことによる運動量の減少
- 洋式トイレ普及による下半身の筋力の低下
- ネットショッピングの充実による移動量の減少
数え上げればきりがないくらいに、便利で動かない暮らしです。テレビも扇風機も座ったままリモコン操作。電動自転車に乗るようになれば、普通の自転車はしんどくってもうこげません!
日常的に運動をしている人はよいのですが、運動習慣がない人の場合は、この便利な生活にどっぷりつかったままでは、筋肉量はどんどん減少してしまいます。
↓
動かないことで筋肉量はさらに減少
↓
筋力低下のスパイラルに陥り、筋肉枯れ状態に
筋肉は使わなければ減り、使えば貯まる!使って「貯筋」 を
筋肉を甘やかす環境が揃い過ぎている今の世の中、筋肉量の管理を怠っては大変なことになります。
なくなるのはあっという間!!最低限の筋肉しかない人は要注意
女性は男性の筋肉量の60%程度しかないと言われています。もともとが少ないのです。そこに加えて便利な生活。それに加えて加齢に伴う筋肉量の減少です。
運動習慣のない生活をしている場合、20歳~60歳の間に15~20%ほど筋肉量が低下すると言われています。30歳以降、10年ごとに5%ずつくらい減っていくのだそう。
風邪で寝込んでしまい、1日中ベッドの上で安静にしていると、たった1日で1~1.5%も筋肉量は落ちると言われています。長期入院などしたらもう大変です!
「日常生活に問題はない」と思って安心している人も、病気がきっかけで途端に動けなくなることもあるのです。
お金と一緒でなくなるのはあっという間!多少寝込んでもびくともしないくらいに、元々の筋肉量をしっかりと蓄えておくことが大切なのです。
筋肉は使えば使うほど貯まる!今から貯筋を心がけて!
お金は使えばなくなりますが、筋肉は使えば使うほど増えていきます。筋肉の浪費は大いに結構!無駄な動きも進んでとり入れ、意識して「動く」ことがとにかく大切です。
40代、50代の人だって遅くはありません。筋肉は鍛えれば少しずつでも増えていきます。100歳を超えても筋肉が増えたというデータもあるそうですよ!
ただ、若い方が筋肉がつきやすいのも事実。なるべく早いうちから筋肉量を増やし、ある程度の量をキープすることが得策です!
あなたは大丈夫?筋肉枯れリスクの高いタイプとは?
この便利な世の中で運動習慣がない生活を送っている人は、みなさん筋肉枯れのリスクが高いと言えますが、その中でも特に注意が必要な人たちがいます。
意外にも「痩せている人」が要注意!
女性の中には、「筋肉でぼこぼこした体は美しくない」と筋肉をつけたがらない人がいます。スラッとした細身の女性にありがちな考えですが、痩せているというのは実は危険!
運動習慣がない生活を送っている場合でも、太っている人はいくら脂肪が多いとはいえ、その重い体を動かすのにある程度の筋肉が必要になります。それに対して、痩せている人は体が軽い分、動くのに必要な力も少なくてすみます。
知らぬ間にどんどん筋肉が減っていき、気づいたときには筋肉枯れ状態!ということにもなりかねません。
痩せている人が筋肉なく年をとると、シワやたるみが目立って一気に老けて見えます。若いうちはスリムな体がよく思えても、ある程度年齢が行くと、少しふっくらするか、もしくはしっかり筋肉をつけるかしないと、見た目にも枯れた印象になってしまいます。
とても危険!「運動しないで痩せたい人」も要注意!
運動はしたくない、でも痩せたい。そうして食事制限のみによるダイエットをしている人は、とても危険です。
しっかりと筋肉をつけるには、タンパク質をはじめとする栄養を摂取することも重要。食事制限によりタンパク質が不足すれば筋肉が減少し、代謝は低下。痩せにくい体になってしまいます。
無理な食事制限を行ったり、リバウンドと食事制限を繰り返すことにより、どんどんと筋肉減少・代謝低下。代謝低下のスパイラルに陥ってしまいます。
すでに危険?筋肉枯れの危険信号に該当項目がないかチェック!
自分は大丈夫と思っている人の中にも、すでに筋肉低下の危険信号が日常の何気ない行動に表れている場合があります。
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【筋肉低下の危険なサイン】
- 電車の中ではすぐに座るか、扉などにもたれるように立つことが多い
- 片足立ちで靴下がはけない
- 片足立ちで60秒キープできない
- 階段を下りるとき手すりに頼る
- 何もないところでつまずいたり、転んだりする
- 徒歩15分くらいの距離になると、タクシーやバスに乗る
- 階段ではなくエスカレーターを使う
- 重い荷物を持って帰ると、膝や腰が痛くなる
- ハイヒールを履いて15分以上立っているのがつらい
- 笑ったりくしゃみをすると、おならが出たり尿漏れをすることがある
- 以前よりも脚が細くなってきた
- ふくらはぎの周りをぐるりと一周、両手で余裕(隙間があるくらい)でつかめる
などなど。筋力低下の兆しが日常生活に見えてきている人は要注意です!
また、
- 食が細い
- 肉や魚をあまり食べない
- 子育てや仕事に忙しくて運動する余裕がない
- 睡眠が足りていない、質のよい睡眠がとれていない
- 家の中では横になったり、背もたれのある座椅子などでダラダラしていることが多い
- いつも同じ足を上にして足を組む、横座りをする
なども筋肉にとってよい環境ではありません。筋肉に必要な食生活、生活習慣を整えることが大切です。
筋肉枯れにならないために、今あなたにできること
筋肉を増やすには、
- 体を動かすこと
- 筋肉に必要な栄養をバランスよく摂ること
この2つが大切です。
体を動かす習慣をつける!ムリのないことから段階を踏んで
上半身を鍛えるために肩甲骨周辺を使うエクササイズをしたり、下半身を鍛えるためにスクワットをしたり、ふくらはぎを鍛えるために踵を上げ下げ、つま先立ちエクササイズをしたり、と筋肉をつけるための方法はいろいろあります。
でも、筋肉枯れのリスクが高い人が行うことを考えるとどうでしょう。運動嫌い、動くの苦手、筋肉の衰えがすでに表れている人たちに、いきなりスクワットと言っても続くでしょうか。
まずは自分の筋力を把握することから始めてみてください。姿勢正しく真っ直ぐ立っているだけでも疲れるくらいに弱っているなら、まずは「姿勢筋」を鍛えるべく、美しい姿勢を保つ生活を心がけるところから。
- ごろ寝の癖がある人は、夜ベッドに入るまでは横にならない!
- 椅子に座るときも背もたれは使わない
- 歩こうと思えば歩ける距離も自家用車やバスを使っていた人は徒歩に
- ゆっくりダラダラ歩きの人は、スピードアップ&大股歩きに
- エスカレーター・エレベーターは使わない
日常的に体をよく動かすことに慣れ、体が軽くなってきたなら、隙間時間にエクササイズをするなど、段階を踏んで筋トレの強度を上げていくことをおすすめします。
1度ですむ用事を2度3度に分けて1階と2階を行ったり来たり、階段の上り下りを増やすなど、まずは筋肉の浪費から始めてみてはいかがでしょうか?
ある程度の筋力がある人は1~2日おきの筋トレを!
今はまだ筋肉枯れとまではいかない、ある程度の筋力はあるという人は、1~2日おきに筋トレの時間を設けて筋力維持・強化を目指すことをおすすめします。
加齢とともにどんどん筋肉量は減っていくのです。鍛えておくに越したことはありません。筋トレはスタイルよく痩せることにもつながりますし、太りにくい体づくりにもなるのでやって損はありませんよ。
とにかく楽しいトランポリン、手軽で簡単なダンベルトレーニングやスロトレなどがおすすめです!
痩せたい人もしっかり食べる!バランスのよい食生活を
筋肉を増やすために筋トレも大切ですが、筋肉をつくるための栄養もしっかり摂る必要があります。
- タンパク質
鶏むね肉、ささみ、赤身の肉、赤身の魚、大豆製品、卵、牛乳など - ビタミンB1
きなこ、ごま、豚肉、ハム、たらこ、玄米など - ビタミンB6
唐辛子、にんにく、パプリカ、カイワレ大根、抹茶、まぐろの赤身など
ほかにも、疲労回復を助けるマグネシウム(玄米、納豆、枝豆、牡蠣など)をはじめとするミネラル類、エネルギーの源となる炭水化物など。タンパク質だけでなく、バランスのよい食事をすることが大切です。
オススメ食材をいちいち覚えるのは面倒!という人は、
- 偏った食事はしない
- 三食しっかり食べる
- 肉も野菜もバランスよく食べる
を心がけて。
見た目の若さは姿勢から!まずは姿勢筋を枯らさない努力を
とりあえず、今この瞬間からでも背筋をスッと伸ばして、美しい姿勢を常に意識するようにしてみませんか?
すでに筋力が落ちている人にとっては、美しい姿勢をキープするということだけでも、かなり大変なトレーニングになるかと思いますが、姿勢筋は若さを保つためにもとても大切!
姿勢筋が枯れていけば、背中はどんどん丸くなり一気に老け込んでしまいます。
美姿勢をキープすれば自然と腹筋にも力が入るため、ポッコリお腹だって解消されます。
若さや美しさを得るための努力が筋肉枯れの防止にもつながる!そう思って、まずは姿勢を意識することから。ぜひ、始めてみてください。
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